JPS6210998B2 - - Google Patents

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JPS6210998B2
JPS6210998B2 JP54133991A JP13399179A JPS6210998B2 JP S6210998 B2 JPS6210998 B2 JP S6210998B2 JP 54133991 A JP54133991 A JP 54133991A JP 13399179 A JP13399179 A JP 13399179A JP S6210998 B2 JPS6210998 B2 JP S6210998B2
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JP
Japan
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monacolin
monascus
substance
producing
hexane
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JP54133991A
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JPS5657798A (en
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Akira Endo
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Godo Shusei KK
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Godo Shusei KK
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  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Compounds Of Unknown Constitution (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はコレステロール低下作用を有する新生
理活性物質およびその製造法に関する。
心筋硬塞、動脈硬化等の心臓病の有力な要因の
一つとして高脂血症、特に高コレステロール血症
が知られている。そこで本発明者は微生物生産物
の中からコレステロール低下作用を有するすぐれ
た新生理活性物質を発見する目的で検索を行つ
た。その結果、カビの1株の培養液から活性物質
モナコリンL(Mon―acolin L)を採取した。
本物質はウサギ、ラツトを用いた動物実験によ
り血中コレステロール低下剤として有効であるこ
とが判つた。さらに、本物質の理化学的性質を調
べ、新規物質であることが判明した。以下本物質
をモナコリンLと称する。
本発明はカビを倍養して培養物からモナコリン
Lを採取する方法、特にモナスカス属を培養して
培養物からモナコリンLを採取する方法に関する
ものである。
本発明において用いうる微生物はモナスカス属
に属するモナコリンL生産菌であるが、本発明者
が特に有効であると認める菌株は例えばモナスカ
ス・ルーベルNo.1005株であつて、本菌株は通産省
工業技術院微生物工業技術研究所に寄託されてお
り、その受託番号は微工研菌寄第4822号
(FERM―PNo.4822)である。
上記以外のモナスカス属でもモナコリンL生産
能を有するものであればその変種或いは変異株を
問わず使用しうることはいうまでもない。
本発明者らによりタイ国産食料品から分離され
たモナコリンL生産菌の菌学的性状は次の通りで
ある。
1 生 育 バレイシヨ・ブドウ糖寒天培地上(25℃)の生
育は早く、集落の径は10日間で5〜6cm。集落は
平たんで、比較的薄い基底菌糸層が発達する。気
生菌糸の発達は弱く、白色で大部分羊毛状。基底
菌糸層の上に多数の子のう果(Cleistothecia)を
形成、成熟と共に赤褐色を帯びる。集落の表面、
裏面とも褐色〜赤褐色を呈する。
サブロー寒天培地上(25℃)の生育は極めて早
く、集落の径は10日間で6〜6.5cmに達する。集
落表面は極めて平たん、基底菌糸、気生菌糸とも
バレイシヨ・ブドウ糖寒天培地よりも良く発達す
る。子のう果の形成数は極めて少ない。集落表面
は赤橙色〜赤褐色、裏面は赤褐色〜暗褐色を呈す
る。
オートミール寒天培地上(25℃)の生育はおそ
く、集落の径は10日間で1.5〜2cm。集落は平た
ん、気生菌糸の発達および子のう果の形成が極め
て悪い。集落の表面、裏面とも暗赤色〜赤褐色を
呈する。
ツアペツク寒天培地上(25℃)の生育は極めて
おそく、集落の径は10日間で1.6〜1.8cm。
なお、上記各種寒天培地上における37℃での生
育速度は25℃の例に匹敵する。
2 形 態 子のう果は球形で径30〜60μ・子のう果壁は薄
く、膜質。子のう果柄は隔壁を有し、径3.5〜4.5
μ、長さ15〜80μの菌糸からなる。子のうは8胞
子、ほぼ球形で消失性。子のう胞子
(Ascospores)は卵形〜楕円形、4〜5×4〜7
μ、表面は平滑。分生子(Conidia)は無色、球
形〜洋梨形、6〜9×6〜11μ、基部は裁断状、
壁は比較的厚く滑面で求基的に連鎖する。分生子
柄は栄養菌糸に似て、非分枝〜分枝性で先端に分
生子を形成。菌糸体は分枝性、隔壁を有し大半は
径3〜5μ。
以上の観察の結果、本菌はモナスカス・ルーベ
ル〔Monascus ruber(van Tieghem)〕と同定
された。
モナスカス・ルーベルについての菌学的記載は
次の論文に詳しく記載されている。即ち、バン・
チーゲム:フランス植物学会誌(Bull.Soc.Botan.
