JPS5856314Y2 - 折畳み戸装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は室内の任意な場所に天井レールと床レールを設
けて、この間に折畳みが可能な戸を建て込み室内を容易
に分割して勉強部屋とか物置にする便利な折畳み戸装置
に関する。

折畳み戸装置はこれまで種々のものが提案され実用に供
されている。

ところがこれら従来のものは天井レールと床レールにつ
いては問題ないが、折畳み戸の取付は構造に関して種々
の問題が提起されている。

それらの問題の主なものとしては、折畳み戸の一端の上
下で戸を支持し回動を可能にしているピボットピン、あ
るいは戸の移動をレールに沿って案内するガイドピンの
取付構造が戸と一体構造であるため、折畳み戸を取り付
けるに際して左勝手、右勝手の仕様変更が不可能か又は
その作業が繁雑であったり、バネの弾性に抗してピンを
一定の位置に支持するための合成樹脂製の支持片が外れ
易く紛失したりする等である。

上記のような問題点は結局、ピボットピンあるいはガイ
ドピンを折畳み戸に一体に組み込んだ構造であったり、
あるいはピンの支持を紛失や保管場所を忘れ易いような
小さな支持片に頼る等のためである。

本考案では上記のような欠点を解決したもので、その構
造上の特徴は折畳み戸本体を構成している上下のフレー
ムにピボットピン又はガイドピンを取付けるための共通
した形状の取付部を設けておき、ピボットピン及びガイ
ドピンは折畳み戸とは別個の個体で提供されるもので、
施工現物で実際に折畳み戸を設置する際に、上下のフレ
ームに装着する。

従ってここで用いるピボットピン及びガイドピンは従来
のものとは形状、構造を異にしている。

中でもガイドピンは最も特徴的である。

すなわち、そのピンに仮止ピンを設けておき、さらにバ
ネをピンに外挿してピンを弾持し、ピボットピン本体の
側部に設けた仮止ピン係止片に仮止ピンを係止しておき
、使用に際しては、ピンを少し回すことだけでピン係止
片から仮止ピンが外れてピンはバネの押力によって突出
してレールに設けたピン穴に嵌まる構造になっている。

以下図面によって詳細に説明する。

図面は本考案の例示であって、第１図は本考案の折畳み
戸装置の正面図であり、第２図は第１図のＡ部に相当す
る部分の斜視図、第３図はピボットピンの側面図を示す
。

第４図は第１図のＢ部に相当する部分の斜視図であり、
第５図はガイドピンの側面図を示す。

折畳み戸装置は通常第１図にみられるように天井レール
１と床レール２を室内の任意な場所に取り付けて、レー
ル１，２間には２枚の戸板３を蝶番４等で蝶着して折畳
み戸とし、この折畳み戸の一側方を上下（図中Ａ、Ｂ）
にピボットピン５，６を設けて回動自在に軸支し、他側
方はこれも上下にガイドピン７．８を設けてレール１，
２間を摺動させて開閉自在にしたもので、部屋の大きな
場合には壁板９で余りの部分を遮蔽する場合もある。

通常は上、下ピボットピンも上、下ガイドピンも戸板３
，３に一体に取り付けられて市販されている。

ところで、本考案では第２図〜第５図にみられるように
、ピボットピン、ガイドピンのいずれも戸板３とは一体
とされず、別個の部品として提供される。

すなわち製品としては戸板３の上フレーム１０と下フレ
ーム１１にはそれぞれピボットピン、ガイドピンのピン
取付部１２を設けているのみである。

ここでピン取付部１２とは上、下フレーム１０．１１の
上縁又は下縁の適当な位置にピボットピンあるいはガイ
ドピンの挿入のための角穴１３およびピン１４を貫通さ
せるための丸穴１５を穿孔したもので、フレームの側面
にはねし止めするためのねし穴１６を設けており、ピボ
ットピンあるいはガイドピンを角穴１３より挿入してビ
ス止め固定すると簡単にピボットピンあるいはガイドピ
ンがその機能を発揮する。

ここでピボットピンの構造を詳細に説明する。

ピボットピンは上部ピボットピン５と下部ピボットピン
６ではその構造が異なる。

下部ピボットピン６は第２図、第３図にみられるように
、はは゛長方形の箱形の基体１７の上下辺１８．１９に
丸穴２０．２１を設け、更にその側壁には長穴２２を上
下に穿孔したものの、上下の丸穴２０．２１間に下端を
メネジとし中はどに係止ピン２３を設はバネ２４を外挿
したピン１４を貫通させ、そのピン１４の下端にはナツ
ト２５及びピンキャップ２６を嵌めている。

