JPS5835839Y2 - 雨戸用戸袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は取付けが簡単かつ精度よく行える雨戸用戸袋の
改良に関するものである。

一般に外付けあるいは半外付けと称されているサツシの
雨戸用戸袋は、その構造上戸装本体と、該戸袋本体の背
面に位置する外装壁との間に空隙部が必然的に大きく介
在する。

すなわち外付け、あるいは半外付はサツシにおいては屋
外側部分が外装壁よりも外側に突出して取付けられ、そ
の突出している部分の外側に雨戸レール部が付設される
ため、雨戸用戸袋部においては一般に雨戸レール部の延
長部に相当する部分と外装壁との間に前記突出部分に対
応した空隙部が形成される。

この空隙部は戸袋の下側のみならず戸尻妻板側の側面に
も隙間となって開口するので、戸袋本体が鏡板付きの箱
型の場合はその外観が非常見苦しくなる上、戸尻妻板側
の隙間から強い風が戸袋内に巻き込むようにして入るた
め、戸袋内の雨戸が揺れ動いて騒音を発生したり、雨戸
自体を傷付けたりするトそれがある。

そこで鏡板付きの箱型戸袋にトいては一般に戸尻妻板の
巾を大きくして、この戸尻妻板の一側縁を鏡板に添着し
、他側縁を戸袋取付柱に直接固定するようにして戸袋本
体背面の前記空隙部を外から見えないようにしている。

しかるにこのように柱に、直接固定する構造では、サツ
シ取付部を構成している柱相互間に面違いが生じている
とその１１では取付困難である。

実際にも第３図に示すよう通し柱Ａ（通常４寸角）と間
柱Ｂ（通常３．５寸角）とでは寸法りに相当する面違い
が生ずることがしばしばあり、従来はこのような場合間
柱Ｂを基準にして通し柱Ａの一部を削るか、又は通し柱
Ａを基準、にして間柱Ｂに添木を添設するかしなければ
ならず、したがってサツシの取付けが非常に面倒になる
という問題があった。

本考案は上述の点に着目してなされたきので、戸尻妻板
側に隙間隠し板を後付けして空隙部を塞ぐようにし、も
って妻板を特殊な形状にすることなしに柱の面違い等の
誤差に関係なく簡単かつ正確に取付けできるようにした
雨戸用戸袋を提供することを目的とする。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明する。

１は窓開口部を構成する一方の間柱、２は通し柱、３は
外装壁、４は障子レール５と雨戸レール６を備えた雨戸
付二重サツシである。

戸袋本体７は戸先妻板８、戸尻妻板９、上皿板１０むよ
び下皿板１１を備えている。

上皿板１０むよび下皿板１１は前記間柱１又は通し柱２
に取付けられた皿板用ブラケット１２に固定され、戸先
妻板８はあおり止ブロック１３を介して上皿板１０、下
皿板１１および雨戸レール６に固定される。

１４は鏡板で、−側端が前記戸先妻板８にビス止めされ
、他Ｉｆｆ面が係止部材１５を介して前記戸尻妻板９に
係止される。

前記戸尻妻板９は前記通し柱２に固定されて突出してい
る妻板用ブラケット１６にビス１７を介して固定されて
いる。

なお１６ａはビス１７用の長孔である。

しかして、前記戸尻妻板９の後端縁部９ａは前記上下皿
板１０，１１の後端縁部１０ａ、１１ ａとはＸ一致し
ている。

したがって外装壁３と戸袋本体７との間には空隙部１８
が形成され、特に前述のように戸尻妻板９と外装壁３間
の隙間が外観上および機能上杆１しくない。

本考案はこの隙間を隙間隠し板１９によって閉塞するも
のである。

第１図の実施例では隙間隠し板１９が後縁部に折曲部１
９ａを有する断面り字型の板であって、前部に複数の取
付孔２０が形成されたものである。

この取付孔２０は好１しくは長孔からなる。

この隙間隠し板１９は、戸尻妻板９の外側に重合して取
付孔２０、ビス２１を介して戸尻妻板９に固定すると共
に、折曲部１９ａを外装壁３上から通し柱２にビス２２
で固定することによって取付けされる。

