JPS5841643Y2 - 金属蒸気放電灯 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は外管内に発光管とともに始動手段として点灯管
を内蔵した金属蒸気放電灯に関する。

近時水銀灯用安定器を用いて高圧ナトリウムランプやメ
タルハライドランプなどの高効率形ランプを点灯させる
ことが行われている。

高圧ナトリウムランプやメタルハライドランプは、高圧
水銀灯に比べて光効率に優れているが、始動電圧が高い
ので格別な始動対策を必要とする。

上記始動手段として、点灯管が注目されており、発光管
の始動時に点灯管の作動に伴って発生されるパルス電圧
を安定器の二次電圧に重畳して電極間に印加させ、これ
によって発光管を起動させるものである。

この場合、点灯管はその動作が俊敏なことおよびパルス
波高値が適正に選択し易いことなどの利点があり、発光
管の始動時間を短くできるなどの利点がある。

しかしながら、上記点灯管を発光管とともに外管内に内
蔵したものは、放電灯の点灯時に発光管からの熱を受け
て点灯管が変形したり、点灯管バルブ内に不純ガスが放
出されて点灯管が劣化し短寿命になり易い不具合があっ
た。

また点灯管を外管内に保持する場合には、点灯管の外部
リード線を直接にマウント部材としてのサポートに溶接
しているで、この溶接時の火花によって点灯管バルブが
破損することもあり、さらには外部リード線のみで点灯
管を保持すると機械的強度が低くて振動や衝撃に伴って
点灯管が脱落する可能性もあった。

本考案はこのような事情にもとづきなされたもので、そ
の目的とするところは、点灯管を周囲の高熱から保護す
るとともにその機械的保持も強固となり、長寿命が可能
となる金属蒸気放電灯を提供しようとするものである。

以下本考案の一実施例を第１図および第２図に示される
メタルハライドランプに適用して説明する。

図中１は外管であり、一端ネツク部２にステム３を封止
しであるとともにこのネック部２の端部外側に口金４を
被着し、この口金４の内部は真空もしくは不活性ガスを
封入しである。

なお５は口金４に設けたアイレット端子である。

６は発光管を示し、内部両端に主電極７ａ、７ｂを有し
ている。

一方の主電極７ａには始動用補助電極８が近接して設け
られている。

上記発光管６は金属製ホルダー９，１０を介してサポー
ト１１および１２に固定されている。

サポート１１はステム３に封着したウェルズ１３に溶接
されている。

一方の主電極７ａは上記サポート１１に接続されており
、他方の主電極７ｂはリード線１４を介して他のウェル
ズ１５に接続されている。

始動用補助電極８は補助抵抗１６を介して常閉形バイメ
タルスイッチ１７に接続されており、このバイメタルス
イッチ１７は限流抵抗１８を介して上記ウェルズ１５に
接続されている。

しかして２０は点灯管であり、その外部リード線の一方
２１ ａはサポート１１に接続されているとともに他方
の外部リード線２１ ｂは補助抵抗１６のバイメタルス
イッチ側に接続されている。

点灯管２０は包囲体２２によって包まれている。

この包囲体２２は第２図に示される通り、たとえばステ
ンレス、ニッケルまたはアルミニウムなどの金属板にて
形成され、発光管６の周側面を覆っている。

この包囲体２２には取付部２３が一体に形成されており
、この取付部２３をマウント部材としてのサポート１１
に溶接することにより固着されている。

このような構成に係るメタルハライドランプは図示しな
い水銀灯用安定器と組合されて使用されるものであるが
、始動時において電源電圧を投入すると、バイメタルス
イッチ１７が閉じているので安定器の２次電圧が主電極
７ａと始動用補助電極８との間に印加され、がつ同時に
点灯管２０にも印加される。

