JP2016148466A - 複合断熱材及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】800℃において0.10W/(m・K)以下の小さい熱伝導率を有すると同時に、熱負荷や熱膨張による損傷を軽減し得るよう圧縮強さにも優れた複合断熱材を提供する。【解決手段】熱伝導率の小さい断熱材からなる母材1と、母材1の断熱材よりも強度特性が優れた断熱材からなる強化材2とからなる複合断熱材であって、母材1と強化材2とが一体構造となっていて、圧縮強さが1.0MPa以上で且つ800℃での熱伝導率が0.10W/(m・K)以下である。強化材2は母材1の肉厚方向に貫通した状態で埋設されていて、強化材2の表面積が全表面積の6〜20%であることが好ましい。【選択図】 図1
Description
本発明は、複合断熱材及びその製造方法に関し、更に詳しくは、熱伝導率と強度の異なる2種類の断熱材を使用することにより、低熱伝導率であって放熱によるエネルギーロスを抑制することができると共に、優れた強度を有する複合断熱材及びその製造方法に関する。
近年、工業炉等の産業設備に使用する断熱材には、省エネルギー化の観点から放熱によるエネルギーロスを抑制するため、益々低熱伝導率の断熱材が要望されている。例えば鉄、アルミニウム、銅等の金属の溶湯を保持する溶湯容器の断熱内張りに使用する断熱材としては、1000℃程度までの温度におけるエネルギーロスの抑制に加えて、繰り返し加熱に対する形状安定性や強度を兼ね備える必要があり、これらの要求を満たす断熱材が求められている。
一般に高温の溶湯を保持する溶湯容器は、溶湯と接する耐火物と、内張りに使用する断熱材とで構成されている。溶湯容器からの放熱による溶湯の温度低下及び容器外壁への熱負荷の軽減には、上記断熱材の断熱性向上を図ることが有効である。しかし、断熱性の向上を図るため内張りの断熱材の厚みを大きくすると、容器の内容積が低減してしまう。そのため、薄肉で熱伝導率の小さい断熱材として、シリカ微粒子を主材とした断熱材が提案されている。
例えば特許文献1には、粒径50nm以下の微粒子シリカを用いて粒子間の空隙サイズを小さくし、気体の伝導伝熱を抑制することで熱伝導率を低下させながら、補強のために無機繊維を混合して圧縮成形した断熱材が記載されている。この粒径50nm以下の微粒子シリカを用いた断熱材は、マイクロポーラス断熱材と称され、特許文献1によれば600℃での熱伝導率が0.045W/(m・K)を下回り、優れた断熱性能を有している。
しかしながら、シリカ微粒子を主体としたマイクロポーラス断熱材は、特許文献2及び特許文献3に記載されているように、熱伝導率が小さく断熱性に優れている反面、圧縮強さが0.3〜1.0MPa程度と低いため、強度的に劣るという問題があった。断熱材の圧縮強さが低いと荷重により圧縮変形しやすいため、断熱性能が低下するなど実用上好ましくない問題が生じる。
例えば溶湯容器において、一般的なサイズの溶湯容器(深さ5m)の静鉄圧は床(底)面で約0.4MPaであるが、側壁で生じる耐火物の熱膨張等の応力荷重が1.0〜2.0MPa(耐火物の種類や温度により異なる)では、断熱材が圧縮されて密度が増すことで熱伝導率が大きくなり、断熱性を維持できなくなったり、圧潰してしまったりするため実用上好ましくない。このような点から、特許文献4及び特許文献5に記載されるように、耐火物は応力荷重に耐えうること、具体的には1.0MPaを超える圧縮強さが必要とされている。
また、特許文献6には、シリカ微粒子を主材とした断熱材をプレキャスト耐火物で凹状に覆った構造が提案されている。この断熱材を施工した場合には、凹状の垂直部分が支柱となって、内部に包容したシリカ微粒子を主材とする断熱材の圧潰を防止する効果がある。しかしながら、プレキャスト耐火物の支柱部分で鉄壁側への熱伝達が多くなるため、断熱効果は微増する程度にとどまっている。