France)31巻、227頁、1884年、コールら:カナ
デイアン・ジヤーナル・オブ・ボタニー
(Canadian Journal of Botany)46巻、987頁、
1968年、高田:日本菌学会会報9巻、128頁、
1969年に報告されている。
なお、本菌株は前述のようにモナスカス・ルー
ベルNo.1005株として通産省工業技術院微生物工業
技術研究所に寄託されている。
モナコリンLはモナコリンLを生産する菌株を
カビの培養法として公知の方法により好気的に培
養物中に生産せしめられる。例えばモナコリンL
生産菌は可溶性デンプン2%、グルコース1%、
ペプトン2%、寒天2%からなる培地に継代培養
され、モナコリンL生産のためにこの寒天培地の
発育菌体を直接生産培地に接種して培養できる。
また生産培地に発育させた菌体を新しい生産培地
に培養して、そこにモナコリンLを生産させるこ
とができる。
モナコリンL生産菌は7〜40℃で発育するがモ
ナコリンLの生産には通常20〜35℃が好ましい。
モナコリンLを生産するモナスカス属の菌を培養
するには、カビその他の微生物の培養に公知の栄
養源はすべて利用できる。例えば、グルコース、
マルトース、デキストリン、デンプン、ラクトー
ス、サツカロース、グリセリン等を炭素源として
利用できる。これらの炭素源の中でグルコースお
よびデンプンはモナコリンL生産に好ましい炭素
源である。
モナコリンLを生産するためモナスカス属その
他の微生物の発育のため公知の窒素源はすべて利
用できる。例えば、ペプトン、肉エキス、酵母、
酵母エキス、大豆粉、落花生粉、コーンスチープ
リカー、米ぬか、無機窒素源等を利用できる。モ
ナコリンL生産菌の培養でモナコリンLを生産さ
せる場合、必要とするときは無機塩、金属塩を加
える。また必要とするときは重金属の微量を加え
ることもできる。
モナコリンLはその生産菌を好気的に培養して
得られるが、通常用いられる好気的培養法例えば
固体培養法、振とう培養法、通気撹拌培養法が用
いられる。培養あるいは培地滅菌中消泡を必要と
するときはシリコンオイル、界面活性剤等の消泡
剤が使用できる。培養温度は20〜35℃が好まし
い。
モナコリンLの生理活性はウサギ血中コレステ
ロール低下作用をみる以下の方法により検定でき
る。すなわち、体重2.5〜3.0Kgのウサギの耳静脈
より実験開始直前に採血し、常法により血清コレ
ステロール値を測定する。次いでモナコリンLの
一定量を経口投与法により1〜5日間連続投与
し、投与後の血清コレステロール値を求める。モ
ナコリンL投与前後の血清コレステロール値より
モナコリンLの効果を定量的に判定できる。培養
はモナコリンLが実質的に蓄積されるまで続け、
本物質の培養物からの抽出は、後記実施例に示す
ごとく、本発明者によつて明らかにされた本物質
の性状にもとずいて、種々の方法を適当に組み合
せることによつて行ない得る。すなわち、たとえ
ばエーテル、酢酸エチル、クロロホルム、ベンゼ
ン等による抽出、アセトン、アルコール等極性の
大きい溶剤への溶解、石油エーテル、ヘキサン等
極性の小さい溶剤による不純物の除去、セフアデ
ツクスカラムによるゲル過、活性炭、シリカゲ
ル等を用いる吸着クロマトグラフイー等である。
これらの手段を適当に組み合せて使用することに
より本物質は培養物から均一物質として単離され
る。
次にモナコリンLの理化学的性状を記す。
モナコリンLは白色の粉末で、メタノール、エ
タノール、プロパノール等の低級アルコール、ア
セトン、クロロホルム、酢酸エチル、ベンゼン等
に可溶で、ヘキサン、石油エーテル等には不溶で
ある。本物質は中性物質で、中性、酸性の水には
溶けないが、通常のアルカリ処理により酸性物質
に変換し水に転溶する。この酸性物質は酸性のPH
領域で酢酸エチル、クロロホルム等に抽出され、
乾固によりモナコリンLに再転換される。
モナコリンLの元素分析値は炭素75.01%、水
素9.23%、酸素15.76%である。分子量304で分子
式はC19IH28O3である。第1図、第2図に本物質
の紫外部吸収スペクトルおよび赤外部吸収スペク
トルを示す。
シリカゲルを用いた薄層クロマトグラフイー
(メルク社製、No.5715、キーゼルゲル60F254で展
開溶媒としてヘキサン―アセトン(1:1)を用
いたときRf値0.48に単一スポツトを与える。な
お、本スポツトは紫外線吸収ランプ、硫酸スプレ
ー(弱い加熱により赤褐色に発色)およびヨード
により検出される。
モナコリンLのマウス経口による急性毒性
(LD50)は1g/Kg以上と低毒性である。
モナコリンLの動物を用いた血中コレステロー
ル低下に対する効果を種々の方法によつて検討し
た結果、その有用性が確認された。たとえば、ラ
ツトにトライトンWR―1339(商品名)(本物質
は血中コレステロール値を上昇せしめる作用があ
る。)400mg/Kg静注し、同時にモナコリンL100
mg/Kgを腹腔内投与し、14時間後に放血致死させ
常法により血中コレステロールを測定した。その
結果、トライトンWR―1339のみを静注した場合
に比べてモナコリンLを投与した場合には血中の
