JPH03238162A

JPH03238162A - 溶鋼鍋のライニング方法及び補修方法

Info

Publication number: JPH03238162A
Application number: JP3482290A
Authority: JP
Inventors: Tetsuo Sato; 哲郎佐藤
Original assignee: Kobe Steel Ltd
Current assignee: Kobe Steel Ltd
Priority date: 1990-02-14
Filing date: 1990-02-14
Publication date: 1991-10-23
Anticipated expiration: 2013-06-25
Also published as: JP2768785B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、転炉で吹錬され出鋼する溶鋼を次工程、例え
ば、連続鋳造設備に搬送する前に清浄化の溶鋼処理を行
う為に使用される取鍋、特に溶鋼鍋のライニング方法及
び補修方法に関する。

（従来技術）取鍋、特に溶鋼鍋は、転炉で吹錬され出鋼する溶鋼を次
工程の、例えば、連続鋳造設備へ搬送する為に使用され
ているが、その構成は第２図の断面図に示される通り、
溶鋼鍋００）の底部にスタンプ（１１）に囲まれた敷部
煉瓦０２）、側壁には一般壁煉瓦０３）、スラグライン
部煉瓦ａ択フリーボード部煉瓦（１ツ、又底部の敷部煉
瓦０２）の一部には滓を排出する排滓口００を配設した
構造が一般的である。

そして、スラグライン部煉瓦ＯＩＯ及びフリーボード部
煉瓦０５）は、焼成アルミナ煉瓦、不焼成アルミナ煉瓦
、カーボン煉瓦等が主として使用されている。従来、上
記溶鋼鍋は溶鋼を単に搬送する為に使用されている取鍋
とは異なり、最近ではその連続鋳造等の次工程に搬送さ
れる直前において清浄化の為の溶鋼処理が、行われてい
る。

この為、溶鋼鍋内壁にライニングされた耐火物への負荷
が大きく、当該耐火物の溶損が著しく、耐用寿命が短縮
されると共に補修の頻度が多く、結果として製鋼原単価
に占める耐火物原単価は無視できぬ程大きくなっている
。

係る事情に鑑み従来では、溶鋼鍋耐火物の材質を高耐用
性の材料に置換したり、耐火物として使用する煉瓦の単
一長さを長尺化して有効に利用できる煉瓦の厚みを増し
、溶鋼鍋寿命の向上を図るようにしていた。

使用中の溶鋼鍋の補修を行う場合には、Ｚｒ０ｚ質の不
定形耐火物（流し込み材）を流し込み施工する手段が採
用されていた。

（発明が解決しようとする課題）前述の如く、溶鋼鍋寿命の向上を因る手段として行われ
ている従来法は、溶鋼鍋耐火物の材質を高耐用性の材料
に置換したり、耐火物として使用する煉瓦の単一長さを
長尺化して有効に利用できる煉瓦の厚みを増したり、流
し込み施工を行ったりしていたが、これらの手段では次
のような問題が残っている。即ち、溶鋼鍋耐火物の材質
を高耐用性の物に置換する手段においては、使用する耐
火物を高耐用性材料（例えば、電蝕ＡＬ２０３　、高純
度黒鉛、電蝕ＭｇＯを使用した煉瓦）に置換すれば、耐
火物の原単価が上昇し、その寿命が向上したとしても煉
瓦の製造原価が著しく高いことの理由から耐火物原単価
が低減されるとは限らない。

また、煉瓦の単一長さを長尺化して有効に利用できる煉
瓦の厚みを増加させる手段においては、煉瓦単位の厚み
が増加する関係上溶鋼鍋の重量増加を来し、搬送時、例
えば、クレーンで吊持する場合では使用されるクレーン
の種類によっては吊持出来ない恐れがある。

このような事情に鑑み、上述の手段とは異なる手段とし
て、溶鋼鍋にライニングされる耐火物を定形煉瓦に変え
て不定形耐火物を流し込み材として用いる手段が最近で
は採用され、耐火物原単価の低減を図っている。

この耐火物として不定形耐火物（以下、流し込み材と言
う。）を流し込み材料として用いる手段は、定形に形成
された耐火煉瓦を溶鋼鍋内壁にライニングする手段と異
なり、例えば、ジルコン質、高ＡＬ２Ｏ３等の材料の流
し込み材を、溶鋼鍋内壁に構成した型枠内に流し込んで
補修する流し込み施工手段であるが、この手段によって
補修された耐火物では、加熱、冷却による膨張・収縮の
原因によって使用中に嬌割れが起こる。