主電極７ａと補助電極８との間ではグロー放電が生起さ
れる。

この間に点灯管２０が作動して図示しない接点を開閉す
る。

この開閉動作に伴ってパルス電圧が印加され、このパル
ス電圧は安定器の２次電圧に重畳されて主電極７ ａ
、７ ｂ間に付与される。

このため、上記主電極７ａと補助電極８との間のグロー
放電は、主電極７ ａ 、７ ｂ間のアーク放電へと移
行され、よって発光管６が始動するものである。

発光管６の始動後には、バイメタルスイッチ１７が発光
管６からの熱を受けて開放される。

よって点灯管２０への通電が停止されるので点灯管２０
は作動しなくなる。

このような作動をなす上記メタルハライドランプにおい
て、点灯管２０を包囲体２２によって包囲したから、点
灯管２０は発光管６からの熱を受は難くなる。

すなわち発光管６が定格動作状態においては、発光管６
からの輻射熱および外管１内において生じている対流熱
のため点灯管２０が加熱されることになるが、点灯管２
０は包囲体２２で包み込まれているため点灯管２０は加
熱されなくなる。

したがって点灯管２０が熱的に保護されるので点灯管バ
ルブが変形したり、点灯管バルブ内に不純カ゛゛スが放
出されることもない。

なお包囲体２２が金属製であっても点灯管２０の温度は
４００℃以上に達しないことが確められており、点灯管
２０の作動が確実に行われ、かつ長寿命になる。

また外管１にステム３を封止する場合に、外管１のネッ
ク部２端部とステム３とを加熱溶融させるものであるが
、この加熱によって点灯管２０が熱影響を受けることも
ある。

しかしながら包囲体２２で点灯管２０を包んでおくと上
記封止作業時の熱を受けて劣化することもない。

さらにまた外部リード線２１ａ。２１ ｂをサポート１
１やバイメタルスイッチ１７と溶接する場合にも、火花
などが飛散するが、包囲体２２で点灯管２０を包み込ん
でおくと、火花などが直接点灯管２０にふりかかること
もない。

そしてまた、包囲体２２は取付部２３を介してサポート
１１に溶接されているので、点灯管２０は包囲体２２の
取付部２３によって機械的に保持される。

このため点灯管２０の保持強度が強固になり、振動や衝
撃を受けても外部リード線２１ ａ 、２１ ｂの溶接
個所に無理な外力を与えず、リード線２１ａ、２１ｂの
離脱を防止できるとともに、点灯管２０の落下も防止さ
れることになり、一層長寿命となる。

なお上記実施例においては包囲体２２を金属製として取
付部２３を一体に有するものについて説明したが、本考
案はこれに限らず、たとえば第３図に示されるように、
包囲体３０をガラスウールのごとき断熱材で構成し、こ
れを金属帯などからなる取付体３１で固持し、この取付
体３１をサポート１１やウェルズ１３または１４などに
固定するようにしてもよい。

また包囲体２２．３０は点灯管２０を完全に包囲しても
よいが、上記各実施例のように点灯管２０の頂部および
底部を被覆しない場合であってもこれら頂部および底部
の受熱面積は小さいので熱劣化することはない。

さらにまた上記実施例にあっては、メタルハライドラン
プの場合について説明したが、本考案は高圧ナトリウム
ランプ、高圧水銀灯などであっても実施可能であり、要
するに外管内に点灯管を収容したものには実施可能であ
る。

以上詳述した本考案によれば、点灯管を包囲体で包囲し
たので発光管の点灯作動中に発光管からの熱を受けたり
、またステムの封止作業中に封止加熱の熱を受けても点
灯管が直接加熱されないので点灯管バルブが変形したり
、点灯管バルブ内に不純ガスが放出されるなどの不具合
が防止され、よって点灯管が長寿命になりかつ作動が確
実に行われる。

しかも包囲体はマウント部材に固持されるから、点灯管
の機械的保持強度が向上し、点灯管のリード線が外れた
り、点灯管が脱落するなどの不具合を防止できる利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の一実施例を示し、第１図
はメタルハライドランプの断面図、第２図は包囲体の斜
視図、第３図は他の実施例を示す第２図と対応した斜視
図である。 １・・・・・・外管、６・・・・・・発光管、１１・・
・・・・サポート、２０・・・・・・点灯管、２２・・
・・・・包囲体、２３・・・・・・取付部、３０・・・
・・・包囲体、３１・・・・・・取付体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外管内に、発光管およびこの発光管を始動させるための
   点灯管とを内蔵した金属蒸気放電灯において、上記点灯
   管の外周を包囲しかつこの包囲体をマウント部材に固定
   して点灯管を保持したことを特徴とする金属蒸気放電灯
   。