JPS5849897Y2 - クロ−ラ式走行車の操向装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、クラッチ操作とブレーキ操作を人為力によら
ずして楽に行えるように、左右走行装置の夫々に伝動ク
ラッチとブレーキとを装備し、各伝動クラッチ及びブレ
ーキを強制駆動機構で操作すべく構成したクローラ式走
行車の操向装置に関する。

この種のものとしては、従来、前記伝動クラッチとブレ
ーキに油圧シリンダを連動連結し、シリンダの所定スト
ロークの伸長で伝動クラッチのみを操作して緩旋回でき
るように、他方シリンダを上述所定ストローク以上に伸
長させて伝動クラッチ及びブレーキを操作して急旋回で
きるようにしたものがあった。

しかし、緩旋回操作をするのに、シリンダに対する制御
弁の作動時間、換言すれば、シリンダに対する圧油供給
量の調節により行わねばならないもので、制御弁の作動
時間が長いとブレーキをも操作してしまい、伝動クラッ
チのみを操作するためのタイミングを計るのが困難で、
緩旋回操作が行いづらいものとなっていた。

本考案は、上記の点に鑑み、冒記したタイプの装置にお
いて、緩旋回操作をも容易に行えるようにすることを目
的とする。

次に、本考案の実施例を図面に基いて詳述する。

コンバインに装備するクローラ式走行車を構成するに、
エンジンＥからの動力を変速機構１を介して左右のクロ
ーラ式走行装置２ ａ 、２ ｂ夫々に伝達するべく構
成しである。

前記変速機構１から両走行装置２ ａ 、２ ｂ夫々の
駆動軸３ａ、３ｂへの動力伝達途中に伝動クラッチ４ａ
、４ｂを、そして前記駆動軸３ａ、３ｂ夫々に内拡式ブ
レーキ５ａ 、ｓｂを設け、前記クラッチ４ａ、４ｂの
切り操作とブレーキ５ａ。

５ｂの操作とにより、前記左右走行装置２ａ。

２ｂ夫々への動力伝達を遮断、更にはブレーキをかけて
、緩旋回あるいは急旋回を行えるように構成しである。

前記伝動クラッチ４ａ 、４ｂ夫々のクラッチレバ−６
に、第１伸縮杆７を連結すると共に、ミツジョンケース
８に連結の第２伸縮杆９を前記第１伸縮杆γに連結し、
かつ、クラッチレバ−６の他方に、所定方向に往復移動
可能な係止杆１０を枢支連結し、この係止杆１０をブレ
ーキレバー１１に長孔１２を介して係止し、前記第１伸
縮杆７の短縮では、前記クラッチレバ−６のみが揺動さ
れ、第１及び第２伸縮杆７，９の短縮で、両レバー６゜
１１が揺動されるように構成しである。

図中１３は、ブレーキレバー１１に接当作用するストッ
パーで、係止杆１０に螺合されており、長孔１２の融通
長さを変更し、ブレーキレバー１１に対する接当開始位
置を調節できるように構成しである。

前記第１及び第２伸縮杆７，９夫々は、第１及び第２ソ
レノイド１４，１５により伸縮するべく構成されており
、そして第２図及び第３図に示すように、前記両ソレノ
イド１４，１５０励磁のための接点１６・・・が操作板
１７に設けられると共に、操作レバー１８の遊端側に連
設の接点１９が、揺動に伴って、前記接点１６・・・に
接触するように構成しである。

前記操作レバー１８は、案内板２０に穿設の波状係止部
２１に沿って一軸回りで５段階に揺動及び固定するべく
構成されており、中央を中立状態としてそのいずれの側
であっても一段目では、伝動クラッチ４ａ 、４ｂに対
する第１ソレノイド１４が励磁され、そして二段目では
第１ソレノイド１４に加えてブレーキ５ａ、５ｂに対す
る第２ソレノイド１５が励磁され、前記操作レバー１８
に対する片手操作に伴って、一段目の操作で先ずクラッ
チ４ａ、４ｂのいずれかが切られ、その後、二段目の操
作でクラッチ４ａ又は４ｂ切り状態のままブレーキ５ａ
又は５ｂが作用されるように構成しである。

