JP2006272448A - 中間ストークおよびその製造方法並びに低圧鋳造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
低圧鋳造装置の中間ストーク内での溶湯の温度低下を抑制、外部から加熱することなく鋳造を行うことが出来るようにすることで、より品質の安定した鋳造製品が得られる低圧鋳造装置を提供することにある。
【解決手段】
溶湯容器1内のアルミニウム溶湯2をストーク4および中間ストークAを経て金型7に送り込んで鋳造を行う低圧鋳造装置において、外部ヒーターを不要とするために、溶湯に対して非濡性・耐溶損性および断熱性を兼ね備えた耐火断熱材Bで中間ストークAの内側をライニングするとともに、外皮材(ケーシング)8と耐火断熱材Bの間に、互いの熱膨張差を調整吸収する無機質材Cを挟み込んだ構造とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アルミニウム鋳物等の製造に用いられる低圧鋳造装置の中間ストークに関するものである。
従来の低圧鋳造装置の基本的な構成を図2に示す。図2において、1は低圧鋳造装置を構成する溶湯容器(ルツボ)、2はアルミニウム溶湯、3は炉蓋、4はストーク管、5は中間ストーク、6は外部ヒーター、7は金型である。溶湯容器1内のアルミニウム溶湯2は、図示しない加熱手段により加熱され、溶融状態となっている。
上記低圧鋳造装置によって鋳造するには、溶湯2の溶湯面に図示しない手段により矢印Pで示す加圧空気の圧力を加え、この圧力作用で溶湯2をストーク管4および中間ストーク5の湯路を経て金型7に向けて押し上げる。なお、図示してないが、金型の上部には空気抜き穴があり、そこから余分な空気が抜けるようになっている。
金型7内には、鋳造しようとする製品に対応した鋳型が配置されており、押し上げられた溶湯はこの鋳型内に流れ込む。そして適当なタイミングで金型を冷却することで鋳造品(アルミニウム鋳物)を得る。ここでは、溶湯を押し上げて金型に供給する低圧鋳造装置の構造を示しているが、金型内を減圧し、その減圧作用で溶湯を吸い上げる構造のものや金型内を減圧しつつ、正圧にて溶湯を押し上げる構造の低圧鋳造装置などもある。
前記低圧鋳造装置においては、ストーク管4および中間ストーク5は溶湯の温度に耐えるものでなければならない。一般にストーク管4は鋳鉄やファインセラミックスで構成されている。一方、中間ストーク5は成形のし易さから鋳鉄で構成されている場合が多い。
上記ストーク管4は、安定して溶湯を供給するため、その内径は数cm〜数10cm程度である。それに対し金型7の湯口はストーク管内径より大きなものであったり、湯口が複数個に分かれるものがある。そこで、ストーク管4から金型7の湯口への溶湯の流れを円滑に進行させるために、中間湯溜まりとして機能する中間ストーク5が必要となる。中間ストーク5がないと、金型の湯口への溶湯の進入が不均一になったり、湯口詰まりを生じるおそれがある。そのため、得られる鋳造製品の材質の均一性が損なわれ、いわゆる“す”が形成されたりする問題が発生する場合がある。
一般に、上記低圧鋳造装置の溶湯容器1内のアルミニウム溶湯の温度は600℃〜700℃程度である。当然のことながら、溶湯が金型内に導かれるまでの溶湯の温度は所定の湯温に保たれることが必要である。
しかし、大型製品の場合は金型も大きくなり、金型の湯口側の中間ストークもまた大きくしなければならない。そうすると、中間ストークにおいて溶湯の移動距離や外皮材(ケーシング)の表面積が大きくなり、中間ストークからの放熱量が増え、溶湯の温度が低下してしまう問題が発生する。
また、鋳造時においては、金型に入りきらなかった溶湯が中間ストーク5およびストーク管4に戻るが、中間ストークの温度低下があると、そこで溶湯が固化し、付着、堆積してしまうという問題も発生する。
一般には、中間ストークの内面に溶湯が固化した金属材料や酸化物が付着することは避けられず、定期的な除去やメンテナンスで対応している。上記の温度低下の問題はストーク管4においても発生するが、中間ストークにおいて顕著なものとなる。このような問題を解決する手段として、ストーク管や中間ストークを外部より電気ヒーターやガスバーナーによって加熱し、溶湯が冷えないようにする方法がある。
