JPS5839918Y2 - シヤ−プペンシル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はシャープペンシルの内部構造の改良に関する
。

従来のシャープペンシルは、ノック用のスプリングの弾
着位置が限定されているため、ノック化が大きく取れず
、しかも、芯送り動作がスムーズに行うことが困難であ
るという欠点か゛あった。

上記欠点は筆圧調整用のスプリングや、スライドパイプ
を装備した場合には、スライダの摺動範囲が小さくなら
ざるを得ない等極めて致命的な欠点へと発展する問題な
ので、解決すべき大きな課題とされていた。

さらに組立時においても外筒の後端開口部から芯パイプ
、リードチャック、チャック締付は管、スプリング等の
メカニズムを組み込んだ後、該外筒を反転倒立させ該外
筒の後端を手指で押えながら先具を外筒に嵌合する必要
があり、そのため組立作業が容易でなく、組立能率の著
しい低下の原因となっていた。

この考案は上記欠点を解消し、ノック化が多く取れ、差
動がスムーズで、しかも、チャック締付は効果の優れ、
かつ組立簡単なシャープペンシルを提供することを目的
とする。

以下この考案の一実施例について図面を参照して説明す
る。

第１図の縦断面図に示すように、外筒１にはその先端に
嵌合固定された先具２と内部に軸方向に摺動可能に内装
され、複数本の芯３を収納する芯パイプ４とか゛配置さ
れている。

上記先具２の内部には軸方向に伸びた空胴部５が穿設さ
れ、この空胴部５内にはスライダ６が軸方向に大きなス
トローク量をもってスライド自在に嵌挿支持されている
。

このスライダ６は芯３を保護するスライドパイプ７と、
このガイドパイプ７の後端に嵌合された摩擦部材８とを
有する。

上記摩擦部材８は内面部で芯３に当接して所定の摩擦圧
を付与し、外周面で上記空胴部５の内壁ｔこ、上記芯３
との摩擦圧よりも大きな摩擦圧で摺接する。

そして先具３の内壁と当接する摩擦部材８の朴周縁部９
は、その前進方向に向かってその径を順次減少する形に
形成されているあで、□該支ライダ６は前進方向には、
比較的摩擦力が小さく円滑に摺動するが、逆に後退方向
には、大きな摩擦力をもって摺動する。

上記芯パイプ４の先端には、ガイド孔４ａを介してリー
ドチャック１０が嵌合され、このリードチャック１０の
先端部は断面コ字状のチャック締付は管１１の中心孔内
を貫通し、このチャック締付け管１１の後端は上記外筒
１内で軸方向に摺動可能なスリーブ１２の前端と当接対
向している。

尚ガイド孔４ａは必ずしも必要ではなく芯パイプ４とリ
ードチャック１０を直接嵌合させてもよい。

上記スリーブ１２の後端と上記芯パイプ４との間にはノ
ック用の第１のスプリング（弾性体）１３が弾着され、
該スリーブ１２をその移動範囲の前方に向けて付勢して
いる。

また上記スリーブ１２の外周に突設された外周突部１４
と上記外筒１の内壁段部（係止部）１５との間にも、上
記第１のスプリング（弾性体）１３より大径でかつ小さ
いバネ係数を有する筆圧調整用の第２のスプリング（弾
性体）１６が弾着されている。

第２図の縦断面図は他の実施例を示し、上記スノーブ１
２の先端に外周突部１４および内周突部１７を突設した
実施例であって、該内周突部１７の前端側は上記チャッ
ク締付は管１１の後端と当接対向している。

そして上記スリーブ１２の後端と上記芯パイプ４との間
にノック用の第１のスプリング（弾性体）１３が、上記
外周突部１４と外筒１の内壁段部（係止部）１５との間
には該第１のスプリング（弾性体）１３より大径でかつ
小さいバネ係数を有する筆圧調整用の第２のスプリング
（弾性体）１６が弾着されている。

第３図の縦断面図も他の実施例を示し、上記スリーブ１
２の先端に上記チャック締付は管１１の後端と当接料向
する内周突部１７と、該スリーブ１２の先端近傍の外周
に外周突部１４とを突設した実施例である。

そして上記スリーブ１２の後端と上記芯パイプ４との間
に筆圧調整用の第１のスプリング（弾性体）１３を、上
記スリーブ１２の外周突部１４と外筒１の内壁段部（係
止部）１５との間に上記第１のスプノング（弾性体）１
３より大径でかつ、小さいバネ係数を有する筆圧調整用
の第２のスプリング（弾性体）１６が弾着されている。

第４図の縦断面図も他の実施例を示し、上記スノーブ１
２の前端側でかつ大径のチャック締付は管摺動孔１８と
、後端側でかつ小径のガイド孔摺動孔１９とに区政した
実施例である。

そして上記スリーブ１２の後端と上記芯パイプ４との間
にはノック用の第１のスプリング（弾性体）１３が、上
記スリーブ１２の段部２０と上記外筒１の内壁係止部（
係止部）２１との間には、該第１のスプリング（弾性体
）１３より大径でかつ小さいバネ係数を有する筆圧調整
用の第２のスプリング（弾性体）１６が弾着されている
。