本発明は、上記した従来の断熱材の問題点に鑑みてなされたものであり、一般的に断熱材に要求されている熱伝導率、即ち800℃において0.10W/(m・K)以下の熱伝導率を有すると同時に、優れた圧縮強さを備えた複合断熱材及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明が提供する複合断熱材は、熱伝導率の小さい断熱材からなる母材と、母材の断熱材よりも強度特性が優れた断熱材からなる強化材とからなり、母材と強化材とが一体構造となっていて、圧縮強さが1.0MPa以上且つ800℃での熱伝導率が0.10W/(m・K)以下であることを特徴とする。
上記本発明による複合断熱材においては、強化材の表面積が全表面積の6〜20%であることが望ましい。また、強化材となる断熱材は、圧縮強さが4〜12MPaであって且つ800℃での熱伝導率が0.33W/(m・K)以下であることが好ましい。更に、母材となる断熱材は、圧縮強さが0.3MPa以上であって且つ800℃での熱伝導率が0.05W/(m・K)以下であることが好ましい。
本発明が提供する複合断熱材の製造方法は、熱伝導率の小さい断熱材からなる母材と、母材の断熱材よりも強度特性が優れた断熱材とからなる複合断熱材の製造方法であって、型枠内の所定位置に強化材となる断熱材を配置し、更に母材となる熱伝導率の小さい断熱材を型枠内に投入した後、全体を圧縮成形し、焼成処理することを特徴とする。
本発明によれば、800℃において0.10W/(m・K)以下という低い熱伝導率を有すると同時に、優れた圧縮強さを備えた複合断熱材及びその製造方法を提供することができる。従って、本発明による複合断熱材は、エネルギーロスの抑制に加えて、繰り返し加熱に対する形状安定性や応力荷重に耐えうる強度を兼ね備えることが可能であるため、例えば熱処理炉の床や炉壁、金属の溶湯を保持する溶湯容器や台車等に好適に用いることができる。
本発明による複合断熱材は、熱伝導率の小さい断熱材を母材とし、母材の断熱材よりも強度特性が優れた断熱材を強化材とすると共に、これら母材の断熱材と強化材の断熱材とが一体構造となっている。また、かかる母材の断熱材と強化材の断熱材とが一体構造となっている本発明による複合断熱材は、800℃における熱伝導率が0.10W/(m・K)以下であると同時に、強度的にも1.0MPa以上という優れた圧縮強さを備えている。ここで一体構造とは、母材の断熱材と強化材の断熱材とが簡単に分離しない程度に固着した状態を言う。
本発明の複合断熱材において、強化材となる断熱材は母材となる断熱材の肉厚方向に貫通した状態若しくは貫通に近い状態で埋設されていることが好ましい。また、強化材となる断熱材は複合断熱材全体に均等に配置されていることが好ましい。更に、強化材となる断熱材の表面積は複合断熱材の全表面積の6〜20%であることが好ましい。強化材の表面積が全表面積の6%未満になると、複合断熱材の800℃における熱伝導率が0.10W/(m・K)以下であっても、圧縮強さが1.0MPa未満となってしまう。逆に強化材の表面積が全表面積の20%を超えると、複合断熱材の圧縮強さが1.0MPa以上であっても、800℃における熱伝導率が0.10W/(m・K)を超えてしまうため好ましくない。
本発明の複合断熱材の厚さは、断熱性と関連があるため、用途等に応じた熱伝導率となるように適宜定めればよい。例えば、800℃における熱伝導率が0.04W/(m・K)付近の複合断熱材の場合には、熱面側にある耐火材の温度勾配がなだらかになり、耐火物の溶損が進行する可能性があるので、厚さを薄くすることが好ましい。具体的には、例えば溶湯容器の場合、複合断熱材の800℃における熱伝導率が0.04W/(m・K)であれば厚さを2mm程度とし、0.10W/(m・K)であれば厚さを5mm程度とすることが望ましい。
