JPS5844772Y2 - 鏡板付窓枠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はアルミサツシ等の窓枠の室内側に面する部分
に為全面にわたり鏡板を装着し覆ってなる鏡板付窓枠に
関するものである。

一般にアルミサツシ等の金属性窓枠は金属の有する特性
により熱伝導率が高く、その為室内外の気温差により結
露水が生じ室内を汚すことが多々ある。

また金属性窓枠は金属特有の冷たい光沢により建築物、
とりわけ和風建築物の室内に於いては違和感を惹起させ
る等の欠点を有していた。

この考案は前記従来の欠点を解消すべ（案出されたもの
であり、金属製窓枠と木製または合成樹脂製の鏡板との
組合せにより審美観の優れた窓枠を提供すると共に、結
露水によって室内を汚すことのない窓枠を提供せんとす
るものである。

また本考案による鏡板付窓枠は金属製窓枠と鏡板の堅牢
な連結構造をも提供している。

以下この考案を図面に示す実施例に基いて説明する。

第１図、第２図は本考案による鏡板付窓枠Ａを示す縦断
面図、横断面図である。

図面において符号１は上枠、２は下枠、３，３は両竪枠
を示す。

上枠１、下枠２、両竪枠３，３を枠組みして窓枠が形成
されている。

また両竪枠３，３に亘って無目４が取付けられている。

ところで上枠１、下枠２、無目４および両竪枠３．３の
室内側面には、室内側に開口するリップ溝条５・・・が
それぞれ形成しである。

そしてかかるリップ溝条５・・・にはリップ溝条５内に
空隙６を設、けて鏡板７が装着しである。

窓枠の室内側面に鏡板７を装着するのは、室内の審美観
を向上させるためであり、結露水を生じさせないためで
あるが、空隙６を設けて鏡板７を装着すると、たとえ鏡
板７にひずみ、そり、たわみ等が生じても、空隙６がそ
り、ひずみ等により生じた応力に対して逃げ部の役目を
果たす。

よってリップ溝条５の溝壁８に変形をもたらすことがな
い。

ところでリップ溝条５への鏡板７の装着を以下に述べる
。

リップ溝条５の対向するリップ部９，９が嵌合すべ（長
溝１０，１０を鏡板７に形成する。

そしてかかる鏡板７を、前記長溝１０．１０に前記リッ
プ部９，９を嵌合させながら、すなわち上枠１の長手方
向端から鏡板７を挿入して、リップ溝条５に鏡板Ｔを装
着していく。

なお、鏡板７は主に木製がよい。

耐久性の秀れた針葉樹材、たとえばひの木、杉等が望ま
しい。

木目模様の美しいものとしてけやき、ラワン等が挙げら
れる。

しかし鏡板７を合成樹脂材で形威しテモよい。

また第８図に示す様に鏡板７にプラスチックシート１５
を添着したものを用いてもよい。

ところでリップ溝条５の溝壁８に、前記した空隙６と外
部とに連通ずる透孔１１を穿設しておくとよい（第１図
、第６図、第７図）。

該透孔１１は中空部を有する上下枠１，２及び両竪枠３
，３にも穿設しておくのが好ましい。

この様に透孔１１を穿設しておげば、リップ溝条５内に
空気が流通し、空隙６の湿度が飽和状態になることがな
い。

よって鏡板７（木製の場合）の腐食を防止することが出
来る。

また第３図ａ 、ｂ 、ｃ 、ｄに示す様に、鏡板７を
リップ溝条５の溝壁８を覆って装着するとよい。

この様に装着すれば、金属特有の冷たい感じを与える金
属光沢を室内側に露出することなく、室内から眺めて窓
枠全体が木製で形成した様な感じを与えることが出来る
。

とくに和風建築物の場合は異和感を取り除くことが出来
る。

さらにリップ溝条５の溝壁８を窓枠の基部１２より肉厚
に形成するとよい（第４図）。

リップ溝条５への鏡板７の強固な連結構造が得られ、鏡
板７の竪牢な装着が期待できる。

第６図に示す様にリップ溝条５の底壁１３から補強リプ
１４，１４を突設させることによって同様の利点は得ら
れる。

ところで第５図ａに示す様にリップ溝条５に鏡板７を遊
嵌して装着しておくとよい。

すなわち第５図ａ、ｂに示す様に鏡板７の長溝１０等を
深く穿設し予備スペース１６を設けておく。

かかる実施例であれば鏡板７が膨張したとしてもそれに
対応することが出来、鏡板７の膨張、収縮によるヒビ割
れを防止することが出来る。

なおこの実施例において鏡板７が木製材料により形成さ
れた場合による。

ところで第７図に示す様に、リップ溝条５の溝壁８に透
孔１１を穿設しておけば、当該透孔１１は結露水通過路
ともなる。

なお以上説明した本考案の構造は引違い戸が建て込まれ
る窓枠に限定することな（、扉、回転窓、すべり出し窓
、上げ下げ窓等が建て込まれる窓枠に適用できるもので
ある。

以上この考案による鏡板付窓枠によれば、金属製窓枠と
木製または合成樹脂製の鏡板との組合せにより審美観の
すぐれた窓枠を提供できると共に、従来よりさらに結露
水によって室内を汚すことのない窓枠を提供できる。

また本考案による鏡板付窓枠は金属製窓枠との竪牢な連
結構造を提供しており、その結果耐久性のすぐれた鏡板
付窓枠を提供できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示したもので、第１図、第２
図はこの考案の縦断面図、横断面図、第３図から第８図
は本考案の他の実施例を示す断面図である。 Ａ・・・・・・鏡板付窓枠、１・・・・・・上枠、２・
・・・・・下枠、３・・・・・・竪枠、４・・・・・・
無目、５・・・・・・リップ溝条、６・・・・・・空隙
、７・・・・・・鏡板、８・・・・・・溝壁、９・・・
・・・リップ部、１０・・・・・・長溝、１１・・・・
・・透孔、１２・・・・・・基部、１３・・・・・・底
壁、１４・・・・・・補強リフ、１５・・・・・・プラ
スナックシート、１６・・・・・・予備スペース。

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）窓枠の室内側面に、室内側に開口するリップ溝条
   を形成し、該リップ溝条に鏡板を装着した鏡板付窓枠に
   おいて、前記リップ溝条内に空隙を設けて非金属性鏡板
   を装着してなる鏡板付窓枠。
2. （２）リップ溝条の溝壁に、前記空隙と外部とに連通ず
   る透孔を穿設してなる実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の鏡板付窓枠。
3. （３）前記鏡板はリップ溝条の溝壁を覆って装着されて
   なる実用新案登録請求の範囲第１項または第２項記載の
   鏡板付窓枠。
4. （４）前記リップ溝条の溝壁は窓枠の基部よりも肉厚に
   形成してなる実用新案登録請求の範囲第１項、第２項ま
   たは第３項記載の鏡板付窓枠。
5. （５）前記リップ溝条に鏡板を遊嵌して装着してなる実
   用新案登録請求の範囲第１項、第２項、第３項または第
   ４項記載の鏡板付窓枠。