第４図及び第５図は、別実施例を示すもので、前記クラ
ッチレバ−６に第１伸縮杆７を、そして、ブレーキレバ
ー１１に第２伸縮杆９を設け、第１ソレノイド１４，１
４に対する第１リミットスイッチＬ１．Ｌｌを操作レバ
ー１８の遊端両側近くに設けると共に、レバー１８に第
２ソレノイド１５．１５に対する第２リミツトスイツチ
Ｌ３を設け、第１リミットスイッチＬ□、Ｌ １が閉じ
てのみ、第２リミツトスイツチＬ２の閉じ作用で第２ソ
レノイド１５，１５の一方が励磁されるように回路を構
成しである。

別実施例の場合は、クラッチ４ａ 、４ｂと、ブレーキ
５ａ、５ｂが比較的離れて位置する場合に適用するのに
有用である。

前記クラッチ４ａ、４ｂ及びブレーキ５ａ。

５ｂを駆動操作するのに、第１及び第２伸縮杆７゜９に
代えて、夫々、所定ストロークを有する油圧あるいはエ
アー等の流体圧シリンダを設け、それらを前記第１及び
第２ソレノイド１４，１５０励磁により作動するべく構
成しても良く、それらをして駆動装置７，９と総称し、
両駆動装置７，９をして駆動機構と総称する。

又、前記接点１６は操作レバー１８の操作範囲を検出す
るためのものであり、検出機構１６の一例を示したもの
である。

以上要するに、本考案は、冒記したクローラ式走行車の
操向装置において、前記伝動クラッチ４ ａ ＞ ４
ｂ及びブレーキ５ａ、５ｂに対して各別に駆動装置７，
９を設けると共に、これらの駆動装置７，９を駆動する
ために、−軸回りで揺動可能な操作レバー１８と該操作
レバー１８の操作範囲を検出する検出機構１６とを設け
、前記左右走行装置２ａ、２ｂ夫々において、前記操作
レバー１８の操作範囲の検出結果に応じて前記駆動装置
７．９のうちの一方７又は双方７，９を駆動することに
より、夫々伝動クラッチ４ａ 、４ｂのみ又は伝動クラ
ッチ４ ａ 、４ ｂとブレーキ５ａ、５ｂの双方を作
動すべく構成しである事を特徴とする。

つまり、−軸回りで揺動可能な操作レバー１８により操
作するので、操作が単純簡明で操作ミスが回避され、又
伝動クラッチ４ａ、４ｂ、ブレーキ５ａ 、ｓｂの作動
を手動によらず強制駆動装置７．９の駆動により行うも
のであるので、クラッチの大切、ブレーキの作動が容易
かつ確実であり、さらには操作レバー１８の操作範囲を
検出機構１６により検出して、その検出結果に応じて駆
動装置７，９のうちの一方７又は双方７，９を駆動する
ようにしであるので、片手操作するものでありなから緩
旋回及び急旋回のいずれも容易確実に行いうるに至った
。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るクローラ式走行車の操向装置の実施
例を示し、第１図はクローラ式走行車の一部省略駆動機
構図、第２図は操向装置を示す部省略平面図、第３図は
第２図の側面図、第４図は別実施例の操向装置を示す機
構図、第５図は別実施例の回路図である。 ２ａ 、２ｂ・・・走行装置、４ａ 、４ｂ・・・伝動
クラッチ、５ａ、５ｂ・・・ブレーキ、７，９・・・１
駆動装置、１６・・・検出機構、１８・・・操作レバー
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右走行装置２ａ、２ｂの夫々に伝動クラッチ４ａ 、
   ４ｂとブレーキ５ａ、５ｂとを装備し、各伝動クラッチ
   ４ａ、４ｂ及びブレーキ５ａ 、 ５ｂを強制駆動機構
   で操作すべく構成したクローラ式走行車の操向装置であ
   って、前記伝動クラッチ４ａ 、４ｂ及びブレーキ５ａ
   、５ｂに対して各別に駆動装置７，９を設けると共に、
   これらの駆動装置７，９を駆動するために、−軸回りで
   揺動可能な操作レバー１８と該操作レバー１８の操作範
   囲を検出する検出機構１６とを設け、前記左右走行装置
   ２ａ、２ｂ夫々において、前記操作レバー１８の操作範
   囲の検出結果に応じて前記駆動装置７．９のうちの一方
   ７又は双方７，９を駆動することにより、夫々伝動クラ
   ッチ４ ａ 、４ ｂのみ又は伝動クラッチ４ａ 、４
   ｂとブレーキ５ ａ 、５ ｂの双方を作動すべく構成
   しである事を特徴とするクローラ式走行車の操向装置。