JPS5852885Y2 - 木工用切削機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、駆動ローラと従動ローラ等の少くとも一対の
ローラ間に掛けた送材ベルトと、切削刃を備えたテーブ
ルとを加工材の厚さに応じて相対的接近若しくは離間可
能に対設した木工用切削機において、加工材の送材ベル
トに接する面に突条部分が形成されている場合、送材ベ
ルトがその突条部分に接しないようにして送材できるよ
うに前記両ローラ上の走行中心を正確に設定して切削刃
に対する加工材の接触に傾きを生じないようにしたもの
である。

第１図に示すように、切削加工面の背の側方部に送材方
向の突条部分すが形成された加工材ａを、在来の木工用
切削機のテーブル上に供給して第２図のとおりに送材ベ
ル）−ｃにより送材するときは、加工材ａに図示の傾き
を生じて、切削加工面を正平面に切削することができな
いため、在来は第１図の二点鎖線に示すように突条部分
すと同じ厚さの添板ｄを一種の治具として添えて切削を
施していた。

然るにこの場合は加工材ａに送材ベルトＣが接して摩擦
により送材力を及ぼすのは突条部分すに限られるため、
加工材ａが添板ｄ及び送材ベル）Ｃとの間でスリップす
る欠点があるのみでなく、多数の加工材ａ毎に添板ｄを
添える前置作業が煩わしく、加工能率の低下、労力の増
加などが目立っていた。

本考案は従来のかかる欠陥を除くことを目的とするもの
で゛ある。

第３〜７図は本考案の一実施例を示し、１は据付フレー
ムであって、その上側にテーブル２を水平に取付け、該
テーブル上に切削刃５を取付けた刃物台４を一側から挿
入固定するようにした旋回板３を設け、該旋回板３を任
意の角度に旋回してテーブル２上に刃先を僅かに突出す
る切削刃５の角度を任意に調整してロックねじ３ａによ
り固定する。

７，７はテーブル２の上面において加工材の巾に応じて
移動自由に、かつ任意の移動位置で固定し得るように設
けた一対の材料ガイドバー（公知）であって、旋回板３
を通る部分の下面に切欠部が設けである。

７は据付フレーム１に設けたハンドル９により回転する
ナツト（図示せず）に螺合して上下方向に移動する昇降
ねじ８の上端に固定した送材装置フレームであって据付
フレーム１に通した案内柱１０が設けられている。

前記送材装置フレーム７にはテーブル２上に突出する支
持フレーム１１を設け、その後側に前記フレーム７に据
付けたモータにより駆動される駆動ローラ１２を軸支し
、前側には移動と位置固定とを施すテンション作用を兼
ねさせた従動ローラ１３を設け、その両ローラ間に送材
ベルト１４を掛は渡し、かつ支持フレーム１１により支
持した小押圧ローラ群１５を送材ベルト１４の下面走行
部の内面に接触する。

前記の送材ベルト１４は駆動ローラ１２と従動ローラ１
３゛上で送材方向と直角をなす軸方向に移動自由に設け
て、その一方の側縁を切削刃５の刃先の左右何れかの端
部より内方に移動可能にしである。

この送材ベルト１４は複数本を平行に、かつ互に接触さ
せて設けることもある。

１６は支持フレーム１１の上面に立設した左右一対の支
柱であって、その上端に取付板１７を固定し、該取付板
１７に送材方向と直角な移動案内長孔１８と目盛１９と
を平行に設け、第６図に拡大して示すように送材ベルト
１４の側縁に接して軸転する巾寄せローラ２４の支持軸
２０の上端の縮径部２１を前記移動案内長孔１８に下方
から通してねじ２２を突出し、ナツト２３により締付固
定を施す。

支持軸２０と巾寄せローラ２４は左右で一対をなすよう
に設ける。

その一対の支持軸２０は一個の送りねじに係合し、その
送りねじの二方向回転により左右方向に連動移動するよ
うに設けてもよい。

また、移動案内長孔１８その他の移動案内と目盛１９は
、支持フレーム１１上を覆うカバー２５に設け、そのカ
バーにより巾寄せローラ２４等を支持することもできる
。

本考案の木工用切削機において、第１図に例示した加工
材ａを切削加工するときは、第７図に示すようにその金
山に合わせて両側のガイドバー６．６の間隔を設定し、
さらに一対の巾寄せローラ２４．２４を移動案内長孔１
８を案内にして移動して送材ベルト１４の一側の端縁１
４ａが一方の材料ガイドバー６の内側になるように走行
中心を設定し、両側のガイドバー６．６間で送材される
加工材ａの突条部分すが図示のように送材ベルト１４に
は接触せず、しかも前記−側の端縁１４ａのすぐ外側に
添って送材されるように位置調整を施し、それから加工
材ａを材料ガイドバー６．６間に送込み、送材ベルト１
４の送材力により送材する。

然るとき図示のとおりに加工材ａの突条部分すは送材ベ
ルト１４の端縁１４ ａから突出し、第２図に示したよ
うに傾きを生ずることなく圧送されて切削刃５により切
削される。

加工材が通常の柱材、平板等の場合は送材ベルトの走行
中心がガイドバー６．６間の中心にほぼ合致するように
、巾寄せローラ２４．２４の移動によって移動調整を施
す。

本考案は前記した実施例の説明によって明らかにしたよ
うに、第１図に例示の如く、送材ベルトに接する背面に
突条部分すが設けられた加工材ａについては、一対の巾
寄せローラ２４．２４を移動案内長孔１８等の移動案内
に沿って移動し、送材ベルト１４を、掛渡しローラ上に
おいて移動して走行中心を任意に設定することができる
簡易性をもち、突条部分すのない加工材についても前記
の走行中心を夫れに応じて変更することができるもので
、汎用機としての木工用切削機を前記の特殊用途に極く
簡単に転換できる効果をもつ。

【図面の簡単な説明】

第１図は突条部分をもつ加工材の一例の断面図、第２図
は従来の木工用切削機により第１図の加工材を切削する
場合の説明図、第３〜７図は本考案の一実施例を示し、
第３図は正面図、第４図は側面図、第５図は一部切欠平
面図、第６図は一部の拡大断面図、第７図は作用説明図
である。 ２→テーブル、５→切削刃、７→送材装置フレーム、１
１→支持フレーム、１２→駆動ローラ、１３→従動ロー
ラ、１４→送材ベルト、１８→移動案内長孔、２０→支
持軸、２４→巾寄せローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ローラ間に掛けた送材ベルトと、切削刃を備えたテーブ
   ルとを相対的接近若しくは離間可能に対設した木工用切
   削機において、送材ベルトをローラ上で送材方向と直角
   に移動可能に設け、該ベルトの両側に、移動案内に従っ
   て移動される一対の巾寄せローラを接触させて設け、前
   記テーブルに接して移送されて切削刃に接触する加工材
   の送材ベルトに接する面に形成された突条部分に対応さ
   せて、送材ベルトが該突条部分に接しないようにローラ
   上の走行中心を前記一対の巾寄せローラにより任意に設
   定できる構成にしたことを特徴とする木工用切削機。