JP2773226B2 - 取鍋底部の内張り構造 - Google Patents

取鍋底部の内張り構造

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JP2773226B2 JP9964689A JP9964689A JP2773226B2 JP 2773226 B2 JP2773226 B2 JP 2773226B2 JP 9964689 A JP9964689 A JP 9964689A JP 9964689 A JP9964689 A JP 9964689A JP 2773226 B2 JP2773226 B2 JP 2773226B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、溶融金属、特に溶鋼を受容する取鍋底部の
内張り構造に関する。
(従来の技術) 取鍋は転炉精錬後に溶鋼を受鋼し、鋳造機上までクレ
ーンで搬送して出鋼する工程を受持つ窯炉である。その
内張り構造は、取鍋の寿命に極めて大きな影響を与える
ものであって、内張り耐火材料のコスト、使用初期の加
熱、または使用途中の冷却といった諸条件を勘案するこ
とにより、従来は、シャモット質、ロウ石質またはジル
コン質煉瓦等が取鍋の内部の全面について、ほぼ均一に
同一材質により内張りされたものである。具体的にはそ
の断面が第5図に示すようなコップ状を呈するものであ
って、鉄皮5の内部には、側壁部において側壁パーマ層
2と側壁ウエア層1とが、また底部においては敷パーマ
層4と敷ウエア層3とがそれぞれ形成されている。そし
てこの底部は水平の略円板状の構造となっている。この
ようにこの第5図に示す取鍋は、他の窯炉と同様にウエ
ア層とパーマ層とに材質を区分して内張りされている
が、他の窯炉、例えば転炉等に比べ内張り厚さは薄く、
熱放散量も大きい。
このように取鍋は、従来はその構造からも分かるよう
に、鉄鋼プロセスにおいて精錬工程と鋳造工程とを接続
するための手段として位置付けられており、取扱いの容
易さ、例えば搬送の容易さ、メンテナンスの容易さ等に
重点をおいて設計され、使用されてきた。
しかし、近年の連続鋳造法の著しい普及に伴って、鋼
質の高級化の要求が高まり、例えば取鍋を使った真空脱
ガス法、取鍋内でのバブリングやインジェクション処理
法等が広く行なわれるようになってきた。これに伴い、
取鍋の使用目的には、精錬工程の一部を受け持つこと、
すなわち高温出鋼、溶鋼滞留時間の延長等が新たに求め
られるようになってきた。したがって、このような使用
状況の変化・過酷化につれて、高珪酸質系の取鍋の内張
り耐火物の損傷が著しくなってきた。
このような状況に対処する方策として、例えば特開昭
61−269968号公報に開示されているように、耐食性の劣
るスラグライン部を中心とした側壁部ウエア層に対し
て、高耐食性の高アルミナ質煉瓦やMgO−C質等の塩基
性煉瓦を内張りすることにより耐食性を改善する試みが
なされてきた。
また、取鍋の側壁部と底部との溶損バランスを確保す
るという観点から従来から用いている高珪酸質耐火物中
にSiC、Cr2O3、ZrO2等を少量添加することにより側壁部
の損傷を低減して前記溶損バランスを確保し、取鍋全体
の耐食性を改善する試みもなされている。
さらに、省力化の観点から、耐火物の不定形化や機械
化の改善が進み、高アルミナ質や塩基性耐火材料の不定
形化も実施されるようになってきた。
一方、取鍋の底部(以下、「敷」という。)でも側壁
部と同様にその寿命の改善・向上がなされてきた。敷の
ウエア層は受鋼時の衝撃と鋳造末期時のスラグとの接触
とをともに受ける部分であるため、一般に側壁ウエア層
に比較してその寿命は短い。このため該ウエア層の材質
を変更して耐食性を高めることによる効果は側壁部程顕
著ではなく、依然として補修頻度が側壁部に比較して高
いのが現状である。相対的には側壁部との耐用性のアン
バランスは、むしろ従来よりも拡大していると考えられ
る。
さらに、特開昭61−235064号公報に開示されているよ
