JPS6121304B2 - - Google Patents

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JPS6121304B2
JPS6121304B2 JP56123816A JP12381681A JPS6121304B2 JP S6121304 B2 JPS6121304 B2 JP S6121304B2 JP 56123816 A JP56123816 A JP 56123816A JP 12381681 A JP12381681 A JP 12381681A JP S6121304 B2 JPS6121304 B2 JP S6121304B2
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JP
Japan
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steel
less
strength
cold rolling
austenite
Prior art date
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Expired
Application number
JP56123816A
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English (en)
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JPS5825460A (ja
Inventor
Kiichi Saito
Mineo Kobayashi
Masaki Nokoya
Kenji Yokoyama
Kyuichi Kondo
Shigeji Ishama
Hideki Uno
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Stainless Steel Co Ltd
Original Assignee
Nippon Stainless Steel Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Stainless Steel Co Ltd filed Critical Nippon Stainless Steel Co Ltd
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Publication of JPS5825460A publication Critical patent/JPS5825460A/ja
Publication of JPS6121304B2 publication Critical patent/JPS6121304B2/ja
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  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は耐食性が良好でかつ冷間圧延後の伸
び、曲げ加工および張出し加工などの2次加工性
のすぐれた高強度オーステナイトステンレス鋼に
関するものである。 高強度オーステナイトステンレス鋼の代表とし
て従来からSUS301ステンレス鋼がある。この
SUS301ステンレス鋼は極度にオーステナイトが
不安定なため、C量を高く(40.10〜0.12%)オ
ーステナイトバランスを図つているが、C量が高
いため耐食性に難点がある。そのためC量を低減
し、Nを添加することによりオーステナイトの安
定化を図ると強度が不足する。これはC,Nはと
もに同で侵入型元素であるが、必ずしも同で挙動
を示さないためである。一方、SUS301ステンレ
ス鋼は用途上、冷間圧延後曲げ加工、張出し加工
などの2次加工を伴う場合が多い。従つて、十分
な強度を有していると同時に伸びが良好で2次加
工性がすぐれていることが要求される。 上記のような問題点を解決するため、本発明者
らは種々検討した結果、従来のSUS301ステンレ
ス鋼の強度を劣化させることなく、耐食性および
冷間圧延後の2次工性を著しく改善した、以下に
説明するオーステナイトステンレス鋼を見い出し
た。 すなわち、本発明鋼は重量%において、C0.03
%以下、Si1.0%以下、Mn2.0%以下、Cr16〜18
%、Ni5〜9%、Nb0.02〜0.15%、N0.04〜0.25
%、S0.010%以下、B0.001%以下、残部Fe及び
不可避的不純物からなり、かつC,Si,Mn,
Cr,Ni,Nについては Md30(℃)=497−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn
−13.7Cr−20Niに従うMd30値が0〜60℃の範囲
になるように成分調整した耐食性及び冷間圧延後
の2次加工性の良好な高強度オーステナイトステ
ンレス鋼で、次のような特徴を有するものであ
る。 (1) 耐食性を向上させるためにC量の低減のみな
らず、S,Bを極力低下し、かつNb添加によ
り溶接部の粒界腐食性を改善するとともに、製
品板の組織を完全にStep組織(段状組織)と
した。 (2) 高強度オーステナイトステンレス鋼を得るた
めMo,Cu,Nbなどの元素を使用することは公
知であるが、これらの元素を添加すると材料は
硬化し、強度は上昇する反面、冷間加工後の成
形性は著しく劣化する。従つて本発明鋼におい
てはCを極力低減し、強度が低下した分はある
限定された範囲でNbを添加するとともに、オ
ーステナイト安定度を支配するC,Si,Mn,
Cr,Ni,Nなどの元素を十分考慮に入れた
Md30値を限定された範囲(0〜60℃)に調整
することにより冷間圧延後の2次加工性の改善
を図つた。 (3) 溶体化処理後の冷間圧延率が増加すると、伸
び、曲げ加工性、成形性が劣化するのは当然で
ある。従つて冷間圧延後の2次加工性を改善す
るためにオーステナイトを極度に不安定にし
て、低圧下率で高強度となしかつ2次加工性の
改善を図る方法もあるが、この場合はオーステ
ナイトが極度に不安定なため、圧延温度、圧延
速度などの冷延条件の変動により指定された強
度を得ることはかなり困難で、工業的規模の生
産に適用することは不可能である。然るに、
Nbを限定された量添加し、かつオーステナイ
ト安定度をMd30値で調整すると、比較的低圧
延率で高強度の材料が得られるため、冷間圧延
後の成形性は著しく改善された。 次に各成分を限定した理由について述べる。 C: 耐食性改善には可能な限りC量を低減すること
が望ましいが、あまり極端に減少させることは工
業的にコストアツプを招き、一方オーステナイト
安定度を著しく悪化させる。本発明鋼においては
S,Bを極力低下し、Nbを添加することによつ
て耐食性の改善を図つているので、Cの上限を
0.03%に制限しても十分耐食性が得られているた
めにC量は0.03%以下とする。 Si: Siを高くすれば強度が増大し、高強度ステンレ
ス鋼としては有利であるが、Siがあまり高くなる
と十分な脱酸をほどこしても、一部シリケート系
