JPS582562Y2 - 自動送材式木工用切削機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、例えば建築用の長い木質柱の如き加工材で
あって、送材機構に接する送材面と切削機構の定盤面に
接する切削仕上面の対応する二面が巾方向で非平行にな
っている加工材について、前記二面を平行に仕上げない
で、切削仕上面に接する切削刃物及び該刃物を支持する
切削機構の定盤面を前記の切削仕上面に倣わせて左右方
向のみに揺動する構成を要旨とする自動送材式木工用切
削機に係るものであって、その目的とするところは、切
削機構の左右の倣い揺動を極く軽快に生ずる木工用切削
機を提供するにある。

下部送材フレームに設けた送材ベルト等の送材機構上に
対応して揺動を生ずることなく上下動を制御される切削
機構支持フレームに、揺動を可能にした倣いフレームを
取付け、その倣いフレームと前記切削機構支持フレーム
との間に切削圧を付与するクッションばね機構を設け、
倣いフレニムの下面には、切削刃物を備える切削機構を
固定してその機構の定盤面を前記送材機構上面に対応さ
せた木工用切削機は実開昭４８−９６５９１号公報によ
って公知であるが、該機構によっては切削機構を左右方
向への倣い揺動だげに規制することはできない。

本考案は後記実施例にも詳示したように、リンク機構に
より倣い揺動を加工材の送材方向と直角な左右方向のみ
に生じさせるようにしたことを特徴とするものである。

第１〜３図は本考案の実施例を示し、図中１は下部送材
フレームであって、第１図に示すように前後方向の中心
側部に四角形断面柱２を突出し、該フレーム１には後側
に駆動ローラ３を設け、前側にテンションローラ４を設
け、その両ローラに送材ベルト５を掛渡して上側走行部
６を下部送材フレーム１の上面で走行させる。

７は前記上側走行部６の下面に配置した多数の支持ロー
ラである。

送材ベルト５上には伏函形をなしかつ前後の下端縁に対
応方向へ曲げた支持縁９．９を設けた切削機構の支持フ
レーム８を配置し、該フレーム８に、第１図のとおりに
側部に突出する延長部１０を設けてこれに形成した四角
形の縦孔１１を四角形断面柱２に上下動を自由にして緊
密に嵌合し、さらに前記断面柱２の上端から突出した直
角片１２に垂直にかつ回転のみ自由に通した調節ねじ１
３を延長部１０に螺合する。

１４は調節ねじ１３の上端に取付けたハンドルである。

切削機構支持フレーム８の延長部１０には四角形断面柱
２の外側の前後に下向きアーム１５を設け、そのアーム
間に差渡した水平な前後方向の軸１８によって四角形断
面柱２を囲む支持アーム１６の後端を支持する。

支持アーム１６には四角形断面柱２の左右方向のみに遊
動する矩形遊動孔１７を設げ、四角形断面柱２の左側（
第１図）に前後方向の軸１８と平行なリンク軸１９を通
す。

切削機構の支持フレーム８には前後に突出する係合鍔２
２ 、２２を支持縁９，９上に対応させる倣いフレーム
２００頂部２１を下面から挿入して、前記フレーム８の
中心に螺合した弾力調整ねじ３３の下面と頂部２１の中
心とにクッションばね３４を掛ける。

この倣いフレーム２０は切削機構の取付部材をなし、前
記支持フレーム８の下面に突出する部分を取付部２３と
して、こ〜に取付用ねじ２４を螺合し、その取付部２３
から第１図の右側に突出する突腕２５．２５を設げ該突
腕２５．２５を支持アーム１６のリンク軸１９に嵌めて
支持する。

本実施例は、倣いフレーム２０の取付部２３に切削機構
として電動かんな２６を取付げる。

該電動かんな２６はフレーム２Ｔを取付部２３の下面に
納めて取付用ねじ２４により固定できるようにしてあり
、これに送材ベルト５の上側走行部６に対応する定盤面
２８と、その定盤面２８の前方部の切削代調節用前定盤
２９と、該前定盤２９の上下移動を調節して切削代の厚
みを変更する・・ンドル３０と、フレーム２７内に取付
けた図示されていないモータによって駆動される回転か
んな胴３１かんな屑排出口３２等を備える。

その他３５．３５は送材ベルト５の上側走行面６上で巾
方向への移動を自由にして設けた加工材の案内板対であ
って、下部板材フレーム１の前面と後面とに横置して回
転自由に支持した調節軸３６゜３６にねじ方向を反対し
て設げた送りねじ３７゜３８に前端と後端とを夫々螺合
する。

