JPS5832124Y2 - ア−ク炉用出鋼樋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はアーク炉用の出鋼樋に関する。

従来のアーク炉用鎖樋は、樋湯道部全体を不定形炉材で
施工する方式と、定形耐火物すなわちブロック耐火物（
焼成品または不焼成品を含む）を装着する方式に大別さ
れる。

不定形炉材から成る樋は、出鋼作業中に、樋先端部に地
金およびスラグが付着しやすいのみならず、付着物を除
去する際に、また比較的強度が弱いため、樋先端部を破
損したら、或いは出鋼時に取鍋との接触により先端部を
破損することがある。

一方、ブロック状耐火物から成る樋は、耐火物として強
度の強い材質を選ぶことにより、作業性が大巾に改善さ
れ、先端部の破損も少く地金およびスラグの付着も少い
。

しかしながら現時点では耐久性に問題があり、局部浸食
あるいは破損が生じた場合、ブロック状耐火物全体を取
替える必要が生ずる。

またこの作業に関連してブロック状耐火物の周囲の充填
用炉材の大半を剥離しなければならず、費用がかかり、
省資源の観点からも好ましくない。

本考案は前述せる従来技術の欠点を解消したアーク炉用
出鋼樋を提供することにある。

第１図乃至第４図を参照すれば、本考案の第１の実施例
１は、アーク炉用出鋼樋製罐物２内に、定形または不定
形炉材を充填して基礎３ａとし、この基礎３ａ上に複数
個のブロック状耐火物４を第３図に示すように橋形に配
列し、さらに、このブロック状耐火物４を不定形炉材３
ｂで覆って湯道５を構成したものである。

湯道５を形成する際には、型枠６が利用されるが、湯道
５形成後に取除かれる。

上記の如く構成された出鋼樋１はアーク炉本体７の出鋼
口８を囲むように樋製罐物２のフレーム９によってアー
ク炉本体７に固定される。

ブロック状耐火物４の厚さは、半永久的基礎部分を構成
するためには１００〜１５Ｑｍｍとされる。

不定形炉材３ｂの施工厚さは、樋修理時までにその約８
０〜９０％が溶損し、しかも背面のブロック状耐火物４
まで達しないようにするため１００〜１５０ｍｍとなし
、炭珪質系の炉材を用いる。

樋先端部作成の際には、第４図に示すようにプレート６
′を利用して、不定形炉材３ｂが平均的に充填され、端
面が滑らかとなるようになされる。

また第５図に示すように取付フレーム１１を利用して、
炭珪質系のブロック１０を樋状湯道の先端部に固定して
取付ければ、地金およびスラグの付着防止に特に効果的
である。

上記構成の出鋼樋は、先端部にブロック状耐火物が使用
されていることにより、地金およびスラグの付着が少く
なる。

さらに、分割したブロック状耐火物と不定形炉材を組合
せたことにより、樋の再生には、先端部のブロック状耐
火物を交換し、不定形炉材部の簡単な補修を行えばよい
ので、補修時間が大巾に短縮されるとともに、樋炉材原
単位を大巾に低減できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のアーク炉出鋼樋の部分的に断面で示し
た斜視図、第２図は第１図の出鋼樋の横断面図、第３図
は、ブロック状耐火物の配置を示す斜視図、第４図は端
部形成用のプレートの取付状態を示す斜視図、第５図は
炭珪質系ブロックの取付方法を示す斜視図。 ２・・・・・・樋製罐物、３・・・・・・炉材、４・・
・・・・ブロック状耐火物、５・・・・・・湯道、６・
・・・・・湯道用型枠、７・・・・・・アーク炉本体、
８・・・・・・出鋼口、９，１１・・・・・・取付フレ
ーム、１０・・・・・・炭珪質系ブロック。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）橋形の樋製罐物内の底部に、定形又は不安形炉材
   を介して、複数に分割したブロック状耐火物を樋を形成
   する如く配置し、さらにこの表面を不定形炉材で覆って
   湯道を形成する如く構成したことを特徴とするアーク炉
   用出鋼樋。
2. （２）前記湯道端部におけるブロック状耐火物が炭珪質
   系ブロックであることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第（１）項記載のアーク炉用出鋼樋。