JPS5829451Y2 - 操作環兼用フ−ドを有するレンズ鏡胴 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はレンズ鏡胴に装備されるフードに関する。

フードをレンズ鏡胴に摺動可能に装備しておき、必要時
のみフードを光軸方向に引き出して使用できるレンズ鏡
胴は、着脱式のフードや固着式のフードを有するレンズ
鏡胴に較べ、使用のしやすさや、レンズ鏡胴携行時のコ
ンパクトさ等において優れている。

しかしながら全長の短いレンズ鏡胴にこのような摺動式
のフードを設けようとする場合、次のような問題点があ
る。

すなわち、レンズ鏡胴が短い場合光軸方向に摺動可能な
フードの収納のために許されるスペースが限られており
、この結果短いフードしか設けることができず、フード
引出し時のフード効果が不充分である。

また、鏡胴の物体側のスペースはフードの摺動のために
必要であるから操作環等はカメラボディ側に寄せて設け
なければならず、しかもフードをできるだけ長くしよう
とすればそれだけ操作環を短くしなければならないので
操作がしにく（なる。

本考案の目的は、上記問題点を解決し、全長の短いコン
パクトなレンズ鏡胴に効果的に装備可能な摺動式フード
を提供することにある。

以下、本考案を実施例に基いて説明する。

第１図乃至第４図は本考案の第１実施例を示すもの・で
ある。

第１図において、１は固定筒で、２はその周囲を回動可
能な絞り設定用操作環である。

３はへリコイド内筒であり、レンズ系を保持していると
ともに、中へリコイド４を介して固定筒１に結合されて
いる。

ヘリコイド内筒３と固定筒１は直進キー５によって結ば
れているので、中ヘリコイド４が回転させられるとレン
ズ系が直進繰出しされる構造となっている。

６は本考案の操作環兼用フードで、フォーカシング用操
作環として兼用されているものである。

操作環兼用フード６は固定筒外周を光軸方向に摺動可能
であって、第１図は操作環兼用フードをボディ側に摺動
させてフードとしては使用しない状態を示しているもの
である。

第２図は操作環兼用フード６を物体側に引き出し、フー
ド効果を得ている場合を示す。

なお、Ｔは常に外側に広がる方向への付勢力を有するク
リックスプリングで、第１図及び第２図の状態において
それぞれクリック溝８及び９に係合し、操作環兼用フー
ド６の位置決めを行っている。

操作環兼用フード６はさらに光軸を中心に回動可能であ
り、この回動力は、操作環兼用フード６に切られた光軸
方向長溝６ａと、これに係合するよう中へリコイド４に
設けられたピン４ａとの組み合わせにより中へリコイド
４に伝達される。

従って操作環兼用フード６は、中ヘリコイド４から自由
に光軸方向に摺動可能であるとともに、いずれの摺動位
置にあってもその回動力は中ヘリコイド４に伝達され、
レンズ系の繰り出しができる。

なお、１０は操作の便のために操作環兼用フード外周に
設けられたゴムリングである。

第３図及び第４図はそれぞれ第１図及び第２図の状態に
対応する外観の平面図である。

第３図において、１１は操作環兼用コード６に設けられ
た距離目盛であり、１２はこれに相対して固定筒１に設
けられている指標である。

第４図から明らかなように、指標１２は操作環兼用フー
ドがいずれの摺動位置にあっても距離目盛１１と照合が
可能なよう延長部１２ａを有している。

第５図は上記第１実施例の変形を示すもので、操作環兼
用フード６の先端に付属品取付部１３を設けたものであ
る。

これに対するに第１．第２図に示された構造では付属品
取付部がヘリコイド内筒に設けられているため、第２図
のように操作環兼用フードを引き出したときには付属品
の取付が不可能となる。