この為、この紳割れ部に地金差しを起こし、究極的には
溶鋼漏れが生ずる。

更に、前述の流し込み施工に使用される流し込み材は一
般に使用されている高耐用性材料による定形煉瓦に比較
して耐溶鋼摩耗性が低く、溶鋼鍋の精錬容器として使用
した時には溶鋼鍋の耐用寿命が短くなる。

また、近年定形煉瓦として使用されている含炭素系煉瓦
ではスラグ浸潤が殆ど起こらないのに反し、流し込み施
工による場合ではスラグ浸潤が起こり易い。

従って、使用中にスラグ付着部と流し込み材本体との区
別が判然とせず、溶鋼鍋の耐用寿命の終期を判断するこ
とが困難となり、補修する時期の見極めも困難となって
いた。

従来の溶鋼鍋の補修方法としては、当該溶鋼鍋内壁にラ
イニングされた耐火物全てを交換する大修理と、特定部
分、例えば、フリーボード部やスラグライン部の煉瓦の
みを交換する小修理、損傷部分の耐火煉瓦のみを交換す
る小修理とに区分されている。

ところが大修理では耐火物原単価を増大させるので、頻
繁に施工することは芳しくなく、又小修理は耐用性が１
〜３回と低いために実施効果が極めて低い。

従って、溶鋼鍋の補修する際の製鋼原単価に占める耐火
物原単価を低減させるには、小修理を如何に経済的に行
うかが重要な問題として残る。

本発明は上述の観点に鑑み発明されたものであって、そ
の目的とするところは溶鋼鍋の耐用寿命を向上させる為
の補修手段として、小修理を経済的に行う溶鋼鍋のライ
ニング方法及び補修方法を提供することにある。

（課題を解決するための手段）本発明は前述の目的を達成する為に、溶鋼鍋のライニン
グ方法として、溶鋼鍋の一般壁部又は／及び敷部ニＡＬ
ｚＯｓ−Ｃ系煉瓦、ＡＬｚ０３−ＭｇＯ−Ｃ系煉瓦等の
耐構造スポーリング性に強い煉瓦を、スラグライン部及
びフリーボードには不焼戒ＭｇＯ質煉瓦をライニングす
ると共に前記一般壁部又は／及び敷部における煉瓦の表
面に１〜２ｍｍのスラグ浸潤層を形成せしめた後、該一
般壁部又は／及び敷部に高ＡＬ２０３質又はＺｒＯ□・
５ｉ０２等の流し込み材を所定の厚みにライニングする
ようにしたことを特徴とする溶鋼鍋のライニング方法及
び一般壁部又は／及び敷部における煉瓦の表面に少なく
とも１〜２ｍｍの厚みのスラグ浸潤層を形成せしめた後
、該一般壁部又は／及び敷部に高ＡＬ２Ｏ３質又はＺｒ
Ｏ３・５ｉｎ８等の不定形耐火物を所定の厚みにライニ
ングするようにした溶鋼鍋の補修方法を採用したもので
ある。

（作　用）上述のように本発明の溶Ｉｉｌ鍋のライニング方法又は
補修方法によれば、スラグライン部、フリーボード部の
各煉瓦は交換するようにしたが、一般壁部、敷部の各煉
瓦については流し込み材を流し込み施工するようにした
。

これは一般壁部をも交換する場合には大修理になるとの
理由からである。即ち、一般壁部の煉瓦の残存厚みが小
さ（、予想使用回数が低い時には大修理となるが、小修
理時迄の取鍋使用回数が大きいと予測される時には小修
理が不可能となり、耐火物原単価が大幅に増大する。

そこで、一般壁部の損傷が激しいと予測される場合には
、上記スラグライン部等の耐火物に余命があっても時期
を早めて小修理を実施していた所以からである。

次に、一般壁部の修理施工にアルミナ質等の流し込み材
を採用し、流し込み施工するのは、含炭素系定形耐火煉
瓦を使用している場合、使用後、耐火物のスラグ浸潤層
が１〜２ｍｍと非常に薄い為、補修する際にスラグ浸潤
層をはつらなくとも鉄製スタンドを煉瓦内に打ち込むこ
とができ、又当該耐火物には浸潤層が存在するので、そ
の表面は粗く、ざらざらして流し込み材と耐火物とのな
じみが良く、強固に接着できる。

