JPS5831547Y2 - 床部の昇降機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は寝台、診察台、患者運搬車等の仰臥台に於ける
床部の新規な昇降機構を提供するものである。

以下本考案を実施例に基づいて詳細に説明すると次の通
りである。

符号Ａは仰臥台の一例として示した寝台であり、該寝台
Ａの床のうち昇降させるべき床部１の一側を床部支持枠
２に回動自在に固定する。

符号３は該床部１の支持腕４を突設した支持杆であり、
該支持杆３を前記床部支持枠２に構成した案内部５に沿
って移動自在とする。

符号６は該支持腕４の先端に設けた支持ローラーであり
、また７は支持杆３の両端に設けた車輪である。

前記支持杆３の両側にはピニオン８を設けると共に前記
案内部５には該ピニオン８にかみあうラック９を設ける
。

そして前記支持杆３を、駆動装置りの移動部材１０に回
動自在に接続する。

該駆動装置りは図では、親ねじ１１を内蔵した支持筒１
２に、該親ねじ１１に螺合する雌ねじ１３を先端に設け
た筒状の前記移動部材１０を伸縮自在に接続した構成と
しているが、この他油圧シリンダ装置や滑車装置等の如
何なる駆動装置を適用しても良い。

また前記移動部材１０も図では剛体節によって構成して
いるが、ワイヤーやチェーン、ベルト等の可撓節で構成
しても良い。

しかして第３図の仮想線の状態に於いて、クランクハン
ドル１４やモータで親ねじ１１を回転させて雌ねじ１３
を移動させる等により、移動部材１０を図中右方に移動
すると、支持杆３は車輪７によって案内部５に沿って右
方に移動する。

ががる移動方向は、前記床部１の他側がら一側の回動支
点Ｏに向かった方向とする。

しがしてこのように移動する際、ピニオン８はラック９
にがみ合っているので、支持杆３は図中時計回りに回動
し、以って支持腕４を回動上昇させることによりその先
端の支持ローラー６によって床部１を持ち上げ、該床部
１を回動上昇させることができる。

次に移動部材１０を前述と逆方向、即ち図中左方に移動
すると、支持杆３は反時計回りに回動しなが゛ら図中左
方に移動するので、支持腕４の回動下降により床部１を
下降させて元の水平状態とすることができる。

尚、前記支持腕４を回動上昇させる際の前記支持杆３の
移動の方向は、前記床部１の他側がら一側の回動支点Ｏ
に向かった方向とする。

本考案は以上の通り、支持杆３の回動により支持腕４を
回動上昇させて、その先端の支持ローラー６によって床
部１を回動上昇させたものであるが、この場合支持杆３
の回動角に対する支持□ローラー６の上昇割合は、水平
面に対しての支持腕４の傾斜角が大きくなる程小さくな
る。

しかしながら本考案は前記した通り、支持腕４を回動上
昇させる際には支持杆３が床部１の回動支点Ｏ側に移動
するので、前記支持腕４の前記傾斜角が大きくなって支
持杆３の回動角に対する支持ローラー６の上昇割合が小
さくなっても、該支持ローラー６によって床部１を持ち
上げる位置が、より回動支点Ｏに近すいた位置となって
、支持ローラー６の上昇に対する床部１の回動上昇の割
合が大きくなるので、支持杆３の回動角に対しての床部
１の回動上昇の割合が小さくなってしまうことがない。

従って前記ピニオン８並びにラック９の歯数や支持腕４
の長さを適当に調整することにより、移動部材１０の移
動距離に対する床部１の回動昇降の割合を、その昇降ス
トロークに渡ってほぼ一定に保持することも可能であり
、かくして駆動装置りの負荷を前記昇降ストロークに渡
って平均化し得るという特徴がある。

また本考案は以上の構成により、床部１の所定の昇降ス
トロークを得るための支持腕４の長さを短かくすること
ができるので、床部１上の荷重による該支持腕４の曲げ
応力を軽減することができるという特徴がある。

更に本考案は支持杆３を床部支持枠２に構成した案内部
４に沿って平面的に移動させるものであるので、作動杆
が床部の昇降に対応した円軌跡を描〈従来の機構と比較
して、床部２が水平時に於いて昇降機構が占有する空間
の厚さを極めて薄くすることができ、しかもかかる占有
空間の下限は床部１の昇降中全く変化することがない。

従って本考案の床部の昇降機構を適用した寝台等の仰臥
台では、昇降機構が在るにも関らず床部１の下方空間を
有効に利用でき、腰掛付収納箱をぎりぎりまで格納して
も昇降機構の動作中に機構部材が問えて損傷することが
一切ないという特徴がある。

またこのように床部１の下方空間を物品の格納に使用し
なくとも良い場合には、用途に応じて床部支持枠２並び
に床部１の高さを思いきり低くすることもできるという
特徴もある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は全体説明
的斜視図、第２図１よ第１図のＸ−Ｘ線方向説明図、第
３図は動作説明図である。 符号 １・・・・・・底部、２・・・・・・床部支持枠
、３・・□・□・・・支持杆、４・・・・・・支持腕、
５・・・・・・案内部、６・・・・・・支持ローラー、
７・・・・・・車輪、８・・・・・・ピニオン、９・、
・・・・・ラック、１０・・・・・・移動部材、１１・
・・・・・親ねじ、１２・・・・・・支持筒、１３・・
・・・・雌ねじ、１４・・・・・・クランクハンドル、
Ａ・・・・・・寝台、Ｄ・・・・・・駆動装置。 ・−・・ □１ □ □
１１

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床部の一側を床部支持枠に回動自在に固定すると共に、
   該床部の支持腕を突設した支持杆を前記床部支持枠に構
   成した案内部に沿って移動自在とし、該支持杆の両側に
   はピニオンを設けると共に前記案内部には該ピニオンに
   かみあうラックを設けて、前記支持杆を前記床部の回動
   支点に向がった方向に移動させて前記支持腕を回動上昇
   させる構成とし、前記支持杆を駆動装置の移動部材に回
   動自在に接続したことを特徴とする床部の昇降機構。