JPS5846216Y2 - サツシ用金属製膳板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はサツシ用金属製櫛板に関する。

従来、サツシ下枠の室内側下端部とこのサツシを載置す
る窓台及び内装壁の室内側上縁部を隠蔽する櫛板は、厚
肉の木材で作られていたので、サツシ室内側下端部の雨
返えし上縁部から水平に張出した取付縁と同一面上に上
面を仕上げるために、この取付縁に対応する部分を切欠
いたり、また前記サツシを載置する窓台に固定したりあ
るいは内装材を支持するために、前記窓台上面に設けた
係合突縁に係合する溝あるいは内装材上縁を嵌装する溝
を現物に合せて加工する必要があった。

また室内側からみて外観をよくしようとして櫛板の室内
側面に装飾を施そうとしても木材の制約があってきめの
こまかい装飾を施せないうらみがあった。

従って、従来の木製櫛板は、組付けに多大の労力と時間
を要して高価格になると共に、装飾的にも劣す欠点を有
していた。

この考案は、以上の欠点を解消するためになされたもの
であって、目的は、製造及び取付けが容易で、取付は安
定性が高く、かつ装飾性に優れた安価なサツシ用金属製
櫛板を提供することにある。

以下、添付した図面を参照しながら、この考案の一実施
例について詳細に説明する。

第１図において、符号Ｓは引違いガラス戸１，２を走行
自在に収納し、かつ室外側端部に網戸３を装着したサツ
シを示している。

サツシ下枠４は窓台５上面にに載置され固定されており
、窓台５の室内側には内装壁６がテ゛イスタンスピース
７を介して装着されている。

さて、本考案による金属製櫛板Ａの主要部は、上面部８
とこの上面部８と一体に形成される２個の支脚部９，１
０と閉塞部１１とからなっている。

すなわち、上面部８はその室外側部分をサツシ下枠取付
縁１９の直下に挿入させ、かつ室内側部分を内装壁６の
室内側面よりさらに室内側に張り出させた状態でサツシ
下枠の長平方向に沿って延在している。

そして、上面部８の室外側端部は、垂直に設けられた第
１の支脚部９を有し、第１の支脚部９より室内側に寄っ
た位置に第２の支脚部１０が垂直に形成され、これらの
支脚部９，１０は上面部８に対し同一の長さを有してい
る。

また上面部８には両支脚部９，１０の中間に取付ねじＮ
を挿通する孔が穿設されている。

つぎに上面部８の室内側端部には垂下する閉塞部１１が
形成され、この閉塞部１１の下端部と前記第２の支脚部
１０の略中央部とを連結する略Ｚ字状断面をもつ補強縁
１２は、前記上面部８及び閉塞部１１と協働して略逆り
字状断面の空間１３を形成している。

そして補強縁１２と第２の支脚部１０との間に内装壁６
の見切縁を受入れる溝１４が形成されている。

また、閉塞部１１は裏側にＬ字状に新曲されその裏面に
、内装壁６に向がって開口する凹状溝１５が形成されて
いる。

本実施例では、補強縁１２が櫛板Ａの内部において形成
されているが、補強縁は存在しなくともよい。

また閉塞部１１の室内側面には任意のパターンの凹凸模
様が施され、好ましい材料としてアルミニウムが使用さ
れる場合には、任意の着色も可能である。

以上のように構成された櫛板Ａは、前記第１の支脚部９
に形成された凹状溝１７に断熱材１６を、また前記閉塞
部裏面に形成された凹状溝１５にシール材１８を、それ
ぞれ櫛板の全長に沿って装着して使用に供される。

断熱材１６は第２図に示されるように、略Ｆ字断面形状
を有する例えばゴムからなる成型品であって、水平縁１
６ａは間隔をおいて突設する突起１６ ｂ・・・・・・
が一体に形成され、また一定の距離をおいて長孔１６
Ｃが穿設されている。

前記突起１６ｂはサツシ下枠取付縁１９に穿設された孔
（図示されない）に押圧嵌合され、前記長孔１６Ｃは同
じようにこの長孔１６ Ｃに対応して前記取付縁１９に
穿設された孔２０に合致し、かつ上面部２１に穿設され
た孔にも合致するようになっている（第１図参照）。

垂直縁１６ｄの略中央部であって水平縁１６ａの下方に
凸状縁１６ ｅが形成され、この凸状縁１６ ｅの断面
形状は、前記凹状溝１７と補形的になっている。

そして断熱材１６の凸状縁１６ ｅを前記凹状溝１７に
嵌装させた場合において、水平縁１６ ａは取付縁１９
の下面の奥行方向寸法に略一致し、また垂直縁１６ｄは
雨返えし２１を含むサツシ下枠の垂直縁２２と密着する
ようになっている。

第１図においてよく示されるように、断熱材１６の水平
縁１６ ａの肉厚は、サツシ下枠の取付縁１９の室内側
端部に形成された垂下縁１９ ａの垂下長さより厚くし
てあって、この垂下縁１９ ａと櫛板Ａの上面部８とは
接触しないようになっている。