溶湯としてアルミニウムを用いる場合、その溶湯温度は600℃〜700℃である。鋳造の結果得られる製品を均一なものとするためには、このアルミニウム溶湯の温度を中間ストークにおいて低下させないようにするとともに、溶湯の温度をある一定の範囲でコントロールし、安定した溶湯の流れが得られるよう配慮する必要がある。
しかしながら、前記した外部加熱のシステムでは、ヒーターまたはバーナーのON−OFF時、いわゆる立ち上がりおよび立ち下り時の湯温変動は避けられず、製品の均一性や製品歩留まりには、おのずと限界が出てしまうこととなる。
また、外部加熱システムを用いて湯温を低下させないようにする場合、中間ストークを800℃〜900℃に加熱することが必要となる。しかしながら、鋳鉄の中間ストークを加熱した場合、上述した加熱温度では、中間ストーク外皮材(ケーシング)自体の耐久性を低下(材質の劣化)させてしまう問題が発生する。また、外皮材(ケーシング)の材質が溶湯へ溶け出すことによる汚染が発生する。また、加熱により外皮材(ケーシング)である鋳鉄が歪み、シール機構に不具合が生じる。
上記問題の内、中間ストークの変形や汚染発生を防止するには、中間ストークの外皮材(ケーシング)を高耐熱性セラミックスで構成すれば良いが、中間ストークは溶湯容器側のストーク管に比べて形状が複雑となり、必然的に高価なものとなってしまうという別の問題が発生する。また、高耐熱性セラミックスの形状が複雑な場合、繰り返しの熱履歴(ヒステリシス)、局部加熱による応力割れ、金型の耐荷重性などの問題を考慮した設計が必要となる。
なお、セラミックス製外皮材(ケーシング)を採用した場合には、鋳鉄製など金属製のそれと比較して熱を伝えにくくなるため、外部加熱による熱が伝わりにくくなり、溶湯温度の変化の幅が大きくなることが予想され、製品の均一性や歩留まりに影響を及ぼすことが懸念される。
これに対して、外部加熱システムを用いることなく中間ストーク内での溶湯の温度低下を抑制する手段として、特許文献1や特許文献2が開示されている。具体的に、特許文献1には、中間ストークA内に断熱層7と浸漬ヒーター10を備えたものが開示されており、特許文献2には、中間ストーク7にスリーブ11と断熱材料12の2層の断熱層を備えたものが開示されている(符号は、各特許文献の図面に記載のもの)。
特開2000−271722号公報 実開平04−047856号公報
本発明は、上記特許文献と同様に、外部加熱システムを用いることなく中間ストークに実施して、中間ストーク内での溶湯の温度低下を抑制する点で共通する。しかし、より性能・品質等を向上させた中間ストークを開発することで、鋳造ごとの溶湯温度をさらに一定に保つことができ、製品の均一性や製品歩留まりを向上させることが可能な中間ストークを使用した低圧鋳造装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、第一の発明は、低圧鋳造装置に用いられる中間ストークにあって、金属製の外皮材の内側を、溶湯に対して非濡性・耐溶損性および断熱性を兼ね備えた耐火断熱材でライニングするとともに、外皮材と耐火断熱材の間に、互いの熱膨張差を調整吸収する無機質材を挟み込んだ構造とするものである。ここで、「中間ストーク」は別に「湯口入れ子」や「ディストリビューター」等と表現されることもあり、「外皮材」は「ケーシング」等と表現されることもある。また、本発明において「無機質材」は、例えば、無機繊維と無機バインダと適度な水分を含んだ柔軟性のある材料をパテ材として外皮材に塗って「無機質材からなる層」を形成してもよいが、施工性を考慮すると、例えば、シート状又はペーパー状に予め成形された無機質ペーパーが好ましい。
第二の発明は、耐火断熱材が、気孔率20〜80%,密度0.5〜2.0kg/mであることを特徴するものである。