本発明による複合断熱材の母材となる断熱材は、熱伝導率が小さい断熱材であり、圧縮強さが0.3MPa以上であって且つ800℃での熱伝導率が0.05W/(m・K)以下であることが好ましい。また、母材となる断熱材は、最高使用温度が900℃以上であれば、その材料は特に限定されない。例えば、シリカ微粒子を主材とした断熱材や、アルミナ微粒子を主材とし且つ赤外線反射剤等を混合した材料等を好適に使用することができ、無機繊維を含有することもできる。
また、強化材となる断熱材については、圧縮強さが4〜12MPaであって且つ800℃での熱伝導率が0.33W/(m・K)以下であることが好ましい。尚、強化材となる断熱材は、最高使用温度が1000℃以上であれば、その材料は特に限定されない。強化材となる断熱材としては、例えば、アルミナ・シリカ系断熱材ではユニフラックス(株)製のシルプレート(商品名)、珪酸カルシウム系断熱材では朝日珪酸工業(株)製のキルナイト#1000(商品名)などが挙げられる。ただし、高温で強度が低下する珪酸カルシウム系の断熱材よりも、高温でムライトとなり強度が向上するアルミナ・シリカ系の断熱材がより望ましい。
次に、本発明による複合断熱材、即ち、熱伝導率の小さい断熱材からなる母材と、母材の断熱材よりも強度特性が優れた断熱材とからなる複合断熱材の製造方法について説明する。
まず、型枠内の所定位置に強化材となる断熱材を配置し、更に母材となる熱伝導率の小さい断熱材を型枠内に投入する。その後、型枠内に配置した強化材となる断熱材と母材となる断熱材を圧縮成形し、焼成処理することによって、本発明の複合断熱材を得ることができる。上記焼成処理の条件は、900〜1000℃の温度で1〜3時間とすることが好ましい。
上記強化材となる断熱材を配置する際には、母材となる断熱材の肉厚方向に貫通した状態若しくは貫通に近い状態で埋設するように、型枠内に配置することが好ましい。また、強化材となる断熱材は、その表面積が複合断熱材の全表面積の6〜20%となるように配置することが好ましい。また、強化材となる断熱材を配置する間隔は、全体的に均等に配置することが望ましい。例えば複合断熱材を工業炉等の炉壁に用いる場合、熱面側に施工される耐火れんがの幅(通常は約114mm)と等しい間隔に配置することが望ましい。
なお、上記強化材となる断熱材の具体的な配置については、特に限定されるものではないが、全体的にほぼ均等な間隔で配置されていることが好ましい。例えば、強化材となる断熱材が、水玉模様状(図1参照)や千鳥模様状、あるいは格子模様状(図2参照)等となるように、配置することが望ましい。また、母材となる断熱材の周囲に、強化材となる断熱材を枠状に配置することも可能である。
[実施例1]
強化材となる断熱材として、圧縮強さが12MPa及び800℃での熱伝導率が0.33W/(m・K)であって、最高使用温度が1300℃である断熱材(ユニフラックス(株)製、商品名シルプレート1308)を用いた。上記強化材となる断熱材を直径50mm及び厚さ5mmに加工して、縦横600×300mmの金型内に116mmのピッチで水玉模様状に配置した。この金型内に水玉模様状に配置した強化材となる断熱材の表面積は、金型の表面積の20%であった。
強化材となる断熱材として、圧縮強さが12MPa及び800℃での熱伝導率が0.33W/(m・K)であって、最高使用温度が1300℃である断熱材(ユニフラックス(株)製、商品名シルプレート1308)を用いた。上記強化材となる断熱材を直径50mm及び厚さ5mmに加工して、縦横600×300mmの金型内に116mmのピッチで水玉模様状に配置した。この金型内に水玉模様状に配置した強化材となる断熱材の表面積は、金型の表面積の20%であった。
