JPH0228753Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は箱体内の前部に小箱体を左右方向に移
動自在に設置し得るようにした保管庫に関するも
ので、通常の単一保管庫としても使用でき、また
必要に応じこれに移動可能な小箱体を簡便に取付
け得るようにしたものである。

次にその詳細を図示の実施例について説明する
と、第１図および第２図において、１は保管庫本
体、２，２はその前面に設けた両開き扉、２′は
その引手で、本体１の後部には棚板３，３……が
設けられ、その前部には内部に棚板４，４……を
備えた小箱体５が左右方向に移動自在に取付けら
れている。

第３図〜第６図は小箱体５の取付状態を示し、
本体１の底板６の前部には板を折曲げ形成した断
面下向きコ字状の前後のレール７，８がその１脚
部下縁を外方に折曲して設けた取付板部７′，
８′を取付ねじ９とナツト１０をもつて固定して
左右方向に取付けられ、これに対し小箱体５の側
板１１，１１各前後の下縁部には断面Ｌ字状の取
付板１２，１２，１２，１２が固着され、その各
内方折曲板部１２′には前後の転子１３，１３，
１４，１４がそれぞれ軸支１３′，１４′され、こ
の転子１３，１４がそれぞれ上記前後のレール
７，８の各取付板部７′，８′にその各側面を上記
レール７，８の側面に案内せしめて転動自在に載
置されている。１５は小箱体５の内側部下隅に取
付けた転子カバーである。

また、本体天板１６の前縁下面には断面ほぼ下
向き凹字状の上部補強板１７が天板１６前縁のコ
字状折曲部１６′に嵌合して左右方向に架設され
ており、これに対し小箱体５の天板１８の前部ほ
ぼ中央の上面には転子１９が上方に突出して水平
状に軸支１９′され、この転子１９が上記本体上
部補強板１７の下向きの案内溝１７′の後壁に貼
着した合成樹脂製案内板２０と溝１７′の前壁の
間に転動自在に嵌合し、また溝１７′の後壁には
板ばねからなる係止片２１，２１が取付ねじ２２
とナツト２３により案内板２０の各端部に隣接し
て取付けられ、小箱体５の各移動端部において上
記上部転子１９がこの係止片２１に弾発的に係止
されるようになつている。

上記上部転子１９は第３図、第６図に示すよう
に、取付板２４のほぼ中央部に切起し設けた山形
状の取付座２４′に軸支１９′され、この上部転子
１９を小箱体５の天板１８に設けた開口から上方
に突出せしめて取付板２４を天板１８に下面から
取付ねじ２５で固定することにより転子１９が本
体１上部の案内溝１７′に嵌合するようになつて
いる。第４図において２６は小箱体５の側板１
１，１１外側面の各前端部の上下に設けたゴム、
合成樹脂等からなるストツパーで、各移動端部に
おいて本体側板２７の前部縦補強板２８に当接す
るようになつている。また第３図において２９は
小箱体５前部の縦補強板で、この縦補強板２９に
は断面ほぼＬ字状の棚受けブラケツト３０をその
前端部に切起し設けた下向き係合片を縦補強板２
９の内側面に列設した係合孔３１，３１……に係
合して小箱体５の左右に取付け、この棚受けブラ
ケツト３０に小箱体５の棚板４を取付けるように
なつている。

本考案の保管庫は上記の如き構造であるから、
保管庫本体１に小箱体５を取付けるには、先ず小
箱体５をその下面の転子１３，１４の間にレール
７，８を挿入して保持しつつ本体１内に収容した
後、各前後のレール７，８を取付ねじ９とナツト
１０をもつて本体底板６に固定して小箱体５の各
転子１３，１４を各レール７，８の取付板部７′，
８′上のその側面を各レール７，８の側面にそれ
ぞれ案内せしめて転動自在に載置し、次に上部転
子１９を取付けた取付板２４を小箱体５の天板１
８に取付ねじ２５で取付けて上部転子１９を本体
１上部の案内溝１７′に転動自在に係合させるだ
けの極めて簡単な操作で移動用小箱体５を本体１
内に取付けることができ、取付後は小箱体５はレ
ール７，８に係合する下部転子１３，１４と、案
内板２０を貼着した案内溝１７′に嵌合する上部
転子１９により円滑に移動することができ、各移
動端部において上部転子１９が係止片２１に弾発
的に係止されて移動が阻止される。

