JPS5827605Y2 - コウウンキノ ボウオンソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、機関及び変速機を防音ケースで一体的に被
覆する型式の耕耘機の防音装置に関する。

近時、耕耘機の騒音低減の要求が高１す、この要求を満
たすため、機関のみでなく、機関及び変速機の全体を防
音ケースで一体的に被覆する装置が考案されている。

そしてこの場合、車体フレームの前部に機関を載置し、
後部に操縦ハンドルを取付ける型式の耕耘機においては
、機関冷却用空気及びケース内換気用空気をいかに吸入
、排出するかが問題となるのである。

すなわち、この種の耕耘機では、コスト高が嫌念される
から、防音ケースで全体をカバーしたからといってケー
ス内換気のために特別のファンを装備するようなことは
避けなければならないため、機体の進行を利用して自然
換気が行なえるように前部に吸気口、後部に排気口を設
けている。

しかし、これでは、この種の耕耘機は機体の前部が泥水
等に浸漬される機会が多いということを考えれば、吸気
口より泥水等が侵入するという不都合が生じることにな
る。

また、同様にこの種の耕耘機では、機体の前部が泥水等
に侵漬される機会が多いという作業態様を考慮して、空
気清浄器、排気消音器が後部側になるように配置されて
いるが、排気口が後部にあるため操縦者に近接すること
になって、不央感及び騒音を高めているという欠点があ
る。

そこでこの考案は、機関及び変速機を一体的に被覆した
防音ケースの後部に吸気口を、前部に排気口を設けるよ
うにして上記従来の欠点を解消せんとするものである。

この考案の一実施例を図面に基づいて説明すると、１は
車体フレームの車軸より前方側に載置された機関、２は
機関１の冷却ファン、３は同じく冷却器である。

４は車体フレーム中央部に載置され、機関１に連動する
変速機、５は車軸より後方側に突設された操縦ハンドル
である。

しかして、機関１、機関１に連動する変速機４及び燃料
タンク１２は吸音材及び遮音材で形成された防音ケース
６で防振材１１を介で一体的に被覆され、防音ケース６
の下面は車体フレーム及び両軸の下面に前後方向に沿う
ように近接させると共に、防音ケース６の後端は操縦ハ
ンドル５に向けて収束的に近接せしめられている。

そして、該防音ケース６の後部上面にはケース内換気及
び冷却用空気の吸気ロアが開設され、該吸気ロアの内方
には吸気を前方へ向わしめるべく吸気用案内板８が連設
される。

次に、防音ケース６前側部において、機関１の前部に配
設された冷却ファン２に対向する位置に排気口１０が開
設されている。

尚、冷却ファン２は、廻転方向或いは羽根の方向を、ケ
ース内の空気を前方へ流れさせる如くに構成しておくも
のとする。

本考案は、以上のような構成より成るものであって、始
動により冷却ファン２が廻転し、該冷却ファン２によっ
て吸気ロアより吸入された空気は、矢印で示すごとく、
燃料タンク１２を始めとして防音ケース６内を換気しな
がら冷却器３を通過して前部の排気口１０より排出され
ることになり、次のような効果を発揮する。

排気口１０を防音ケース６の前部に設けさらに風圧の高
い冷却用空気を外部に排出させるようにしたから、機体
前部が泥水等に侵潰されても、排気口１０から泥水等を
防音ケース６内に侵入や侵入させることがなく、そのう
え防音ケース６は車体フレーム及び車輪の下面に前後方
向に沿うように近接させて被覆しているので、下方から
防音ケース６内に泥水等の侵入を解消する。

また排気口１０の位置は操縦者より遠くなり、排気によ
る不快感が少なくなるとともに、吸気ロアから吸気が前
方に流れて騒音の伝播するのを低減させ、ざらに耕耘機
の使用中は前部が下に傾むき排気口１０からでた空気が
地面または水面に衝突してその騒音を著しく減衰させ（
水面のときは減衰効果が大きい）、そのうえ防音ケース
６の下面が車体フレーム及び車輪の下面に前後方向に沿
うように近接させて被覆し、防音ケース６の後端が操縦
ハンドル５に向けて収束的に近接せしめて被覆している
ので、車体フレーム及び車輪の下面や操縦ハンドル５周
囲の間隔を伝で操縦者に与える騒音も低減されることに
なる。

捷た、吸気ロアは、防音ケース６の後部にまた冷却ファ
ン２を機関１前部に夫夫設けであるから、吸入された空
気は内部で偏流や乱流を起すことなく防音ケース６内の
後部から前方へ流れることになり、換気を有効かつスム
ーズに行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は耕耘機
の縦断面図、第２図は耕耘機の平面図である。 １・・・・・・機関、２・・・・・・冷却ファン、４・
・・・・・変速機、５・・・・・・操縦ハンドル、６・
・・・・・防音ケース、７・・・・・・吸気口、８・・
・・・・吸気孔案内板、１０・・・・・・排気口、１１
・・・・・・防振材、１２・・・・・・燃料タンク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体フレームの車軸より前方側に機関１を載置し、後方
   側に操縦ハンドル５を突設した耕耘機において、前記機
   関１、機関１に連動する変速機４及び燃料タンク１２を
   、吸音材及び避音材で形成された防音ケース６で防振材
   １１を介して一体的に且つ前記車体フレーム及び車軸の
   下側面に少なくとも沿うように被覆し、該防音ケース６
   の前記燃料タンク１２上方の後部上面に吸気を前方に向
   かわしめる吸気用案内板８を連設した吸気口７を設ける
   と共に、前記防音ケース６の前部で、内部の空気を前方
   に流れさせるさく前記機関１の前部に配設された冷却フ
   ァン２に対向する位置に排気口１０を設けてなる耕耘機
   の防音ケース。