JPS5825569Y2 - 端子装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、差込み口が２組あるコンセントの端子装置に
関する。

一般に、いわゆるダブルコンセントと称される差込み口
が２組あるコンセントにあっては、２組の受刃部の間に
端子部を配設するのが普通である。

この場合の端子部は、底板の両側縁部から上方に向って
一対の側壁を起立させることにより、上方を開口したほ
ぼコ字状の端子収納部を形成するとともに、端子収納部
の両端に位置するよう上記底板を両端方向に延長した部
分に一対の受刃部を一体に形成するのが一般的である。

一方、自己鎖錠形の端子は近年配線器具に普及してきて
おり、この自己類錠形端子は自己鎖錠片を枠形端子内に
挿入して構成されるものが多く、このような端子にあっ
ては、自己鎖錠片の電線鎖錠部分から電線が側方へずれ
ないように電線鎖錠部分を包囲するように枠形端子にガ
イド壁を形成する。

ところが、上述のダブルコンセントにあっては、コ字状
の端子収納部の底板に設けた開口部から電線を挿入する
ことになるので、自己鎖錠片を組込む場合に所望のガイ
ド壁を形成することができず、このため電線の挿入時に
内部で電線が引掛るようなことが起ることがあった。

本考案は、このような点を解決しようとするもので、収
納金具にガイド部分を一体に形成し、電線を円滑に挿入
することができるようにすることを目的とするもので゛
ある。

そして、本考案は、上方を開口したほぼコ字状をなしか
つ底板に開口部を形成した収納金具と、この収納金具内
にその一側壁部を対向させて収納した鎖錠片と、上記収
納金具の底板の両端延長部に設けられたプラグ刃挿入部
とを備え、上記収納金具は一側壁において上部の橋絡部
で連結した両端の内側縁および外側縁から他側壁側に向
ってガイド部を折曲形成するとともに、両側壁間の底板
の開口部の両端内縁から上記両側の外側のガイド部に同
一面で一直線状に連らなるガイド片を切り起し形成し、
上記外側のガイド部の下端内側部にテーパ一部を形成し
たことを特徴とするものである。

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

１は収納金具で、銅合金などの弾性を有する導電性金属
板によって一体に形成されている。

この収納金具１は、中央部に端子部２を有している。

この端子部２は、底板３の両側縁部から上方に向って両
側の側壁４，５が対向して折曲形成され、上方を開口し
たほぼコ字状をなして内部に収納部６が形成されている
とともに、上記底板３に開口部７が切欠形成されている
。

また、上記−側の側壁４においては、中間部を下端から
切欠することによって上部の橋絡部４ａで連結した両端
の一対の脚部８が形成され、この各脚部８の内側縁およ
び外側縁上部から他側の側壁５に向ってガイド部９，１
０が折曲形成され、各脚部８は樋状に形成されている。

また、上記外側のガイド部１０の幅は内側のガイド部９
の幅より大きく形成されている。

さらに、上記両側の側壁４，５間の底板３の開口部７の
両端内縁から上記両端の外側のガイド部１０に同一面で
一直線状に連らなるガイド片１１が切り起し形成されて
いるとともに、外側のガイド部１０の下端内側部にはつ
ぶしによりテーパ一部１０ ａが形成されている。

なお、上記他側の側壁５には中央部に窓孔１２が設けら
れ、この窓孔１２の上端中央部から内側下方に向って切
り起し片１３が設けられている。

上記端子部２の両端部に一対のプラグ刃挿入部１４が設
けられている。

この各プラグ刃挿入部１４は、上記底板３の両端から底
片１５が延設され、この底片１５の両側から上方に向っ
て側片１６が折曲形成され、この両側の側片１６の先端
上部から内側方への傾斜部１７を介して接触部１８が連
設され、この両側の接触部１８の上端部から上部外側方
に向ってほぼ■字形に拡開した挿入案内片１９が折曲形
成されている。

これによって、離間する一対のプラグ刃挿入部゛１４間
に端子部２が一体に形成され、この端子部２の収納部６
における一対の側壁４，５は一対のプラグ刃挿入部１４
を結ぶ線と交叉する方向に沿って対向して設けられ、か
つ、端子部２の収納部６は一対のプラグ刃挿入部１４と
同一方向の上方に開口している。

２１は上記収納金具１の端子部２における収納部６に収
納される自己鎖錠形の鎖錠片で、弾性を有する金属板で
一体に形成されている。

この鎖錠片２１は、平行に設けた一対の基片２２の下端
部から水平状の支片２３が折曲連設され、この支片２３
の先端部に上部外側方に向って傾斜した鎖錠部２４が連
設されている。

また、上記一対の基片２２の上部に上部外側方にやや向
う傾斜部２５が設けられ、この傾斜部２５の上端部から
水平状の支片２６が連設され、この支片２６の先端部に
ほぼＵ字状の鎖錠部２７が連設されている。