第三の発明は、耐火断熱材が、珪酸カルシウム質および/またはシリカ質を主材とし、これにアルミナセメント系結合材と水を加えて混練して得た不定形耐火断熱材であることを特徴とするものである。
第四の発明は、耐火断熱材が、無機質繊維とアルミナ系粉末を主材とし、これに非濡れ性向上材としてマイカ、カーボン、炭化珪素又は窒化珪素粉末を加え、シリカまたはアルミナ系の無機バインダと増粘材および水を加えて混練して得たペースト状の不定形耐火断熱材であることを特徴とするものである。
第五の発明は、無機質材が、加熱により膨張する加熱膨張性シートであることを特徴とするものである。
本発明において、加熱膨張性シートとは、例えば、300〜400℃にて膨張を開始し、厚さ方向に膨張するシートをいう。その膨張率は厚さ方向に2倍以上あればよく、本発明のおいては、膨張率は2〜4倍であれば良い。膨張率2倍以下では、熱膨張差により生じるおそれのある外皮材と耐火断熱材との隙間を十分にふさぐことができず、期待する断熱効果が得られないこと懸念され、4倍以上であると、膨張が大きすぎて耐火断熱材ライニング材を壊してしまうことが懸念される。
また、加熱膨張性シートは、例えば、セラミックファイバー20〜40質量%、未焼成のバーミキュライト40〜70質量%、有機バインダ5〜20質量%を含むシート材であれば良く、その密度は500〜800kg/cm、好ましくは600〜700kg/cmであればよい。
本発明において、無機質ペーパーは、上述した加熱膨張性シート以外に、セラミック繊維、アルミナ繊維、ロックウール、ガラス繊維といった無機繊維90〜98質量%と、有機バインダー2〜10質量%とを含むシート材などであっても良い。こうしたシート材の密度は100〜300kg/cmである。
第六の発明は、これら中間ストークを備えた低圧鋳造装置である。
第七の発明は、低圧鋳造装置に用いられる中間ストークの製造方法にあって、金属製の外皮材の内側に、熱膨張差を調整吸収する無機質材を貼り付ける工程と、無機質材に撥水処理を施す工程と、撥水処理を施した無機質材に溶湯に対して非濡性・耐溶損性および断熱性を兼ね備えた耐火断熱材をライニングする工程とを備えたものである。
本発明によれば、次のような効果を得られる。
(1)中間ストークからの放熱が抑制され、溶湯の温度低下が防止される。従って、外部ヒーターを使用しなくて良くなる。
(2)外部ヒーターを使用しないため、鋳造ごとの熱バランスが等しくなり、常に同じ条件での鋳造が行える。つまり、製品品質の均一化が図れる。
(3)中間ストークは、非濡性、耐溶損性、気密性を兼ね備えており、ストーク内面への溶湯の付着やストーク内部の浸透は防止される。
(4)外皮材と耐火断熱材の間に、互いの熱膨張差を調整吸収する無機質材を挟み込むことで、熱膨張差による耐火断熱材の亀裂を防止できる。また、加熱により膨張する加熱膨張性シートを無機質材に用いることで、熱膨張差により外皮材と耐火断熱材の間に生じるおそれのある間隙をふさぎ、断熱効果の劣化を防止できる。
(5)複雑な形状の中間ストークでも容易に得ることができる。
(6)外部ヒーターを用いないため、従来の中間ストークに較べ中間ストークの耐用寿命を長くすることができる。
本発明の好ましい実施の形態としては、図1に示すように、溶湯容器1内のアルミニウム溶湯2をストーク管4および中間ストークAを経て金型7に送り込んで鋳造を行う低圧鋳造装置において、前記中間ストークAの内側を、互いの熱膨張差を調整吸収する目的で加熱膨張性シートCを介して、非濡性・耐溶損性および断熱性を兼ね備えた耐火断熱材Bでライニングして構成する。
図1に示す実施形態について説明する。なお、図2と同一または類似する部材には同じ符号が付されている。図1において、1は溶湯容器、2はアルミニウム溶湯、3は炉蓋、4は窒化珪素質セラミックスストーク管、Aは中間ストーク、7は金型である。
前記中間ストークAは、外皮材(ケーシング)を従来通りの鋳鉄製とし、互いの熱膨張差を調整吸収するために加熱膨張製シートCを介して、溶湯に対して非濡性・耐溶損性および断熱性を兼ね備えた耐火断熱材Bでライニングして構成されている。
