JPS5833920B2 - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は低温で安定である洗浄剤組成物に関連する。

陰イオン性、非イオン性および陰イオン性と非イオン性
との洗浄剤を組み合わせて用いた洗浄剤組成物は当業界
に広く知られている（たとえば米国特許第３，８６９，
３９９号参照）。

この特許は非イオン性界面活性剤と陰イオン性界面活性
剤の組み合わせとの混合物を含有する濃縮したヘビーデ
ユーティ（ｈｅａｖｙ ｄｕｔｙ ）液体洗浄剤を扱
っている。

陰イオン性の組み合わせとは、アルキルベンゼンスルホ
ン酸のエタノールアミン塩と脂肪酸のエタノールアミン
塩との混合物である。

この特許において開示される型の組成物は、低温におい
て非常に粘調であることが多い。

かかる組成物を冷凍すると、その解凍に比較的長時間を
要する。

多くの洗浄剤は寒冷気候において船積みされねばならな
い。

この様な洗浄剤はしばしば直接の高温加熱に耐えられな
い繊維ドラムに入れて船積みされる。

こうして船積みされた組成物は一度凍結すると解凍に数
日を要する。

理想的には、これらの洗浄剤の大部分が船積みおよび貯
蔵期間を通じてその流動度を保つべく高温にて貯蔵され
るべきである。

しかし実際には、かかる組成物がその凍結点もしくはそ
れ以下の温度にて船積みや貯蔵されていることがよくあ
る。

組成物がいったん凍結するかまたはゼラチン状になると
、再流動化は容易ではないので流動度が再度得られるま
で使用はほとんど不可能である。

上述の如く、洗浄剤を凍結後完全に流動体となすには、
その組成物および加熱し得る温度により３日または４日
を要することが多い。

多量の洗浄剤を船積みする場合、大量の物質の解凍は困
難である為流動度を維持することが特に重要となる。

加えて、使用する洗浄剤溶液は実用上の商業洗掃操作を
容易となすべく充分に濃縮する必要があり、またかかる
組成物の諸成分は処理する物質の洗浄に適したものでな
くてはならない。

故に寒冷気候において高度に濃縮した洗浄剤調合物の流
動度の維持は困難である。

その第一の理由は、その高洗浄活性濃縮物のためこの組
成物はよりゼラチン化または凍結しやすい。

より希釈した溶液を船積みすることができれば、凍結点
は低下する（ただし大量の水を船積みすると費用がかか
りすぎる）。

これに加えて、洗浄性が良好であるとして選択された界
面活性剤はゼラチン化しやすいことがわかった。

このように、安定性がすぐれ、比較的低温度で凍結し、
かつ凍結後比較的可溶化しやすい液体洗浄剤系が非常に
望ましいことがわかる。

故に本発明の目的の１つは比較的凍結点の低い洗浄剤の
提供にある。

もう１つの目的は好ましい凍結形態を有する洗浄剤、す
なわち低温にて比較的均一に凍結し解凍中もその均一性
を保つことのできる製品の提供である。

その他の目的ならびに利点は、記述の進行とともに明白
となろう。

上記諸目的の達成は、タロー酸カリウム （ｐｏｔｔａｓｉｕｍ ｔａｌｌｏｗａｔｅ ）およ
び２種のＣ１１〜１．第２エトキシル化アルコール（一
方ハアルコール１モルあたり平均約９モルのエチレンオ
キシドを有し、他方はアルコール１モルあたり平均約３
モルのエチレンオキシドを有する）の組み合わせの水溶
液を含む本発明により可能となる。

本発明は前述の先行技術の１つまたはそれ以上の欠点を
克服する。

これはかかる組成物が約２℃まで低下した温度において
比較的安定し挙動を与え、加えてこの温度で均質に凍結
するのでより均質に解凍するという凍結形態を有すると
いう利点により成就される。

これらのまたその他の目的を念頭に置き、本発明を詳細
に記述する。

一般に本発明の組成物は、約５ないし約２５％の石鹸と
約５ないし約３０％の２種のエトキシル化第２アルコー
ル混合物との組み合わせを含み、残りは水である。

界面活性剤の他に、一般に約１ないし約１０％のヒドロ
トロープを用いる。

またグリセリン、増量剤、キレート化剤、ｐＨ調節剤等
の助剤も少量用いられることも多い。

好ましい石鹸は水酸化カリウムとタロー油またはタロー
脂肪酸から造ったタロー酸カリウムである。

タロー油中のタロー脂肪酸を分析すると、酸中には平均
１６ないし１８個の炭素原子が含まれることがわかる。

代表的なタロー酸の脂肪酸組成は次のとおりである。

本発明に用いるタロー酸カリウムの量は、総組酸物の約
５ないし約２５重量％まで変わり、良好な低温安定性を
得るには約８ないし約１２％が好ましい。

好ましい非イオン性界面活性剤は、前述の如くエトキシ
ル化第２アルコールである。

これらの非イオン性界面活性剤を組み合わせて用いる。

好ましい第２アルコール類は共に約１１ないし１５個の
炭素原子鎖を有する。

このうち一方はアルコール１モルあたり平均９個のエチ
レンオキシド単位を有し、他方はアルコール１モルあた
り平均約３モルのエチレンオキシドを有する。

９モルのエチレンオキシドを含有するアルコールは「タ
ージトール（Ｔｅｒｇｉｔｏｌ）１５−３−９Ｊという
商品名でユニオンカーバイド社（Ｕｎ ｉｏｎ Ｃａｒ
ｂｉｄｅＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ ）から市販されてい
る。

