JPS5826428Y2 - 押ボタンスイッチのプリント板搭載構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は押ボタンスイッチをプリント板に搭載する際の
構造に関する。

キーボードプリンタ装置等において、押ボタンスイッチ
をプリント板上に多数配列することが行なわれるが、従
来はかかる押ボタンスイッチを金属パネル等に取り・付
け、プリント板との間を東線でもって結んでいた。

このような方法によると、いちいち東線接続を行なわな
ければならず作業工数が高くまた信頼度が低かった。

また、特別の金属パネルを必要とするため構造が複雑で
かつ高価なものとなった。

そこで、押ボタンスイッチを直接プリント板に搭載する
ことが考えられるが、押ボタンスイッチの端子をプリン
ト板の穴に挿入し、その部分を半田付けによって固定す
るだけでは安定性が十分とはいえない。

また、プリント板には多数のパターン穴があり、押ボタ
ンスイッチを搭載するに際してこれらの穴を逃げなけれ
ばならず、実際的ではなかった。

本考案の目的は、特にキーボード装置の如く多数の押ボ
タンスイッチをプリント板に搭載する際に、容易かつ迅
速に搭載できかつ構造簡単で信頼性のある押ボタンスイ
ッチのプリント板搭載構造を提供することである。

これらの目的を遠戚すべき本考案のプリント板搭載構造
は、押ボタンスイッチの固定端子部が押ボタンの押圧方
向に嵌入する溝部を備えた電気絶縁材からなるアダプタ
を設け、該アダプタの前記溝部内側面には爪状部をまた
前記固定端子部の外側面には突起を設け、プリント板に
固定された前記アダプタの前記溝部に対し前記固定端子
部を嵌入した際前記突起と前記爪状部とが係合して前記
押ボタンスイッチの取付けが行なわれると共に、前記端
子が前記パターン穴に挿入する構成となっている。

以下、添付図面に基づいて本考案の実施例につき詳細に
説明する。

第１図は本考案に係るアダプタ２を用いて押ボタンスイ
ッチ１をプリント板３に搭載する状態を示したものであ
る。

キーボード装置等においては、かかる押ボタンスイッチ
１が多数搭載され、アダプタ２は横方向または縦方向に
長く延びている。

第１図では１個の押ボタンスイッチ１を搭載するに要す
る部分のみを示している。

押ボタンスイッチ１は公知の如く、スイッチ機構部４お
よび固定端子部５から成る。

固定端子部５は端子６とその外郭（通常電気絶縁樹脂材
で形成される）から戊る。

アダプタ２は樹脂等の適切な電気絶縁材で形成され、押
ボタンスイッチ１の固定端子部５を押ボタンスイッチの
押圧方向に嵌入せしめるための溝７およびこのアダプタ
２をプリント板３に固定するための穴８を有する。

これらの穴８に対応する穴９がプリント板３にも設けら
れており、ハトメ１０等によりアダプタ２をプリント板
３に固定する。

プリント板３はねし１１等により適切なパネル１２に取
り付けられる。

第２図は第１図に示した押ボタンスイッチ１を矢印ＩＩ
前方向ら見た図であって、この押ボタンスイッチはその
固定端子部５の外側面に図の如き突起１３が設けられて
いる。

第３図は第１図に示したアダプタ２の線ＩＩＩ−Ｉ■■
における断面図であって、アダプタ２はその溝部７の内
側面に図の如き爪状部１４を有する。

押ボタンスイッチ１の固定端子部５をアダプタ２の溝７
に嵌入する際は、固定端子部５の脚部１５がそのすり割
１６によるばね性によりアダプタ２の溝部７内にある切
欠部１７に沿って挿入され、固定端子部５の上記爪状部
１４が前述の突起１３に係合し、押ボタンスイッチ１は
アダプタ２に固定される。

押ボタンスイッチ１の端子６はアダプタ２の溝部７を越
え、プリント板３のパターン穴１８内を貫通する。

その後、プリント板３の裏面からその端子６をパターン
穴１８に半田付けすることにより押ボタンスイッチ１の
プリント板２への搭載が完了する。

第４および第５図は本考案に係るアダプタの変更実施例
を示すものである。

第４図はアダプタの平面図であり、第５図は第４図の線
■−■における断面図である。

この実施例では、アダプタのプリント板３への取付穴８
を利用して、ダイオード等の電子部品が入りうる溝２１
を設け、かかる電子部品がアダプタの上面２０より出な
いようにすることによって、プリント板の搭載スペース
を節約し、高密度実装化に適合しうるようにする。

第６および第７図は本考案に係るアダプタのさらに別の
変更実施例を示すものである。

第６図はアダプタの平面図であり、第７図は第６図の線
ＶｌｌＶＩＩにおける断面図である。

この実施例では、アダプタ自体に図の如く傾斜角θを設
けている。

このような傾斜角を設けることにより、押ボタンスイッ
チはプリント板に対して傾きをもって搭載されることに
なり、第８および第９図に示す如きキーボード配列を得
ることができ、キーボードを設計する上において便利で
ある。

すなわち、第８図では同一傾斜角を有するアダプタを用
いたキーボード配列を示し、第９図は傾斜角の異なるア
ダプタを用いたキーボード配列を示したものである。

以上本考案の実施例について詳しく述べた如く、本考案
に係る押ボタンスイッチのプリント板搭載構造ではアダ
プタを適切なプリント板に取り付けておくことにより、
押ボタンスイッチを容易かつ迅速にプリント板に搭載す
ることができる。

また、本考案のアダプタは構造が簡単で信頼性があり、
電子部品等の実装をも可能ならしめ、従来の如き東線に
よる接続を要せずすべてプリント板によるパターン配線
で行なうことができるので経済的である。

本考案のアダプタは特にキーボード装置において使用す
るのが便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るアダプタを用いて押ボタンスイッ
チをプリント板に搭載する状態を示すもの、第２図は第
１図に示す押ボタンスイッチを矢印ＩＩ前方向ら見た図
、第３図は第１図に示すアダプタの線ＩＩＩ−ＩＩＩに
おける断面図、第４〜第７図は本考案の別実施例、第８
および第９図は傾斜角を有するアダプタを用いた場合の
キーボード配列を示すものである。 １・・・・・・押ボタンスイッチ、２・・・・・・アダ
プタ、３・・・・・・プリント板、５・・・・・・固定
端子部、６・・・・・・端子、７・・・・・・溝部、８
，９・・・・・・穴、１３・・・・・・突起、１４・・
・・・・爪状部、１８・・・・・・パターン穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 押ボタンスイッチ１の固定端子部５より突出した端子６
   がプリント板３のパターン穴１８に挿入、半田付は接続
   されたプリント板搭載形押ボタンスイッチにおいて、前
   記固定端子部５が押ボタンの押圧方向に嵌入する溝部７
   を備えた電気絶縁材からなるアダプタ２を設け、該アダ
   プタ２の前記溝部７内側面には爪状部１４をまた前記固
   定端子部５の外側面には突起１３を設け、前記プリント
   板３に固定された前記アダプタ２の前記溝部７に対し前
   記固定端子部５を嵌入した際前記突起１３と前記爪状部
   １４とが係合して前記押ボタンスイッチ１の取付けが行
   なわれると共に、前記端子６が前記パターン穴１８に挿
   入する構成としたことを特徴とする押ボタンスイッチの
   プリント板搭載構造。