JPS5855789Y2 - 電子部品取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は可撓性印刷配線基板に取付けた電子部品をキャ
ビネット内に正しく位置決めして取付けることができる
電子部品取付装置を提供するものである。

従来、普及型のカセットテープレコーダ等では電子回路
を構成する硬質印刷配線基板上に、外部から操作するス
イッチ、マイクロホンジャック等の電子部品を直接取付
け、上記硬質印刷配線基板をキャビネット内にビス止め
することで間接的に電子部品の取付けも行なうことがで
きるように構成されていた。

これは電子部品が取付けられた印刷配線基板が硬質のも
のであり、一種のアングルとして機能するため、実現で
きるものである。

しかるに近年、従来の硬質印刷配線基板に代わって、柔
軟で簡単に曲げることのできる可撓性印刷配線基板を用
いようとする動きがある。

この可撓性印刷配線基板とはポリイミド樹脂等の可撓性
材料で厚さが０．０１２〜Ｑ、Ｑ３ｍｍ程度の可撓性基
板を作り、この基板に導電箔を貼付し、フォートエツチ
ング等の手法で回路パタゲンを形成したものであるが、
なにしろこの可撓性印刷配線基板は従来の印刷配線基板
に比べて薄く撓み易いものであるため、電子部品を取付
けたとしても基板自体がアングルとしての機能を果たさ
ず、従来と同じ方法では電子部品をキャビネット内に位
置決めすることができないものであった。

そこで本考案はこのような点に鑑み、電子部品を可撓性
印刷配線基板に取付けて、かつキャビネット内に確実に
位置決め固定できる装置を提供するものであり、以下に
その実施例について図面と共に説明する。

第１図、第２図は第１の実施例を示しており、１は第１
のケース、２はこの第１のケース１に嵌合されて１個の
キャビネットを構成する第２のケースである。

３はコンデンサー、抵抗等の部品４が半田付けにより組
付けられて電子回路を構成する可撓性印刷配線基板で、
この基板３は先述したようにポリイミド樹脂等で０．０
１２〜０．０３ｍｍ程度の厚さに形成され撓み易く折り
曲げ自在のものである。

５はこの可撓性印刷配線基板３の端部に半田付けＡによ
り固定された押釦スイッチであり、このスイッチ５のケ
ースの左右両側面には略直角三角形状の切欠部６が設け
られている。

この切欠部６に対応するように第１のケース１の内側に
は突起部７，７が一体に設けられている。

８はクッション材、９はクッション材８を位置決めする
ため第２のケース２に一体に設けた突起である。

上記実施例において第２のケース２にクッション材８を
配し、可撓性印刷配線基板３を間にして第１．第２のケ
ース１，２を互に嵌合させると、押釦スイッチ５の切欠
部６に第１のケース１の突起部７が嵌合されかつクッシ
ョン材８の弾性力でスイッチ５が上方に付勢されること
で、スイッチ５はガタつくことなくキャビネット内に位
置決め固定され、合わせて可撓性印刷配線基板３の一端
も固定される。

この場合、可撓性印刷配線基板３、ケース１，２等に若
干の寸法誤差があっても、基板３が撓んだり伸びたりす
ることでその寸法誤差は吸収され、切欠部６と突起部７
は確実に係合される。

スイッチ５の押釦部５ａ、ケース１，２間の透孔を通し
て外部に露出さ、れる。

このようにビス等を全く用いることなく押釦スイッチ５
と可撓性印刷配線基板３の一端をキャビネット内に確実
に位置決めすることができる。

なお、言うまでもないが、押釦スイッチ５は可撓性印刷
配線基板３上の導電箔を介して他の部品と電気的に接続
されている。

また可撓性印刷配線基板３の他端及びその他の部分は図
示しないが第２のケース２あるいはケースに固定された
シャーシにビス止めされている。

第３図、第４図は第２の実施例を示しており、ここでは
取付けを行なう電気部品として電源アダプター接続ジャ
ック１０を例に採り、該ジャック１０のケースに設ける
切欠部とこの切欠部に嵌合される第１のケース１の突起
部の形状を先述の例とは若干変更している。

他はほぼ同じであるので部品番号は第１図、第２図で用
いたものを援用する。

説明を続けると、上記ジャック１０のケースの左右両側
面にはコ字状の切欠部１１が２個ずつ設けてあり、一方
第１のケース１にも、上記切欠部１１に対応して突起部
１２が設けである。

これらの切欠部１１、突起部１２を互に嵌合させること
でジャック１０をキャビネット内にガタなく位置決めで
きることは先述の例と同様である。

なお上記各実施例ではスイッチ等の電子部品側に切欠部
をケース側に突起部を設けるものとしたが、これは逆で
あっても良いことは言うまでもない 以上のように本考案は、電子部品に切欠部または突起部
を設け、一方キャビネットを形成する第１、第２のケー
スの内面に前記電子部品の切欠部または突起部に対応す
る突起部または切欠部を設け、第１と第２のケースを嵌
合するときにこの電子部品を挟持し互いに切欠部と突起
部を係合して；キャビネット内に電子部品を確実に位置
決めすることが可能である。

さらに前記電子部品は可撓性印刷配線基板に取り付けら
れているため、上述のように電子部品を第１．第２のケ
ースで挟接固定したとき、可撓性印刷配線基板をケース
に対して固定することができる。

すなわち電子部品とケースの内面とに設けた互いに係合
する切欠部と突起部という簡単な構成により、電子部品
と可撓性印刷配線基板をともにケースに対して固定でき
、作業性も向上しコスト的にも安価であるという実用的
な効果を奏する。

また可撓性印刷配線基板の導体部とケースとの間に弾性
材を入れたため、ケース内面が例え導電性の場合でもこ
の弾性材を絶縁物で構成すれば短絡を防止できる。

また電子部品を第１．第２のケースで挾持するにあたり
、この弾性材を可撓性印刷配線基板とによって各寸法誤
差を吸収し、上記の保合を容易に確実に行なわせること
ができるものである。

すなわちケース内面および電子部品の切欠部や突起部、
第１．第２のケース等の寸法関係に多少の誤差があって
も弾性材の圧縮量や、可撓性印刷配線基板の撓み量の変
化によって上記寸法誤差を吸収可能であり、電子部品を
所定位置に正しく容易に取付けることが可能となるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例を示す側断面図、第２図は
同分解斜視図、第３図は本考案の第２実施例を示す側断
面図、第４図は同分解斜視図、である。 １・・・・・・第１のケース、２・・・・・・第２のケ
ース、３・・・・・・可撓性印刷配線基板、５・・・・
・・押釦スイッチ、６・・・・・・切欠部、７・・・・
・・突起部、１０・・・・・・ジャック、１１・・・・
・・切欠部、１２・・・・・・突起部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電子部品に切欠部または突起部を設け、互いに嵌合され
   て１個のキャビネットを構成する第１゜第２のケースの
   内面の所要個所に、前記電子部品の切欠きまたは突起部
   に係合する突起部を設け、前記電子部品に可撓性印刷配
   線基板を取り付け、前記第１．第２のケースを互いに嵌
   合させるときに電子部品を挟持してこれらの切欠部と突
   起部とを互いに係合し、かつ可撓性印刷配線基板の導体
   部とケースとの間に弾性材を介在させ、前記電子部品と
   可撓性印刷配線基板とをキャビネットに対して固定した
   ことを特徴とする電子部品取付装置。