JPH0329018Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の産業上の利用分野〕 本考案は自動スタツドウエルダに係り、更に詳
細には多種類のスタツドに対応可能な供給装置を
有する自動スタツドウエルダに関する。

〔考案の技術的背景およびその問題点〕 従来のスタツドウエルダは、例えばスタツドボ
ルトの供給方法がほとんど手動式で、人手を要し
作業効率が上らないという問題があつた。

また自動式のものはロボツトを用いた自動供給
方法が採られており非常に高価なものとなり、か
つワーク寸法に比較して全体的構成が極めて大き
なものとなつている。

〔考案の目的〕

本考案は、上述のごとき従来の問題に鑑みてな
されたもので、その目的は、スタツドボルトの供
給を自動的に行なうことができると共にワーク寸
法に比較して全体的構成が比較的小さな自動スタ
ツドウエルダを提供しようとするものである。

〔問題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この考案は、ワー
クにスタツドボルトを溶接すべく、スタツドボル
トを把持するコレツトチヤツクを具備したスタツ
ドガンをＸ，Ｙ，Ｚ軸方向へ移動自在に備えてな
る自動スタツドウエルダにして、ワークを支持す
るワークテーブルを上部に備えた架台に、ワーク
テーブルの上方位置においてＸ軸あるいはＹ軸方
向へ移動自在のキヤリツジを設け、このキヤリツ
ジに前記スタツドガンを移動自在に支承して設
け、前記架台の一側部に、複数のスタツドボルト
を予め所定間隔に収納したカートリツジを一方向
へステツプ送り自在に設け、所定位置へステツプ
送りされた上記カートリツジを貫通してスタツド
ボルトを、所定位置においてカートリツジの上方
に位置するスタツドガンのコレツトチヤツクへ下
方から押し上げ挿入する挿入ピンを上下動自在に
設けてなるものである。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。。

第１図を参照するに、自動スタツドウエルダ１
の例えば箱型形状の架台３が例えば床面上に配設
してある。架台３上には、第１図において左側へ
わずか突設した支持台５が載置され、さらに該支
持台５上にはワークテーブル７が載置してある。

ワークテーブル７上にはスタツドボルト９を溶
接するためのワークＷが載置され、該ワークＷは
ワークテーブル７の前方および右側に設けられた
複数のワークランプ１１でクランプされる。各ワ
ーククランプ１１はコード１３に接続され、該コ
ード１３は前記架台３内を通つて架台３の外部に
設けてあるクランプ開閉フートペタル１５に接続
してある。

上記構成により、クランプ開閉フートペダル１
５を踏接することによつてワーククランプ１１が
開閉し、ワークＷをクランプ・アンクランプさせ
るのである。

支持台５上の後部には、Ｙ軸キヤレツジ１７が
第１図において左右方向（以下Ｙ軸方向という）
に延伸して設けてある。しかもＹ軸キヤレツジ１
７の前面には、Ｙ軸方向に沿つて延伸した第１の
Ｙ軸ガイド１９が設けてある。

ワークテーブル１７の上方には、第１図におい
て前後方向（以下Ｘ軸方向という）に延伸したＸ
軸キヤレツジ２１が設けてある。また、前記架台
３の前面上方部にＹ軸方向に沿つて延伸した第２
のＹ軸ガイド２３が取付けてある。

上記構成により、Ｘ軸キヤレツジ２１が第１、
第２のＹ軸ガイド１９，２３に案内されてＹ軸方
向に移動されることになる。

Ｘ軸キヤレツジ２１には、Ｘ軸方向に沿つて延
伸したＸ軸ガイド２５が取付けてある。しかも、
Ｘ軸キヤレツジ２１には、Ｚ軸キヤレツジ２７が
設けてあり、Ｚ軸キヤレツジ２７には第１図にお
いて上下方向（以下Ｚ軸方向という）に移動自在
なスタツドガン２９が取付けてある。スタツドガ
ン２９の下部にはスタツドボルト９を把持するコ
レツトチヤツク３１が取付けてある。