また断熱材１６は櫛板Ａの全長に沿って設けられなくと
もよく、簡便的には第３図に示すように長孔１６ Ｃの
み有する短かいものを間隔的に装着しても差支えない。

すなわち、この場合断熱材１６′はねじＮのねじ込み時
のワッシャーの機能を有するものであり、断熱材１６の
欠けた部分は熱不良導体の空気に置換されると考えてよ
い。

前記シール材１８は第１図において前記凹状溝１５の断
面に補形的な断面形状を有する基部とこの基部に植設さ
れかつこの基部の長手方向に沿って延びる複数個の薄板
状の接触部とからなる、例えばゴム製の成型品である。

そしてシール材１８は櫛板Ａの全長に沿って設けられて
いて、内装壁６と閉塞部１１裏面との間隙に対応して前
記接触部の長さを適宜切断しシール材１８が適正な圧接
力で内装壁室内側面に密着するようになっている。

以上のように、断熱材１６のシール材１８とを嵌着させ
られた櫛板Ａは、サツシＳの下枠取付縁１９と垂直縁２
２にそれぞれ上面部８と第１支脚部９の表面を覆う断熱
材１６を密着するように装着する。

この際断熱材水平縁１６ａに突設する突起１６ｂが取付
縁１９の孔に圧力嵌入されるので、サツシ下枠と櫛板Ａ
とは実質的に一体となって組付作業が容易になるように
なっている。

以上説明した実施例によれば、櫛板には薄肉の金属製型
材からなっているから、材料は少なくて済み、安価に量
産することができる。

また櫛板と下枠との間に断熱材が介在しているから、下
枠と櫛板との間の熱伝導が遮断され、櫛板を金属製にし
たことによって櫛板に結露等の弊害が生じない。

さらに、窓台に固定される部分に一対の支脚部を設け、
その支脚部を窓台に当支してねじ込めるようにしたから
、固定作業時の安定性及び固定後における高い安定性が
得られ、しかもねじが両立脚部の間を貫通させてねし込
められることによって取付縁及び櫛板のねじ込み荷重に
対する強度が極めて大で、上面部に凹み等の変形を生じ
ない。

また、本実施例をテラス用サツシに適用される場合に特
に有効である。

すなわち櫛板上面部は平坦に形成されているから人の歩
行の邪魔にならず、さらに、下枠の取付縁、櫛板何れも
２個の支脚で窓台に支持されているから、下枠の取付縁
、櫛板に人が載っても充分その荷重に耐えられる。

この考案の別の実施例を第４図に示す。

前記例では下枠取付縁と上面部とに段差を生じて、人が
つまづくおそれがあるから、取付縁と上面部とは段差が
ない方が好ましい。

本実施例では上面部８の下面に室外方向に開口する凹部
２３を形成して、この凹部に取付縁１９を収納するよう
になっている。

断熱材１６を嵌着する凹状溝１７前記凹部２３の最奥部
に位置される。

この実施例の利点は取付縁１９が櫛板Ａの内部に収納さ
れるので人の歩行に邪魔にならずつまづくおそれがない
ことである。

この考案のさらに別の実施例を第５図に示す。

本図において、取付縁１９と上面部８とは同一平面上に
あるように上面部８の室外端部は段部２４を形成してい
る。

この実施例の利点は断熱材１６の嵌着の容易性は第１図
に示した実施例と同一であす、シかも取付縁１９と上面
部８とは同一平面であるから人がつまづくこともない。

この考案のさらに別の実施例を第６図に示す。

この場合の実施例は、第５図に示した例と比較して第２
の支脚部１０が上面部８にまで達している個所のみ異な
る。

本例の利点は第５図に示した例が有する利点の他に取付
縁及び櫛板のねじ込み荷重に対する強度が大きいことで
ある。

以上の説明で、この考案に基くサツシ用金属製、櫛板が
、組付は容易で装飾的に優れ、かつ薄肉型材であること
と相俟って安価に提供されることを理解されるであろう
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例をサツシ下枠との関連におい
て示した断面図、第２図、第３図は前記実施例に用いら
れる断熱材の二つの例を示す斜視図、第４図から第６図
までは本考案の別な実施例を示す断面図である。 Ｓ・・・・・・サツシ、１９・・・・・・下枠取付縁、
５・・・・・・窓台、６・・・・・・内装壁、Ａ・・・
・・・櫛板、８・・・・・・上面部、９，１０・・・・
・・支脚部、１１・・・・・・閉塞部、１６・・・・・
・断熱材、１８・・・・・・シール材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平に延在する上面部と、その上面部の室外側端部下方
   において所定の間隔をもって垂下する一対の支脚部と、
   前記上面部の室内側端部から支脚部よりも下方に垂下す
   る閉塞部とを一体に有し、室外側の前記支脚部にはサツ
   シ下枠の室内側縁部との間に着接介在される断熱材を嵌
   着する凹状溝形成してなり、前記断熱材をサツシ下枠の
   室内側縁部に当接し、室外側部分をサツシ下枠の取付縁
   と上下に重ね合わせ、かつ、前記支脚部を窓台に載置し
   て、ねじを前記取付縁及び支脚部の間を貫通し、窓台に
   ねじ込んで取付けられるサツシ用金属製櫛板。