前面と後面の調節軸３６．３６は前記フレーム１の側面
に配置した連動軸３９によって連動して案内板対３５゜
３５の対応間隔を任意に調整する。

本実施例は、ハンドル１４により調節ねじ１３を回転し
て切削機構の支持フレーム８の上下位置を調整して電動
かんな２６の定盤面２８と送材ベルト５の上側走行部６
間の間隔を加工材ａに合わせ、左右の対応間隔を任意に
調整した案内板３５゜３５の間において加工材ａを送材
ベルト５上に供給し、その上面の切削面Ｃを電気かんな
２６の切削代調節用前定盤２９、かんな胴３１、定盤面
２８の各下面に順次に送り込んで切削するものであって
、そのときには倣いフレーム２０がクッションばね３４
を少し圧縮して上昇し、同時にかんな胴３１の切削圧が
クッションばね３４により与えられる。

加工材ａの送材ベルト５上に接する送材面すと、定盤面
２８及びかんな胴３１等に接する切削面Ｃとが巾方向に
おいて非平行であるときは、水平面をなす送材ベルト５
の上側走行部６に接する送材面すを基準面として切削面
Ｃが左右方向で傾斜するもので、その傾斜角度は加工材
ａの長さ方向の各部で異なるのが原則である。

本実施例では、切削機構の支持フレーム８が延長部１０
の縦孔１１を緊密に四角形断面柱２に嵌めているため、
全く揺動を生じないが、倣いフレーム２０とこれに取付
けられた電動かんな２６は、倣いフレーム２０の突腕２
５．２５をリンク軸１９によって軸支しているから左右
方向のみへの揺動は自由であり、さらにリンク軸１９を
設けた支持アーム１６が四角形断面柱２に嵌まる矩形遊
動孔１７によって左右方向だけで揺動自由なように前後
方向の軸１８により支持されているので切削面Ｃが水平
面であれば定盤面２８などに静かな上下動を生じ、切削
面Ｃが左右方向で傾斜していれば、その傾斜角に倣う第
１図斜線の如き倣い揺動を支持アーム１６の揺動を伴っ
て生じて、加工材ａの切削面Ｃに一種の倣い切削加工を
施す。

本考案は前記実施例の説明によって明らかにしたように
、下部送材フレームに設げた送材ベルト等の送材機構上
に対応して揺動を生ずることなく上下動を制御される切
削機構支持フレームに、揺動を可能にした倣いフレーム
を取付け、その倣いフレームと前記切削機構支持フレー
ムとの間に切削圧を付与するクッションばね機構を設け
、倣いフレームの下面には、切削刃物を備える切削機構
を固定してその機構の定盤面を前記送材機構上面に対応
させてなる公知の木工用切削機において、前記の切削機
構支持フレーム８の左右方向の側方下部に前後方向の軸
１８を設け、切削機構を取付けた前記の揺動可能な倣い
フレーム２０に前記の軸１８に対応する前後方向のリン
ク軸１９を設け、軸１８とリンク軸１９とに倣いフレー
ム２０を左右方向のみに揺動を許容する支持アーム１６
の左右方向両端を軸支したことを特徴とするもので、ク
ッションばね３４により押圧されて切削機構支持フレー
ム８と、該フレーム８に揺動自由に取付けた切削機構固
定の切削機構支持フレーム２０を、リンク軸１９、支持
アーム１６及び前後方向の軸１８とにより送材方向と直
角な左右方向のみの倣い揺動を許容するようにしている
ので、頭記した目的を正確に生じさせ得る効果をもつ。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の実施例を示し、第１図は一部切欠正
面図、第２図は同側面図、第３図は一部の平面図である
。 １・・・・・・下部送材フレーム、５・・・・・・送材
ベルト、８・・・・・・切削機構支持フレーム、１６・
・・・・・支持アーム、１８・・・・・・前後方向の軸
、１９・・・・・・リンク軸、２０・・・・・・倣いフ
レーム、３４・・・・・・クッションハネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下部送材フレームに設けた送材ベルト等の送材機構上に
   対応して揺動を生ずることなく上下動を制御される切削
   機構支持フレームに、揺動を可能にした倣いフレームを
   取付け、その倣いフレームと前記切削機構支持フレーム
   との間に切削圧を付与するクッションばね機構を設け、
   倣いフレームの下面には、切削刃物を備える切削機構を
   固定してその機構の定盤面を前記送材機構上面に対応さ
   せてなる木工用切削機において、前記の切削機構支持フ
   レーム８の左右方向の側方下部に前後方向の軸１Ｂを設
   け、切削機構を取付けた前記の揺動可能な倣いフレーム
   ２０に前記の軸１８に対応する前後方向のリンク軸１９
   を設け、軸１８とリンク軸１９とに倣いフレーム２０を
   左右方向のみに揺動を許容する支持アーム１６の左右方
   向両端を軸支したことを特徴とする自動送材式木工切削
   機。