JP2012148293A - インゴット鋳造方法 - Google Patents

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清孝 高知尾
Hidemi Takao
秀実 高尾
Yoichi Suga
洋一 菅
Keizo Kato
敬三 加藤
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Abstract

【課題】 本発明の目的は、チャンバー内での鋳造にあたり、特別な装置を適用することなく、非金属介在物のインゴットへの巻き込みを抑制できる鋳造方法を提供することである。
【解決手段】 本発明は、チャンバー内でインゴットケースに下注ぎ鋳造を行うインゴット鋳造方法であって、該インゴットケースは、上端部内壁面に設けた段状の拡張部に、所定厚の断熱材を設置して前記上端部内壁面を覆うことで押湯枠部が形成され、且つ該押湯枠部の上端に、発熱性金属を含有する発熱保温板が前記押湯枠部の上面に蓋をするように載置されてなり、前記インゴットケースに対して、非酸化性雰囲気下で下注ぎ鋳造を開始し、溶鋼が該発熱保温板に達するまで鋳造した後、該チャンバーを大気開放して、凝固を進行させるインゴット鋳造方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、雰囲気鋳造等で必要なチャンバー内でのインゴット鋳造方法に係り、非金属介在物のインゴットへの巻き込みを抑制できる鋳造方法に関する。
従来、インゴット鋳造法における一般手段として、押湯部を形成してインゴット本体上部の熱容量を確保することで、最終凝固部を押湯側へ集約させる技術が適用されている。
さらに、押湯部の凝固を遅らせ、上記効果を確実に得る方法として、押湯部に断熱材を配置する手法、燃焼性のある粉末あるいは板(発熱板)を押湯に接触させて発熱させる方法が適宜用いられている。(特許文献1、特許文献2)
一方、特に真空精錬技術により清浄度の高い合金を調整し、これを鋳造する場合においては、酸化等による汚染を避けるためチャンバー内にてアルゴンなどの不活性ガスの減圧雰囲気での鋳造が適用されている。(特許文献3)
特開昭60−158953号公報 特開平3−204142号公報 特開平9−182939号公報
上述したチャンバー内においてインゴット鋳造を行う場合、特別な装置等を使わない限り、チャンバー内を操作することはできない。そのため通常、燃焼性の粉末等の添加は、チャンバーを開放した後にしか行うことができなかった。このとき、チャンバーの開放等の操作に少なからず時間がかかるため、インゴットケース内では、部分的な凝固が開始されてしまう。
この状態で、燃焼性のある粉末あるいは板を配置すると、燃焼により断片化された凝固部分が沈降し、その際に浮上分離されていた非金属介在物を巻き込み、インゴット底部に非金属介在物が運ばれてしまうという問題を生じる。また、特に燃焼性のある粉末等を添加した場合、不均一な燃焼により生成した酸化物も巻き込んでしまうという問題が確認される。
これらは、いずれも清浄なインゴットを得る上で大きな問題である。
本発明の目的は上記の問題に鑑み、チャンバー内での鋳造にあたり、特別な装置を適用することなく、非金属介在物のインゴットへの巻き込みを抑制できる鋳造方法を提供することである。
本発明は、チャンバー内でインゴットケースに下注ぎ鋳造を行うインゴット鋳造方法であって、該インゴットケースは、上端部内壁面に設けた段状の拡張部に、所定厚の断熱材を設置して前記上端部内壁面を覆うことで押湯枠部が形成され、且つ該押湯枠部の上端に、発熱性金属を含有する発熱保温板が前記押湯枠部の上面に蓋をするように載置されてなり、前記インゴットケースに対して、非酸化性雰囲気下で下注ぎ鋳造を開始し、溶鋼が前記発熱保温板に達するまで鋳造した後、前記チャンバーを大気開放して、凝固を進行させるインゴット鋳造方法である。
