JP6778357B2 - 金属溶融炉 - Google Patents

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本発明は、断熱材から成る外側断熱層、及び当該外側断熱層の内側に形成された耐火物から成る内側耐火層の少なくとも2層を有し、所定容量の溶融金属を保持可能な金属溶融炉に関するものである。
鋳造に使用されるアルミニウム溶融金属を作成し、所定量保持するための金属溶融炉は、例えば特許文献1にて開示されているように、被溶融金属(例えばアルミニウム等から成るチップ状又は粉末状の処理材)を投入して溶融させ得る前炉(材料溶解室)と、該前炉と連通されるとともに、投入されて溶融された溶融金属を保持可能な保持炉(炉体)とを有して構成されており、保持炉は、バーナによって内部が高温に保持されている。
このような金属溶融炉は、その前炉として、通常、断熱材から成る外側断熱層、及び当該外側断熱層の内側に成形された耐火物から成る内側耐火層の少なくとも2層を有して成るものが用いられている。かかる金属溶融炉の前炉を得るには、例えば耐火物を所定の容器形状の成形型にて流し込んで内側耐火層を成形し、その内側耐火層を乾燥固化した後、当該内側耐火層を更に大きな別の容器形状の成形型に固定させる。そして、内側耐火層と当該成形型との間に断熱材を流し込むことによりインサート成形し、内側耐火層の外側に外側断熱層が形成された金属溶融炉の前炉を得るのである。
特開2006−10214号公報
しかしながら、上記従来の金属溶融炉の前炉は、その上方が開放されて被溶融材料を投入可能とされているため、溶融金属の液位が上下することによって外気及び溶融金属の両方に曝されることとなり、その温度差によって内側耐火層が著しく変形してしまう虞があった。しかして、前炉の耐火層が温度差によって過度に変形すると、一部に応力が集中してクラック等が発生し、破損して溶融金属が漏れてしまう可能性があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、温度差によって内側耐火層が変形してしまうのを抑制することができ、クラック等の発生により破損してしまうのを防止することができる金属溶融炉を提供することにある。
請求項1記載の発明は、断熱材から成る外側断熱層、及び当該外側断熱層の内側に形成された耐火物から成る内側耐火層の少なくとも2層を有し、所定容量の溶融金属を保持可能な金属溶融炉において、前記内側耐火層は、予め成形した複数の成形部材を組み付けて成るとともに、当該内側耐火層と前記外側断熱層の間に外側耐火層が形成され、当該複数の成形部材は、耐火性及び伸縮性を有した接着材料にて接着されつつ組み付けられて前記内側耐火層を形成するものとされ、且つ、被溶融金属を投入して溶融させ得る前炉と、内部が高温に保持されて前記前炉と連通して形成されるとともに、溶融金属を保持可能な保持炉と、前記保持炉と連通して形成されるとともに、当該保持炉で保持された溶融金属を取り出し可能な排出炉とを有するとともに、当該前炉又は排出炉に前記内側耐火層、外側耐火層及び外側断熱層が形成され、且つ、前記内側耐火層は、一端が前記保持炉に連結可能なフランジ部に固定された第2成形部材及び第3成形部材と、これら第2成形部材の他端及び第3成形部材の他端に亘って組み付けられる第1成形部材とを有して構成され、当該第2成形部材及び第3成形部材は、他端側が互いに近接する方向に屈曲したL字形状の部材から成るとともに、当該第1成形部材は、その両端が第2成形部材における屈曲部の先端及び第3成形部材における屈曲部の先端に組み付けられる略直線状の部材から成ることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1記載の金属溶融炉において、前記成形部材の組み付け部位には、組み付け時、嵌合可能な凸形状及び凹形状がそれぞれ形成されたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、内側耐火層は、予め成形した複数の成形部材を組み付けて成るとともに、当該内側耐火層と外側断熱層の間に外側耐火層が形成されたので、温度差によって内側耐火層が変形してしまうのを抑制することができ、クラック等の発生により破損してしまうのを防止することができる。
また、複数の成形部材は、耐火性及び伸縮性を有した接着材料にて接着されつつ組み付けられて内側耐火層を形成したので、温度差によって各成形部材が変形すると、その変形を接着材料にて吸収させることができ、全体の変形量を効果的に抑制することができる。