一方、母材となる断熱材として、金属酸化物微粒子であるシリカ微粒子と、輻射散乱材である炭化ケイ素と、補強用無機繊維であるアルミナ・シリカ繊維とガラス繊維とを、所定の割合で混合した混合物を用意した。尚、この混合物を厚さ5mmに圧縮成形した断熱材は、800℃での熱伝導率が0.05W/(m・K)及び圧縮強さが0.3MPaであった。
次に、上記のごとく強化材となる断熱材を配置した金型内に、上記した母材となる断熱材を、肉厚方向に強化材となる断熱材がほぼ貫通する状態で埋設された状態となるように投入した。その後、全体を圧縮成形し、900℃で1時間焼成処理することにより、長さ600mm×幅300mm×厚さ5mmの複合断熱材を得た。
得られた複合断熱材は、図1に示すように母材1と強化材2が水玉模様状に配置され、強化材の表面積が全表面積の20%である。この複合断熱材は、800℃での熱伝導率が0.10W/(m・K)及び圧縮強さが3.6MPaであって、低い熱伝導率を維持しながら、母材となる断熱材よりも優れた圧縮強さを備えていることが分かった。
[実施例2]
上記実施例1と同じ強化材となる断熱材を直径27mm及び厚さ5mmに加工して、縦横600×300mmの金型内に116mmのピッチで水玉模様状に配置した。この金型内に水玉模様状に配置した強化材となる断熱材の面積は、金型の表面積の6%であった。
上記実施例1と同じ強化材となる断熱材を直径27mm及び厚さ5mmに加工して、縦横600×300mmの金型内に116mmのピッチで水玉模様状に配置した。この金型内に水玉模様状に配置した強化材となる断熱材の面積は、金型の表面積の6%であった。
次に、上記のごとく強化材となる断熱材を配置した金型内に、上記実施例1と同じ母材となる断熱材を、肉厚方向に強化材となる断熱材がほぼ貫通する状態で埋設された状態となるように投入した。その後、全体を圧縮成形し、900℃で1時間焼成処理することにより、長さ600mm×幅300mm×厚さ5mmの複合断熱材を得た。
得られた複合断熱材は、図1に示すように母材1の中に強化材2が水玉模様状に配置され、強化材の表面積が全表面積の6%であって、800℃での熱伝導率が0.07W/(m・K)及び圧縮強さが1.0MPaであった。
[実施例3]
上記実施例1と同じ強化材となる断熱材を縦横10mm及び厚さ5mmに加工して、縦横600×300mmの金型内に116mmのピッチで格子模様状に配置した。この格子模様状に配置した強化材となる断熱材の面積は、金型の表面積の18%であった。
上記実施例1と同じ強化材となる断熱材を縦横10mm及び厚さ5mmに加工して、縦横600×300mmの金型内に116mmのピッチで格子模様状に配置した。この格子模様状に配置した強化材となる断熱材の面積は、金型の表面積の18%であった。
次に、上記のごとく強化材となる断熱材を配置した金型内に、上記実施例1と同じ母材となる断熱材を、肉厚方向に強化材となる断熱材がほぼ貫通する状態となるように投入した。その後、全体を圧縮成形し、900℃で1時間焼成処理することにより、長さ600mm×幅300mm×厚さ5mmの複合断熱材を得た。
得られた複合断熱材は、図2に示すように母材1の中に強化材2が格子模様状に配置され、強化材の表面積が全表面積の18%であって、800℃での熱伝導率が0.10W/(m・K)及び圧縮強さが2.4MPaであった。
[実施例4]
上記実施例1と同じ強化材となる断熱材を縦横3.5mm及び厚さ5mmに加工して、縦横600×300mmの金型内に116mmのピッチで格子模様状に配置した。この格子模様状に配置した強化材となる断熱材の面積は、金型の表面積の6%であった。