また、前記押湯枠部の内面と前記インゴットケースの内壁面のうち前記拡張部を除く内壁面とが段差なく連続した面で形成されるインゴットケースに対して鋳造を開始することが好ましい。
本発明によれば、チャンバー内で特別な操作を必要とせず、非金属介在物の巻き込みが防止でき、清浄なインゴットを得ることができるため、非金属介在物が引き起こす、製品のさまざまな問題、例えば鏡面加工性や疲労強度特性、靭性の低下などを抑えることができる。また、製造の面では、不良となる部分の拡大を防ぐことができるため、歩留の向上に対しても有効である。
本発明に適用するインゴットケースの一例を示す図である。 本発明に適用する溶解鋳造装置の一例を示す模式図である。
本発明者は、チャンバー内での非酸化性雰囲気下での下注ぎ鋳造において、非金属介在物の巻き込みを防止できる合理的手法を鋭意研究する中で、以下の要件の有効性を確認した。
(1)インゴットケースにおいては、最終凝固部となる押湯部の確実な保温のため断熱材を配置すること。
(2)押湯部の最上部を鋳造終了時点から確実に保温するために、発熱性金属を含有する発熱保温板を押湯枠部の上面に蓋をするように載置すること。
(3)鋳造中に非金属介在物の形成の一要因となる被覆材等の添加は行わないこと。
以下、本発明のインゴットケースの一例を示す図1を用いて説明する。
上記要件を満足させるために、まず断熱材の配置については、図1に示すように、インゴットケース1の上端部内壁面に設けた段状の拡張部2に、所定厚の断熱材3を設置して内壁面を覆うことで押湯枠部が形成されるようにした。
ここで、段状の拡張部2を設けることで、断熱材3の位置決めが容易になる。また、段状の拡張部2を設けることで、インゴットケース1の重量を減じてコストを抑えることもできる。また、本発明で適用するインゴットケース1は、図1に示すように、押湯枠部の内面とインゴットケースの内壁面のうち拡張部を除く内壁面との段差をなくし、連続した面で形成することが好ましい。これにより、十分な断熱材3の厚さを確保した上で、浮上した非金属介在物が押湯部とインゴット本体との境界部に集積するのを防止することができる。
断熱材は、一体物であってもよいし、分割したものでもよい。断熱材の材質としては、例えばSiO:60〜95質量%、CaO:0〜10質量%、Al:0〜10質量%、有機物:5〜20質量%が利用できる。酸化物原料のSiOやCaO、Alは、必要な耐火度や比重、断熱性によりその配合比率が選択され、有機物は成型剤として使用される。
発熱保温板4は、図1に示すように、押湯枠部の上端に、押湯枠部の上面に蓋をするように載置する。
この構成により、インゴットケースの最下部である湯口から最遠部に発熱保温板が位置決めされることなり、溶鋼上面からインゴットケース外部への放熱を鋳造初期から防止することができる。
さらに、溶鋼が発熱保温板に接触する鋳造終了時点から発熱反応が起こり、直接溶鋼表面を加熱するとともに、燃焼により発熱保温板が層状に膨張することで放熱を防止でき、押湯保温が可能となる。
発熱保温板の材質としては、例えばアルミニウム:20〜70質量%、Al:1〜45質量%、SiO:1〜15質量%、酸化鉄:10〜20質量%、有機物:5〜25質量%が利用できる。アルミニウムと酸化鉄は高温条件下において発熱反応(テルミット反応)を起こさせる反応物であり、酸化物原料のSiOやAlは必要な耐火度や断熱性を確保するために配合される。また、その配合比率は、必要とされる発熱量や耐火度、比重、断熱性により選択され、有機物は成型剤として使用される。
また、溶鋼と直接接する下側に発熱材質、反対側である上側に保温材質を配置した2重構造として、下側の発熱が上側へ放熱することを抑制して保温効率を上げるとともに、下側の燃焼による発煙を上側の保温層で吸着することで発煙の抑制にも有効である。
