JPH0425006Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は寝台等の床部の起伏機構に関するもの
である。

（従来の技術） 近来、病院等で使用する床部起伏式の寝台で
は、床部の下方空間を収納箱等の格納空間等とし
て有効利用するために、床部の上面の高さは変更
せずに、床部の起伏機構の構成部材が床部支持フ
レームの下方にできるだけ突出しないようにする
試みが行われている。例えば実公昭58−31547号
公報、実公昭58−31548号公報、実開昭61−
113662号公報や実開昭61−113663号公報等は、ね
じシヤフト等を用いた伸縮駆動杆によつて駆動さ
れる押上リンクの端部の下方への突出量を小さく
するものである。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら従来は、伸縮駆動杆自体の下方へ
の突出量を小さくする試みは行われていない。

即ち従来、伸縮駆動杆は外筒等の駆動部を床部
支持フレームの下側に突設した支持腕等に上下方
向に回動するように固定していて、伸縮駆動杆自
体は床部支持フレームの下方に突出している。従
つてこの突出量を小さくするためには床部支持フ
レームの取付部位を薄くしなければならず、こう
すると強度が不十分となつてしまう。

また上述したように伸縮駆動杆は、上記駆動部
だけで床部支持フレームに回動するように支持さ
れているので、この伸縮駆動杆の端部を床部の起
伏機構の構成部材に接続していない状態では、運
搬がやり難い。

本考案は以上の従来の課題を解決し、伸縮駆動
杆を、下方に突出させず、しかも強固に床部支持
フレームに設置し得るようにすることを目的とす
るものである。

（課題を解決するための手段） 上述した課題を解決するための本考案の構成を
添付図面を参照して説明すると、本考案の床部の
起伏機構は、雄ねじシヤフト２を回転自在に支持
し、この雄ねじシヤフト２の一側にクランクハン
ドル３を接続する駆動部４と、前記雄ねじシヤフ
ト２に螺合する雌ねじ５を一側に設けた作動筒部
６とから伸縮駆動杆１を構成し、床部支持フレー
ム９の端部短手部材１１に形成した貫通孔１３を
介してクランクハンドル３を該床部支持フレーム
９の外部に構成し得るように前記駆動部４を前記
端部短手部材１１に固定すると共に、前記作動筒
部６を前記床部支持フレーム９の中間部短手部材
１２に形成した貫通孔１４を貫通させて移動自在
に支持し、床部１０の一端部を前記床部支持フレ
ーム９に回動自在に支持すると共に、該床部１０
の下側に押上リンク１８を設け、該押上リンク１
８の端部１８ｂと前記作動筒部６の端部間に中間
リンク１７を連結したものである。

（作用） クランクハンドル３により雄ねじシヤフト２を
回転すると、この雄ねじシヤフト２に沿つて雌ね
じ５が移動するので、作動筒部６は中間部短手部
材１２に形成した貫通孔１４内を摺動して直線的
に変位する。このため作動筒部６の端部は中間リ
ンク１７の一端部１７ａを直線的に変位させ、そ
してこの中間リンク１７の他端部１７ｂは押上リ
ンク１８の端部１８ｂを押し上げて床部１０を回
動上昇させる。また雄ねじシヤフト２を逆回転す
ると、上記と逆の動作により床部１０を回動下降
することができる。

このように中間リンク１７は、作動筒部６の水
平方向の直線的変位と、上下方向を含む押上リン
ク１８の変位を媒介して、床部１０の、回動によ
る起伏を可能とする。

（実施例） 次に本考案の実施例を添付図面を参照して説明
する。

符号１は伸縮駆動杆を概括的に示すもので、こ
の伸縮駆動杆１は雄ねじシヤフト２を回転自在に
支持し、この雄ねじシヤフト２の一側にクランク
ハンドル３を接続する駆動部４と、前記雄ねじシ
ヤフト２に螺合する雌ねじ５を一側に設けた作動
筒部６とから構成する。駆動部４は前記雄ねじシ
ヤフト２の軸受部に加えて、外筒部８を必要に応
じて構成することができる。