さらに、被溶融金属を投入して溶融させ得る前炉と、内部が高温に保持されて前炉と連通して形成されるとともに、溶融金属を保持可能な保持炉と、保持炉と連通して形成されるとともに、当該保持炉で保持された溶融金属を取り出し可能な排出炉とを有するとともに、当該前炉又は排出炉に内側耐火層、外側耐火層及び外側断熱層が形成されたので、溶融金属の液位の変化によって温度変化が著しく生じる前炉又は排出炉の変形を効果的に抑制することができる。
またさらに、内側耐火層は、一端が保持炉に連結可能なフランジ部に固定された第2成形部材及び第3成形部材と、これら第2成形部材の他端及び第3成形部材の他端に亘って組み付けられる第1成形部材とを有して構成され、当該第2成形部材及び第3成形部材は、他端側が互いに近接する方向に屈曲したL字形状の部材から成るとともに、当該第1成形部材は、その両端が第2成形部材における屈曲部の先端及び第3成形部材における屈曲部の先端に組み付けられる略直線状の部材から成るので、温度差によって前炉又は排出炉に亀裂が生じてしまうのを防止することができる。
請求項の発明によれば、成形部材の組み付け部位には、組み付け時、嵌合可能な凸形状及び凹形状がそれぞれ形成されたので、より容易且つ精度よく成形部材を組み付けて内側耐火層を形成することができるとともに、組み付け後の成形部材のずれを防止することができる。
参考例に係る金属溶融炉を示す平面図 図1におけるII−II線断面図 同金属溶融炉の前炉を示す平面図 同金属溶融炉の前炉を示す背面図 図3におけるV−V線断面図 図3におけるVI−VI線断面図 図4におけるVII−VII線断面図 同金属溶融炉の前炉における内側耐火層を示す平面図 同内側耐火層を示す背面図 同内側耐火層を構成する成形部材の組み付け部位を示す拡大図 本発明の実施形態に係る金属溶融炉を示す平面図 図11におけるXII−XII線断面図 同金属溶融炉の前炉を示す平面図 同金属溶融炉の前炉を示す背面図 図13におけるXV−XV線断面図 図13におけるXVI−XVI線断面図 図14におけるXVII−XVII線断面図 同内側耐火層を構成する成形部材の組み付け部位を示す拡大図
以下、本発明の参考例及び実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
参考例に係る金属溶融炉1は、図1、2に示すように、被溶融金属を投入して溶融させ得る前炉Aと、内部が高温に保持されて前炉Aと連通して形成されるとともに、溶融金属を保持可能な保持炉Bとを有し、所定容量の溶融金属を保持可能とされている。参考例に係る金属溶融炉1おいては、チップ状のアルミ材が被溶融金属として前炉Aに投入されるとともに、溶融したアルミニウム溶融金属が保持炉Bにて保持されるようになっている。
前炉Aは、保持炉Bの所定部位から延設されるとともに、上方が開口して被溶融金属の投入が可能とされたもので、内部が保持炉Bと連通して構成されている。なお、本参考例に係る前炉Aには、複数のネジ孔が形成されたフランジ部Fが形成されており、当該フランジ部Fを保持炉Bの連結部に当接させつつボルト等にて取付可能とされている。また、前炉Aにおける保持炉Bとの連通部には、仕切り板3が配設されており、この仕切り板3を上方に移動させることによって、前炉Aが保持炉Bに連通した状態とされ、下方に移動させることにより、前炉Aが保持炉Bと遮蔽された状態とされる。
保持炉Bは、その内部に溶融金属を収容するとともに、内部の雰囲気温度を高温に保持するためのバーナ2が取り付けられている。これにより、前炉Aに投入された被溶融金属は、直接バーナ2によって加熱されず、雰囲気温度によって溶融金属内で溶融されつつ保持炉B内で収容されることとなる。そして、保持炉Bにて保持された溶融金属は、必要に応じて取出手段(不図示)にて外部に取り出されるようになっている。なお、図中符号Dは、メンテナンス時に保持炉Bの内部を開放させ得る扉を示しているとともに、符号Lは、この保持炉B及び前炉Aに収容された溶融金属の液位を示している。
ここで、本参考例に係る前炉Aは、図3〜7に示すように、断熱材から成る外側断熱層α、外側断熱層αの内側に形成された耐火物から成る内側耐火層β及び外側耐火層γ(不定形耐火物層)を有して構成されている。外側断熱層αは、例えばケイ酸カルシウム質断熱材から成るもので、断熱効果に富み、所謂「断熱材」と称されるものであれば、種々の化学成分から成る材料を用いるようにしてもよい。
