JPS5856746B2 - プレス成形性および耐食性の良好なオ−ステナイト系ステンレス鋼 - Google Patents

プレス成形性および耐食性の良好なオ−ステナイト系ステンレス鋼

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JPS5856746B2
JPS5856746B2 JP4994780A JP4994780A JPS5856746B2 JP S5856746 B2 JPS5856746 B2 JP S5856746B2 JP 4994780 A JP4994780 A JP 4994780A JP 4994780 A JP4994780 A JP 4994780A JP S5856746 B2 JPS5856746 B2 JP S5856746B2
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JP
Japan
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corrosion resistance
stainless steel
steel
press formability
austenitic stainless
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JP4994780A
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直也 伊東
正喜 鋸屋
賢治 横山
成志 石山
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Nippon Stainless Steel Co Ltd
Original Assignee
Nippon Stainless Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はプレス成形性および耐食性の良好なオーステナ
イト系ステンレス鋼に関するものである。
SUS 304鋼で代表されるオーステナイト系ステン
レス鋼は厨房用器具、自動車部品など、プレス加工用と
して広く使用されているが、プレスが苛酷になるとプレ
ス加工の途中で中間焼鈍工程を入れないとプレス割れを
生ずる。
従って、このような苛酷なプレス加工に対して中間焼鈍
工程を入れなくてもプレス割れの生じないような超深絞
り用ステンレス鋼が必要となってきた。
このような要望に対応するため、本発明者らは5US3
01ステンレス鋼相当の材料(0,06%C−17%C
r −7%Ni)にCuを2%程度添加することにより
プレス成形性を改善することを提案した(日本金属学会
誌Vol、34、A4.1970)が、まだ成形性が十
分でなく、中間焼鈍工程を省略するまでには到っていな
い。
又5US304鋼(Cr18〜20%、Ni8〜IO,
5%)に比べCr量が少ないため耐食性が劣りSUS
304鋼の代替鋼として広く使用することは困難である
このようなCu入りステンレス鋼(0,06%C−17
%Cr−7%Ni−2%Cu)の欠点を改善する目的で
、本発明者らは種々実験を重ねた結果、上記Cu入りス
テンレス鋼のC,NおよびS量を極力低減し、微量のM
oを加え、さらにMd30値で示されるオーステナイト
安定度をある限定された範囲内に調整することにより、
プレス成形性が著しくすぐれ、かつSUS 304鋼と
同等の耐食性の得られることを知見した。
すなわち、本発明においては、重量%でCく0.03
、 Si<0.5 、 Mn 2.2〜3.O、Sり0
.005゜Cr 14〜18 、Ni 6〜9 、 N
<:0.03 、 M。
0.15〜0.50 、 Cu 1〜3、残部Feおよ
び不可避的に混入する不純物から戒り、 Md30=497−462(C+N)−9,28i−8
,1Mn−13,7Cr−20(Ni十Cu)−18,
5M。
の式に従うMd30値を−10〜60の範囲内に入るよ
うに調整することによりプレス成形性および耐食性の良
好なオーステナイト系ステンレス鋼を得たものである。
以下にこれら成分を限定した理由について述べる。
C:Cを低減することは耐食性に有害なCr炭化物の結
晶粒界への析出を抑制して耐食性を向上するほかにCを
低減すると加工誘起マルテンサイトが軟化するため、苛
酷なプレス加工を行っても材料の加工軟化が緩和され中
間焼鈍工程の省略が可能となるが、C量が0.03%以
上になると上記目的が達成されなくなるので、C量は0
.03%以下とする。
Si:Siはフェライト生成元素であるため、量が多く
なるとオーステナイトバランスが悪化するとともにシリ
ケート系酸化物を作りやすく、曲げ加工性を劣化させる
ので0.5%以下とする。
Mn:本発明鋼のようにC,Nを極力低減した材料はオ
ーステナイトバランスか著しく悪くなり、そのためオー
ステナイト生成元素であるNi又はMnを増量すること
が必要となるわけであるが、高価なNiを多量に使用す