上記実施例1と同じ強化材となる断熱材を縦横3.5mm及び厚さ5mmに加工して、縦横600×300mmの金型内に116mmのピッチで格子模様状に配置した。この格子模様状に配置した強化材となる断熱材の面積は、金型の表面積の6%であった。
次に、上記のごとく強化材となる断熱材を配置した金型内に、上記実施例1と同じ母材となる断熱材を、肉厚方向に強化材となる断熱材がほぼ貫通する状態となるように投入した。その後、全体を圧縮成形し、900℃で1時間焼成処理することにより、長さ600mm×幅300mm×厚さ5mmの複合断熱材を得た。
得られた複合断熱材は、図2に示すように母材1の中に強化材2が格子模様状に配置され、強化材の表面積が全表面積の6%であって、800℃での熱伝導率が0.07W/(m・K)及び圧縮強さが1.0MPaであった。
[実施例5]
強化材となる断熱材として、圧縮強さが4MPa及び800℃での熱伝導率が0.33W/(m・K)であって、最高使用温度が1000℃である断熱材(ユニフラックス(株)製、商品名シルプレート1108)を用いた。
強化材となる断熱材として、圧縮強さが4MPa及び800℃での熱伝導率が0.33W/(m・K)であって、最高使用温度が1000℃である断熱材(ユニフラックス(株)製、商品名シルプレート1108)を用いた。
この強化材となる断熱材を直径50mm及び厚さ5mmに加工して、600×300mmの金型内に116mmのピッチで水玉模様状に配置した。この水玉模様状に配置した強化材となる断熱材の面積は、金型の表面積の20%であった。
次に、上記のごとく強化材となる断熱材を配置した金型内に、上記実施例1と同じ母材となる断熱材を、肉厚方向に強化材となる断熱材がほぼ貫通する状態となるように投入した。その後、全体を圧縮成形し、900℃で1時間熱処理することにより、長さ600mm×幅300mm×厚さ5mmの複合断熱材を得た。
得られた複合断熱材は、図1に示すように母材1の中に強化材2が水玉模様状に配置され、強化材の表面積が全表面積の20%であって、800℃での熱伝導率が0.10W/(m・K)及び圧縮強さが1.0MPaであった。
[実施例6]
上記実施例5と同じ強化材となる断熱材を縦横10mm及び厚さ5mmに加工して、縦横600×300mmの金型内に116mmのピッチで格子模様状に配置した。この格子模様状に配置した強化材となる断熱材の面積は、金型の表面積の18%であった。
上記実施例5と同じ強化材となる断熱材を縦横10mm及び厚さ5mmに加工して、縦横600×300mmの金型内に116mmのピッチで格子模様状に配置した。この格子模様状に配置した強化材となる断熱材の面積は、金型の表面積の18%であった。
次に、上記のごとく強化材となる断熱材を配置した金型内に、上記実施例1と同じ母材となる断熱材の混合物を、肉厚方向に強化材となる断熱材がほぼ貫通する状態となるように投入した。その後、全体を圧縮成形し、900℃で1時間焼成処理することにより、長さ600mm×幅300mm×厚さ5mmの複合断熱材を得た。
得られた複合断熱材は、図2に示すように母材1の中に強化材2が格子模様状に配置され、強化材の表面積が全表面積の18%であって、800℃での熱伝導率が0.10W/(m・K)及び圧縮強さが1.0MPaであった。
[比較例1]
上記実施例5と同じ強化材となる断熱材を直径30mm及び厚さ5mmに加工して、縦横600×300mmの金型内に116mmのピッチで水玉模様状に配置した。この水玉模様状に配置した強化材となる断熱材の面積は、金型の面積の5%であった。
上記実施例5と同じ強化材となる断熱材を直径30mm及び厚さ5mmに加工して、縦横600×300mmの金型内に116mmのピッチで水玉模様状に配置した。この水玉模様状に配置した強化材となる断熱材の面積は、金型の面積の5%であった。