この場合取付孔２０を図示の実施例のような長孔にする
と、外装壁３の厚みに多少の狂いがあってもこの長孔で
吸収でき、しかも戸尻妻板９を幅広にしたり特殊な形状
にする必要がない。

上記隙間隠し板１９のほか、必要に応じて戸袋本体の上
下にも隙間隠し板と同様の構成の上板２５および下板２
６を設けて空隙部１８を全て塞ぐこともできる。

上記実施例では外装壁３を施工した後で隙間隠し板１９
を外装壁３上に取付ける例を示したが、隙間隠し板１９
を直接通し柱２に取付けた後、外装壁を施工することも
できる。

このように柱に直接取付ける構造においては、間柱と通
し柱間に面違いがあると前述のように従来は切削や添木
等の手段で補正をしなければならないが、本考案におい
ては、戸尻妻板と通し柱の間が隙間となっているためこ
のような補正をすることなくその１＼取付けできる。

以上のように本考案によれば、戸袋背面の空隙部を戸尻
妻板側において隙間隠し板によって塞ぐようにし、戸尻
妻板は柱や外装壁に直接固定しない構造としたので、サ
ツシ型枠を固定する左右の柱、戸袋の戸尻妻板を固定す
る柱の大小によって柱相互間に面違いが生じていてもこ
れに左右されることなく、簡単かつ正確に雨戸付サツシ
を取付けることができる。

また、隙間隠し板の前端縁部に長孔を形成し、との長孔
に挿入されたビスによって隙間隠し板の前端縁側を戸尻
妻板に重合して取付けるように構成しているため、外装
壁の厚み等が多少異ってもこれと関係なく簡単にして隙
間を生ずることなく戸袋を取付けることができるし、妻
板を特殊な形状にする必要がない。

さらに、隙間隠し板は、上下皿板、妻板等の取付固定及
び外装壁の仕上げを完了した後から戸尻妻板と外装壁と
にわたって添着固定できるため、当初予算等の関係上鏡
板を付けないタイプの雨戸戸袋にしておいて、その後で
要求に応じて簡単に鏡板付きの箱型戸袋に改装できるよ
うにした鏡板後付はタイプの戸袋の場合に訟いては、鏡
板の取付けと同時に隙間隠し板を後付けすることができ
、鏡板なし又は鏡板ありのいずれのタイプにも用いられ
るという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す水平断面図、第２図は
同上の右側面図、第３図は雨戸付サツシの取付柱の配置
を示す説明図である。 １・・・間柱、２・・・通し柱、３・・・外装壁、４・
・・雨戸付二重サツシ、７・・・戸袋本体、８・・・戸
先妻板、９・・・戸尻妻板、１０・・・上皿板、１１・
・・下皿板、１８・・空隙、１９・・・隙間隠し板、２
０・・・取付孔、２１・・・ビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下皿板１０，１１、戸先妻板８及び戸尻妻板９を含み
   、且つ、前記各皿板１０，１１及び妻板８．９が外装壁
   ３と離隔して設けられている箱型戸袋本体Ｔと、該本体
   Ｔの背面に位置する外装壁３との間に空隙部１８か介在
   する雨戸用戸袋にむいて、前端縁部に長孔２０を有しか
   つ前記戸尻妻板９と外装壁３との隙間隠し板１９を、そ
   の前端縁を戸尻妻板９の外側に重合させて前記長孔２０
   に挿入されたビス２１によって戸尻妻板９に止着すると
   共に、隙間隠し板１９の後端縁を柱２に直接又は外装壁
   ３上から固着したことを特徴とする雨戸甲声袋。