JPS583123B2 - ボ−ルジヨイント - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は回転方向と直線方向の合成された運動が与え
られる場合，又はその運動と同時にあるいは別個にジョ
イントに複雑な方向の運動が加えられる場合において，
これらの運動を回転方向と直線方向に各々分離し，各方
向の運動を別々に行うことが出来．且つ与えられた任意
の運動方向に順応するような運動をすることが出来るボ
ールジョイントに関するものである。

従来のかゝるジョイントは回転運動と直線運動は一つの
部分で，複雑な方向の運動は別の部分で行われている。

その使用の例としては英国特許第１，０４１，６１９号
記載の混合機がある。

これは第１図イに時す様な中空逆円錐型容器内に竪軸の
スクリューを取り付け、そのスクリューに回転運動を与
えると共に容器の竪軸を中心にスクリュー軸に第１図口
に示す如く遊星運動を与える様にした竪型混合機，混練
機あるいは乾燥機であるが，この遊星運動を与えるため
に容器中心軸に直角の面に回転する遊星アーム１２′と
そのアームの外端において遊星アーム１２′の回転面と
平行あるいは適当な角度の面で回転するアーム１２が設
けられ，この回転アーム１２と回転軸１（こゝではスク
リュー軸）上端はジョイント１４で連結されている。

このジョイントでは回転軸１は自転運動を行うと同時に
軸受に対して軸方向に直線運動を行い，更にジョイント
そのものは遊星運動を行っている。

この場合、従来使用されているジョイントは第２図に示
す如く回転アーム１２に球面軸受１０およびボール７を
取り付け，そのボールに回転軸１を貫通し支持している
。

この方法はボール７と回転軸１の接触面では軸の回転運
動と直線運動の両方を同時に受けるとともに，遊星運動
を行うのでボール７と回転軸１の接触面の位置が常にあ
る範囲で移動しているからこの部分の油膜が切れ易く潤
滑が不充分となったり，あるいはボール７と回転軸１，
ボール７とそれを支持する回転アーム１２に設けられた
球面軸受１０の間隙に粉塵をまき込み摺動部の摩耗がい
ちじるしい欠点がある。

この欠点を防止するために球面軸受の上部に防塵カバー
１６および球面軸受１０と回転軸１との間に伸縮自在な
防塵カバー１５を取付ける必要がある。

この場合第２図の構造のボールジョイントでは回転軸の
回転によってカバーに捩り力が作用し，カバーが変形し
たり切断される恐れがある。

もしこの捩り力を小さくするために防塵カバーと回転軸
１との間隙を大きくすれば防塵効果が低下しジョイント
の摺動面に粉塵が侵入し摩耗を著しく助長する。

本発明は上記の諸欠点を除き摩耗抵抗の少なく且つ防塵
のために防塵カバーを容易に取付け，かつその変形や切
断を防ぎ防塵効果の優れたボールジョイントを提供する
ものである。

本発明の具体例の一つを図により説明すれば，第３図お
よび第４図に示す如く，回転軸１にボールベアリング２
および３を取付けその外側にスリーブ４をはめ込んであ
る。

このボールベアリングは使用条件によっては数個設けた
りあるいは他の軸受を使用することが出来る。

更にスリーブ４には潤滑油又はグリス等の潤滑剤を含ま
せた多孔質のプッシュ５および６がはめ込まれボール７
を貫通しており，ボールに取付けられたキー８がスリー
ブ４に設けられたキー溝９にはめ込まれており，回転軸
１の回転運動はボールベアリング２および３で支持され
ているので、直線運動はプッシュ５および６とスリーブ
４の間だけで行われる。

また，ボール７は球面軸受１０に支持されており球面軸
受１０に取付けた廻り止めピン１１の作用によって制限
された範囲を自由に回転出来る様になっている。

この廻り止めピン１１は単なる回転と直線運動のみの場
合には必要はないが，英国特許第１，０４１，６９号記
載の混合機のように首振りを行う複雑な運動を伴づ場合
には不必要なポールの回転が制限されるので摩耗，変形
が防止される。

細ち，ピン１１はボール７と球面軸受１０との摺動部に
おける回転軸１と直角な面における回転運動を防止して
いる。

一方球面軸受１０は回転アーム１２に固定されており，
遊星アーム１２′の遊星運動は回転アーム１２を介して
ボールジョイントに与えられる。

上述の如く本発明によるボールジョイントにおいては回
転軸１の直線運動，回転運動および遊星運動とそれらの
複合された運動を各々別個に分離し支持されているため
運動に無理がなく摩耗が著しく少くなる。

また球面軸受１０とスリーブ４の間に伸縮自在の防塵カ
バー１５を取付けた場合、このスリーブに軸方向の直線
運動のみで回転方向の運動が加わらないので防塵カバー
１５の変形切断がないので防塵効果が高い。

その結果として粉塵の侵入による摩耗は完全に防止され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図イはボールジョイントを取付けた竪型混合機の原
理を示す模型図で１は回転軸、１２は回転アーム，１２
′は遊星アーム，１７は公転用電動機，１８は自転用電
動機，１９は遊星歯車ボックスである。 第１図口は第１図イの回転軸１の上部の遊星運動の軌跡
を示す模型図である。 第２図は公知のボールジョイントの構造を示す縦断面図
で、１は回転軸、７はボール、１０は球面軸受、１２は
回転アーム、１５は伸縮自在な防塵カバー，１６は防塵
カバーである。 第３図は本発明に係るボールジョイントの縦断面図で、
１は回転軸、２および３はボールベアリング− ４はス
リーブ′．５および６はプッシュ、７はボール、８はキ
ー、９はキー溝、１０は球面軸受、１１は廻り止めピン
、１２は回転アーム、１３は防塵用グランドパッキング
，１５は伸縮自在な防塵カバー，１６は防塵カバーであ
る。 第４図は第３図のＡ−Ａ’矢視断面図で、１は回転軸、
２はボールベアリング、４４はスリーブ、５および６は
プッシュ、７はボール、１０は球面軸受、１１は廻り止
めピン，１５は伸縮自在な防塵カバー，１６は防塵カバ
ーである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 球面軸受で支持された中央に貫通孔を有するボール
   と，該ボールの球面軸受に対する運動を該貫通孔の中心
   線と直交するボールの中心軸線のまわりの往復回転運動
   に限定する手段と，該貫通孔内において貫通孔方向の往
   復直線運動のみ可能に支持されたスリーブと該スリーブ
   内において回転可能に支持された軸とからなることを特
   徴とするボールジョイント。