うに、内張り炉材として塩基性耐火物を用いた場合に、
加熱条件等を制限することにより、耐火物の損傷を低減
できるという手段もあるが、この手段では敷の補修に際
して必然的に温度変動(降温、再昇温等)が発生するた
め、無補修の側壁部を損傷する原因となっている。
(発明が解決しようとする課題) このような取鍋の敷での実状に対し、材質改善以外の
手段によっても種々の対策が講じられてきたが、必ずし
も満足できる状態に至っていない。
例えば受鋼の衝撃を受ける湯当り部を厚巻にする手段
も提案されているが、この手段では、溶損バランスを確
保することにのみ効果を奏する手段であるため、周辺部
の目地侵食により、内張り煉瓦が剥離して浮上し易い。
また目地差し、つまり溶鋼の目地部への差込み量を低
減するため、煉瓦に代えて大型のブロック化したAl2O3
系耐火材料を用いる方法もあるが、このAl2O3系耐火材
料は熱衝撃により亀裂が発生し易い。
このように、従来の取鍋では操業条件の変化に応じて
材質を変更する等の改善を進めてきたものの、敷につい
ては十分な耐用性を得ることができなかった。さらに、
上記高耐食性耐火物はいずれも高熱伝導性材料であるた
め、従来の内張構造で材質を入れかえただけでは熱放散
が著しくなってしまい、溶鋼温度の降下や敷での地金付
き等が発生し易くなり、操業時のトラブル発生の原因の
一つとなってしまっている。このため一部の特殊な取鍋
を除いて、多くの取鍋の敷では、従来の高珪酸質の材質
を用いているにとどまっているのが現状である。
ここに本発明の目的は、溶融金属、特に溶鋼を受容す
る取鍋の寿命を延長させること、すなわち耐火物の補修
頻度を低減することができる、取鍋底部の内張構造を提
供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者は、現状の平底型の取鍋底部構造において、
高珪酸質の耐火物から高耐食性の高アルミナ質あるいは
塩基性質の耐火物へと、敷部の耐火物の材質を変更する
ことにより、取鍋の耐食性すなわち取鍋の寿命を延長す
ることができると考え、このように現状の取鍋底部の耐
火物の材質を変更した場合に予想される問題点を詳細に
検討した結果、次に示す、およびという問題があ
ることがわかった。
従来のロウ石系材質は800℃以上の高温域で体積変化
が少なく、また高珪酸質であるため目地で先行した侵食
が少なく、FeO等の侵潤が少ない。これに対して、上記
の高耐食性材質は熱膨張塩化が大きいため、容積安定性
に欠け、浸潤が多い。したがって、これら材質の特性に
応じて、設計的・構造的な改善を要する。
従来の敷ウエア層の厚さは200〜300mm程度であるた
め、侵食の進行により煉瓦相互間の拘束力が弱まる。す
なわち、平底では煉瓦相互間の迫り効果がなく、熱膨張
変化の大きい材質を用いた場合には、目地に緩み、目地
差し、煉瓦の剥離・浮上等が生じ易い。これを側壁部や
敷パーマ層からの膨張反力がさらに助長する。
取鍋底部全体を他の窯炉(例えば、混銑車、転炉)の
ように球体構造とすることにより、上記の迫り効果を敷
部に付与することができることは周知の事実である(実
公昭63−8737号公報)。しかし、新規に取鍋鉄皮を更新
して球体構造とすることは単に高額な投資が必要となる
だけではなく、既設の製鋼工場内で、例えば取鍋本体で
はスライドゲート取付面の水平確保が困難となること、
球体化に伴って受鋼容量が変化してしまうこと、受鋼時
や鋳造時における相手設備との寸法的な制約が発生する
こと、さらには取鍋の体重や重量の変化に伴って、運搬
クレーンの能力や経路確保の問題が発生することといっ
た新たに生じる問題が多く、実際的な解決策にならな
い。
そこで、本発明者は上記の、ないしはに示した
問題を解決するため種々検討を重ねた結果、第5図に示
した従来の取鍋構造では受鋼時に湯当り部分での損傷が
進んで溶損バランスがくずれると、すなわち、侵食の進
行で第6図に示すような侵食ラインが形成されると、侵
食ラインの凹凸部分における煉瓦の剥離が生じ、敷の浮