るよりもMnでオーステナイトバランスを調整するのが
望ましい。
しかしながら、Mn量をあまり多くするとMnS系の介
在物が生成され、本発明鋼の特長である耐食性を著しく
劣化する。
そのためMnの上限を3.0%とし、一方下限はオース
テナイトバランスを考慮し2.2%とする。
S:Sは高くなるとMnS系の介在物を作り、曲げ加工
性を劣化させるとともに耐食性を著しく劣化させるので
、Sは極力低減するのが望ましい。
0.005%以下に調整すればMnS系介在物はかなり
減少し耐食性上動んど問題はなくなるのでSは0.00
5%以下とする。
Cr:Crは耐食性の面から高い方が望ましいが、本発
明鋼のようなオーステナイトの不安定な材料において1
8%以上になると熱間加工性が著しく劣化するので、上
限は18%とし、又オーステナイトバランスを考慮する
場合はCrは低い方が望ましいが耐食性が劣化するので
下限は14%とする。
Ni:Niは6%以下になるとオーステナイトは極度に
不安定となり、溶体化処理後も多量のマルテンサイトが
生成され成形性は劣化する、一方、Niが9%以上にな
るとオーステナイトは安定になりすぎ成形性は劣化する
従ってNiは6〜9%とする。
Cu:Cuは公知のように成形性を改善するために必要
な元素であり、1%以下では改善効果は少なく、一方、
3%以上になると熱間加工性が劣化するので、1〜3%
の範囲に限定する。
N:NはC同様、下げることにより軟質の加工誘起マル
テンサイトが得られ、プレス加工後も材料はあまり硬化
しないため、中間焼鈍を省略することが可能である。
又Nを下げることにより時期割れおよび耐食性も改善さ
れ、これらの効果はN量が0.03%以上になると減少
するのでN量は0.03%以下とする。
Mo:Moが耐食性改善に有効な元素であることは公知
であるが、高価でかつ多量に使用するとフェライト生成
元素として作用し、オーステナイトバランスを悪化させ
る。
そのため上限は0.50%とするが、0.15%以下で
は耐食性が改善されないので0.15〜0.50%とす
る。
Md 30はオーステナイトの安定度を示す一つの指標
であるが、Md30値が60以上になると極度にオース
テナイトは不安定となりオーステナイト組織のほかに多
量のマルテンサイト組織が生じ、材料は硬化するので上
限は60とする。
一方、−10以下になるとオーステナイトは安定となり
本発明の特長であるプレス成形性が著しく劣化するので
Md 30値は−10〜60の範囲とする。
以下に本発明鋼の実施例を示す。
下記第1表に実験室的に溶製した本発明鋼および比較鋼
、従来鋼の化学成分を示す。
下記第2表はこれら実験室的溶製品を公知の熱間圧延、
冷間圧延および焼鈍により製造した0、54I帝mn厚
板材の機械的性質および成形性試験結果を示したもので
ある。
これらの表より明らかなように、本発明鋼は従来鋼のS
US 304鋼およびCu入りステンレス鋼に比べ耐力
およびかたさは小さく、伸びは良好である。
又エリクセン値およびC,C,V、で示されるプレス成
形性も著しく改善されている。
下記第3表は工業的規模で製造した0、 6 mm厚製
品板の耐食性試験結果を示したものである。
本発明鋼は5US304鋼と同等の良好な耐食性を示す
ことが確認された。
下記の第4表は工業的規模で製造した板材を用いドアの
ノブおよびコーヒーポットのプレス加工の結果を示した
ものである。
本発明鋼は中間焼鈍工程を省略してもプレスは可能であ
り、成形性は従来鋼に比べかなりすぐれている。
以上述べたように本発明鋼は従来の5US304鋼、C
u入りステンレス鋼に比し耐食性およびプレス成形性に
おいて極めてすぐれた超深絞り用ステンレス鋼というこ
とができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量%でC<0.03 、 S iり0.5 、
    Mn 2.2〜3.0 、 S<0.005 、 Cr
    l 4〜18 、Ni 6〜9 、 N<0.03
    、 Mo0115〜0.50 、 Cu 1〜3、残部
    Feおよび不可避的に混入する不純物から成り、 Md30=497−462(C+N) −9,2Si−
    8,1Mn−13,7Cr −20(N i+Cu )
    −18,5M。 の式に従うMd30値が−10〜60であることを特徴
    とするプレス成形性および耐食性の良好なオーステナイ
    ト系ステンレス鋼。
JP4994780A 1980-04-15 1980-04-15 プレス成形性および耐食性の良好なオ−ステナイト系ステンレス鋼 Expired JPS5856746B2 (ja)

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JPS56146862A JPS56146862A (en) 1981-11-14
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