以下、図1に加えて溶解鋳造装置の一例を示す図2を用いて本発明の鋳造方法の作業工程の一例を説明する。
本発明のインゴットの鋳造方法で適用する装置は、真空排気及び雰囲気ガス置換ができる溶解チャンバー7と鋳造チャンバー8から構成され、溶解チャンバー7内に誘導コイル10を配した炉体9が設置された真空誘導溶解炉(VIM:Vaccum Induction Melting)が適用できる。
本発明のインゴットの鋳造方法では、図1に示すインゴットケース1を非酸化性雰囲気の鋳造チャンバー8内に設置する。
本発明では、原料を炉体9に装入し、溶解チャンバー8内を真空ポンプにより1〜10Paの真空雰囲気とした状態で誘導加熱にて溶解し、添加室13より原料を添加することで規定成分に調整する。その後、不活性ガスを1.5〜15kPa導入して非酸化性雰囲気状態にした後、内部ドア15を開いて取鍋11を溶解チャンバー7側へ移動する。炉体9を傾動して取鍋11に出鋼し、取鍋11を鋳造チャンバー8側へ移動する。雰囲気ガスには、アルゴンまたは窒素が適用でき、低窒素鋼種を鋳造する場合には窒素の上昇を鑑みてアルゴンを適用することが好ましい。
鋳造は、インゴットケース1に対して下注ぎ鋳造であり、取鍋11に設置されたストッパー12を開口することで、注入管14を介してインゴットケース1に注ぐ。鋳造チャンバー8の雰囲気は、1.5〜15kPaの非酸化性雰囲気とし、雰囲気ガスには、アルゴンまたは窒素が適用できる。
鋳造により溶鋼6は、インゴットケース1の底部から上昇していく。このとき、押湯枠部の上面に蓋をするように発熱性金属を含有する発熱保温板4が載置されており、溶鋼6上面からのインゴットケース1外への放熱を抑制する。さらに、溶鋼6は上昇し、押湯枠部を介して発熱保温板4に達することで鋳造は完了する。
鋳造が完了した溶鋼6は、外周のインゴットケース1を介した抜熱を受けて凝固が開始する。このとき、押湯枠上端部内壁面に設けた段状の拡張部2に設置された所定厚の断熱材3により、押湯部の冷却は抑制され、さらに押湯枠部の上面に蓋をするように載置した発熱保温板4の発熱性金属が反応して燃焼することで押湯部が均一に保温される。鋳造完了後には、外部ドア16を開き、鋳造チャンバー8を大気開放することで発熱保温板4の燃焼を雰囲気酸素により補填して、押湯部の均一な保温を維持しながら溶鋼の凝固を進行させることにより、清浄で健全なインゴットを得ることができる。
1.インゴットケース
2.段状拡張部
3.断熱材
4.発熱保温板
5.定盤
6.溶鋼
7.溶解チャンバー
8.鋳造チャンバー
9.炉体
10.誘導コイル
11.取鍋
12.ストッパー
13.添加室
14.注入管
15.内部ドア
16.外部ドア

Claims (2)

  1. チャンバー内でインゴットケースに下注ぎ鋳造を行うインゴット鋳造方法であって、該インゴットケースは、上端部内壁面に設けた段状の拡張部に、所定厚の断熱材を設置して前記上端部内壁面を覆うことで押湯枠部が形成され、且つ該押湯枠部の上端に、発熱性金属を含有する発熱保温板が前記押湯枠部の上面に蓋をするように載置されてなり、前記インゴットケースに対して、非酸化性雰囲気下で下注ぎ鋳造を開始し、溶鋼が前記発熱保温板に達するまで鋳造した後、前記チャンバーを大気開放して、凝固を進行させることを特徴とするインゴット鋳造方法。
  2. 前記押湯枠部の内面と前記インゴットケースの内壁面のうち前記拡張部を除く内壁面とが段差なく連続した面で形成されるインゴットケースに対して鋳造を開始することを特徴とする請求項1に記載のインゴット鋳造方法。
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