き上がりが生じ易くなり、敷において水平方向での耐火
物相互間の拘束力が弱まり、側壁部あるいは敷のパーマ
層の熱膨張による反力により、敷のウエア層の拘束力が
不均一となって敷の耐火物の剥離・浮上を助長すること
となっていたことを知見した。
そこで敷のウエア層とパーマ層との境界面を傾斜面を
有する構造として、迫り効果を発生させ、さらに逆アー
チ型構造とすることで安定して均一な拘束力を敷構造に
付与することができ、個々の敷煉瓦の浮き上がりを回避
することができることを知り、さらにかかる構成によれ
ば、敷の耐火物の材質の変更を行なわなくとも取鍋の寿
命を延長できることを知見した。そしてさらに、前述の
ように、敷のウエア層とパーマ層との境界面を傾斜面を
有する構造とし、また逆アーチ型構造とするとともに、
敷ウエア層が凸レンズ状形態をなすとともに、パーマ層
が凹レンズ状形態をなすことにより、さらに取鍋の寿命
を延長できることを知見して、本発明を完成した。
ここに、本発明の要旨とするところは、平底型鉄皮構
造を有する取鍋底部の内張り構造であって、 (i)内張り材であるウエア層とパーマ層との境界面
が、曲面、球面もしくはこれらに相当する傾斜面である
こと、 (ii)取鍋底部の直径方向の少なくとも1断面におい
て、敷ウエア層が凸レンズ状形態をなすとともに、前記
敷ウエア層の下層に接して位置するパーマ層が凹レンズ
状形態をなすこと、および (iii)敷ウエア層を形成する耐火煉瓦もしくは耐火ブ
ロックの築炉構造が逆アーチ構造であること を特徴とする取鍋底部の内張り構造である。
また、本発明は最も広義には、平底型鉄皮構造を有す
る取鍋底部の内張り構造であって、内張り材であるウエ
ア層とパーマ層とパーマ層との境界面が、曲面、球面も
しくはこれらに相当する傾斜面であることを特徴とする
取鍋底部の内張り構造である。
また、別の面からは、平底型鉄皮構造を有する取鍋底
部の内張り構造であって、取鍋底部の直径方向の少なく
とも1断面において、敷ウエア層が凸レンズ状形態をな
すとともに、前記敷ウエア層の下層に接して位置するパ
ーマ層が凹レンズ状形態をなすことを特徴とする取鍋底
部の内張り構造である。
さらに、別の面からは、平底型鉄皮構造を有する取鍋
底部の内張り構造であって、敷ウエア層を形成する耐火
煉瓦もしくは耐火ブロックの築炉構造が逆アーチ構造で
あることを特徴とする取鍋底部の内張り構造である。
本発明は、既設の平底型鉄皮構造を有する取鍋におけ
る敷の特にウエア層において、使用初期から末期まで炉
材間相互に迫り効果を与えることにより、内張り材の溶
損バランスを確保するため、次のような内張構造を提案
するものである。この構造図を第1図に示す。すなわ
ち、 (i)内張り材であるウエア層とパーマ層との境界面が
曲面、球面あるいはこれらに相当した傾斜面である構造 (ii)敷ウエア層が凸レンズ状形態をなすとともに、前
記敷ウエア層の下層に接して位置するパーマ層が凹レン
ズ状形態をなすこと (iii)前記ウエア層を形成する煉瓦もしくは耐火ブロ
ックの築炉構造が逆アーチの煉瓦積構造 の上記(i)、(ii)および/または(iii)を具備す
る構造とするのである。
さらに望ましくは、 (iv)パーマ層の少なくとも第一層(ウエア層と接する
一番目のパーマネントブロック層)を4分割以上に区分
したブロックの組立て構造とし、他のパーマ層より肉薄
であって、耐火性の中空粒子を含んだ耐火断熱性のブロ
ックとした構造、および (v)少なくとも縦断面の一つが三角形状をなす煉瓦を
敷中央部に設け、側壁に接するコーナー部分を不定形耐
火物を打ち固めた構造 をさらに具備する構造である。
(作用) 以下、本発明を作用効果とともに詳述する。なお本明
細書において、「%」は特にことわりがない限り「重量
%」を意味するものとする。
まず、取鍋の敷に高耐食性の高アルミナ煉瓦(Al2O3
を60%以上含む)や塩基性(MgO、MgO−CaO、MgO−Cr2O
3、MgO−Al2O3系成分を10%以上含む)煉瓦を用いる場
合、パーマ層とウエア層との境界面を曲面、球面あるい