前記物性を有する耐火断熱材Bとしては、代表的には、珪酸カルシウム質やシリカ質を主材とし、これにアルミナセメント系結合材と水を加えて混練して得た不定形耐火断熱材(弊社製:商品名「ルミサル」等)や、アルミノシリケート質セラミックファイバーとアルミナ系粉末を主材とし、これにシリカまたはアルミナ系無機バインダと水を加えて混練したペースト状の不定形耐火断熱材(弊社製:商品名「ルミキャスト」等)の使用が好ましい。このペースト状不定形耐火断熱材には、非濡れ性の向上を狙い、マイカやカーボン、炭化珪素、窒化珪素粉末等が添加される。
これらの不定形耐火断熱材の使用によれば、型込め成形手段により複雑な形状をもつ中間ストーク部Aでも容易に成形可能であり、次いで、その成形物を加熱乾燥することによって製品化できる。
その場合、中間ストーク外皮材(ケーシング)8を外枠型とし、その中に内枠型を組み付け、両枠型の間に前記耐火断熱材またはペースト状耐火断熱材を充填することにより、目的とする中間ストークAを得ることができる。また、別に不定形耐火断熱材により所定の形状の耐火断熱構造体を予め作製しておき、それを外皮材(ケーシング)内に嵌め込んでもよい。
この際、外皮材(ケーシング)8の内側に無機質材C(無機質ペーパーまたは無機質シート)を貼り付けておくことで、互いの熱膨張差を調整吸収するための層を設けることができる。この無機質材Cの層を設けることで、熱膨張差による耐火断熱材Bの亀裂を防止できるのである。すなわち、耐火断熱材Bと外皮材(ケーシング)8では熱膨張率に違いがあり、耐火断熱材Bと外皮材(ケーシング)8を直接貼り合わせた場合に、強度的に劣る耐火断熱材Bに負荷がかかり、亀裂が生じやすくなるのである。それが、無機質材Cを介在させることで、無機質材Cが緩衝材としての役割を果たし、耐火断熱材Bの亀裂を防止できることになる。
また、加熱により膨張する加熱膨張性シートを無機質材に用いることで、熱膨張差により外皮材と耐火断熱材の間に生じるおそれのある間隙をふさぎ、断熱効果の劣化を防止できるのである。
さらにまた、無機質材は予め撥水処理されていても良いし、金属製の外皮材の内側に、熱膨張差を調整吸収する無機質材を貼り付けた後に、無機質材に撥水処理を施してもよい。こうした撥水処理には公知の技術が用いられれば良いが、例えば、無機質材にシリコーンやパラフィン、スプレーオイルといった撥水性を示す材料を塗布または含浸すればよい。こうした撥水処理によれば、水分を含んだ不定形耐火断熱材をライニングするにあたって、シートが吸水することによって起きるライニング材の流れ性の悪さや不用意なボイド(空隙)発生などの不具合が解消される。
加えて、前記耐火断熱材でライニングされた中間ストーク部Aと金型7の湯口との間には、非濡性、耐熱性および断熱性を有する断熱ボード9を設けても良い。
前記断熱ボード9としては、例えば、アルミノシリケート質セラミックファイバーやゾノトライト系珪酸カルシウムを主原料とした組成物からなる断熱材の使用が好ましい。前記原料からなる断熱ボード9は中間ストーク内の溶湯の熱が金型に逃げないように阻止する断熱機能を有し、加えて溶湯に対し濡れ難く、表面に固定化した固着物もボードをそこねることなく容易に除去できる等の特性を有する。また、図示しないが、ストーク管4と中間ストークAとの間、上記断熱ボードと鋳込み型との間には、適当なパッキンが配設される。
次に、本発明の実施例を説明する。
金属製の外皮材の内側に、熱膨張差を調整吸収する無機質材として加熱膨張性シート材(ニチアス社製 T/#6760 バーモフレックス 厚さ2.0mm、密度650kg/m(常温)、150kg/m(850℃×30分加熱後))を貼り付け、該加熱膨張性シート材の表面に撥水剤としてパラフィンを塗布して撥水処理を施した。撥水剤が乾燥した後に、内型を嵌め込み、内型と加熱膨張性シート材が貼り付けられた外皮材との間に表1に記載の配合からなる不定形耐火断熱物を振動を与えながら流し込んだ。養生後に脱型し350℃で焼成を行い中間ストークを得た。
