JPS5846814Y2 - 仰臥台に於ける床部の昇降用駆動機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は寝台、診察寝台、患者用運搬車等の仰臥台に於
ける床部の昇降用駆動機構に関するものである。

仰臥台の一例として患者等が仰臥する寝台には、例えば
床部を複数個に分割して構成し、所望の床部分を適宜方
向に回動昇降させて起伏させるように構成したものや、
床部を支持する床部支持枠を昇降させることにより床部
全体を水平を維持しつつ昇降させるように構成したもの
や、該床部支持枠の頭側あるいは足側の一方側だけを昇
降して傾斜させるように構成したものや、これらを組み
合わせて構成したもの等がある。

このような寝台では前記床部の下方に構成した昇降機構
に於ける作動部材に直線的な変位を加え、ががる変位を
変換して前記床部の昇降を行なっている。

本考案はかかる作動部材に変位を加えるための新規な駆
動機構を提供するものである。

以下本考案を実施例に基づいて詳細に説明すると次の通
りである。

符号１は筒体であり、該筒体１の長手方向に雄ねじシャ
フト２を回転自在に支持すると共に、該雄ねじシャフト
２に移動部材３の雌ねじ部を螺合させる。

筒体１並びに移動部材３の断面形状は角形やだ円形等、
該移動部材３が筒体１に対して回転不能な形状とする。

そして前記雄ねじシャフト２の一側ａに回転駆動装置４
を連結する。

回転駆動装置４は図示の通り、クランクバンドルとする
化ギヤ付電動機でも良い。

しかして前記雄ねじシャフト２の他側すに対応する筒体
１の端部材５に挿通孔６を形威し、前記移動部材３に一
側Ｃを連結したワイヤー７を、該挿通孔６を通して筒体
１外に構成する。

かかる構成に於いて、前記ワイヤー７の他側ｄは、床部
８の昇降機構に於いて、加えられた変位を該床部８の昇
降に変換する作動部材９に連結する。

ここで床部８の昇降機構の具体例を説明すると、まず第
２図は患者等が仰臥する床部８を複数個の床部分８′・
・・・・・に分割すると共に、起伏すべき所望の体部分
８′の端部を床部支持枠１０に回動自在に固定し、該体
部分８′の下側に作動杆１１を設けると共に、該作動杆
１１に作動部材９を突設し、該作動部材９を変位させて
作動杆１１を押し上げて該体部分８′を回動させ、以っ
て前記床部８を起伏させるようにした寝台の一例を示す
ものである。

また第３図は床部支持枠１０の下側短手方向に回動杆１
２，１２’を設けると共に、該回動杆１２，１２’の両
側に回動腕１３，１３’を突設し、該回動腕１３，１３
’を基台１４に設けた支持腕１５．１５’に連結すると
共に、前記回動杆１２，１２’に作動部材９，９′を突
設し、かがる作動部材９，９′を変位させて回動腕１３
，１３’を回動させることにより回動杆１２，１２’を
上昇させ、以って床部支持枠１０を平行状態で上昇させ
たり、あるいは作動部材９，９′のいずれがのみを変位
させることにより該床部支持枠１０を傾斜させたりする
寝台の一例を示すものである。

かかる寝台等の仰臥台１６並びにその床部８の昇降形態
及びその昇降機構の構造は上述の他、如何なるものでも
良いことは勿論である。

しかして前記ワイヤー７の他側ｄは前述した通り前記作
動部材９に連結するが、該ワイヤー７は該作動部材９を
引き動がすことにより前記床部８を上昇させる方向に接
続する。

そして前記筒体１は仰臥台１６の適所に固定する。

その個所は図に示す実施例では床部支持枠１０としてい
るが、床部８の昇降形態並びにその昇降機構の構造に応
じて基台１４等としても良い。

以上の構成に於いてクランクハンドル等の回転駆動装置
４によって雄ねじシャフト２を回転させると、これに螺
合している移動部材３が移動して、ワイヤー７を介して
作動部材９を引き動がし、以って床部８を重力に抗して
上昇させることができる。

そして前記駆動回転部Ａを逆回転させることにより該床
部８を下降することができる。

本考案はこのようにして床部８を昇降するものであるが
、移動部材３と作動部材９間にワイヤー７を介在させて
いるので、前述した様にクランクハンドル等の回転駆動
装置の設置の自由度が大きくミ従って設計が非常に容易
で、最適な位置に容易に構成し得ると共に、床部８が機
械的な下降限界に至った後にも暫くは前記回転駆動装置
４を動かし続けることができるので、慣性力等によって
該駆動装置４や機構部材に衝撃を生じず、その損傷や径
孔を防止することができ、更に床部８は必要に応じて回
転駆動装置を使用しないでも、手動によって単に床部８
を持ち上げることができ、該床部８の裏面や下方の清掃
を簡便に行なえるという特徴がある。

殊に本考案はワイヤー７の一側Ｃと移動部材３との連結
位置が筒体１内であるので、連結部位を保護し得ること
に加えて、筒体１に長さ方向の溝などを設けないので大
きな強度を得ることができると共に製作も容易でしがも
塵埃にも強いという特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の昇降用駆動機構の要部の説明的斜視図
であり、第２図並びに第３図は本考案を寝台に適用した
実施例を示す説明的側面断面図であり、第４図は駆動装
置の設置位置の実施例を示す説明的平面図である。 符号 １・・・・・・筒体、２・・・・・・雄ねじシャ
フト、３・・・・・・移動部材、４・・・・・・回転駆
動装置、５・・・・・・端部材、６・・・・・・挿通孔
、７・・・・・・ワイヤー、８・・・・・・床部、８′
・・・・・・体部分、９．９′・・・・・・作動部材、
１０・・・・・・床部支持枠、１１・・・・・・作動杆
、１２．１２’・・・・・・回動杆、１３．１３’・・
・・・・回動腕、１４・・・・・・基台、１５．１５’
・・・・・支持腕、１６・・・・・・仰臥台、１７・・
・・・・プーノー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筒体の長手方向に雄ねじシャフトを回転自在に支持する
   と共に該雄ねじシャフトに移動部材の雌ねじ部を螺合さ
   せ、前記雄ねしシャフトの一側に回転駆動装置を連結す
   ると共に該雄ねじシャフトの他側に対応する筒体の端部
   材に挿通孔を形成し、前記移動部材に一側を連結したワ
   イヤーを前記挿通孔を通して筒体外に構成し、その他側
   は加えられた変位を床部の昇降に変換する作動部材に連
   結すると共に前記筒体を仰臥台の適所に固定するように
   したことを特徴とする仰臥台に於ける床部の昇降用駆動
   機構。