JPS5846217Y2 - サツシ用額縁 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はサツシ室内がわ側縁ど建物開口部室内側端縁
を全周に沿って隠蔽するとともに装飾をも兼ねたサツシ
用額縁に関する。

従来、サツシの室内側障子を走行自在に収納する凹状溝
の室内がわ側縁を全部隠蔽する型式の額縁は数多く提供
されている。

しかしながら額縁をまぐさ、柱、窓台にねじ等でねじ込
み固定する場合に、額縁の内周縁は窓木枠（前記まぐさ
、柱、窓台の総称として用いる）よりかなり隔離されて
おり、しかも前記内周縁の室外がわ側縁のみが前記窓木
枠に当接するのであるから、ねじを前記内周縁に貫通し
てねじ込む際どうしても不安定な作業になり勝ちであり
、また貫通、ねじ込みに対して強度不足になって前記内
周縁の凹み等の変形を生じる欠点があった。

特にこの傾向は額縁の材料が合成樹脂である場合に甚し
い。

また、額縁が金属製である場合にサツシから額縁に熱伝
導して結露を生じるのを防ぐため、断熱材をサツシと額
縁の間に介在させる必要があるが、従来の額縁では断熱
材の装着を能率的に行なえなかった。

この考案は、上述の事情に着目してなされたものであっ
て、目的とするところは、取付容易で断熱材の装着も能
率的に行なえ、かつ取付時に変形を生じさせない額縁を
提供するにある。

以下、添付図面を参照しながら、この考案による額縁の
一例につき具体的に説明する。

第１図は額縁が、サツシの下枠と窓台とに取付けられた
場合を示してあり、この図において下枠１の室内がわ側
縁２は側近えし３と垂直縁４とからなり、この垂直縁４
の下端部４ａと、下端部４ａ近傍から室内側に水平に延
びる取付縁５の先端部５ａとは窓台６上面に当接されて
いる。

このような下枠１に対してたとえば金属製好ましくはア
ルミニウム製のこの考案に係る額縁Ａは平面部たる水平
縁７、一対の支脚たる外側支脚８及び内側支脚９と裾部
１０とからなり、たとえばゴム製のＬ字状断面の断熱材
１１が前記下枠１と額縁との間に介在するようになって
いる。

すなわち、水平縁７は下枠１の取付縁５と平行して側近
えし３の先端部３ａより上位に配置されいて、この水平
縁７の室外側端部７ａが前記側近えし先端部３ａを覆い
、額縁があたかも下枠１と一体に形成されているかのよ
うな外観を呈するようにしである。

水平縁７の室外側端部近傍すなわち前記室外側端部７ａ
から側近えし３及び断熱材１１の垂直部の肉厚分だけ室
内側に寄った位置において、外側支脚８が水平縁７と直
交する向きに設けられている。

そしてこの外側支脚８の長さは下枠取付縁５の上面に付
着している断熱材１１の水平部に当接したとき、水平縁
７と側近えし３とは若干隙間を有するようになっている
。

また、内側支脚９は水平縁７の室内側端部がら前記外側
支脚８と平行にかつ長さも相等し←延びていて、この支
脚先端は同じように前記断熱材１１の水平部に当接して
いる。

次に、裾部１０は前記水平縁７の室内側端部近傍から室
内側へ装飾目的のため適宜な曲線的形状を以って延びて
おり、内装壁１２よりさらに室内側に延びてからこの内
装壁１２の室内側面に沿って、窓台６及び内装壁１２の
縁部を隠蔽するようになっている。

前記裾部１０の室内側端部１０ ａは室外方向へ水平に
延びる下縁１０ ｂを形成し、この下縁１０ ｂは室外
端部に、内装壁１２に向いて開口する凹状溝１０ Ｃを
形成している。

この凹状溝１０Ｃには、たとえばゴムからなる既知のシ
ール材１３が嵌着されて、外気と遮断して室内の気密性
を高めるようになっている。

本図は前記のようにサツシの下枠と窓台に取付けられる
額縁を例示したが、勿論、縦棒と柱及び上梓とまぐさに
それぞれ対応して取付けられる場合も前記の説明が適用
される。

この考案によれば、額縁の取付けに際し、外側支脚８が
サツシの室内がわ側縁２に断熱材１１の垂直部を介して
当接された状態において、前記外側支脚８及び内側支脚
９は長さ相等しいがら、何れも断熱材１１の水平部を介
してサツシ取付縁５に均等に当接される。

