JPS5853192Y2 - 摩擦圧接機における加工片搬入装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、摩擦圧接機における加工片搬入装置に関する
。

一般に、摩擦圧接機においては、同一軸心上に対向した
回転側および固定側チャック装置のそれぞれに、加工片
を搬入する手段として、作業者の手作業によって行なわ
れている。

したがって、摩擦圧接機の圧接工程に比較して、加工片
を手で搬入し回転側と固定側のチャックに挿入する工程
が手作業であるため作業能率を著しく低下させる原因と
なっていた。

本考案の目的は上記の欠点を解消しようとするもので、
回転側および固定側チャック装置へ加工片を自動的に供
給することのできる加工片搬入装置を提供することであ
る。

以下図示の実施例にもとづき、本考案を詳細に説明する
。

図において、機台１上に固定されたスライドベース２に
は圧力シリンダ（図示せず）によって前進・後退され、
加工片を把持する回転可能なチャック装置３が取付けら
れている。

該チャック装置３は推力受４と把持部５によって構成さ
れている。

前記チャック装置３と対向する同一軸心上には、加工片
を把持するチャック装置６が機台１上に固定されている
。

７は把持部である。前記チャック装置６の上部背面には
２個のガイドロック８が固定され、前記軸心と並行して
後方に延在され、その端部が機台１の後部に設けられた
支持部材９に固定されている。

前記チャック装置６の後方同一軸心上には回転側加工片
１０と固定側加工片１１のそれぞれを一列に収容可能な
凹状のガイドレール１２が機台１上に固定されている。

前記ガイドロッド８には押動部材１３が摺動自在に懸架
され、該押動部材１３の前面すなわちチャック装置６側
には、固定側加工片１１よりもやや小径の棒状部材１４
ａからなる推力受１４が、前記ガイドレール１２との間
に僅少の隙間を有して取付けられている。

前記押動部材１３の後部にはブラケット１５が突設され
、該ブラケット１５にピン１６を介してリンク１７が回
動可能に連結されている。

該リンク１７は上方に指向して延在され、その端部が機
台１に対してほぼ垂直に固定部材（図示せず）に固設さ
れた圧力シリンダ１８の下方に指向されたピストンロッ
ド１９に接手２０を介してピン２１によって回動可能に
連結されている。

なお、第１図において、ピストンロッド１９とリンク１
７の最小角度θはほぼ１５度に構成されている。

前記接手２０のボス２２は機台１に対して直角方向に突
設され、前記ピストンロッド１９が下降したときに機台
１に固定された凹状のストッパ２３と嵌合可能に構成さ
れている。

２４はカバーである。

前記ガイドレール１２の側部には、第３〜４図に示すよ
うに加工片１０．１１を整列させて、該加工片１０．１
１をガイドレール１２上へ転勤可能に構成された傾斜状
のストック台２６と、圧力シリンダ２７によって上下動
される昇降部材２８と、昇降部材２８とガイドレール１
２との間に介在され、上面が前記ストック台２６の上面
よりもやや高く、ガイドレール１２側へ下り勾配となっ
た受台２９とからなる加工片供給装置２５が設けられて
いる。

本考案は上記の構成であり、つづいて作用の説明をする
と、まず、加工片供給装置２５のストック台２６に整列
された回転側加工片１０と固定側加工片１１の各１個を
、圧力シリンダ２７を作動させて昇降部材２８を介して
上方へ押し上げると、加工片１０，１１は受台２９上へ
繰出され自転してガイドレール１２の凹部へ載置される
。

そこで圧力シリンダ１８を作動させて、ピストンロッド
１９を延出させると、はぼ１５度の角度でピストンロッ
ド１９に連結されているりンク１Ｔは押動部材１３をガ
イドロッドに沿ってチャック装置５゜６方向へ摺動させ
る。

そして推力受１４の棒状部材１４ａはガイドレール１２
上の固定側加工片１１と当接し、押動をはじめると、加
工片１１はガイドレール１２上を摺動し、回動側加工片
１０と轟接して加工片１０もガイドレール１２上を摺動
する。