次に、この考案の動作について以下説明する。

上記キャップ（図示せず）のノック動作によって、芯３
を前進させる過程では、芯３と摩擦部材８との間の摩擦
抵抗の方が摩擦部材８と先具２内壁との摩擦より小さい
ために、芯３はスライダ６に対して前進する。

この状態で筆記中、芯３の先端が摩滅もしくは、折損し
てその突出長が不足になった場合には、外筒１を保持し
たままの状態で、芯３の先端を紙面等に押しつける操作
を行う。

この操作によって、芯３を保持しているリードチャック
１０、芯パイプ４、チャック締付は管１１．およびスリ
ーブ１２には後退方向が押圧力が作用し、第１のスプリ
ング（弾性体）１３に抗して後退する。

この後退過程において、芯３の先端がスライドパイプ７
の先端位置まで後退した後にはスライドパイプ７にも紙
面等からの押圧力が作用することになり、スライダ６は
後退する。

次に外筒１を紙面に向けて押圧力を解除すると、第１の
スプリング（弾性体）１３の復元力によって、スリーブ
１２が先具２の内壁に当接するまで移動し、これによっ
てチャック締付は管１１はリードチャック１０および芯
３と共に前進して元の位置に復帰する。

しかしスライダ６は摩擦部材８と先具２内壁との間の大
きい摩擦抵抗のために前進せずに、従って芯３の先端は
スライダ６の後退量に相当する長さだけスライドパイプ
７の先端から突出することになる。

そして同様の動作はスライダ６がその移動範囲の後端に
達するまで繰返すことができるが、先具２の空胴部５は
軸方向に長く伸びた構造、とし、しかもノック用の小径
な第１のスプリング（弾性体）１３をスリーブ１２の後
端と芯パイプ４との間に弾着して、即ち第１図示のよう
にスリーブ１２と芯パイプ４との間に形成されたＸ部に
充分な長さを有するノック用のスプリング（弾性体）が
弾着できるので、ノック化が極めて大きく取れ、スライ
ダ６のストローク量は極めて大きくなる。

またノック操作を行なわないで多数回の繰返し動作が可
能であると共に不使用時にはスライダ６全体が先具２の
空胴部５内に収納可能である。

そしてスライダ６がその移動範囲の後端に達した後にさ
らに芯３を突出させる必要が生じた場合には、キャップ
（図示せず）をノックして通常の芯送り操作を行う。

この操作においてリードチャック１０は芯３の締付けを
解除してからさらに前進する過程で摩擦部材８の後端と
当接してこれを移動範囲の前端まで前進させる。

このとき芯３も摩擦部材８と共に同し距離だけ前進し、
芯３は先端がスライドパイプ７の先端位置とほぼ一致し
た状態を保つ。

次にキャップ（図示せず）を解放すると、リードチャッ
ク１０は芯３およびスライダ６をその位置に残したまま
後退し、チャック締付は管１１と係合した位置で停止す
る。

この状態で再びノック動作を行なえば、前述の動作によ
って芯３を所定の長さづつ前進させることができる。

そしてノック用の小径の第１のスプリング（弾性体）１
３をスリーブ１２の後端と芯パイプ４との間に形成され
たＸ部に弾着するので、ノック化が極めて大きく取札、
また芯送り出し動作やスライダ摺動動作が極めてスムー
ズに行える。

また上記第１図示のＸ部に充分なスペースを取れるため
に、充分な長さを有するノック用のスプノング（弾性体
）を収容できるので、チャック締付は効果が極めて有効
に行なえる。

次にこのシャープペンシルの組立作業において、上記芯
パイプ４の外径は上記外筒１の内径よりも小径となって
いるので、該芯パイプ４にリードチャック１０、チャッ
ク締付は管１１スリーブ１２、第１および第２のスプリ
ング（弾性体）１３．１６等のメカニズムを挿備した後
、該外筒１の先端開口端より組み込むことができる。

従って、従来のように、芯パイプを外筒後端から組み込
んだ後、該外筒を反転倒立させ、手指で外筒の後端を押
えながら先具を嵌合させるという作業能率の低下は完全
に解消され、極めて容易に組立てることができる。

以上記載したように、この考案のシャープペンシルによ
れば、ノック化が極めて大きく取れ、また差動動作がス
ムーズに行え、しかもチャック締付けが極めて効果的に
行え、かつ組立が極めて簡単で、特にスライドパイプを
組み込んだ場合、芯の突出長が常に一定に確保できる等
極めて優れた実用的効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図から第４図はこの考案の一実施例に係るシャープ
ペンシルの縦断面図を示す。 １・・・・・・外筒、２・・・・・・先具、４・・・・
・・芯パイプ、１０・・・・・・リードチャック、１１
・・・・・・チャック締付は管、１２・・・・・・スリ
ーブ、１３・・・・・・第１のスプリング（弾性体）、
１５゜２１・・・・・・係止部、１６・・・・・・第２
のスプリング（弾性体）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外筒１内に収納された芯パイプ４の先端に固定されたリ
   ードチャック１０を締め付けるチャック締付は管１１と
   、このチャック締付は管１１の後端と当接し軸方向に摺
   動自在なスリーブ１２と、このスリーブ１２の後端と上
   記芯パイプ４との間に弾着されたノック用の第１弾性体
   １３と、上記スリーブ１２と上記外筒１の係止部１５（
   又は２１）との間に弾着された筆圧調整用の第２弾性体
   １６とを備えたシャープペンシル。