第６図は本考案の第２実施例である。

第１図と共通する部分には共通の図番を付す。

本実施例は、操作環兼中フード６と中へリコイド４との
結合にバヨネットを弔いたことを特徴としている。

すなわち、中へリコイド４には雄バヨネット４ｂが設け
られており、操作環兼用フード６には、それぞれ雌バヨ
ネット６ｂ、６ｃが設けられている。

第７図はフードを利用しない状態であり、雄バヨネツ）
４ｂと雌バヨネット６ｂとの結合によって回転力が伝達
される。

フード効果を利用するには、バヨネツ）４ｂ、６ｂの結
合を断ち、操作環兼用フード６を光軸方向引き出し、雄
バヨネッ）４ｂを雌バヨネット６ｃに結合させる。

第７図は本考案の第３実施例であり、操作環兼用フード
を絞り設定用操作環として兼用したものゝセある。

２０はフォーカシング用操作環でこれを回転させると、
固定筒２１に対しヘリコイド内筒２２が直進繰出しされ
る。

２３は絞りカム環でありこれが回転させられると公知の
機構により絞り値設定が行われる。

２４は、本考案の操作環兼用フードであり、光軸方向長
溝２４ａを有する。

方、絞りカム環２３にはピン２３ａが固設されており、
光軸方向長溝２４ａには曾り込んでいる。

従って操作環兼用フード２４は絞りカム環２３から自由
に光軸方向に摺動可能であるとともに、いずれの摺動位
置にあっても、その回動は絞りカム環２３に伝達される
。

なお、第１図と同様にして、２５はクリックスプリング
、２６，２７はクリック溝である。

ｌた２８は操作環兼中フード２４の外周に設けられてい
るゴムリングである。

以上から明らかなように、本考案は内装式フードを回動
操作環として兼用し、この操作環兼用フードと被操作部
材との間に光軸方向相対移動のみを可能とし相対回動を
阻止する連結機構を設けるとともに、フード側に表示用
目盛を設は固定筒側にフードが光軸方向のいずれの位置
にあっても目盛と対向する指標を設け、これらによって
撮影距離や絞り値が表示されるように構成したことを特
徴とするものであり、操作環配備のスペースをもフード
の摺動スペースとして利用できるから、全長ノ短いコン
パクトなレンズ鏡胴においても充分な長さを有する摺動
式フードを装備することができる。

さらに、フードの摺動スペースがそのｉｔ操操作間配備
スペースとなるので、摺動式フードを装備したにもかか
わらず何ら操作環の操作性が損われることはない。

むしろ摺動式フードを引き出す操作を行った後、その−
！ｌ何ら持ち換えをすることなく操作環の回動操作に移
ることができる。

更に、連結機構によってフードと被操作部材との相対回
動は阻止されているので、フードの目盛と固定筒の指標
とによって正確な表示を簡単な構成で行なうことができ
る。

このように本考案は実用上極めて効果の高いレンズ鏡胴
を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例の断面図、第２図は操作環
兼用フードを引き出した状態における上記第１実施例の
要部断面図、第３図、第４図はそれぞれ第１図、第２図
の状態に対応する第１実施例の平面図、第５図は上記第
１実施例の変形を示す要部断面図、第６図は本考案の第
２実施例の要部断面図、第７図は本考案の第３実施例の
断面図である。 １．２１・・・固定筒、４，２３・・借操作部材、６゜
２８・・・操作環兼用フード、４ａ、６ａ、２３ａ。 ２４ａ・・・連結機構、１１・・・目盛、１２，１２ａ
・・・延長部、２２・・・非回動部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 固定筒もしくはそれに対する相対回動を阻止された
   非回動部材に対して相対回動及び光軸方向摺動する操作
   環兼用フードと、上記固定筒もしくは非回動部材に対し
   相対回動することによってレンズの撮影距離や絞り値な
   どの撮影情報を変化せしめる被操作部材と、上記フード
   のフード効果を奏する使用位置とフード対果を奏しない
   不使用位置との光軸方向に異なる少なくとも２位置にお
   いて上記フードの上記被操作部材に対する相対回動を阻
   止するよう上記フードと上記被操作部材とを連結する連
   結機構と、上記フードの回動位置に応じた撮影情報を示
   す為に上記フード上に形成された目盛と、上記２位置の
   いずれにおいても上記目盛に対向して上記フードの回動
   位置に応じた設定撮影情報を示す為に上記固定筒もしく
   は非回動部材上に形成された指標とを有することを特徴
   とする操作環兼用フードを有するレンズ鏡胴。 ２ 連結機構は、被操作部材と操作環兼用フードとの一
   方に形成された光軸方向に延びる長溝と、他方に植設さ
   れ該長溝に嵌合するピンとを有することを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項記載のレンズ鏡胴。 ３ 連結機構は、操作環兼用フードのフード効果を得る
   使用位置とフード効果を得ない不使用位置との２位置に
   おいて、操作環兼用フードの被操作部材に対する光軸方
   向摺動をクリックストップさせるクリックストップ機構
   を有することを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項又は第２項記載のレンズ鏡胴。 ４ 連結機構は、操作環兼用フードのフード効果を得る
   使用位置とフード効果を得ない不使用位置との２位置に
   おいて、操作環兼用フードと被操作部材との光軸方向相
   対摺動を係止するバヨネットを有することを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項又は第２項記載のレンズ
   鏡胴。 ５ 上記操作項兼弔フードの先端を付属品が取付られる
   構成としたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項乃至第４項のいずれかに記載のレンズ鏡胴。 ６ 上記操作環兼用フードは、フォーカシング用操作環
   として兼用されていることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項乃至第５項のいずれかに記載のレンズ鏡
   胴。 ７ 上記操作環兼用フードは、絞り設定用操作環として
   兼用されていることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項乃至第５項のいずれか□記載のレンズ鏡胴。