JPS596825Y2 - 床部支持枠の昇降傾斜機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は床部支持枠の昇降傾斜機構に関するものである
。

診察台、治療台、寝台等に於ける床部の高さは、診察、
治療あるいは注射等の処置に際して適切に調節出来るこ
とが望ましく、また病気の種類によっては、治療、処置
の一環として患者の頭側あるいは足側を他側よりも高く
維持する為に前記床部を傾斜させる必要も生じる。

更に、寝台の場合には前記床部の高さの調節を寝台に対
しての昇降に際して患者自身で調節し得ることが望まし
い。

本考案は極めて合理的な構造によって床部支持枠を、前
述した様な種々場合に応じて適宜に昇降及び傾斜自在と
した床部支持枠の昇降傾斜機構を提供するものである。

以下本考案を実施例に基づいて詳細に説明すると次の通
りである。

符号１は床部支持枠であり、頭側及び足側に対応する該
床部支持枠１の下側に、夫々短手方向に回動杆２，３を
固定すると共に、該回動杆２，３の夫々には、その両側
に回動腕４，５を固着し、前記夫々の回動杆２，３に固
着した回動腕４，５を図に示すように夫々背向する方向
に、あるいは対向する方向に前記夫々の回動杆２，３か
ら突出させる。

前記頭側あるいは足側のうちの一方の前記回動杆（図で
は回動杆２・・・・・・以下図に準ずる。

）から突出させた回動腕４は基台６に固着した支持腕１
に連結すると共に、他方の回動杆３から突出させた回動
腕５は、前記基台６に回動自在に固定した遊動支持腕８
に連結する。

前記回動杆２，３には夫々作動腕９，１０を設けると共
に、該作動腕９，１０には夫々先端に雌ネジ部１１．１
２を設けた作動杆１３．１４を連結する。

符号１５は中央部に歯車１６を固定すると共に、該歯車
１６の両側に互いに逆ネジを成す雄ネジ部１７．１８を
構或した連結杆である。

該雄ネジ部１７，１８を夫々前記作動杆１３ｊ４の雌ネ
ジ部１１．１２に螺合して第一の伸縮杆１９に構威し、
前記作動腕９，１０を連結する。

該第一の伸縮杆１９は前記歯車１６に咬合う駆動歯車２
０を介して、前記床部支持枠１に固定した第一の回転駆
動源２１に連なる伸縮自在な回転伝動軸２２に連結する
。

かかる回転伝動軸２２は、例えば内側を角形に形或した
外パイプ２３に、該外パイプ２３の内側に契合する外側
を備えた内パイプ２４を挿入して、伸縮自在に回転力を
伝動する構或とする他、かかる回転伝動軸２２は伸縮自
在であればどのような構戒でも良いことは勿論である。

符号２５は前記歯車１６及び駆動歯車２０を回転自在に
支持した支持部であり、該支持部２５には、雌雄ネジの
螺合によって回転運動を直線運動に変換する第二の伸縮
杆２６を介して、前記床板支持枠１に固定した第二の回
転駆動源２７に連結する。

尚、前記作動腕９，１０は、夫々第一の伸縮杆１９ある
いは第二の伸縮杆２６によって、前記床部支持枠１を上
昇させる方向、即ち重力に抗する方向に前記回動杆２あ
るいは回動杆３を回動し得る構成であれば、該回動杆２
及び回動杆３に固着した構戒としても良いし、夫々該回
動杆２あるいは回動杆３に回動自在に固定すると共に、
前記床部支持枠１を上昇させる方向にのみ、該回動杆２
あるいは回動杆３に係合して回動させる構成としても良
い。

例えば図に示す実施例では、前記作動腕９は図中反時計
回りに回動する方向で回動杆２に係合する構或、前記作
動腕１０は図中時計回りに回動する方向で回動杆３に係
合する構或である。

かかる構或において、まず第２図の仮想線の状態、即ち
支持部２５が第２の伸縮杆２６によって所定の位置に固
定されている状態に於いて、第一の回転駆動源２１を作
動して、回転伝動軸２２、駆動歯車２０を介して前記歯
車１６を回転させると、連結杆１５の雄ネジ部１７．１
８は夫々逆ネジに構或している為、例えば前記作動杆１
３．１４は夫々離反する方向に移動し、即ち第一の伸縮
杆１９を伸長する。

しかして前記作動腕９，１０は同時に移動して前記回動
杆２を図中反時計回り、及び回動杆３を図中時計回りに
回動する。

従って回動腕４，５が同時に回動して回動杆２，３を上
昇させ、以って床部支持枠１を水平状態のまま、前記仮
想線で示す位置から実線で示す位置に上昇させる。

かかる床部支持枠１の下降は前記第一の回転駆動源２１
を逆作動して、前記と逆に第一の伸縮杆１９を縮めるこ
とによって行なうことができる。

次に第３図の仮想線で示すように、床部支持枠１が水平
な状態に於いて、第二の回転駆動源２７を作動して、ま
ず第二の伸縮杆２６を伸長し、前記支持部２５、即ち第
一の伸縮杆１９を図中左方に移動すると、作動腕９，１
０は図中反時計回りに回動して、回動杆２を該作動腕９
によって同方向に回動させると共に、回動杆３を前記作
動腕１０の回動につれて床部支持枠１の荷重により回動
枠２と同方向に回動し、回動腕４，５を同時に図中反時
計回りに回動する。

