JPS5850827Y2 - コンバインにおける扱深さ調節用刈取穀稈搬送供給装置の調節操作装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、株元挟持搬送装置部と、その上方の穂先係止
搬送装置部とから成る刈取殻稈搬送供給装置を、刈取部
と脱穀部との間に架設して横軸芯周りに上下に揺動させ
ることにより刈取殻稈の脱穀部での扱深さ調節可能に構
威しであるコンバインにおける扱深さ調節用刈取殻稈搬
送供給装置の調節操作装置に関する。

扱深さ調節用の調節操作装置を設けたものとしては、実
開昭５０−１０７６３３号公報に示されるように、株元
挟持搬送装置部の上面に刈取殻稈搬送供給装置を上下に
揺動させるための握り操作具を設けた従来技術が知られ
ている。

この従来構造のものは、扱深さ調節の操作具として部品
数を少なくする利点があるが、操作具が株元挟持搬送装
置部の上面に設けられているために作業者が扱深さ調節
を行うのに操作を行ない難く、操作の行ない易い位置に
まで操作具を延出させると操作に際してその操作具の作
動範囲が他の装置に干渉する等の欠点があって他の装置
との取合いのうまく構成するのに難点があり、さらに殻
稈の搬送中に扱深さの調節操作をする場合に、殻稈の株
元部の稈身等が操作具または手や腕に触れて操作を行な
うのに煩わしい欠点があった。

本考案は上述の欠点を解決すべく簡単な構造でありなが
ら、扱深さの調節操作を行い易くすることを目的とする
。

本考案の特徴とする構成は、前記コンバインにおける扱
深さ調節用刈取殻稈搬送供給装置において、穂先係止搬
送装置部に、上方に向けて穂先ガイド板を設けると共に
、前記穂先ガイド板の上縁より低い位置で、かつ、前記
下縁よりも操縦者席側寄り位置の穂先係止搬送装置部上
面に、該装置の上下揺動用握り操作具を設けた点にあり
、かかる構成から次の作用効果を奏する。

即ち、穂先係止搬送装置部の穂先搬送作用側に、上方に
向けて穂先ガイド板を設けて、搬送殻稈の穂が不測に他
物に引掛って脱粒することなくスムーズに搬送されるよ
うにすると共に、この穂先ガイド板を利用して、穂先係
止搬送装置部の上面に設けた上下揺動用の握り操作具へ
殻稈が干渉するのを阻止し、作業者が殻稈の搬送中に扱
深さ調節の操作をする際に、脱粒させたり、穂先が手や
腕に触れて煩わされることなく操作を行なうことができ
る利点を有し、さらに、前記握り操作具を、穂先ガイド
板の上縁から外れて操縦者席側寄り位置の穂先係止搬送
装置部の上面、すなわち、刈取殻稈搬送供給装置を上下
に揺動させる空間である上方開放空間に設けたので、特
別な操作具操作用の空間を必要とせず、刈取殻稈搬送供
給装置と他の装置との構成上の取り合いも有利にし、作
業者が操縦者席から楽に扱深さ調節を行なうことができ
る利点を有するに至った。

また握り操作具は穂先係止搬送装置部の上面に直接取付
けるだけの簡単な構造なので、リンク機構等を必要とせ
ず、上述のごと〈従来にない利点を有するものでありな
がら、装置全体の生産性にも寄与するものである。