さらに、上記背面部における一対の基片２２は中間部に
おいて連結片２８で一体に連結されている。

そうして、上記鎖錠片２１を収納金具１の端子部２にお
ける収納部６内にその上面の開口から挿入収納し、基片
２２と傾斜部２５とを側壁５に当接するとともに、連結
片２８の上縁を切り起し片１３の下端に係止し、かつ、
各鎖錠部２４．２７の先端の一部を脚部８における内側
のガイド部９上に当接するとともに、各鎖錠部２４．２
７をガイド部９とガイド部１０間にそれぞれ臨ませて一
側の側壁４に対向させる。

この場合、鎖錠片２１は収納部６の外側のガイド部１０
をガイドとして挿入する。

３１は上記収納金具１の一対を収納する基台で、絶縁性
合成樹脂によって一体に形成されている。

この基台３１には収納金具１をその端子部２における収
納部６の開口を上方に向けて適合収納する一対の溝３２
が平行的に設けられ、この各溝３２の中央部において、
すなわち収納金具１の開口部７内における位置において
両側に突部３３．３４および両端に突起３５が設けられ
ているとともに、両方に電線挿入孔３６および中央部に
解除孔３７が穿設されている。

そうして、上記収納金具１の一対を収納部６の開口を上
に向けて基台３１の一対の溝３２内にそれぞれ嵌合収納
し、収納金具１の開口部７内に各突部３３．３４および
突起３５を挿入して位置決めする。

４１は上記基台３１の上面に被嵌されるカバーで、絶縁
性合成樹脂によって一体に形成されている。

このカバー４１には両端に各一対のプラグ刃挿入孔４２
が形成されている。

そうして、上記カバー４１を基台３１の上面開口部に被
嵌して収納金具１および鎖錠端子板２１を覆い、各プラ
グ刃挿入孔４２を各プラグ刃挿入部４１にそれぞれ対応
させる。

なお、基台３１とカバー４１とは、たとえば図示しない
サポート金具によって固定する。

このような構成において、使用にあたっては、電線の芯
線を基台３１の各電線挿入孔ゴロから収納金具１の底板
３における開口部７を通して挿入し、さらに、端子部２
の各脚部８における樋状のガイド部９，１０の間におい
て側壁４の内面に沿って挿入し、鎖錠片２１の鎖錠部２
４．２７で押圧支持する。

この場合、電線の芯線は、ガイド片１１からテーパ一部
１０ ａを介してガイド部１０に円滑に案内される。

そして、カバー４１のプラグ刃挿入孔４２から一対の収
納金具１のプラグ刃挿入部１４内に挿入する。

また、電線を取るときは、基台３１の解除孔３７から解
除釦またはドライバなどを挿入して鎖錠片２１の下方の
鎖錠部２４を押し上げ、電線の係止を解き、電線を引き
抜く。

本考案によれば、電線を収納金具の底板における開口部
から挿入して鎖錠片で係着するに際し、収納金具の底板
の開口部の内縁から起立するガイド片と、収納金具の一
側壁の両端において他側壁に向って折曲形成した外側の
ガイド部とを同一面で一直線状に連らならせるとともに
、ガイド部の下端内側部にテーパ一部を形成することに
よって、一連のガイド壁を形成したので、いわゆるダブ
ルコンセントにおいて開口部から所望のガイド壁が形成
され、電線の挿入を円滑にできて内部で引掛るようなこ
とがなく、配線作業を容易かつ確実に行うことができる
。

しかも、ガイド片は開口部の打抜き部分を利用して形成
できるので、材料取りが悪くなることもなく、シたがっ
て安価に提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置の一実施例を示す平面図、第２図
は第１図■■−■１部の断面図、第３図は第１図の装置
の分解斜視図、第４図はその一部の斜視図、第５図はそ
の正面図である。 １・・・・・・収納金具、３・・・・・・底板、４，５
・・・・・・側壁、４ａ・・・・・・橋絡部、７・・・
・・・開口部、９，１０・・・・・・ガイド部、１０ａ
・・・・・・テーパ一部、１１・・・・・・ガイド片、
１４・・・・・・プラグ刃挿入部、２１・・・・・・鎖
錠片、２４．２７・・・・・・鎖錠部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上方を開口したほぼコ字状をなしかつ底板に開口部を形
   成した収納金具と、この収納金具内にその一側壁側に鎖
   錠部を対向させて収納した鎖錠片と、上記収納金具の底
   板の両端延長部に設けられたプラグ刃挿入部とを備え、
   上記収納金具は、−側壁において上部の橋絡部で連結し
   た両端の内側縁および外側縁から他側壁側に向ってガイ
   ド部を折曲形成するとともに、両側壁間の底板の開口部
   の両端内縁から上記両端の外側のガイド部に同一面で一
   直線状に連らなるガイド片を切り起し形成し、上記外側
   のガイド部の下端内側部にテーパ一部を形成したことを
   特徴とする端子装置。