はこれらに相当した傾斜面を有する構造および/または
逆アーチ構造とする理由を説明する。
すなわち、敷構造を傾斜面を有する構造とすることに
より、迫り効果を発生させ、さらに逆アーチ型とするこ
とにより、各煉瓦間に安定した均一な拘束力を付与する
ことができ、敷煉瓦の浮き上がりを回避することができ
る。
したがって、受鋼の湯当り部分を肉厚にし、逆アーチ
型に煉瓦積をした結果は、第2図に示す構造の如くで、
ウエア層を凸レンズ状、パーマ層を凹型レンズ状とす
る。このような形状にすることにより、内張り煉瓦の溶
損バランスを均一に、すなわち取鍋全体の延命を図るこ
とができる。また、迫り効果を十分発揮させる上で、上
記境界面下のパーマ層は面確保の点から大型のブロック
化を施したものとすることが有効であり、また施工も容
易である。
次に、底部中央域が薄肉化したパーマ層へは、過剰な
熱放散を防止するために、耐火断熱性の耐火物を充当す
ることが望ましい。通常の敷用不定形キャスタブルは0.
6〜1.0kcal/m.hr℃の高い熱伝導率を有するので、これ
に中空の耐火性粒子を10〜40%添加して熱伝導率を低減
した不定形耐火物もしくはブロック化した不焼成耐火物
を用いることが望ましい。具体的には、発泡シリカもし
くはアルミナ−ボールを用いることが例示される。10%
未満の配合では断熱効果が不充分であるため熱放散によ
り鉄皮の熱変形を防ぐことができない。また40%を越え
る場合には耐火物の強度が低く、受鋼時の溶鋼の静圧に
耐えられないからである。
さらに、敷ウエア層の要めとして敷中央部には、少な
くとも縦断面の一つが三角形状をなす煉瓦を設置する。
これは円板状の取鍋敷部の直径方法での迫り効果、すな
わち敷ウエア層内の各耐火物の拘束力を均等に分散させ
る効果を発揮させるために設置するものである。また、
外周部の側壁と接する敷構造部分にはラミング材あるい
は流込み材を用い、隙間を充填する。これは地金の侵入
を防止することと、敷と側壁部との間での拘束力を均一
に分散させ、敷での迫り効果を維持することを目的とす
る。
以上の内容から、本発明は既設の取鍋底部の内張構造
上の欠陥を解消したことが明白であり、耐食性に優れた
高アルミナ質あるいは塩基性質の耐火物を用いずに、従
来の高珪酸質耐火物を用いても同様の効果が奏すること
が明らかである。
実施例1 従来のロウ石−ジルコン系焼成煉瓦を用いていた取鍋
(160ton容量)に、高アルミナ不焼成ブロック(Al2O3
76%、SiO2 20%)を施工し、通常の操業に組込み耐用
性を追跡調査した。
すなわち、本実施例における敷構造は、その断面図で
ある第3図(a)に示すようにウエア層とパーマ層との
境界面がほぼ完全な球面をなす。ウエア層は凸型レンズ
状をなし、中心部分と外周部分の厚みの差は85mmとし
た。本発明例の平面図である第3図(b)に示すよう
に、各層のブロックとも円周方向に2〜3分割、直径方
向に4〜8分割した。上記の材料を流込み成形し、24hr
養生後300℃で10hr乾燥させて取鍋に搬入した。
なお、鋳込口には従来の「ます煉瓦」がそのまま装入
できるように、四辺形断面の装入口を設けたブロックを
用いた。
築炉の手順としては底部鉄皮の水平を確保するため、
厚さ10mm以内でセラミックシートを敷き、パーマ用ブロ
ックを据え付け、ます煉瓦を装入した。さらに、ウエア
用ブロックを鋳込口部分から、中心部へ据え付け、外周
の側壁方向に順次据え付けた。ブロック間の目地間隔は
2〜5mmの範囲で調整し、Al2O3 87%アルミナ系モルタ
ルを充填した。側壁の内張は、敷の施工後従来通りの手
順で施工した。最後に、側壁と敷との隙間をAl2O3 76%
のラミング材で充填した。
この結果、使用過程では、湯当り部分での異常損傷が
減り、地金差しが解消した。溶損プロフィルは比較的均
一で、敷の修正回数を同一の使用期間について3回から
1回に減少でき、炉命を従来の92chから130chに延長す
ることができた。
実施例2 従来湯当り領域に不焼成アルミナブロック(1.2m×1.