先ず、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図はコンバインを示し、これは、機体前部に、バリ
カン型の刈取装置１Ａと、この刈取装置１Ａの前方地面
近くで二条の植立殻稈の株元部に係合してこれを機体後
方上方に引起こす引起し装置ＩＢ、ＩＢならびに、この
引起し装置ＩＢ、ＩＢにて引起し搬送される殻稈の株元
部側を機体後方に搬送する補助搬送装置１Ｃ９１Ｃとか
らなる刈取部１を、該刈取部１に動力を伝達する伝動ケ
ース兼用の支持フレーム６を介して横軸７Ａ軸芯周りで
昇降可能に装着するとともに、略立姿で刈取られた殻稈
の穂先部に係合してこれを機体後部に塔載した脱穀部２
の殻稈供給口２ａまで搬送する穂先係止搬送装置部３Ａ
と、刈取殻稈の株元部を挾持してこれを前記穂先係止搬
送装置部３Ａとの協働によって前記脱穀部２のフィード
チェーン２Ａの搬送始端部まで搬送する株元挟持搬送装
置部３Ｂとからなる刈取殻稈搬送供給装置３を、前記横
軸７Ａ近くの第二横軸７Ｂ軸芯周りで上下揺動自在に枢
着し、かつ、前記刈取部１と脱穀部２との間の操縦者席
８近くの穂先係止搬送装置部３Ａ上面で前記刈取殻稈搬
送供給装置３の上面視における占有空間内に、刈取殻稈
搬送供給装置３を第二横軸７Ｂ軸芯周りで上下揺動させ
ることにより刈取殻稈の脱穀部２での扱深さを調節する
上下揺動用握り操作具４を設けるとともに、扱深さ調節
後の前記刈取殻稈搬送供給装置３を固定保持するロック
機構９を設けて構成している。

前記ロック機構９は、第２図乃至第４図に示すように、
前記株元挟持搬送装置部３Ｂと支持フレーム６との間に
腰折れリンク１０を介装し、この腰折れリンク１０の下
部リンク部分１０Ａに固着した筒状部材１１に、前記支
持フレーム６側に固着した扇形部材１２の複数個の係止
孔１２ ａ・・・・・・に選択的に嵌係止可能なロック
ピン１３を挿嵌するとともに、このロックピン１３と筒
状部材１１との間に、前記ロックピン１３を扇形部材１
２の係止孔１２ ａに嵌係止する方向に弾性付勢するス
プリング１４を介装し、かつ、前記上下揺動用握り操作
具４には、扇形部材１２の係止孔１２ ａに嵌係止して
いるロックピン１３をワイヤー１５を介してロック解除
方向に離脱移動させるロック解除用操作レバー１６を設
けて構成している。

また、刈取殻稈搬送供給装置３の前記第二横軸７Ｂの近
傍位置と腰折れリンク１０の下部リンク部分１０Ａとの
間に、前記刈取殻稈搬送供給装置３のアンバランス荷重
に抗する方向の揚力を付与する、言換えれば、刈取殻稈
搬送供給装置３を上方に揺動付勢するバランススプリン
グ５を設けている。

このバランススプリング５を設けた場合には、前記供給
装置３の上下揺動操作を少ない労力で迅速、容易に行な
うことができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るコンバインにおける扱深さ調節用刈
取殻稈搬送供給装置の調節操作装置の実施例を示し、第
１図はコンバインの全体側面図、第２図は要部の拡大側
面図、第３図は要部の拡大平面図、第４図は第２図に於
けるＩＶ−ＩＶ線拡大断面図である。 １・・・・・・刈取部、２・・・・・・脱穀部、３・・
・・・・刈取殻稈搬送供給装置、３Ａ・・・・・・穂先
係止搬送装置部、３Ｂ・・・・・・株元挟持搬送装置部
、３Ｇ・・・・・・穂先ガイド板、４・・・・・・上下
揺動用握り操作具、５・・・・・・バランススプリング
。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 株元挟持搬送装置部３Ｂとその上方の穂先係止搬送
   装置部３Ａとから成る刈取殻稈搬送供給装置３を、刈取
   部１と脱穀部２との間に架設して横軸芯周りに上下に揺
   動させることにより刈取殻稈の脱穀部２での扱深さ調節
   可能に構成しであるコンバインにおける扱深さ調節用刈
   取殻稈搬送供給装置の調節操作装置において、前記穂先
   係止搬送置部３Ａに、上方に向けて穂先ガイド部３Ｇを
   設けると共に、前記穂先ガイド板３Ｇの上縁より低い位
   置で、かつ、前記上縁よりも操縦者布８側寄り位置の穂
   先係止搬送装置部３Ａ上面に、該装置３の上下揺動用握
   り操作具４を設けであることを特徴とするコンバインに
   おける扱深さ調節用刈取殻稈搬送供給装置の調節操作装
   置。 ■ 前記刈取殻稈搬送供給装置３を上方に揺動付勢する
   バランススプリング５を設けであることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第■項記載のコンバインにおける
   扱深さ調節用刈取殻稈搬送供給装置の調節操作装置。