図示の如く転子１３，１４を各レール７，８の
外側に係合させる代りに各転子１３，１４を外向
きに取付けて各レール７，８の内側に係合させる
ことも可能で、この場合は転子１３，１４が直接
底板６上に載置されるので、本体１内に小箱体５
を収納後、各レール７，８をそれぞれ別個に底板
６に固定することができ、レール７，８の固定が
一層容易となる。

また小箱体５の取外しも上記取付操作と反対の
操作でレール７，８と転子１９の取付板２４を取
外すことにより簡単に行うことができ、取外し後
の本体底板６はレール７，８が取外されるので平
坦であり、また案内溝１７′内の係止片２１等も
取外しが可能であるから、通常の単一保管庫とし
て使用することができる。この場合、本体側板２
７の前部補強板２８と後部補強板（図示せず）の
間に棚板受けを設けておけば本体１の棚板３を直
ちに本体前部までの奥行の長い棚板と交換して設
置することができ便利である。また、上記上部転
子１９は本体１上部の案内溝１７′に嵌合して小
箱体５移動中の前後方向の振れ止めとなるが、こ
の上部転子１９の代りに適当な滑子等を使用して
もよい。

本考案の保管庫は上述の如く本体１の底板６の
前部に断面下向きコ字状のレール７，８をそれぞ
れその１脚部下縁を折曲げ設けた取付板部７′，
８′をねじ止め９して着脱自在に取付け、上記底
板６に小箱体５の下部前後に設けた転子１３，１
３，１４，１４をその各側面を上記レール７，８
の側面に案内せしめて転動自在に載置したから、
極めて簡単な構造で小箱体５を保管庫本体１に左
右方向に移動可能に取付けることができ、レール
７，８も板を折曲げ形成した簡単な形状で製作が
容易であり、また上述のように本体１上部の案内
溝１７′に嵌合する係合部材１９を突設した取付
板２４を小箱体５の天板１８の内面にねじ止め２
５することにより、上記係合部材１９が上記小箱
体５の天板１８に設けた開口から上方に突出する
ようにしたから、この取付板２４を外すことによ
り係合部材１９を案内溝１７′から上記天板１８
の開口を通して取出すことができ、上記レール
７，８を底板６から取外し得ることと相俟つて極
めて容易に小箱体５５を保管庫本体１から取出す
ことができ、保管庫本体１を単一の保管庫として
使用することもでき極めて便利である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案保管庫の一実施例を示し、第１図
は正面図、第２図は扉を開いた状態を示す正面
図、以下拡大して示し、第３図は保管庫前部の縦
断側面図、第４図は第３図におけるＸ−Ｘ線断面
図、第５図は第４図におけるＹ−Ｙ線断面図、第
６図は上部係合部材の係合状態を示す部分横断平
面図である。 １……保管庫本体、２……扉、３，４……棚
板、５……小箱体、７，８……レール、９，２
２，２５……止めねじ、１０，２３……ナツト、
１２……取付板、１３，１４……転子、１５……
転子カバー、１９……係合部材、２４……取付
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 保管庫本体１の底板６の前部に板を折曲げ形成
   した断面下向きコ字状の前後のレール７，８をそ
   れぞれその１脚部下縁を折曲げ設けた取付板部
   ７′，８′を該底板６にねじ止め９して着脱自在に
   取付け、上記本体底板６には小箱体５の下部前後
   に設けた転子１３，１３，１４，１４をその各側
   面を上記レール７，８の側面に案内せしめ転動自
   在に載置して該小箱体５を保管庫本体１内に左右
   方向に移動可能に取付けると共に、該小箱体５の
   天板１８の前部内面には係合部材１９を突設した
   取付板２４をねじ止め９により着脱自在に取付け
   て該係合部材１９を上記小箱体５の天板１８に設
   けた開口から上方に突出せしめ、該係合部材１９
   を上記本体１の上部に架設した下向き凹字状の上
   部補強板１７の下向きの案内溝１７′に摺動自在
   に嵌合せしめ、かつ上記レール７，８および上記
   係合部材１９の取付板２４を取外すことにより、
   上記小箱体５を保管庫本体１から取出し得るよう
   にした保管庫。