そこで、小修理時にはスラグライン部、フリーボード部
及び敷部の各耐火物は交換するようにし、更に、一般壁
部は新鍋時の煉瓦の厚みと同じ厚みとなるように流し込
み施工を実施するようにした。この結果、一般壁部の寿
命は延びて大修理期間中に小修理を従来の１回より２回
にすることができた。

そして、２回目の小修理では耐火物表面の流し込み材は
全て溶を員して消失する為、通常の継ぎ足し補修のよう
にスラグ変質部をスラグトレンサー等ではつり作業を施
す必要もない。

また、流し込み部本体の背面部には含炭素系煉瓦を配置
させているので、流し込み部本体にｘＪ工割れが起り、
地金差しが起こっても支障がない。

（実施例）以下、本発明の補修方法の実施例を第１図の断面図に基
づき記述する。

第１０は９０Ｔ溶鋼鍋の断面を表わした構成−であるが
、図中の符号（１）は溶鋼鍋００）の底部にスタンプ（
７）に四まれた敷部煉瓦、（２）は−殻壁煉瓦、（３）
ばスラグライン部煉瓦、（４）はフリーボード部煉瓦８
、又（５）は流し込み材（６）を流し込み施工する型枠
であり、（８）は底部の敷部煉瓦（１）の一部に穿孔し
た排滓口である。

また、敷部煉瓦（１）及び−殻壁部煉瓦（２）にはＡｌ
２Ｏ２−Ｃ系煉瓦、ＡＬＪｉ−ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦等の耐
構造スポーリング性に強い煉瓦を、また、精錬スラグに
対する耐蝕性を考慮してスラグライン部煉瓦（３）及び
フリーボード部煉瓦（４）にはＭｇＯ−Ｃ質煉瓦を使用
している。

溶鋼鍋の基本構成は以上の通りであるが、溶鋼鍋をライ
ニングする際の施工手順を説明すると、先ず、前記の通
りの各煉瓦のライニングを終え、その後、溶滓を溶鋼鍋
内に注入する。

溶滓が注入され覧ば、前記敷部煉瓦（１）及び／又は−
殻壁部煉瓦（２）の表面には１〜２ｍｍ程度のスラグ浸
潤層が形成される。

その後、溶鋼鍋内から溶滓を排出し、流し込み施工する
型枠（６）を使用して流し込み材（ＡＬｚＯｓ−ＭｇＯ
）を−殻壁部（２）及び／又は敷部煉瓦（１）に流し込
み施工を行う。

以上のようにして溶鋼鍋のライニングを行うが、溶鋼鍋
００）内に溶滓が注入され＼ば、スラグ浸潤層は昇温し
で半溶融状態となり、−殻壁部（２）及び／又は敷部煉
瓦（１）と流し込み材（６）とは完全に融合する。

以上のように構築された溶鋼鍋を大修理後４０回使用し
た時点で小修理を施した結果、最溶損部の一般壁部煉瓦
（２）では厚み９０ｍｍの煉瓦が５０ｍｍ損傷し、残存
厚みが４０ｍｍ程度であった。

また、−殻壁部煉瓦（２）の最溶損部以外の所でも１０
〜２０間の範囲に渡って損傷していた。更に、立上がり
部１３０ｍｍの部分Ａでは５〜１０ｍｍの範囲で損傷し
ていた。

この事実に基づき上記損傷部分の一般壁部煉瓦（２）に
型枠（５）掛けを施して原寸（９０ｍｍ）の厚みになる
ように流し込み材（６）を流し込んで施工した。

このようにして構築した溶鋼鍋を再度継続使用したとこ
ろ、使用回数が３１回までは全体的に流し込み材（６）
の付着が認められたが、使用回数が３５回になると流し
込み材の付着が認められなかった。