内側耐火層βは、前炉Aにおける溶融金属と直接接触する壁面及び底面を構成する耐火物にて構成されるとともに、例えば炭化ケイ素系材料又はアルミナ系材料から成る。本参考例に係る内側耐火層βは、図8〜10に示すように、予め成形した複数の成形部材(本参考例においては、第1成形部材β1、第2成形部材β2、第3成形部材β3、第4成形部材β4及び第5成形部材β5の5つの成形部材)を組み付けて成るものとされている。すなわち、内側耐火層βは、第1成形部材β1〜第5成形部材β5を有した分割構成とされており、温度変化に曝された際、各々に付与される熱応力を分散して小さくすることができるのである。
具体的には、予めパーツ毎に成形された成形部材(β1〜β5)を組み付けることにより、第1成形部材β1が正面側の壁部を構成するとともに、第2、3成形部材β2、β3が側面の壁部、第4成形部材β4が底面部を構成するようになっている。なお、第5成形部材β5は、第2成形部材β2と第3成形部材β3とに跨って取り付けられ、これら第2成形部材β及び第3成形部材β3が内側に撓んでしまうのを防止し得るものである。
さらに、成形部材(β1〜β5)の組み付け部位には、図10に示すように、組み付け時、嵌合可能な凸形状a及び凹形状bがそれぞれ形成されている。すなわち、成形部材(β1〜β5)を組み付ける際、凸形状aと凹形状bとが嵌合し、内側耐火層βを構成するので、より容易且つ精度よく成形部材(β1〜β5)を組み付けて内側耐火層βを形成することができるとともに、組み付け後の成形部材(β1〜β5)のずれを防止することができる。
またさらに、複数の成形部材(β1〜β5)は、耐火性及び伸縮性を有した接着材料(例えば粘着性を有した耐火性部材)にて接着されつつ組み付けられて内側耐火層βを形成している。すなわち、成形部材(β1〜β5)を組み付ける際、組み付け部位に接着材料を塗布することにより、伸縮性を有しつつ接着可能とされているのである。これにより、温度差によって各成形部材(β1〜β5)が変形すると、その変形を接着材料にて吸収させることができ、全体の変形量を効果的に抑制することができる。
外側耐火層γは、内側耐火層βと外側断熱層αの間に形成された圧縮強度の高い材料(少なくとも内側耐火層βより圧縮強度の高い材料)から成るもので、例えば低セメント系不定形耐火物(炭化珪素質不定形耐火物や高アルミナ質不定形耐火物等)から成る。なお、外側耐火層γは、内側耐火層βと外側断熱層αの間に形成された圧縮強度の高い材料から成るものであれば、他の材質のものに代えてもよい。しかして、前炉Aにおける最も内側に内側耐火層βが形成され、その外側に外側耐火層γ、更なる外側に外側断熱層αが形成されており、例えば溶融金属の液面Lが上下して温度変化が著しい場合であっても、外側耐火層γにて内側耐火層βの形状が保持されて、成形部材(β1〜β5)の変形を抑制することができるのである。
参考例によれば、内側耐火層βは、予め成形した複数の成形部材(β1〜β5)を組み付けて成るとともに、当該内側耐火層βと外側断熱層αの間に圧縮強度の高い材料から成る外側耐火層γが形成されたので、温度差によって内側耐火層βが変形してしまうのを抑制することができ、クラック等の発生により破損してしまうのを防止することができる。
また、被溶融金属を投入して溶融させ得る前炉Aと、内部が高温に保持されて前炉Aと連通して形成されるとともに、溶融金属を保持可能な保持炉Bとを有するとともに、当該前炉Aに内側耐火層β、外側耐火層γ及び外側断熱層αが形成されたので、溶融金属の液位Lの変化によって温度変化が著しく生じる前炉Aの変形を効果的に抑制することができる。
次に、本発明に係る実施形態について説明する。
本実施形態に係る金属溶融炉は、図11、12に示すように、被溶融金属を投入して溶融させ得る前炉Aと、内部が高温に保持されて前炉Aと連通して形成されるとともに、溶融金属を保持可能な保持炉Bと、保持炉Bと連通して形成されるとともに、当該保持炉Bで保持された溶融金属を取り出し可能な排出炉Cとを有し、所定容量の溶融金属を保持可能とされている。本実施形態に係る金属溶融炉1おいては、チップ状のアルミ材が被溶融金属として前炉Aに投入されるとともに、溶融したアルミニウム溶融金属が保持炉Bにて保持され、その保持された溶融金属を排出炉Cから取り出し可能とされている。なお、参考例と同様の構成要素には同一の符号を付し、それらの詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る前炉Aは、図13〜18に示すように、断熱材から成る外側断熱層α、外側断熱層αの内側に形成された耐火物から成る内側耐火層β’及び外側耐火層γ(不定形耐火物層)を有して構成されている。内側耐火層β’は、前炉Aにおける溶融金属と直接接触する壁面及び底面を構成する耐火物にて構成されるとともに、例えば炭化ケイ素系材料又はアルミナ系材料から成る。