上記構成により、Ｚ軸キヤレツジ２７がＸ軸ガ
イド２５に案内されてＸ軸方向に移動し、かつス
タツドガン２９がＺ軸キヤレツジ２７に対してＺ
軸方向に移動されることになる。

したがつて、スタツドガン２９が、Ｘ，Ｙおよ
びＺ軸方向に移動されることになる。なお、スタ
ツドガン２９のＸ，ＹおよびＺ軸方向の移動制御
は、架台３内に設けられたNC制御装置に連結さ
れ、架台３の後部より立設してあるNC操作盤３
３の操作により行なわれる。

第１図の左側に突設した前記支持台５にはスタ
ツドを供給する装置としてのスタツドボルト自動
供給装置３５が設けてある。すなわちスタツドボ
ルト自動供給装置３５のスタツドボルトガイド３
７が突設した支持台５上のＸ軸方向におけるほぼ
中央に設けてある。しかも該スタツドボルトガイ
ド３７の位置より前方の支持台７上には、各種の
スタツドボルト９を予め収納したカートリツジ３
９が交換自在に設けてある。

カートリツジ３９が設けられた支持台５の下部
には、カートリツジ３９に収納されているスタツ
ドボルト９をスタツドボルトガイド３７へ送出す
るカートリツジ送りシリンダ４１が設けてある。
スタツドボルトガイド３７の下方部にはスタツド
ボルト挿入シリンダ４３を収納しているガイドボ
ツクス４５が取付けてある。スタツドボルト挿入
シリンダ４３の操作によりカートリツジ３９から
送り出されたスタツドボルト９がスタツドボルト
ガイド３７に案内される。

なお、架台３には、スタツド溶接電源４７、前
記スタツドボルト挿入シリンダ４３、カートリツ
ジ送りシリンダ４１などに使用されるエア供給装
置４９および電気ボツクス５１が配設してある。

以上のごとき全体の構成に基づき動作を説明す
ると、まずワークＷをワークテーブル７上に載置
し、クランプ開閉フトートペダル１５を操作する
ことによつてワーククランプ１１でワークＷをク
ランプし位置決めする。

NC操作盤３３のスタートボタンを操作する
と、Ｘ軸キヤレツジ２１は第１、第２のＹ軸ガイ
ド１９，２３に案内されてＹ軸方向例えば第１図
において左側に移動する。スタツドガン２９はＸ
軸キヤレツジ２１に設けられたＸ軸ガイド２５に
案内されて例えば第１図においてわずか後方へ移
動し、スタツドガン２９がスタツドボルトガイド
３７の上方の位置に停止する。

このときスタツドガン２９の下部に設けられた
コレツトチヤツク３１の中心軸はスタツドボルト
ガイド３７の中心軸に一致する如く位置する。

次に、スタツドガン２９はＺ軸方向に下降す
る。コレツトチヤツク３１はスタツドボルトガイ
ド３７に接近して位置するとスタツドガン２９は
下降を停止する。カートリツジ３９に収納されて
いるスタツドボルト９がスタツドボルト挿入シリ
ンダ４３によりスタツドボルトガイド３７を通
り、コレツトチヤツク３１に挿入される。

スタツドガン２９が上昇し、NC操作盤３３に
指示されたＸ軸、Ｚ軸キヤレツジ２１，２７が移
動しワークＷ上の溶接個所の上方側で停止する。
停止位置でスタツドガン２９が下降しワークＷの
上にスタツドボルト９を溶接する。すなわち、ワ
ークＷがプラス、スタツドボルト９がマイナスと
なつており、数千アンペアの電流によりワークＷ
とスタツドボルト９とが瞬時に溶着する。

溶接後、スタツドガン２９が上昇し再度スタツ
ドボルト供給位置へ移動し前述の要領で以後繰り
返される。

スタツドを供給するための装置例えばスタツド
ボルト自動供給装置３５が第１図において突設し
た支持台５に設けてある。より詳細には、第２
図、第３図および第４図に示す如く、ラツク５３
が支持台５上をＸ軸方向に沿つて移動可能に支持
される。支持台５の下面側に爪５５がラツク５３
の歯部を押圧可能に設けてある。支持台５の下面
側にカートリツジ送りシリンダ４１が設けてあ
り、カートリツジ送りシリンダ４１は自動制御さ
れて爪５５を押圧しラツク５３を一歯宛ステツプ
移動させる。