符号９は床部支持フレームで、この床部支持フ
レーム９は、端部短手部材１１と中間部短手部材
１２の夫々に貫通孔１３，１４を形成する。そし
て端部短手部材１１の貫通孔１３を介してクラン
クハンドル３を床部支持フレーム９の外部に構成
し得るように、駆動部４を端部短手部材１１にピ
ン１５等を固定すると共に、前記作動筒部６を前
記中間部短手部材１２に形成した貫通孔１４を貫
通させて移動自在に支持する。符号１６は作動筒
部６の軸受部である。

符号１０は床部で、この床部１０は、一端部を
前記床部支持フレーム９に支点ｏに於いて回動自
在に支持すると共に、下側に押上リンク１８を突
設している。そしてこの押上リンク１８の端部と
前記作動筒部６の端部間に中間リンク１７を連結
している。即ち、中間リンク１７は一端部１７ａ
を作動筒部６の端部に、そして他端部１７ｂを押
上リンク１８の端部１８ｂに上下方向に回動が可
能なように連結している。実施例に於いて、押上
リンク１８は一端部１８ａを床部１０の中間位置
に回動自在に接続すると共に、他端部１８ｂを上
述したように中間リンク１７の他端部１７ｂに連
結している。そしてこの押上リンク１８の中間部
１９ｃは、一端部１９ａを床部支持フレーム９に
回動自在に支持した作動リンク１９の他端部１９
ｂに回動自在に支持している。

このような構成に於いては、中間リンク１７の
一端部１７ａを第３図に於いて左方向に直線的に
変位させて、その他端部１７ｂにより押上リンク
１８の他端部１８ｂを左方向に移動すると、押上
リンク１８の中間部１８ｂは作動リンク１９の回
動により上昇しながら、一端部に１８ａより床部
１０を押し上げる。かかる作動リンク１９の動作
により、床部１０の昇降動作に於いて押上リンク
１８の他端部１８ｂが下方に移動することを防止
することができる。尚、この機構は上述した実開
昭61−113663号公報に開示されるものと同様な構
成である。この他、床部１０の起伏機構は、床部
１０の下側に突設した押上リンク１８の端部と上
記作動筒部６の端部間に中間リンク１７を連結す
る限りに於いて適宜である。

（考案の効果） 本考案は以上のとおり、床部支持フレームの端
部短手部材及び中間部短手部材に貫通孔を形成
し、この貫通孔により伸縮駆動杆を床部支持フレ
ームの枠内空間内に構成しているので、寝台を構
成した場合に、床部の下方空間をスツールロツカ
ー等の格納等に有効利用することができると共に
伸縮駆動杆を床部支持フレームに強固に支持する
ことができ、また起伏機構と分離した状態に於け
る運搬も容易であるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の構成の要部外観説明
図、第２図は要部断面説明図、第３図は本考案の
実施例の全体構成を表した断面説明図である。 符号、１……伸縮駆動杆、２……雄ねじシヤフ
ト、３……クランクハンドル、４……駆動部、５
……雌ねじ、６……作動筒部、７……軸受部、８
……外筒部、９……床部支持フレーム、１０……
床部、１１……端部短手部材、１２……中間部短
手部材、１３，１４……貫通孔、１５……ピン、
１６……軸受部、１７……中間リンク、１８……
押上リンク、１９……作動リンク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 雄ねじシヤフトを回転自在に支持し、この雄ね
   じシヤフトの一側にクランクハンドルを接続する
   駆動部と、前記雄ねじシヤフトに螺合する雌ねじ
   を一側に設けた作動筒部とから伸縮駆動杆を構成
   し、床部支持フレームの端部短手部材に形成した
   貫通孔を介してクランクハンドルを該床部支持フ
   レームの外部に構成し得るように前記駆動部を前
   記端部短手部材に固定すると共に、前記作動筒部
   を前記床部支持フレームの中間部短手部材に形成
   した貫通孔を貫通させて移動自在に支持し、また
   床部の一端部を前記床部支持フレームに回動自在
   に支持すると共に、該床部の下側に押上リンクを
   設け、該押上リンクの端部と前記作動筒部の端部
   間に中間リンクを連結したことを特徴とする寝台
   等の床部の起伏機構。