具体的には、本実施形態に係る内側耐火層β’は、予め成形した複数の成形部材(本実施形態においては、第1成形部材β’1、第2成形部材β’2、第3成形部材β’3、第4成形部材β’4及び第5成形部材β’5の5つの成形部材)を組み付けて成るものとされている。すなわち、内側耐火層β’は、参考例と同様、第1成形部材β’1〜第5成形部材β’5を有した分割構成とされており、温度変化に曝された際、各々に付与される熱応力を分散して小さくすることができるのである。
ここで、本実施形態に係る内側耐火層β’は、図13、14に示すように、一端cが保持炉Bに連結可能なフランジ部Fに固定された第2成形部材β’2及び第3成形部材β’3と、これら第2成形部材β’2の他端d及び第3成形部材β’3の他端dに亘って組み付けられる第1成形部材β’1とを有して構成され、当該第2成形部材β’2及び第3成形部材β’3は、他端d側が互いに近接する方向に屈曲したL字形状の部材(図13参照)から成るとともに、当該第1成形部材β’1は、その両端(一端f及び他端g)が第2成形部材β’2における屈曲部eの先端(他端d)及び第3成形部材β’3における屈曲部eの先端(他端d)に組み付けられる略直線状の部材(図18参照)から成るものとされている。
すなわち、一端cがフランジ部Fに固定された第2成形部材β’2及び第3成形部材β’3をL字形状とし、それら第2成形部材β’2及び第3成形部材β’3の他端dに略直線状の第1成形部材β’1を連結して組み付けることにより内側耐火層β’を構成しているので、側面(フランジ部Fに対して直交する面)でなく後面(フランジ部Fが形成された面と対向する面)で分割することができ、参考例の如く第1成形部材β1が平面視でコの字形とされたものに比べ、温度変化に伴う後面の応力集中を緩和させて亀裂の発生を抑制することができるのである。
一方、本実施形態に係る金属溶融炉は、保持炉Bと連通して形成されるとともに、当該保持炉Bで保持された溶融金属を取り出し可能な排出炉Cが取り付けられている。かかる排出炉Cは、前炉Aと同様、断熱材から成る外側断熱層α、外側断熱層αの内側に形成された耐火物から成る内側耐火層β’及び外側耐火層γ(不定形耐火物層)を有して構成されている。なお、本実施形態に係る排出炉Cは、前炉Aと同様の構成とされているが、当該前炉Aとは異なる構成としてもよい。
さらに、成形部材(β’1〜β’5)の組み付け部位には、参考例と同様、図18に示すように、組み付け時、嵌合可能な凸形状a及び凹形状bがそれぞれ形成されている。すなわち、成形部材(β’1〜β’5)を組み付ける際、凸形状aと凹形状bとが嵌合し、内側耐火層β’を構成するので、より容易且つ精度よく成形部材(β’1〜β’5)を組み付けて内側耐火層β’を形成することができるとともに、組み付け後の成形部材(β’1〜β’5)のずれを防止することができる。
またさらに、複数の成形部材(β’1〜β’5)は、参考例と同様、耐火性及び伸縮性を有した接着材料(例えば粘着性を有した耐火性部材)にて接着されつつ組み付けられて内側耐火層β’を形成している。すなわち、成形部材(β’1〜β’5)を組み付ける際、組み付け部位に接着材料を塗布することにより、伸縮性を有しつつ接着可能とされているのである。これにより、温度差によって各成形部材(β’1〜β’5)が変形すると、その変形を接着材料にて吸収させることができ、全体の変形量を効果的に抑制することができる。
本実施形態によれば、被溶融金属を投入して溶融させ得る前炉Aと、内部が高温に保持されて前炉Aと連通して形成されるとともに、溶融金属を保持可能な保持炉Bと、保持炉Bと連通して形成されるとともに、当該保持炉Bで保持された溶融金属を取り出し可能な排出炉Cとを有するとともに、当該前炉A又は排出炉Cに内側耐火層β’、外側耐火層γ及び外側断熱層αが形成されたので、溶融金属の液位の変化によって温度変化が著しく生じる前炉A又は排出炉Cの変形を効果的に抑制することができる。
