JPS5840475B2 - 新生理活性物質ml−236aおよびその製造法 - Google Patents

新生理活性物質ml−236aおよびその製造法

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JPS5840475B2
JPS5840475B2 JP5353376A JP5353376A JPS5840475B2 JP S5840475 B2 JPS5840475 B2 JP S5840475B2 JP 5353376 A JP5353376 A JP 5353376A JP 5353376 A JP5353376 A JP 5353376A JP S5840475 B2 JPS5840475 B2 JP S5840475B2
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cholesterol
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JP5353376A
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章 遠藤
正夫 黒田
昭 寺原
代史雄 辻田
千尋 田村
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Sankyo Co Ltd
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Sankyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はコレステロール生合成阻害作用、抗動脈硬化作
用、抗高脂並作用などを有する新生理活性物質およびそ
の製造法に関する。
動脈硬化、高脂血症などは体内におけるコレステロール
の蓄積が原因の一つであることが知られている。
そこで本発明者らはコレステロールの生合成を阻害する
ことによりこれらの疾病を予防し、或は治療することが
出来るとの考えにもとづき、微生物培養液中のコレステ
ロール生合成阻害物質を系統的に探求し、ペニシリウム
属の培養液から阻害物質を採取した。
この物質はラットを用いた動物実験により血中、肝臓中
のコレステロールおよび中性脂肪の濃度を降下させる効
果のあることが判った。
さらにこの物質の構造を決定し、新規の物質であること
が判明した。
本物質は次の化学構造式を有する。
以下本物質をML−236Aと称する。
本発明はカビを培養して培養物からML=236Aを採
取する方法、特にペニシリウム属菌を培養して培養物か
らML−236Aを採取する方法に関するものである。
本発明において用い得る微生物はペニシリウム属に属す
るML−236A生産菌であるが、本発明者らが特に有
効であると認める菌株は例えばペニシリウム・チトリヌ
ム5ANKI8767であって、本菌株は通産省工業技
術院微生物工業技術研究所に寄託されており、その寄託
番号は微工研菌寄第2609号である。
上記以外のペニシリウム属菌でもML−236A生産能
を示すものであればその変種あるいは変異株を問わず、
使用し得ることはいうまでもない。
上記の菌は公知の菌であってその菌学的性質は次の文献
に報告されている。
レイハーラ;「ア・マニュアル・オフ・ザ・ベニシリア
」(ジ・ウィリアム・アンド・ウイルキンス・コンパニ
ー発行・1949年)(K、B。
Raper and C,Thom : A Manu
al of thePenici 1lia 、 Th
e Wi lliams and Wi lkinsC
ompany 11949年) ML−236AはML−236Aを生産する菌株をカビ
の培養法として公知の培養法により好気的に培養して培
養物中に生産せしめられる。
例えばML−236A生産菌株は、麦芽エキス2%、グ
ルコース2%、ペプトン1%、寒天2%からなる培地に
継代培養され、ML−236Aの生産のためにこの寒天
培地上の発育菌体な直接生産培地に接種して培養出来る
又生産培地に発育させた菌体を新しい生産培地に培養し
て、そこにML236Aを生産させることが出来る。
ML−236A生産菌は7〜35℃で発育するがML−
236Aの生産には通常20〜30℃が好ましい。
ML−236Aを生産するペニシリウム属菌を培養する
ためには、カビその他の微生物の培養に公知の栄養源は
すべて利用できる。
例えハ、クルコース、マルトース、テキストリン、テン
プン、ラクトース、サッカロース、グリセリン等を炭素
源として利用できる。
これらの炭素源の中でグルコースおよびマルトースはM
L−236A生産に好ましい炭素源である。
ML−236Aを生産するため、カビその細微生物の発
育のため公知の窒素源はすべて利用できる。
例えば、ペプトン、肉エキス、酵母、酵母エキス、大豆
粉、落花生粉、コーンスチーブリカー米ぬか、無機窒素
源等を利用できる。
ML−236A生産菌の培養でML−236Aを生産さ