従って回動杆２は回動腕４によって上昇させられると同
時に、回動杆３は回動腕５によって下降させられ、以っ
て床部支持枠１の回動杆２側を上昇、及び回動杆３側を
下降して傾斜状態とすることができる。

上記と逆に前記第二の回転駆動源２７を逆作動して第二
の伸縮杆２６を短縮して第一の伸縮杆１９を図中右方に
移動した場合には、前記と逆の動作により、今度は回動
杆２側を下降及び回動杆３側を上昇して前記と逆の傾斜
状態とすることができる。

かかる如く床部支持枠１の傾斜は第二の伸縮杆２６を伸
縮させて第一の伸縮杆１９を移動させて行なうが、本考
案は前記第一の伸縮杆１９と第一の回転駆動源２１とを
連結する回転伝動軸２２を伸縮自在に構威しているため
、かかる回転伝動軸２２は床部支持枠１の傾斜に際して
何らの影響も及ぼさない。

尚、前記第一及び第二の回転駆動源２１．２７は、電動
機としても、手動ハンドルとしても良いことは勿論であ
る。

例えば本考案の機構を寝台に適用する場合には、例えば
前記第一の回転駆動源２１を電動機、及び第二の回転駆
動源２７を手動ハンドルによって構或すれば、かかる電
動機を遠隔操作することによって、寝台に対する昇降に
際して患者自身でも床部支持枠１を昇降させてその高さ
を調節し得るようにすることができると共に、患者自身
では調節する必要の全くない床部の傾斜は、手動ハンド
ルで行なう為、機構全体を極めて合理的で安価なものと
することができる。

本考案は以上の通りであるので、診察、治療あるいは注
射等の処置に際し床部の高さを最適に調節でき、かかる
診察等を非常にやり易くすると共に、床部を傾斜させて
、患者の血行状態を変える等の、病気の種類に応じた治
療、処置を行ない得る特徴を有する。

本考案は部品点数が少ない極めて合理的な機構であり、
寝台は基より、診察台、治療台等に適用して最適である
。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものであり、第１図は斜視
説明図、第２図は昇降状態を示す側面説明図、第３図は
傾斜状態を示す側面説明図、第４図は要部の斜視説明図
である。 符号１・・・・・・床部支持枠、２，３・・・・・・回
動杆、４，５・・・・・・回動腕、６・・・・・・基台
、７・・・・・・支持腕、８・・・・・・遊動支持腕、
９，１０・・・・・・作動腕、１１．１２・・・・・・
雌ネジ部、１３，１４・・・・・・作動杆、１５・・・
・・・連結杆、１６・・・・・・歯車、１７，１８・・
・・・・雄ネジ部、１９・・・・・・第一の伸縮杆、２
０・・・・・・駆動歯車、２１・・・・・・第一の回転
駆動源、２２・・・・・・回転伝動軸、２３・・・・・
・外パイプ、２４・・・・・・内パイプ、２５・・・・
・・支持部、２６・・・・・・第二の伸縮杆、２７・・
・・・・第二の回転駆動源。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 頭側及び足側に対応する床部支持粋の下側の夫々に、該
   床部支持粋の短手方向に回動杆を固定すると共に、該回
   動杆にはその両側に回動腕を固着し、前記夫々の回動杆
   に固着した回動腕を夫々背向する方向、あるいは対向す
   る方向に前記夫々の回動杆から突出させ、一方の回動杆
   から突出させた回動腕は基台に固着した支持腕に連結す
   ると共に、他方の前記回動杆から突出させた回動腕は基
   台に回動自在に固定した遊動支持腕に連結し、前記回動
   杆には夫々作動腕を設けると共に、該作動腕には、夫々
   先端に雌ネジ部を設けた作動杆を連結し、該作動杆を、
   中央部に歯車を固定し、該歯車の両側に互いに逆ネジを
   或す雄テジ部を構或した連結杆によって連結して第一の
   伸縮杆に構威し、該第一の伸縮杆は前記歯車に咬合う駆
   動歯車を介して、前記床部支持枠に固定した第一の回転
   駆動源に連なる伸縮自在な回転伝動軸に連結すると共に
   、前記歯車及び駆動歯車を回転自在に支持した支持部は
   、雌雄ネジの螺合によって回転運動を直線運動に変換す
   る第二の伸縮杆を介して前記床部支持枠に固定した第二
   の回転駆動源に連結したことを特徴とする床部支持枠の
   昇降傾斜機構。 （２）第一の回転駆動源を電動機とすると共に、第二の
   駆動源を手動ハンドルとしたことを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の床部支持枠の昇降傾斜機構
   。