本実施例では、耐火断熱材Bについて表1または表2に示す実施例1〜5と参考例1〜2を準備した。ここで、実施例1〜3は、シリカ粉末等を主材とする不定形耐火断熱材であり、請求項3に記載の耐火断熱材に該当する。実施例4〜5は、無機繊維とアルミナ系粉末を主材とする不定形耐火断熱材であり、請求項4に記載の耐火断熱材に該当する。また、参考例1は、炭化珪素粉末を主材とする不定形耐火物である。参考例2は、反応焼結窒化珪素セラミックスRBS(品川ファインセラミックス社製)にて予め成形体を作成して、外皮材(ケーシング)にはめ込んだものである。
Figure 2006272448
比較例として、実施例1で用いた不定形耐火断熱材を、金属製の外皮材の内側に熱膨張差を調整吸収する加熱膨張性シート材を貼り付けないで施工した。実施例1〜5及び参考例1〜2は実際に使用しても何ら支障がなかったが、比較例は操業後2〜3ショットで、ライニング材に割れが生じて実用に耐えることができないことが確認された。
Figure 2006272448
上記のような実施例および比較例を使用した物性は、次の表2に示す通りである。
実施例1〜5は、気孔率20〜80%,密度0.5〜2.0kg/mの範囲の物性を備え、放散熱量(表2記載の所定の条件下、以下同じ)は、10,000kcal/mhを下回っている。これに対して、比較例1〜2は、気孔率20%未満,密度2.0kg/m以上の物性を備え、放散熱量は、10,000kcal/mhを2〜3倍上回っている。ここで、放散熱量は、JIS A 9501「保温保冷工事施工標準」に準じて算出した。
従って、このことから、中間ストークのライニング材として用いられる耐火断熱材の物性は、気孔率20〜80%,密度0.5〜2.0kg/mの範囲であることが好ましいことが分かった。
本発明は、低圧鋳造装置の中間ストークとして幅広く利用できるものであり、ヒーター(外部、内部を問わない)を必要としない低圧鋳造装置のヒーターレスシステムを普及させることのできる実用性の高いものである。
本発明の一実施例を示す低圧鋳造装置の断面模式図。 従来の低圧鋳造装置の断面模式図。
符号の説明
1 溶湯容器(ルツボ)
2 アルミニウム溶湯
3 炉蓋
4 ストーク管
5 中間ストーク
6 外部ヒーター
7 金型
8 外皮材(ケーシング)
9 断熱ボード
A 中間ストーク(内部ライニング品)
B 耐火断熱材(ライニング材)
C 加熱膨張性シート

Claims (7)

  1. 低圧鋳造装置に用いられる中間ストークであって、金属製の外皮材の内側を、耐火断熱材でライニングするとともに、外皮材と耐火断熱材の間に、互いの熱膨張差を調整吸収する無機質材を挟み込んだ構造とすることを特徴とする中間ストーク。
  2. 耐火断熱材が、気孔率20〜80%,密度0.5〜2.0kg/mであることを特徴する請求項1記載の中間ストーク。
  3. 耐火断熱材が、珪酸カルシウム質および/またはシリカ質を主材とし、これにアルミナセメント系結合材と水を加えて混練して得た不定形耐火断熱材であることを特徴とする請求項1又は2記載の中間ストーク。
  4. 耐火断熱材が、無機質繊維とアルミナ系粉末を主材とし、これに非濡れ性向上材としてマイカ、カーボン、炭化珪素又は窒化珪素粉末を加え、無機バインダと増粘材および水を加えて混練して得た不定形耐火断熱材であることを特徴とする請求項1又は2記載の中間ストーク。
  5. 無機質材が、加熱により膨張する加熱膨張性シートであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の中間ストーク。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の中間ストークを備えることを特徴とする低圧鋳造装置。
  7. 低圧鋳造装置に用いられる中間ストークの製造方法であって、金属製の外皮材の内側に、熱膨張差を調整吸収する無機質材を貼り付ける工程と、無機質材に撥水処理を施す工程と、撥水処理を施した無機質材に耐火断熱材をライニングする工程とを備えることを特徴とする中間ストークの製造方法。
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