せる場合、必要とするときは、無機塩、金属塩を加える
また必要とするとき+i、重金属の微量を加えることも
できる。
ML−236Aはその生産菌を好気的に培養して得られ
るが、通常用いられる好気培養法、例えば、固体培養法
、振と5培養法、通気攪拌培養法が用いられる。
培養あるいは培地滅菌中消泡を必要とするときはシリコ
ーンオイル、界面活性剤等の消泡剤が使用できる。
培養温度は20〜30℃が好ましい。
ML−236Aはコレステロール生合成の阻害をみる以
下の方法により検定できる。
すなわちラット肝臓の粗酵素と放射性酢酸を37℃で6
0分間反応せしめ、生成(生合成)した放射性コレステ
ロールをげん化後、ジギトニン沈澱として分解し、放射
能を測定し、生成したコレステロール量を求める。
一方、反応開始時にML−236Aを加えて同様に操作
して、生合成されたコレステロール量を求めることによ
り、ML−236Aの効果を定量的に判定出来る。
〔文献、ブリツカ−ら:ジャーナル・オブ・バイオロジ
カル・ケミストリ、(J、 Biol、 Chem、)
247巻、4914頁、1972年〕 培養はML−236Aが実質的に蓄積されるまで続け、
本物質の培養液からの抽出は、後記実施例に示すごとく
、本発明者らによって明らかにされた本物質の性状にも
とづいて、種々の方法を適当に組み合せることによって
行ない得る。
すなわち、たとえばエーテル、酢酸エチル、クロロホル
ムなどの有機溶剤による抽出、アセトン、アルコール等
極性の大きい溶剤への溶解、石油エーテル、ヘキサン等
極性の小さい溶剤による不純物の除去、セファデックス
カラムによるゲル沢過、活性炭、シリカゲル等を用いる
吸着クロマトグラフィー等である。
これらの手段を適当に組み合せて使用することにより本
物質は培養物から白色粉末として単離される。
ML−236Aの諸性質は以下に記述する如くである。
本物質は白色粉末状の中性物質で、その元素分析値は Cニア0.18%、H:8.75%、0:21.07%
である。
質量分析による分子量は306で分子式はC18H26
o4 である。
第1図、第2図に本物質の紫外部吸収スペクトルおよび
赤外部吸収スペクトルを示す。
さらに、培養時に同時に得られるML236B(この物
質は次の化学構造式を有する)との物理化学的データ比
較、および核磁気共鳴スペクトルによって本物質の構造
は下記の如く決定され、文献未載の新規物質であること
が判明した。
本物質はメタノール、エタノール、アセトン、酢酸エチ
ル、クロロホルム、ベンゼン等の溶剤に溶けるがn−ヘ
キサン、石油エーテルには不溶である。
また融点は126〜132℃である。また本物質は通常
の加水分解法により容易に開環しオキシカルボン酸にか
わる。
シリカゲルGを用いた薄層クロマトグラフィーで展開溶
媒としてn−ヘキサン−アセトン(1:l)ではRf
O,21,ジクロロメタン−酢酸エチル(7:3)では
Rfo、08でそれぞれ単一のスポットを与える。
ML−236Aは0.04 p t /mlの濃度でコ
レステロール生合成を約50%阻害する。
ML−236Aのマウス腹腔内投与による急性毒性はL
D5oが400■/kg以上で低毒性である。
ML−236Aの動物を用いた血中、肝臓中の脂質低下
に対する効果を種々の方法によって検討した結果、その
有効性が確認される。
たとえば、1群5匹のラットにトライトンWR1339
(商品名)(本物質は血中コレステロールの濃度を上昇
せしめる作用がある)200m9/kg静注し、同時に
ML−236A20■/kgを腹腔的投与し20時間後
に放血致死させ、血液、肝臓を採取し、常法によりコレ
ステロールを測定した。
その結果、トライトンWR1339のみを静注した場合
に比べてML−236Aを投与した場合には血中のコレ
ステロールは14,2%、肝[のコレステロールは10
.1%低下した。
また、1群5匹のラット(体重的201’)にアラビア
ゴムに懸濁したML−236Aを5m9/kg経口投与
(1回投与)し、3時間後および18時間後に放血致死
させ、血液を採取し、常法により血清中のコレステロー
ルと中性脂肪を測定した。
その結果、アラビアゴムのみを投与した対照群にくらべ
て、3時間後ではコレステロールが13.5%、中性脂
肪が49.5%低下した。
また18時間後ではコレステロールが13.5%低下し
たが中性脂肪の低下はみられなかった。
以上の如く、ML−236Aはコレステロールの生合成
を阻害することにより、血中の脂質を低下させる作用を
有し、例えば抗脂血剤、動脈硬化予防薬として医薬に使
用することができる。
これらの化合物は経口的または非経口的に例えばカプセ
ル剤、錠剤、注射剤等の形で投与することができる。
通常は経口剤が好適である。投与量は年令、症状、体重
等によって異るが、通常は成人に対し1日約200■〜
2000■を3〜4回に分けて投与される。
しかし必要に応じてそれ以上の量を使用することもでき
る。
次に本発明の実施例を示すが、本発明によって上述の如