さらに加工片１０は開口された固定側チャック装置６の
把持部７内を通過して、回転側チャック装置３の把持部
５内へ挿入される。

この時点（第２図）で、ピストンロッド１９は完全に伸
びて接手２０のボス２２はストッパ２３に嵌合し、リン
ク１７はガイドレール１２と並行になり、固定側加工片
１１はチャック装置６によって把持される。

このとき、加工片１０と１１は当接されているので、こ
れを離隔させるためにあらかじめ設定された加工片１０
と推力受４との空間分だけチ・ヤツク装置３を前進させ
て、加工片１０を推力受４に当接させた状態で把持させ
る（第５図）。

その後チャック装置３を第６図のように後退させて加工
片１０と１１を離隔した後、周知の摩擦圧接が行なわれ
る。

そこで、圧接工程で固定側へ作用されるアプセット圧は
、推力受１４の棒状部材１４ａ１押動部材１３、りンク
１Ｔを介してピストンロッド１９とリンク１７の連結部
のボス２２が支点となって、ストッパ２３によって同文
される。

このようにして圧接された加工片が両チャック装置３，
６から離脱されると、圧力シリンダ１８が作動されて、
ピストンロッド１９が収縮し、リンク１７を介して押動
部材１３はスタートの位置に戻る。

なお、本実施例では単頭式の圧接機の例をあげて説明を
行なったが、第７図に示すような両頭式の圧接機の場合
には、１個の圧力シリンダ１８にリンク１７，１７ａを
介して左右対称的な装置にすれば圧接作業の効率化が計
れる。

とくに固定側へ作用されるアプセット圧が中央のストッ
パ２３ａとピン２１によって吸収されることに利点があ
る。

また、加工片１０．１１の直径は相互に異なってもよく
、チャック装置３，６の把持部５，７の開口が許容され
る範囲で選択が可能である。

この場合、昇降部材２８および推力受１４の棒状部材１
４ａは、前記加工片１０．１１の直径に対応させて選択
すればよい。

上述のごとく本考案によれば回転側加工片と固定側加工
片のそれぞれを、固定側チャック装置の後方に設けた押
動部材によってガイドレール上を摺動させて、回転側チ
ャック装置と固定側チャック装置に対して同時に挿入し
、把持させることができ、加工片の搬入工程の自動化に
よって作業能率の向上に著しい効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示し加工片搬入前の状態を示
す縦断面図、第２図は加工片搬入後固定側加工片を把持
した状態を示す縦断面図、第３図は平面図、第４図は第
３図のＡ−Ａ断面図、第５図は回転側チャック装置を前
進させ推力受と加工片を当接後、回転側加工片を把持し
た状態を示す要部縦断面図、第６図は回転側チャック装
置を後退させた状態を示す要部断面図、第７図は他の実
施例を示す縦断面図である。 ３・・・・・・回転側チャック装置、４，１４・・・・
・・推力受、５，７・・・・・・把持部、８・・・・・
・ガイドロッド、９・・・・・・支持部材、１０・・・
・・・回転側加工片、１１・・・・・・固定側加工片、
１２・・・・・・ガイドレール、１３・・・・・・押動
部材、１４ａ・・・・・・棒状部材、１５・・・・・・
ブラケット、１６，２１・・・・・・ピン、１７・・・
・・・リンク、１８・・・・・・圧力シリンダ、２０・
・・・・・接手、２５・・・・・・加工片供給装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 同一軸心上に対向する回転側チャックと、固定側チャッ
   クを備え、該固定側チャックの後方同一軸心上に固設さ
   れた凹状のガイドレールと、該ガイドレールと並行する
   ガイドロッドと、該ガイドロッドに摺合された加工片押
   動部材を有するとともに、前記ガイドレールの側部にあ
   って、該ガイドレール上へ回転側加工片と固定側加工片
   を同時に繰出し可能な供給装置とを有し、前記押動部材
   が駆動装置によって往復動可能に構成されたことを特徴
   とする摩擦圧接機における加工片搬入装置。