JPS5849852Y2 - チルトキヤブ車両のエンジンル−ムシ−ル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はチルトキャブ車両のエンジンルームシル装置に
関しその目的は、走行中のキャブの振動によって追従す
るシール構造とし、防音効果の向上を図ったことである
。

従来、チルトキャブ車両におけるエンジン騒音ノ防音対
策として、エンジン両側のシャシフレームとエンジン後
側のリヤアーチ等に防音板を取付け、この防音板とチル
トキャブのフロア下面と対接させることによりエンジン
周囲を包囲したエンジンルームを形成している。

そしてフロア下面と防音板との対接部には中空のラバー
シール材が施されている。

しかし、従来のシール構造では、走行中に発生する振動
等によるチルトキャブとシャシフレームとの相対愛飲に
よってシール材がこれに十分追従せず、その結果隙間を
生じてエンジン騒音が外部に洩れる不具合があった。

本考案は上記従来の不具合を解消したもので、その特徴
は、防音板の上端面に当接するシール材を、キャブの振
動等を吸収する弾機懸架装置によって懸架し シール部
分の変位に対し積極的に追従させシールを確保したこと
である。

以下本考案の実施例を図面により説明する。

第１図において１はシャシフレーム、２は枢軸３によっ
て前傾旋回可能としたチルトキャブミ ４はエンジン、
５はエンジンの両側のシャシフレーム１に固設した防音
板、６はチルトキャブ２のフロア、７は可撓性のシール
板、８は中空のシール材である。

このシール板７及びシール材８の取付構造について第２
図以下第４図によって各実施例を説明する。

第２図において、防音板５の直上のフロア６の下面に中
空シール材８を弾機的に懸架する弾機懸架装置Ｂを設け
る。

この弾機懸架装置Ｂの構造は次の通りである。

すなわち、フロア６の下面にブラケット９を固設し、こ
のブラケット９に軸１０を昇降摺動自在に支持する。

そして、軸１０の下端には取付部材１１を固着し、この
取付部材１１に中空シール材８を取付ける。

また取付部材１１とブラケット９との間にはコイルスプ
リング１２を介装し、軸１０の上端のストッパ１０ａが
ブラケット９に当接する下降端のストローク範囲内で取
付部材１１を下方に押圧付勢している。

従って、第１図に示すようにチルトキャブ２が正規位置
にセットされた状態のときには中空シール材８は防音板
５の先端面５ａに当接している。

さらに、前記弾機懸架装置Ｂの部分をシールしなければ
ならない。

そこで、この弾機懸架装置Ｂの外側（エンジンルームの
外側）に、上端はフロアロの下面に定着し、下端を前記
取付部材１１に固着した可撓性のシール板７によってシ
ールするものである。

第３図及び第４図は他の実施例を示すものである。

第３図はブラケット９に上下二枚の平行な板バネ１３を
側設し、この板バネ１３の先端に取付部材１１ａを介し
て中空シール材８を弾機的に懸架したものである。

そして、可撓性のシール板Ｉの下端を前記中空シール材
８と１に取付部材１１ａに締付固定する。

第４図は前記第３図と実質的に同一構造であり、ブラケ
ット９の下端に一枚の板バネ１３を固定しその先端に取
付部材１１ｂを介して中゛空シール材８とシール板７の
下端とを固着したものである。

本考案は上記の通りの構造であるから、前記したように
チルトキャブ２を正規位置にセットしたときに中空シー
ル材８が防音板５の上端面５ａに当接し、該シール材８
とシール板７とによってフロア６の下面と防音板５との
間は完全にシールされる。

そして、走行中におけるチルトキャブ２と防音板５との
相対振動あるいはシャシフレーム１に捩れが発生したと
きには弾機懸架装置Ｂの弾機作用によって吸収し、中空
シール材８は防音板５の上端面５ａに確実に当接し、渣
たシール板７はそれ自体が撓み作用をして振動や捩れに
追従しシールを確保するものである。

このように本考案は防音板ど対接するシール材をキャブ
フロア下面に弾機懸架装置によって懸架したものである
から、走行中の振動、捩れに追従し、シール材の摩耗等
を防止し耐久性を向上すると共に、可撓性のシール板と
によってフロアと防音板間のシールを確保し、エンジン
ルームからの騒音の洩れを防止する利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の側面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線
断面拡大図、第３図及び第４図は他の実施例を示す第１
図Ａ−Ａ線断面拡大図である。 １・・・シャシフレーム、２・・・チルトキャブ、４・
・・エンジン、５・・・防音板、６・・・フロア、７・
・・シール板、８・・・中空のシール材、９・・・ブラ
ケット、１０・・・軸、１１ ．１１ａ、１１ｂ・・・
取付部材、１２・・・コイルスプリング、１３・・・板
バネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジン両側のシャシフレームに防音板を取付け、チル
   トキャブのフロア下面と前記防音板の上端面とが対接し
   て形成されるエンジンルームにおいて、前記フロア下面
   に前記防音板の上端面に当接する中空シール材を弾機懸
   架装置によって懸架し、該中空シール材とフロア下面と
   の間で前記弾機懸架装置の外側に可撓性シール板を取付
   けて成るチルトキャブ車両のエンジンルームシール装置
   。