ラツク５３上にカートリツジ３９が着脱可能に
支持される。カートリツジ３９は複数個のスタツ
ドボルト９をラツク５３の一歯毎に一個収容可能
に形成される。

支持台５の中央近傍にガイドボツクス４５が設
けてあり、カートリツジ３９及びラツク５３はガ
イドボツクス４５内を通つて支持台５上を移動可
能である。

ガイドボツクス４５の下方側に挿入手段である
挿入ピン５７が上下方向に摺動可能に設けられ、
挿入ピン５７は自動制御されるスタツドボルト挿
入シリンダ４３のピストンロツドに連結される。

支持台５及びラツク５３に挿入ピン５７が挿入
される貫通穴が穿設され、挿入ピン５７はスタツ
ドボルト挿入シリンダ４３により押圧されて支持
台５及びラツク５３の貫通穴を通り、カートリツ
ジ３９内に収容されているスタツドボルト９をガ
イドボツクス４５内の受渡し位置で下方側から押
圧すべく構成される。

スタツドボルトガイド３７はガイドボツクス４
５の上方側に設けられる。スタツドボルトガイド
３７はスタツドボルト９を挾持する如く形成され
る。スタツドボルトガイド３７は挾持したスタツ
ドボルト９の位置を調整可能に前後方向にガイド
スプリング５９により押圧されてガイドボツクス
４５内に支持される。

スタツドを供給するための装置例えばスタツド
ボルト自動供給装置３５の動作を説明すると、カ
ートリツジ３９にスタツドボルト９を手動にて予
め収納しておく。カートリツジ３９をラツク５３
に装着する。スタツドボルト９はスタツドボルト
挿入シリンダ４３に連結した挿入ピン５７により
上方へ送り出される。

上方へ送り出されたスタツドボルト９は、ガイ
ドスプリング５９によつて押されたスタツドボル
トガイド３７によつてセンターリングされコレツ
トチヤツク３１に挿入される。

挿入ピン５７は下降端に下り、ラツク５３がカ
ートリツジ送りシリンダ４１に連結された爪５５
により１ピツチ送られる。ラツク５３上のカート
リツジ３９も１ピツチ送られて次の工程に備え
る。以上の動作を繰り返すことにより、スタツド
ボルト９がスタツドボルト自動供給装置３５より
自動供給されるのである。

なお、スタツドボルト９の径が変つた場合に
は、カートリツジ３９、コレツトチヤツク３１を
交換することにより対応できる。

以上の如く説明したスタツドガン２９の移動、
挿入ピン５７の挿入およびラツク５３のピツチ送
りの移動の動作とタイミングはNC装置により自
動制御される。NC装置にはワークＷの溶接個所
の位置及びスタツドボルトガイド３７と溶接個所
との間の寸法を入力すれば自動的に溶接作業が行
われ無人作業が実現可能となり、また手動操作で
溶接作業を行うよりも精度が向上する。

