JPS5848899B2 - 電子写真現像剤 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、粘着性の改善されたトナー用樹脂を用いた電
子写真現像剤に関する。

普通紙に複写物が得られる所謂乾式のＰＰＣ（プレーン
ペーパーコピャ）では、紙の上に転写されたトナー像は
、普通圧力又は熱によって定着される。

熱定着の場合の加熱方法には、加熱ローラあるいは赤外
線照射等の方法があるが、如何なる加熱方法であっても
、加熱温度が低い方が望ましいことは当然であり、その
ために種々の努力が払われている。

一般に定着温度を低下させるように軟化点の低い樹脂を
用いると、保存中にトナーがプロツキングを生じ易くな
る。

また、低軟化点樹脂を用いたトナーは感光体面へ付着し
易くなりまたシェルフライフの低下、流動性の低下等の
問題を生じ美しい複写画像が得にくくなる。

一方、フェノール樹脂、各種変性フェノール樹脂はその
帯電性、カロエ性が良く、トナー材料として有効なもの
であり、本発明はこれらの樹脂の軟化点を上げることな
く、すなわち、上記の如き樹脂の軟化点の低下による各
種の欠点を生ずることなく、その粘着性を改良して、ト
ナー材料として有効なものを提供しようとするものであ
る。

そのために本発明ではフェノール系樹脂をアルコキシシ
ランをもって変性させたものをトナー用樹脂として用い
ることを特徴とするものである。

了ルコキシシランとしては一般式Ｒ−Ｓｉ（Ｏ Ｃｒｎ
Ｈ２ ｒｎ＋ １） ｎで、ｍ−１〜４，ｎ−１〜３，
Ｒはアルキル、アリル、シクロアルキル、メタクロイル
アルキル、アミノアルキル、環状エーテルヲモつアルキ
ル、シクロアルキルのものが用いられる。

例えばＣＨ２−ＣＨＳｌ（ＯＣ２Ｈ，）３，ＣＨ２−Ｃ
ＨＣＨ２０（ＣＨ２ ）３ Ｓ ｉ （ＯＣＨ３ ）３
など周＼ ／ ０ 知のものが用いられる。

’７ｃノール系樹脂としては、１００％フェノール樹脂
、ロジン、テルペン等の天然樹脂変性フェノール樹脂、
キシレン、スチレン等の炭化水素樹脂変性フエノー・ル
樹脂、クマロン、インデン樹脂変性フェノール樹脂など
が好ましい。

そして、上記アルコキシシランのフェノール系樹脂に対
する添カロ量は０．５ないし５重量係が好ましい。

このアルコキシシランを、各種フェノール樹脂と溶融状
態において反応させたものは、５０°Ｃ以下の樹脂の非
溶融状態での粘着性が著しく改善され、これを使用した
トナー材料は保存中にプロツキングを生ずることなく、
また使用時に感光体面へ付着し易く、またシェルフライ
フの低下、流動性の低下等の問題を生ずることなく常に
美しい転写画像が得られる。

本発明においては、さらに必要により各種添加剤を含有
させることができる。

例えば磁性粉体を含有させ磁性現像剤とすることもでき
る。

磁性粉体としては、例えば酸化鉄、酸化クロム、酸化ニ
ッケル、亜鉄酸バリウム等の公知のものが使用呵能であ
る。

又、極性制御剤も適宜選択使用できる。つぎに本発明の
試験例および実症例を示す。

試験例 フェノール樹脂（９９８１１，群栄化学社製）を窒素気
流下１５０℃に加熱溶融した。

これにβ（３．４エポキシシクロヘキシル）エチルトリ
メトキシシランを加へ３０分同温度で加熱後冷却した。

この変性したフェノール樹脂をエポキシ樹脂（エピコー
ト１００１、シェル化学社製）と６：４の比で混合し、
これを１５０μに微粉砕し、５０℃に２４時間保存し、
粒子の粘着の程度を針大度をもって試験し、かつ軟化点
も試験したところつぎの結果を得た。

針入度一 軟化度（環球 変性処理しない場合 ６ ９８式゜Ｏアル
コキシシラン１％添加 ９ ９４〃 ３係添
加ｌ４ ９２ このように樹脂の粘着性は軟化点が上ることなく、著し
く改善されることが認められた。

実椎例 １ 上記試験例においてアルコキシシラン３係をもって変性
したフェノール樹脂を５重量部用いこれに試験例におけ
るエポキシ樹脂５重量部を加え、さらにカーボンブラッ
ク（三菱カラーカボン＃４４，三菱化戒社製）１重量を
加えて、二本ロールミルで混練したのち、粗粉砕、微粉
砕、分級して５ないし２５μのトナー（４）を得た。

また、同様の方法によって、アルコキシシランを添加し
ないフェノール樹脂を用いてトナー（ＢＡヲ得た。

それぞれのトナー（４），（Ｂ）を５０℃で２４時間放
置したところ、囚は針入度１２７／Ｌπであったが（４
）・は針大度が３５ｒＩｌπであって、本発明品（４）
の方が粘着性において優れていた。

また、両者のトナーを１５０ないし２００メッシュの鉄
粉と混合し、普通紙に連続して１，０００枚現像したと
ころ、トナー（４）を使用した場合には感光体へのトナ
ーの付着はみられなかったが（Ｂ）では感光体へのトナ
ーの付着が生じた。

実施例 ２ ロジン変性フェノール樹脂１０重量部にジエトキシジメ
チルシラン０．５重量部を加えて変性させた。

ついでこれに四三酸化鉄微粉末１０重量部、カーボンブ
ラック（三菱カラーカーボン＝＃＝４４，三菱化成社製
）４重量部を加え、二本ロールで加熱混練し、粗粉砕、
微粉砕ののち分級して１０ないし２０μのトナーを得た
。

このトナーを用いニューリコピーＮＴ６３０（■リコー
製）で連続して１００枚現像したところ、終始補給性に
問題はなく良好な画像が得られた。

実症例 ３ テルペン変性フェノール樹脂（ＹＳポリスター２１３０
，安原油脂製）６重量部にγメタクリルオキシプロビル
トリメトキシシラン（シランカプリング剤ＫＢＭ５０３
，信越化学社製）０．２重量部を加えて変性させた。

これＣこボリスチレン（ピコラスチツクＡ７５，エッソ
社製）４重量部、四三酸化鉄微粉末１０重量部、カーボ
ンブラック（三菱カラーカーボンΦ４４，三菱化成社製
）１重量部を加え、実施例２と同様の方法でトナーを作
成した。

このトナーを５０℃に２４時間保存し、アルコキシシラ
ン未添加のトナーと比較したところ前者は全く固着しな
かったが、後者は固着して使用に耐えなかった。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一般式Ｒ − Ｓ ｉ （ ＯＣｍＨ２ｍ＋１ ）
   ｎ（ただし、ｍ−１〜４，ｎ−１〜３，Ｒ：アルキル
   基、アリル基、シクロアルキル基、メタクロイルアルキ
   ル基、アミノアルキル基、環状エーテルをもつアルキル
   基、シクロアルキル基である。 ）で表わされるアルコキシシランをもって変性されたフ
   ェノール系樹脂を含有することを特徴とする電子写真現
   像剤。