さらに、内側耐火層β’は、一端cが保持炉Bに連結可能なフランジ部Fに固定された第2成形部材β’2及び第3成形部材β’3と、これら第2成形部材β’2の他端d及び第3成形部材β’3の他端dに亘って組み付けられる第1成形部材β’1とを有して構成され、当該第2成形部材β’2及び第3成形部材β’3は、他端d側が互いに近接する方向に屈曲したL字形状の部材から成るとともに、当該第1成形部材β’1は、その両端(一端f及び他端g)が第2成形部材β’2における屈曲部eの先端及び第3成形部材β’3における屈曲部eの先端に組み付けられる略直線状の部材から成るので、温度差によって前炉A又は排出炉Cに亀裂が生じてしまうのを防止することができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば保持炉Bにおいても、外側断熱層α、内側耐火層β及び外側耐火層γが形成された金属溶融炉としてもよい。また、本実施形態に係る内側耐火層β、β’は、5つの成形部材を組み付けて構成されているが、予め成形した複数の成形部材であれば、2〜4つ或いは6つ以上の成形部材から成るものとしてもよい。なお、溶融金属は、アルミニウム材に限定されず、他の種々金属であってもよい。
内側耐火層は、予め成形した複数の成形部材を組み付けて成るとともに、当該内側耐火層と外側断熱層の間に外側耐火層が形成され、当該複数の成形部材は、耐火性及び伸縮性を有した接着材料にて接着されつつ組み付けられて内側耐火層を形成するものとされ、且つ、被溶融金属を投入して溶融させ得る前炉と、内部が高温に保持されて前炉と連通して形成されるとともに、溶融金属を保持可能な保持炉と、保持炉と連通して形成されるとともに、当該保持炉で保持された溶融金属を取り出し可能な排出炉とを有するとともに、当該前炉又は排出炉に内側耐火層、外側耐火層及び外側断熱層が形成され、且つ、内側耐火層は、一端が保持炉に連結可能なフランジ部に固定された第2成形部材及び第3成形部材と、これら第2成形部材の他端及び第3成形部材の他端に亘って組み付けられる第1成形部材とを有して構成され、当該第2成形部材及び第3成形部材は、他端側が互いに近接する方向に屈曲したL字形状の部材から成るとともに、当該第1成形部材は、その両端が第2成形部材における屈曲部の先端及び第3成形部材における屈曲部の先端に組み付けられる略直線状の部材から成る金属溶融炉であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
1 金属溶融炉
2 バーナ
3 仕切り板
α 外側断熱層
β、β’ 内側耐火層
β1〜β5、β’1〜β’5 複数の成形部材
γ 外側耐火層
A 前炉
B 保持炉
C 排出炉

Claims (2)

  1. 断熱材から成る外側断熱層、及び当該外側断熱層の内側に形成された耐火物から成る内側耐火層の少なくとも2層を有し、所定容量の溶融金属を保持可能な金属溶融炉において、
    前記内側耐火層は、予め成形した複数の成形部材を組み付けて成るとともに、当該内側耐火層と前記外側断熱層の間に外側耐火層が形成され、当該複数の成形部材は、耐火性及び伸縮性を有した接着材料にて接着されつつ組み付けられて前記内側耐火層を形成するものとされ、且つ、
    被溶融金属を投入して溶融させ得る前炉と、
    内部が高温に保持されて前記前炉と連通して形成されるとともに、溶融金属を保持可能な保持炉と、
    前記保持炉と連通して形成されるとともに、当該保持炉で保持された溶融金属を取り出し可能な排出炉と、
    を有するとともに、当該前炉又は排出炉に前記内側耐火層、外側耐火層及び外側断熱層が形成され、且つ、
    前記内側耐火層は、一端が前記保持炉に連結可能なフランジ部に固定された第2成形部材及び第3成形部材と、これら第2成形部材の他端及び第3成形部材の他端に亘って組み付けられる第1成形部材とを有して構成され、当該第2成形部材及び第3成形部材は、他端側が互いに近接する方向に屈曲したL字形状の部材から成るとともに、当該第1成形部材は、その両端が第2成形部材における屈曲部の先端及び第3成形部材における屈曲部の先端に組み付けられる略直線状の部材から成ることを特徴とする金属溶融炉。
  2. 前記成形部材の組み付け部位には、組み付け時、嵌合可能な凸形状及び凹形状がそれぞれ形成されたことを特徴とする請求項1記載の金属溶融炉。
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