JPS5847152Y2 - モルタル施工用金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はモルタル施工円金具に関し、コンクリート建築
物における屋根基礎面の施工に有用なものである。

コンクリート建築物の屋根を施工する場合、コンクリー
ト下地面上にラス金網を敷線し、このうえに、パーライ
トモルタルやオガモルタルを打設して屋根基礎面を施工
し、この基礎面上に屋根材を葺上げることがある。

この屋根基礎面の施工においては、打設モルタル層の厚
さを一様になし、しかも、モルタル層表面を、波打ちな
く平らに仕上げる必要がある。

従来、上記の基礎面を施工するには、ラス金網をコンク
リート下地面にコンクリート相打で留止し、そのラス金
網上に、せいが一定の角材を配置し、この角材のせいを
モルタル打設厚さとしてモルタルを打設している。

しかしながら、角材が配置されるラス金網面やコンクリ
ート荒打ち下地面には、波打ち状の凹凸があり、この凹
凸のために角材のせいを基準とするレベルに高低が生じ
、角材のせいを基準としてモルタルを打設しても、上記
モルタ層の厚さの満足な一様化、モルタル層表面の平滑
化は望み難い。

本考案に係るモルタル施工用金具は、上述の点に鑑みて
案出されたものであり、下端においてコンクリート下地
面に固定されるボルトに、コンクリート下地面上に敷線
されるラス金網を押え固定するための押え金具が螺挿さ
れ、ボルト上端には、コンクリート下地面上に打設され
るモルタルの厚さを規制するためのレベラーが螺合され
、該レベラーには四方に延びる水平フィンガーが設けら
れていることを特徴とする構成である。

以下、図面により本考案を説明する。

第１図Ａは、本考案に係る金具の側面図を、第１図Ｂは
同金具の上面をそれぞれ示している。

第１図Ａ並びに第１図Ｂにおいて、１はボルトである。

２はボルト１に螺挿されたリング状金具である。

３はボルト上端に螺合されたレベラーであり、四方に延
びる水平フィンガー３１．３１・・・・・・を備えてい
る。

上記において、レベラー３とボルト１との螺子溝の１ピ
ツチは、極めて小であり、通常２ｍｍ〜５ｍｍである。

本考案金具を用いてモルタル基礎面を施工するには、ま
ず、コンクリート下地面に、多数のボルト取付用孔を前
後並びに左右にほぼ一定の間隔（５００ｍｍ）で穿設し
、更に、コンクリート下地面上にラス金網を敷線する。

次いで、第２図に示すように、本考案金具のボルト１を
、コンクリート下地面４のボルト取付用孔４１に、アン
カープラグ５を介して固定する。

このアンカープラグ５は、弾性的に拡径、縮径するチュ
ーリップ状であり、このプラグ５にボルト１が、プラグ
５の弾性に抗して挿入固定される。

ボルト１はラス金網６を貫いており、リング状金具２を
締付け、このリング状金具２でラス金網６をコンクノー
ト下地面４に留止する。

第３図はコンクリート下地面４上にラス金網６が本考案
金具Ａ、Ａ・・・・・・により留止された状態を平面的
に示している。

本考案金具Ａ、Ａ・・・・・・は前後並びに左右に一定
の間隔（５００ｍｍ）で上記した要領でコンクリ−１・
下地面４に取付けられている。

上記のようにして、ラス金網６を本考案金具Ａ。

Ａ・・・・・・で１止したのちは、各金具Ａ、Ａ・・・
・・・のレベラー３を回転させ、レベラー３のフィンガ
゛−３１゜３１・・・・・・を基準としてモルタル打設
厚さに対するレベルを設定する。

この場合、本考案の各金具における四方フィンガー３１
．３１・・・・・・は、その方向が、第３図に示すよう
にＸ方向並びにＹ方向に一致するように指向される。

このようにレベルの設定を行った後は、コンクノート下
地面４上にモルタル７、例えばパーライトモルタルを流
し込み、このモルタル７を本考案の各金具におけるフィ
ンガー３１．３１・・・・・・の上面と面一にするよう
にコテで均らしていく。

この場合、Ｘ方向並びにＹ方向の両方向がら、フィンガ
ーの上面を基準にしてコテ均らしを行うことができるの
で、モルタル層の上面を正確に平らにでき、その結果、
モルタル層の厚さも一様にできる。

上記において、ボルト１の突設高さ並びに、レベラー３
の高さはそれぞれ４Ｑｍｍであり、従って、４０〜８０
ｍｍ厚さのモルタル層の施工が可能である。

本考案に係るモルタル施工用金具は、コンクリート基礎
面に固定されるボルトに、ラス金網留止用の押え金具と
、モルタルの打設厚さを設定するためのレベラーとを螺
合した構成であり、ラス金網の波打ち凹凸の影響なしに
、モルタル打設厚さに対するレベル出しを容易に行うこ
とができる。

しかも、レベラーには、四方フィンガーが設けられてい
るから、互に直角な二方向からレベル出しを行うことが
でき、正確なレベル出しが可能である。

従って、本考案金具を使用すれば、一様厚さで、表面に
凹凸のない、ラス金網埋入モルタル層の施工を容易に行
うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ並びに第１図Ｂは本考案金具を示す側面図並び
に上面図、第２図並びに第３図は本考案金具の使用状態
を示す説明図である。 図において、１はボルト、２は押え金具、３はレベラー
、３１．３１・・・・・・は水平フィンガーである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下端においてコンクリート下地面に固定されるボルトに
   、コンクリート下地面上に敷線されるラス金網を押え固
   定するための押え金具が螺挿され、ボルト上端には、コ
   ンクリート下地面上に打設されるモルタルの厚さを規制
   するためのレベラーが螺合され、該レベラーには四方に
   延びる水平フィンガーが設けられていることを特徴とす
   るモルタル施工用金具。