コレステロール値が12.6%低下した。また、体重
2.7〜2.9KgのウサギにモナコリンL10mg/Kgを1
日2回(朝夕)ずつ5日間連続経口投与し、投与
開始前、投与開始3日後及び5日後に耳静脈より
それぞれ採血し血清コレステロールを測定した。
その結果、投与開始前に比べてモナコリンLを投
与した場合には血清コレステロール値が3日後で
11%、5日後では20%低下した。
以上のごとく、モナコリンLは血中のコレステ
ロール値を低下させる作用を有し、例えば抗脂血
剤、抗動脈硬化薬として医薬に使用することがで
きる。
これらの化合物は経口的または非経口的に例え
ばカプセル剤、錠剤、注射剤等の形で投与するこ
とができる。通常は経口剤が好適である。投与量
は年令、症状、体重等によつて異るが、通常は成
人に対し1日約50〜500mgを1〜3回に分けて投
与される。しかし必要に応じてそれ以上の量を使
用することができる。
次に本発明の実施例を示すが、本発明によつて
上述の如き諸性質が明らかにされた以上は、これ
らの知見に基づいて、培養物またはその関連物質
からのモナコリンLの採取には諸種の修飾手段が
可能である。本発明は実施例に限定されるもので
なく、すでに記載された知見から容易に推定され
るすべての方法を含むものである。
実施例 1 グルコース6%、ペプトン2.5%、コーンステ
イープリカー0.5%、塩化アンモニウム0.5%を含
む液体培地にモナスカス・ルーベルNo.1005株を接
種して温度28℃で10日間好気的に培養した。得ら
れた培養液(5)に6N塩酸を加えてPH3と
してから等量の酢酸エチルで抽出した。抽出液を
濃縮乾固し、100mlのベンゼンに溶かし不溶物を
別除去した。液を5%重炭酸ソーダ溶液100
mlで2回洗浄した。次いでベンゼン溶液に0.2N
カセイソーダ溶液を100ml加え室温で撹拌し、ベ
ンゼン層からモナコリンLが消失したことを薄層
クロマトグラフイーで確かめてから水層を採取し
た。この水層を6N塩酸でPH3にしてから100mlの
酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を濃縮乾固
し、油状物260mgを得た。本油状物をベンゼンに
溶かし結晶化を行うと同時に生産されるモナコリ
ンKが析出する。結晶を除去した母液を乾固し10
gのシリカゲル(ワコーゲルC―200)カラムに
吸着させた。カラムをジクロロメタン50ml、ジク
ロロメタン―酢酸エチル(9:1)600ml、ジク
ロロメタン―酢酸エチル(8:2)900mlの順で
展開した。モナコリンLを含む画分を乾固し5g
のシリカゲル(ワコーゲルC―200)のカラムに
吸着させ、ヘキサン30ml、ヘキサン―アセトン
(9:1)500mlの順で展開した。モナコリンLを
含む画分を乾固し10mlのベンゼンに溶解し、5%
重炭酸ソーダ溶液5mlで2回洗浄した。次いで脱
水、濃縮乾固して白色粉末のモナコリンL24mgを
取得した。
【図面の簡単な説明】
第1図はモナコリンLのメタノール溶液の紫外
部吸収スペクトルを示し、第2図はモナコリンL
の赤外部吸収スペクトル(KBr)を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の理化学的性質を有する新生理活性物質
    モナコリンL。 1 元素分析値:C,75.01%:H,9.23%:
    O,15.76% 2 分子量:304 3 分子式:C19H28O3 4 紫外部吸収スペクトル:第1図に示す。 5 赤外部吸収スペクトル:第2図に示す。 6 溶解性:メタノール、エタノール、プロパノ
    ール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、
    ベンゼンに可溶、ヘキサン、石油エーテルに不
    溶。 7 物質の性状と外観:中性、白色の粉末。 8 クロマトグラフイー:ヘキサン―アセトン
    (1:1)を展開溶媒としたシリカゲル薄層ク
    ロマトグラフイー(メルク社製、No.5715キーゼ
    ルゲン60F254)により、R0.48に単一のスポ
    ツトをヨード、紫外線吸収ランプ及び50%硫酸
    スプレーにより検出できる。 2 モナスカス属に属するモナコリンL生産菌を
    培養して、モナコリンLを単離することよりなる
    モナコリンLの製造法。 3 モナスカス属に属するモナコリンL生産菌が
    モナスカス・ルーベルである特許請求の範囲第2
    項記載の製造法。 4 モナスカス属に属するモナコリンL生産菌が
    モナスカス・ルーベルNo.1005株である特許請求の
    範囲第2項記載の製造法。
JP13399179A 1979-10-17 1979-10-17 Novel life active substance monacolin l and its preparation Granted JPS5657798A (en)

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