３モルのエチレンオキシドを含有するアルコールは「タ
ージトール１５−８−３ｊという商品名で同じくユニオ
ンカーバイド社から市販されている。

これらのアルコールは共に米国特許第２，８７０，２２
０号に完全に記されている方法に従って製造できる。

かかるアルコールの使用量は、エチレンオキシドのモル
数により変わる。

９モルのエチレンオキシドを含有するアルコールは組成
物の約４ないし約２０重量％の量で使用し、良好な低温
安定性を得るには約８ないし約１２％が好ましい。

３モルのエチレンオキシドを含有するアルコールは組成
物の約１ないし約５％の量で使用し、良好な低温安定性
を得るには約２ないし約４％が好ましい。

従って本発明は低温で安定である以下よりなる液体洗浄
剤組成物を提供する。

ａ）タロー酸カリウム石鹸約５ないし２５重量％、ｂ）
アルコール１モルあたり平均約３モルのエチレンオキシ
ドを有するＣ１１〜１５エトキシル化第２アルコール約
１ないし約５重量％、 Ｃ）アルコール１モルあたり平均約９モルのエチレンオ
キシドを有するＣ１１〜１５エトキシル化第２アルコー
ル約４ないし約２５重量％、 ｄ）ヒドロトロープ約１ないし約１０重量％、ｅ）残量
の水。

使用するヒドロトロープは水溶液中に取り入れた場合に
、陰イオン性および非イオン性成分を可溶となすもので
なくてはならない。

任意の慣用のヒドロトロープ剤、たとえばキシレンスル
ホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、エ
チルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよびクメンスルホ
ン酸ナトリウムを用いることができる。

かかるヒドロトロープ類に加えて、ヒドロトロープ剤の
混合物を用いることもできる。

一般に使用するヒドロトロープの量は約１ないし１０％
であり、好ましくはその他の使用成分に応じて約１、Ｏ
ないし約３．５％である。

キシレンスルホン酸ナトリウムおよびキシレンスルホン
酸ナトリウムとトルエンスルホン酸ナトリウムとの混合
物（トルエンスルホン酸ナトリウムがキシレンスルホン
酸ナトリウムの約Ｏないし２５％の量で存在するもの）
が特に好ましい。

この所定の混合物を用いる場合は、約１．０ないし３．
５％の量で存在するのが好ましい。

本発明の組成物は約２°Ｃないし７°Ｃの凍結範囲を有
する。

この組成物を５０′Ｆにて、１週間貯蔵し、その安定性
を評価する。

この評価は組成物が透明であるか、くもっているか、注
入に必要な流動度を有するか、組成物の諸成分が分離し
ているか、および諸成分の分離が不可逆的であるかの各
点について主観的に試験し、安定もしくは不安定として
記録する。

第２表に示す本発明による組成物は、１０℃において１
週間貯蔵した後比較的安定であることがわかった。

以下の諸例により本発明の実施をより充分に例示する。

本明細書中のすべての部、％および割合は特に記さない
限り重量による。

本発明を所定の好ましい具体例について記述したが、本
明細書を参考とすればその諸種の変更は当業者の想到す
る処であり、それらは本発明の精神ならびに目的および
特許請求の範囲内に包含さるべきである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ａ）タロー酸カリウム石鹸５ないし２５重量％、 ｂ） アルコール１モル当り平均約３モルのエチレンオ
   キシドを有する０１１〜１．エトキシル化第２アルコー
   ルエないし５重量％、 Ｃ） アルコール１モル当り平均約９モルのエチレン
   オキシドを有するＣ１１〜１５エトキシル化第２アルコ
   ール４ないし２５重量％、 および ｄ） キシレンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホ
   ン酸ナトリウムおよびその混合物よりなる群より選択さ
   れたヒドロトロープ１ないし３．５重量％、を含むこと
   を特徴とする低温にて安定な液体洗浄剤組成物。 ２ 前記タロー酸カリウム石鹸が８ないし１２重量％の
   量で存在する前記第１項記載の液体洗浄剤組成物。 ３ アルコール１モル当り平均約３モルのエチレンオキ
   シドを有するエトキシル化第２アルコールが２ないし４
   重量％の量で存在する前記第１項記載の液体洗浄剤組成
   物。 ４ アルコール１モル当り平均約９モルのエチレンオキ
   シドを有するエトキシル化第２アルコールが８ないし１
   ２重量％の量で存在する前記第１項記載の液体洗浄剤組
   成物。