き諸性質が明らかにされた以上は、これらの知見に基い
て、培養物またはその関連物質からのML−236Aの
採取には諸種の修飾手段が可能である。
本発明は実施例に限定されるものではなく、すでに記載
された知見から容易に推定されるすべての方法を含むも
のである。
実施例 1 グルコース2%、ペプトン(極東)0.1%、麦芽エキ
ス3%を含む培地30001を60 ooz容培養タン
クにとり、ペニシリウム・チトリヌム5ANKI876
7を接種して温度28℃、通気量300M/分、攪拌1
45回転/分で96時間培養し、得られた培養液をフィ
ルタープレスで1過し、1液29001を得た。
これを減圧下で濃縮して4501とし、6N塩酸でpH
4,0としてから5oolの酢酸エチルで抽出した。
抽出浴5001を濃縮乾固して得た油状物327グを5
、5 kgのシリカゲル(ワコーゲル C−200)の
カラムに吸着させた。
カラムをn−ヘキサン101、n−ヘキサン−アセトン
(95:5)601Sn−ヘキサン−アセトン(85:
15)1501の順で展開した。
活性は、はじめに溶出されるML−236C画分と次い
で溶出されるML−236B画分の2つの画分に分かれ
る。
さらに、カラムを201のアセトンで展開するとML−
236A画分が溶出される。
それぞれの両分は別々に濃縮乾固した。
ML−236A画分(乾固物194P)を21の酢酸エ
チルに溶解しこれを飽和Na2CO3溶液で抽出(50
0mlX3回)したのち、酢酸エチル層を採取した。
酢酸エチル層をさらに飽和食塩水で洗浄したのち、Na
2SO4で脱水してから濃縮乾固し、乾固物70fを得
た。
この乾固物を150m1のシリカゲル(ワコーゲル C
−200)カラムに吸着させベンセン111ベンゼン−
酢酸エチル(8:2)31でカラムを洗浄後、ベンゼン
−メタノール(95:5)51でML−236Aを溶出
した。
主要画分を濃縮乾固してML−236A(油状物9zを
採取した。
【図面の簡単な説明】
第1図はML−236Aのメタノール溶液の紫外部吸収
スペクトル曲線を示す。 第2図はML236Aを臭化カリウム錠としてとった赤
外部吸収スペクトル曲線を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1式 で小される化合物。 2 ペニシリウム属に属し、式 で示される化合物を生産する菌を好気的に発育させ、そ
    の培養物から前記物質を採取することを特徴とする特 で示される物質の製造法。
JP5353376A 1975-05-12 1976-05-11 新生理活性物質ml−236aおよびその製造法 Expired JPS5840475B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

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US05/576,651 US3983140A (en) 1974-06-07 1975-05-12 Physiologically active substances

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JPS51136885A JPS51136885A (en) 1976-11-26
JPS5840475B2 true JPS5840475B2 (ja) 1983-09-06

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ID=24305354

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JP5353476A Expired JPS5840476B2 (ja) 1975-05-12 1976-05-11 新生理活性物質ml−236cおよびその製造法
JP5353376A Expired JPS5840475B2 (ja) 1975-05-12 1976-05-11 新生理活性物質ml−236aおよびその製造法

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JPS59122483A (ja) * 1982-12-28 1984-07-14 Nippon Chemiphar Co Ltd 新規なモナコリン誘導体
US4997848A (en) 1987-10-27 1991-03-05 Sankyo Company, Limited Octahydronaphthalene oxime derivatives for cholesterol synthesis inhibition

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JPS51136886A (en) 1976-11-26
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