2m×230mm、Al2O3 89%)を用い、周囲を中アルミナ煉
瓦(Al2O3 60%、SiO2 37%)を用いた敷構造の取鍋
(1.50ton容量)で、不焼成のアルミナ煉瓦(Al2O3 89
%)を敷ウエア層として用いた。
敷構造は第4図(b)に示すように、ウエア層とパー
マ層との境界面は排滓側(第4図B側)でウエア層が厚
くなるようにした。
施工の手順は実施例1とほぼ同一であるが、敷上面の
ウエア煉瓦の凹凸の段差を25mm以内とし、敷ウエア層の
厚みの差は80mm以内にした。また、稼動初期には受鋼時
にスラグカットし、溶鋼上面のスラグ層を70mmに調整し
た。
上記取鍋の使用途中の侵食プロフィルは第2図の如く
であった。この結果、敷部の大修理の必要もなく推移
し、炉命を従来の65chから97chに延長することができ
た。
なお、第3図(a)、第4図(a)において4′であ
る耐火断熱耐火物としては、Al2O3量60%のアルミナ系
キャスタブルに、直径2mm未満のアルミナ中空ホールを2
5%添加したものを粉体とし、7.9%の水を配合し、15分
混練して型枠に流込み成形し、20hr以上養生後、300℃
で10hr乾燥させたものを実炉に供した。
(発明の効果) 本発明による内張構造を、既設の溶鋼取鍋に採用する
ことによって、敷ウエア層の溶損バランスが確保され、
耐火物の剥離浮上のトラブルも解消され、従来例に比
し、大幅な取鍋寿命の向上が図れた。また、既設の取鍋
鉄皮を流用するため、取鍋を使用する生産工程の大規模
な改造の必要がなく実用性に富んだ発明である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明にかかる取鍋底部の内張り構造を示す
略式説明図; 第2図は、本発明にかかる取鍋底部の内張り構造の侵食
状態を示す略式説明図; 第3図(a)および第3図(b)は、本発明の実施例の
略式断面図および略式平面図; 第4図(a)および第4図(b)は、本発明の他の実施
例の略式断面図および略式平面図;および 第5図および第6図は、従来の取鍋底部の内張り構造お
よびその侵食状態を示す略式断面図である。 1:側壁ウエア層、2:側壁パーマ層 3:敷ウエア層、4:敷パーマ層 4′:敷パーマ(耐火断熱層) 5:平底鉄皮、6:侵食ライン 6′:剥離部分、7:ます煉瓦
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 41/02 B22D 11/10 310 C21C 5/44 C21C 7/00 F27D 1/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平底型鉄皮構造を有する取鍋底部の内張り
    構造であって、 (i)内張り材であるウエア層とパーマ層との境界面
    が、曲面、球面もしくはこれらに相当する傾斜面である
    こと、 (ii)取鍋底部の直径方向の少なくとも1断面におい
    て、敷ウエア層が凸レンズ状形態をなすとともに、前記
    敷ウエア層の下層に接して位置するパーマ層が凹レンズ
    状形態をなすこと、および (iii)敷ウエア層を形成する耐火煉瓦もしくは耐火ブ
    ロックの築炉構造が逆アーチ構造であること を特徴とする取鍋底部の内張り構造。
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