次に、上記のごとく強化材となる断熱材を配置した金型内に、上記実施例1と同じ母材となる断熱材の混合物を、肉厚方向に強化材となる断熱材がほぼ貫通する状態となるように投入した。その後、全体を圧縮成形し、900℃で1時間焼成処理することにより、長さ600mm×幅300mm×厚さ5mmの複合断熱材を得た。
得られた複合断熱材は、図1に示すように母材1の中に強化材2が水玉模様状に配置され、強化材の表面積が全表面積の5%であって、800℃での熱伝導率が0.07W/(m・K)及び圧縮強さが0.9MPaであった。
[比較例2]
上記実施例5と同じ強化材となる断熱材を直径35mm及び厚さ5mmに加工して、縦横600×300mmの金型内に116mmのピッチで水玉模様状に配置した。この水玉模様状に配置した強化材となる断熱材の面積は、金型の面積の22%であった。
上記実施例5と同じ強化材となる断熱材を直径35mm及び厚さ5mmに加工して、縦横600×300mmの金型内に116mmのピッチで水玉模様状に配置した。この水玉模様状に配置した強化材となる断熱材の面積は、金型の面積の22%であった。
次に、上記のごとく強化材となる断熱材を配置した金型内に、上記実施例1と同じ母材となる断熱材の混合物を、肉厚方向に強化材となる断熱材がほぼ貫通する状態となるように投入した。その後、全体を圧縮成形し、900℃で1時間焼成処理することにより、長さ600mm×幅300mm×厚さ5mmの複合断熱材を得た。
得られた複合断熱材は、図1に示すように母材1の中に強化材2が水玉模様状に配置され、強化材の表面積が全表面積の22%であって、800℃での熱伝導率が0.11W/(m・K)及び圧縮強さが1.1MPaであった。
1 母材
2 強化材
2 強化材
Claims (8)
- 熱伝導率の小さい断熱材からなる母材と、母材の断熱材よりも強度特性が優れた断熱材からなる強化材とからなり、母材と強化材とが一体構造となっていて、圧縮強さが1.0MPa以上且つ800℃での熱伝導率が0.10W/(m・K)以下であることを特徴とする複合断熱材。
- 前記強化材となる断熱材は、母材となる断熱材の肉厚方向に貫通した状態若しくは貫通に近い状態で埋設されていることを特徴とする、請求項1に記載の複合断熱材。
- 前記強化材の表面積が全表面積の6〜20%であることを特徴とする、請求項1に記載の複合断熱材。
- 前記強化材となる断熱材は、圧縮強さが4〜12MPa且つ800℃での熱伝導率が0.33W/(m・K)以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の複合断熱材。
- 前記母材となる断熱材は、圧縮強さが0.3MPa以上であって且つ800℃での熱伝導率が0.05W/(m・K)以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の複合断熱材。
- 熱伝導率の小さい断熱材からなる母材と、母材の断熱材よりも強度特性が優れた断熱材とからなる複合断熱材の製造方法であって、型枠内の所定位置に強化材となる断熱材を配置し、更に母材となる熱伝導率の小さい断熱材を型枠内に投入した後、全体を圧縮成形し、焼成処理することを特徴とする複合断熱材の製造方法。
- 前記強化材となる断熱材を、母材となる断熱材の肉厚方向に貫通した状態、若しくは貫通に近い状態で埋設するように、型枠内に配置することを特徴とする、請求項6に記載の複合断熱材の製造方法。
- 前記強化材の表面積が全表面積の6〜20%となるように、型枠内に配置することを特徴とする、請求項6又は7に記載の複合断熱材の製造方法。
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