介在物が残存し、本発明鋼の特徴である冷間加工
後の曲げ加工性を著しく劣化させるのでSiの上限
は1.0%としSi含量を1.0%以下とする。 Mn: 本発明鋼のようにオーステナイトの不安定な材
料にとつてオーステナイトのバランスを図るため
にMn量の増大は有効な手段であるが、Mn量が増
大するとマンガンサルフアイド系の介在物を作
り、本発明鋼の特徴である2次加工性及び耐食性
を劣化させるので、上限は2%としMn含量を2
%以下とする。 Cr; Crが16%以下となるとと本発明鋼の耐食性は
著しく劣化するので下限は16%とした。一方Cr
が18%以上になるとオーステナイト安定度が悪く
なりかつ熱間加工性が劣化するので上限は18%と
した。 Ni; Niが5%以下になるとオーステナイトが不安
定となる。一方、本発明鋼のようにオーステナイ
トが不安定な材料はNiを増量することは望まし
いが、コストアツプになるので上限は9%とし
た。 N: 本発明鋼のようにC量を低減した場合、オース
テナイトの安定化を図る上でNは不可欠の元素で
あり、Nが0.04%以下ではオーステナイトが不安
定で効果は全くない。一方Nをあまり多く添加す
ると製鋼時にブローホールを発生するので上限は
0.25%とした。 Nb; Nbは溶体化処理後の結晶粒を微細化し、強度
を上げるほかにNとの複合添加により炭化物の粒
界析出を抑制し耐食性を著しく向上させる。この
場合、Nb量が0.02%以下では上記効果は殆んど
ないが、一方、0.15%以上になると材料は硬化
し、冷延後の加工性は劣化する。 S: Sは原料より混入される不純物で高くなるとマ
ンガンサルフアイド系の介在物を作り、耐食性を
劣化させるとともに冷間圧延後の曲げ加工性をも
劣化させるので、可能な限り低減することが望ま
しいが、工業生産上コストアツプを避けるため上
限は0.010%とした。 B; Bは溶解原料、炉材から混入される不純物であ
るが炭化物の粒界析出を促進し耐食性を劣化させ
るので極力抵くすることが望ましく、又含有量が
多いとNbとNとの複合添加による粒界析出抑制
効果が阻害されるので上限を0.001%とした。 Md30: Md30(℃)が60℃以上になるとオーステナイ
トは著しく不安定となり、引張強さは極めて高く
冷間圧延による耐力の増大は急激であるため、抵
圧延率で高強度が得られるものの、圧延率の僅か
な違いで得られる強度は大きく変動する。その
上、冷間圧延時の温度の違いによる強度の変動は
オーステナイトが不安定なほど大きいので、工業
的な規模で安定して所定の強度を得ることが困難
となり、一方Md30値が0℃以下になると逆にオ
ーステナイトが安定になりすぎ引張強さは低く、
冷間圧延による耐力の増大も緩慢であるため高強
度を得るためには極めて大きな圧下率の冷間圧延
を必要とし、工業的な規模の生産を不利なものと
するばかりでなく、さらにこのような高圧下冷延
は板の形状に悪影響を与えるので、工業的な規模
における生産を容易にならしめるためにオーステ
ナイト安定度をMd30値で0〜60%とする。 以下に本発明鋼の実施例について説明する。
【表】
【表】 上記第1表は本発明鋼ならびに比較鋼の化学成
分を示しものである。比較鋼のうち、試料No.4は
従来のSUS301ステンレス鋼に比べCを低減し、
Nを添加したもので、Nbは添加されていない。
又試料No.5は従来のSUS301ステンレス鋼であ
る。 第2表は冷間圧延後の伸び、エリクセン値及び
曲げ加工性を示したものである。 通常のJIS規格の1/4ハード材及び1/2ハ
ード材相当の引張強さが90Kg/mm2及び110Kg/mm2
の場合、本発明鋼は比較鋼に比べ、伸び、エリク
セン値、曲げ加工性のいずれも優れており、2次
加工性の良好な材料であることがわかる。 第1図及び第2図は試料No.2(本発明鋼)及び
試料No.4(比較鋼)を1050℃で溶体化処理後冷間
圧延を行なつたものをCr炭化物の析出しやすい
温度領域である500〜900℃に30秒〜300分加熱し
た後のCr炭化物の析出状況を調査したT.T.T図
である。これより明らかなように、本発明鋼は比
較鋼に比べ、Cr炭化物の粒界折出が著しく抑制
され、粒界腐食性が改善されていることがわか
る。このことは素材のみならず溶接部付近の耐粒
界腐食性が著しく改善されていることがわかる。 以上述べたように、本発明鋼は冷間圧延後の成
形性が著しく優れかつ耐食性の良好な材料という
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は試料No.2(本発明鋼)及び
No.4(比較鋼)のT.T.T図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C 0.03%以下、Si 1.0%以下、Mn 2.0%以
    下、Cr 16〜18%、Ni 5〜9%、Nb 0.02〜0.15
    %、N 0.04〜0.25%、S 0.010%以下、B
    0.001%以下、残部鉄及び不可避的不純物からな
    り、かつC,Si,Mn,Cr,Ni,Nについては Md30(℃)=497−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn
    −13.7Cr−20Niに従うMd30値が0〜60℃の範囲
    になるように成分調整した耐食性および冷間圧延
    後の2次加工性の良好な高強度オーステナイトス
    テンレス鋼。
JP12381681A 1981-08-07 1981-08-07 2次加工性および耐食性の良好な高強度オ−ステナイトステンレス鋼 Granted JPS5825460A (ja)

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JP12381681A JPS5825460A (ja) 1981-08-07 1981-08-07 2次加工性および耐食性の良好な高強度オ−ステナイトステンレス鋼

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Publication Number Publication Date
JPS5825460A JPS5825460A (ja) 1983-02-15
JPS6121304B2 true JPS6121304B2 (ja) 1986-05-26

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ID=14870044

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JP12381681A Granted JPS5825460A (ja) 1981-08-07 1981-08-07 2次加工性および耐食性の良好な高強度オ−ステナイトステンレス鋼

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JPS5825460A (ja) 1983-02-15

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