使用されるスタツドボルト９は多種類であつて
種類毎にスタツドボルト９の外径、長さは異な
る。

カートリツジ３９は多種類のスタツドボルト９
を収容可能の如く形が変化する。カートリツジ３
９は形が変化してもラツク５３に着脱自在に装着
可能に形成される。

以上説明したスタツドボルト自動供給装置３５
の構造は簡単であつて、ロボツトを用いて自動供
給を行う方法よりもコストは低額ですむ。

なお、前述した実施例に限ることなく、適宜の
変更を行なうことによりその他の態様も実施し得
るものである。

〔考案の効果〕

以上のごとき実施例の説明より理解されるよう
に、要するに本考案は、ワークＷにスタツドボル
ト９を溶接すべく、スタツドボルト９を把持する
コレツトチヤツク３１を具備したスタツドガン２
９をＸ，Ｙ，Ｚ軸方向へ移動自在に備えてなる自
動スタツドウエルダにして、ワークＷを支持する
ワークテーブル７を上部に備えた架台３にワーク
テーブル７の上方位置においてＸ軸あるいはＹ軸
方向へ移動自在のキヤリツジ２１を設け、このキ
ヤリツジ２１に前記スタツドガン２９を移動自在
に支承して設け、前記架台３の一側部に、複数の
スタツドボルト９を予め所定間隔に収納したカー
トリツジ３９を一方向へステツプ送り自在に設
け、所定位置へステツプ送りされた上記カートリ
ツジ３９を貫通してスタツドボルト９を、所定位
置においてカートリツジ３９の上方に位置するス
タツドガン２９のコレツトチヤツク３１へ下方か
ら押し上げ挿入する挿入ピン５７を上下動自在に
設けてなるものである。

上記構成より明らかなように、本考案において
は、Ｘ，Ｙ，Ｚ方向へ移動自在のスタツドガン２
９はワークＷを支持するワークテーブル７の上方
位置において一方向へ移動自在のキヤリツジ２１
に移動自在に支承されているものである。すなわ
ち本考案に係るスタツドガン２９はワークテーブ
ル７の上方位置においてＸ，Ｙ，Ｚ軸方向へ移動
自在に設けられているものであるから、スタツド
ガン２９の移動領域とワークＷの載置領域とが上
下に重なり合うこととなり、最大ワークＷの寸法
に比して全体的構成を小さくできるものである。

また、スタツドガン２９に対してスタツドボル
ト９の供給を行なうためのカートリツジ３９は架
台３の一側部に設けられるものであり、かつスタ
ツドボルト９の供給は、所定位置に設けた挿入ピ
ン５７により所定位置へステツプ移動されたカー
トリツジ３９からスタツドボルト９を押し上げて
スタツドガン２９のコレツトチヤツク３１へ挿入
する構成であるから、スタツドガン２９に対する
スタツドボルト９の供給を確実に行なうことがで
きるものである。しかも、スタツドボルト９の寸
法の変更によりカートリツジ３９を交換するよう
なときには、架台３の一側部が所定位置であるの
で、カートリツジ３９の交換と共にスタツドガン
２９のコレツトチヤツク３１等の交換作業を容易
に行なうことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した一実施例の自動スタ
ツドウエルダを示す斜視図、第２図は第１図のス
タツドボルト自動供給装置を示す側面図、第３図
は第２図のコレツト内にスタツドボルトが挿入さ
れた状態を示す説明図、第４図は第２図における
−線に沿つた矢視断面図である。 図面の主要な部分を表わす符号の説明、１……
自動スタツドウエルダ、９……スタツドボルト、
１７……Ｙ軸キヤレツジ、２５……Ｘ軸キヤレツ
ジ、２７……Ｚ軸キヤレツジ、２９……スタツド
ガン、３１……コレツトチヤツク、３５……スタ
ツドボルト自動供給装置、３７……スタツドボル
トガイド、３９……カートリツジ、５３……ラツ
ク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ワークＷにスタツドボルト９を溶接すべく、ス
   タツドボルト９を把持するコレツトチヤツク３１
   を具備したスタツドガン２９をＸ，Ｙ，Ｚ軸方向
   へ移動自在に備えてなる自動スタツドウエルダに
   して、ワークＷを支持するワークテーブル７を上
   部に備えた架台３に、ワークテーブル７の上方位
   置においてＸ軸あるいはＹ軸方向へ移動自在のキ
   ヤリツジ２１を設け、このキヤリツジ２１に前記
   スタツドガン２９を移動自在に支承して設け、前
   記架台３の一側部に、複数のスタツドボルト９を
   予め所定間隔に収納したカートリツジ３９を一方
   向へステツプ送り自在に設け、所定位置へステツ
   プ送りされた上記カートリツジ３９を貫通してス
   タツドボルト９を、所定位置においてカートリツ
   ジ３９の上方に位置するスタツドガン２９のコレ
   ツトチヤツク３１へ下方から押し上げ挿入する挿
   入ピン５７を上下動自在に設けてなることを特徴
   とする自動スタツドウエルダ。