このような構造のものを前述したように、戸板３の下フ
レームに設けたピン取付部１２に装着し、床レール゛２
に固定したピン受けの下部ピボット穴２７に嵌めたのち
、ナラ１へ２５を回してピン１４の出入を調節して戸板
３の高さを適当に調節するとピボットピンとして機能を
発揮することができる。

上部ピボットピンｉは本考案の特徴の１つでもあるが、
第４図、第５図にみられるような構造をしており、これ
は上部、下部力゛イドピン７．８に用いられているもの
と同一構造である。

したがって、上部ピボツＩ・ピンと上下ガイドピンは互
に共用できる。

その構造は長いコ字状基体２８の上下辺に丸穴２９．３
０を設け、その側面に係止部３１を有した仮止ｇ−３２
を固着し、前記丸穴２９．３０間には仮止ピン３３と外
挿したバネ３４に弾持され先端にピンキャップ３７を被
せたピン３５を挿通している。

このような構造のものを戸板３の上フレーム１０のピン
取付部１２に小ねじ３６で固定したのち、天井レール１
に固定したピン受けの上部ピボット穴３８にピンキャッ
プ３７を向けて戸板を固定し、ピン３５をつまんで回す
と仮止ピン３３は仮止片３２から外れてバネ３４の押力
によって第５図中の２点鎖線のように上部に突出し上部
ピボット穴３８に嵌入する。

前述したように第４図、第５図に示した構造の上部ピボ
ットピン５は第１図における上部ガイドピン７及び下部
ガイドピン８にも使用出来、さついずれの場所へも共通
してサブアセンブリーの形で取付は可能な点は本考案の
特徴でもある。

すなわち、下部ピボットピン６の構造のもを１個と、上
部ピボットピン５の構造のもの３個とを揃えておけば、
折畳み戸の左勝手のもの右勝手のものいずれの要求にも
戸板を変更することなく応することか゛出来るので゛あ
る。

以上詳述したようにピボットピン、ガイドピンを戸板と
一体のものとしないで戸板にはピン取付部を設け、ピボ
ットピン、ガイドピンを部品として別に備え、各家庭等
で組立ての際に装着する構造のものにしたことによって
、装置全体を安価に提供でき、故障の際にもピボットピ
ンあるいはガイドピンの交換だけで簡単に補修が可能で
あり、ピンが戸板から突出していないため梱包が容易で
ある。

加えて、折畳み戸を設ける際の作業場所が非常に狭くと
も単にねじで止めるだけでピボットピンもガイドピンも
装着できるので作業性が良い上に、左勝手右勝手の要求
にも難なく応じることが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の折畳み戸装置の正面図であり、第２図
は第１図のＡ部に相当する部分の斜視図、第３図はピボ
ットピンの側面図を示す。 第４図は第１図のＢ部に相当する部分の斜視図であり、
第５図はガイドピンの側面図を示す。 １・・・・・・天井レール、２・・・・・・床レール、
５・・・・・・上部ピボットピン、６・・・・・・下部
ピボットピン、７・・・・・・上部ガイドピン、８・・
・・・・下部ガイドピン、１０・・・・・・上フレーム
、１１・・・・・・下フレーム、１２・・・・・・ピン
取付部、１３・・・・・・角穴、１４・・・・・・ピン
、１５・・・・・・丸穴、１６・・・・・・ねじ穴、１
７・・・・・・基体、２４・・・・・・バネ、２５・・
・・・・ナツト、２８・・・・・・長いコ字状基体、３
２・・・・・・仮止片、３３・・・・・・仮止ピン、３
４・・・・・・ハネ、３５・・・・・・ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天井レール１と床レール２を固定して、その間に螺着し
   た戸板を上、下ピボットピン５，６及び上、下ガイドピ
   ン７．８によって開閉可能にした折畳み戸装置において
   、戸板の上、下フレーム１０．１１にピボットピン又は
   ガイドピンに共通したピン取付部１２を設け、下部ピボ
   ットピン取付部にはピン１４が基体１７の上下に貫通し
   ナツト２５によって伸縮可能かつバネ２４に弾持した構
   造の下部ピボットピン亙を装着し、上部ピボットピン取
   付部及び上、下ガイドピン取付部にはバネ３４を外挿し
   たピン３５が側面に仮止片３２を有した基体２８の上下
   に貫通して仮止片３２と仮止ピン３３によって係止され
   回すとバネ３４の押力によってピン３５が突出する構造
   のものを装着することを特徴とする折畳み戸装置。