従って固定ねじＳをねじ込む際に額縁は極めて安定に保
持され、ねじ込みの荷重に対しても強度が大で凹み等の
変形を生じることがない。

また額縁とサツシとはゴム等の断熱材１１を介在させで
あるので額縁が金属製でも熱伝導を阻止され、結露が防
止される。

断熱材は短寸のものを間隔的に配置してもよいが、側縁
２の全長に等しい長さのものを用いるときは、額縁とサ
ツシの間の気密性は良好に保持される。

しがも前記のように一対の支脚が額縁を支持するので額
縁取付時に断熱材１１の位置がずれるおそれも少ない。

もつとも断熱材１１は取付前に外側支脚の室外側面に接
着剤を塗布して額縁と実質的に一体化されてもよい。

さらに、裾部１０は適宜の形状をとりうるので、装飾的
効果を向上さすことができる利点がある。

そして額縁は合成樹脂で作られてもよく金属製であって
もよい。

金属製であれば取付時の安定性が増加し、強度的にもす
ぐれているので変形するようなことも勿論ない。

さらにアルミニウム製であれば型材として成形し易く、
特に裾部の形状は自由に設定されしかも着色及び表面凹
凸処理も可能であるので装飾効果は極めて高い。

また水平縁の室外側先端がサツシ室内側端部の垂直縁を
完全に覆うように室外側へ突出しているので、室内側か
らみて額縁はサツシと一体に形成しであるように見え装
飾的効果を発揮すると共に、サツシ室内側端部に塵埃が
堆積して見苦しいこともなくなる。

この考案の別の実施例を第２図に示す。

この場合額縁は前記実施例と異なり裾部１０が、水平縁
７の室内側端部からでなくて、内側支脚９の先端部９ａ
から水平に室内方向に延びており、前記支脚９と協働し
てＬ字状断面を形成している。

すなわち前記実施例と異なった意匠効果を有するもので
ある。

次に本実施の特徴として、断熱材２１の水平部の窓開口
部中央に面した側面に弾性のある一対の断面円弧状突条
２１ ａ、２１ ａが形成されである。

従って断熱材２１を額縁の一対の支脚８，９の間に押込
んで装着すれば容易に脱けられないようになっており、
前記実施例の如く接着剤を必要としない利点がある。

このように断熱材２１を額縁に装着してからねし止めす
れば、断熱材２１の位置ずれをより良く防止することが
できる。

この断熱材２１は前記実施例の額縁に使用されてもよい
。

さらに、この考案の別の実施例を第３図に示しである。

この場合は、前記例と異なり、まぐさ又は柱３０及びサ
ツシ上枠又は縦枠３１に額縁が取付けられる好適な実施
例が示されている。

本実施例に用いられる額縁は第２図において示されたも
のと殆ど同一形状であって、異なるところは、一対の支
脚８，９のまぐさ側倒先端８ａ 、９ ａを互いに向き
合って突出させであることである。

そして本実施例の特徴とするところは、断熱材２２の形
状にある。

すなわち断熱材２２は、窓木枠３０又はスペーサ３０
ａに密着している取付縁２２ ａと、この取付縁２２
ａの室外側端部及び室内側端部よりそれぞれ開口部中央
に向けて延びる外側垂直縁２２ ｂ及び内側垂直縁２２
Ｃとからなっている。

そして外側垂直縁の中間部及び内側垂直縁の先端部にそ
れぞれ、前記支脚先端部８ａ及び９ａに嵌合する溝を有
している。

従って、この溝に額縁の一対の支脚部を嵌合することに
より、断熱材２２が額縁に嵌着されるようになっている
。

この場合、サツシ及び窓木枠に対する関係は前記実施例
の場合と変らない。

また本実施例の場合、断熱材２２の材料は硬質ゴム又は
硬質合成樹脂が好ましく、断熱材の面垂直縁を外側から
指で押圧しながら額縁の両支脚間に挿入し指圧を除去す
れば、この両支脚光に額縁の溝が嵌合するような弾性を
有し、かつねじ込み時の荷重に耐えうるような剛性をも
有していればよい。

本実施例によれば室内側側縁３２の幅が大きい場合にも
、第２図のものと同一の額縁はこの実施例の断熱材を用
いれば、サツシと一体状の外観をもって固定することか
で゛きる。

以上の説明によって、この考案に係る額縁は断熱材の装
着及び額縁の取付が容易であり、かつ取付時に額縁自体
の変形を生じさせず、さらに、サツシ窓枠と額縁との間
の熱伝導が遮断されるものであることが理解されよう。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による額縁の一例を示す断面図、第２図
及び第３図は他の実施例を示す断面図である。 ７・・・・・・水平縁、８，９・・・・・・支脚、１０
・・・・・・裾部、１１，２１゜２２・・・・・・断熱
材、Ｓ・・・・・・額縁取付用ねし。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. サツシ室内側端部に形成され建物壁に平行な側縁部より
   建物開口部中心に向って内側に配置されていて前記側縁
   部に直交する向きに延在する平面部と、この平面部の室
   内外方向両端部において建物開口部中心に対して外側に
   延びる一対の支脚と、前記平面部の室内側端部より建物
   開口部中心に対して外側に更に延びて建物開口部室内側
   端縁を隠蔽する裾部とを一体に有し、前記平面部の室外
   端部に形成された支脚と少なくともサツシ室内がわ側縁
   との間に介在される断熱材を前記両支脚を用いて装着し
   てなるサツシ用額縁。