この為、使用回数が４０回で再度中修理を実施した。こ
の時の一般壁部煉瓦（２）の最溶損部の煉瓦残厚は約３
０ｍｍの状態となっていた。

以上の状態の溶鋼鍋を前述の通りに施工を施し、４０回
の使用を行い小修理を行った時点で使用を止め、煉瓦の
残存厚みを測定した結果、−殻壁部煉瓦（２）の最溶損
部の煉瓦残厚みが約２０＋ｎｍとなり、全体的には３０
ｍｍ程度に薄くなったので大修理を行った。

この大修理は、従来では耐用寿命が８０回の使用回数が
限度であったのが、本発明のライニング法又は補修方法
によれば使用回数が１２０回まで延長できた。

（発明の効果）本発明は、前述の如く、スラグライン部、フリーボード
部及び敷部の各耐火物は交換するようにし、−殻壁部及
び／又は敷部の各煉瓦の溶損部には流し込み材を流し込
み施工してライニングするようにしたので、含炭素系定
形耐火煉瓦を使用している場合、使用後、煉瓦のスラグ
浸潤層が１〜２ｍｍと非常に薄い為、補修する際にスラ
グ浸潤層をはつらなくとも鉄製スタッドを煉瓦内に打ち
込むことができ、又当該煉瓦には浸潤層が存在するので
、その表面は粗く、ざらざらして流し込み材と煉瓦との
なじみが良く、強固に接着できた。

そして、この結果、−殻壁部耐火物の寿命は延びて大修
理期間中に小修理を従来の１回より２回にすることがで
きた。

そして、２回目の小修理では耐火物表面の流し込み材は
全て溶損して消失する為、通常の継ぎ足し補修のように
スラグ変質部をスラグドレッサー等ではつり作業を施す
必要もない。

また、流し込み施工部の背面部には含炭素系煉瓦を配置
させているので、流し込み施工部に浦割れが起り、地金
差しが起こっても支障がない。

以上要するに、本発明のライニング方法によれば耐火物
原単価の低減化を図ることができると共に耐用寿命の延
長が図れる等々の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の補修方法を施す溶Ｉ鍋を示す断面図、
第２図は一般的な溶鋼鍋構造を示す断面図である。（１）−敷部煉瓦、（２）−一殻壁煉瓦、（３）−スラ
グライン部煉瓦、（４）−フリーボード部煉瓦、（５）
−流し込み材用型枠、（６）−流し込み材、（７）・−
スタンプ材、（８）−排滓口、Ｑω−溶鋼鍋、

Claims

【特許請求の範囲】

（１）溶鋼鍋の一般壁部又は／及び敷部にＡＬ＿２Ｏ＿
３−Ｃ系煉瓦、ＡＬ＿２Ｏ＿３−ＭｇＯ−Ｃ系煉瓦等の
耐構造スポーリング性に強い煉瓦を、スラグライン部及
びフリーボードには不焼成ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦をライニン
グすると共に前記一般壁部又は／及び敷部における煉瓦
の表面にスラグ浸潤層を形成せしめた後、該一般壁部又
は／及び敷部に高ＡＬ＿２Ｏ＿３質又はＺｒＯ＿２・Ｓ
ｉＯ＿２等の不定形耐火物を所定の厚みにライニングす
るようにしたことを特徴とする溶鋼鍋のライニング方法
。
（２）前記請求項（１）記載の方法に於いて、一般壁部
又は／及び敷部における煉瓦の表面に形成するスラグ浸
潤層を、少なくとも１〜２ｍｍの厚みに形成することを
特徴とする溶鋼鍋のライニング方法。
（３）溶鋼鍋の補修を行うに当たり、溶鋼鍋の一般壁部
又は／及び敷部にＡＬ＿２Ｏ＿３−Ｃ系煉瓦、ＡＬ＿２
Ｏ＿３−ＭｇＯ−Ｃ系煉瓦等の耐構造スポーリング性に
強い煉瓦を、スラグライン部及びフリーボードには不焼
成ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦をライニングすると共に前記一般壁
部又は／及び敷部における煉瓦の表面にスラグ浸潤層を
形成せしめた後、該一般壁部又は／及び敷部における煉
瓦の表面に少なくとも１〜２ｍｍの厚みのスラグ浸潤層
を形成せしめた後、該一般壁部又は／及び敷部に高ＡＬ
＿２Ｏ＿３質又はＺｒＯ＿２・ＳｉＯ＿２等の不定形耐
火物を所定の厚みにライニングするようにしたことを特
徴とする溶鋼鍋の補修方法。