JPS5823876Y2 - 自動車用車内開扉操作装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、通常のドアロック装置を用いて、閉扉施錠状
態においても、自動車のドアを、車内から解錠開扉可能
なようにした自動車用車内開扉操作装置に関するもので
ある。

通常、自動車のドアに用いられるドアロック装置は、車
内もしくは車外から施錠すると、車内外の開扉操作装置
を操作しても、開扉できないようになっているが、運転
者が頻繁に乗降するような一部の車の運転席側のドアに
は、閉扉施錠状態において、車外開扉操作装置の操作で
は開扉できないが、車内開扉操作装置を操作すると解錠
されて、ドアが開扉可能となるオーバーライド機構を有
するドアロック装置が採用されている。

このようなオーバーライド機構を有するドアロック装置
は、通常のドアロック装置に比して、必然的に構造が複
雑となり、かつ高価となるが、本考案は、このような欠
点を除去するためになされたもので、以下、実施例図に
基いて説明する。

１は、ドアパネルの車室内側に固着されるベースプレー
トで、このベースプレート１の前後側には、壁部１ａ、
１ａが対向状態で設けられ、該壁部１ａ、ｌａ間に、枢
軸２をもって、操作部材３とノブ４とが枢支されている
。

５は、枢軸２に装着され、操作部材３を枢軸２まわり時
計方向へ付勢するためのスプリングである。

６は、左端を、車体に固着されたストライカ−と噛合す
るドアロック装置の噛合解除部材（図示せず）に連結さ
れたロッドで、その右端は扁平に形成され、かつ、該右
端面には、長手方向の長孔６ａが穿設されている。

ロッド６の右端における長孔６ａ穿設部は、操作部材３
左端下の垂下部３ａの一側部に突設した頭３ｂ付の嵌合
突軸３Ｃへ摺動可能なように嵌合され、常時は、長孔６
ａのドアロック装置寄り、即ち左端に嵌合突軸３Ｃが位
置するようにしである。

かくして、ロッド６と操作部材３とは、長孔６ａと嵌合
突軸３Ｃとにより、所要の遊びをもたせて互いに連結さ
れている。

このロッド６と操作部材３との間の遊びは、操作部材３
により、後述する連動部３ｄ及びツブ４を介して、ドア
ロック装置を解錠状態とし得るだけの操作部材３の移動
範囲に相当する程度のものとする。

７は、左端をドアロック装置の施解錠部材（図示せず）
に連結し、右端の折曲部７ａをノブ４の垂下部４ａ面に
穿設された孔４ｂに嵌合したロッドである。

操作部材３のノブ４寄りの内側端には、ノブ４の対向内
側端に当接し、枢軸２まわりに反時計方向へ回動した時
に、ノブ４を係止連動する連動部３ｄが設けられている
。

つぎに、上述のような構成よりなる本考案装置の作用に
ついて述べる。

ドアロック装置の閉扉施錠状態時には、本考案の車内開
扉操作装置は、第２図に実線で示す状態にある。

この状態から、操作部材３を、スプリング５の付勢力に
抗して、枢軸２まわりに反時計方向、即ち、２点鎖線で
示す方向へ回動させると、該操作部材３内側端の連動部
３ｄは、ノブ４の対向内側端下に係止したまま、ノブ４
を同じく枢軸２まわりに反時計方向へ押動させる。

このノブ４の回動により、ロッド７を右方へ引き、ロッ
ド７の左端が連結されたドアロック装置の施解錠部材が
作動されて、ドアロック装置は解錠状態となるとともに
、操作部材３左端下の垂下面３ａ面に突設した嵌合突軸
３Ｃが、ロッド６右端における長孔６ａの左端から右端
へ向って摺動し、長孔６ａの右端に当接する。

この状態から、さらに操作部材３を、枢軸２まわりに反
時計方向へ回動させると、嵌合突軸３Ｃが長孔６ａの右
端に係止した状態で、ロッド６を右側へ引き、該ロッド
６の左端が連結しているドアロック装置の噛合解除部材
が作動して、車体側のストライカ−とドアロックとの噛
合が解除され、ドアは開扉可能な状態となる。

第４図、並びに第５図は、本考案の他の実施例を示すも
ので、ベースプレート１の左側にノブ４′を摺動可能な
ように設けるとともに、ノブ４′に、操作部材３左端下
の垂下部３ａに、操作部材３が枢軸２まわり反時計方向
に回動したとき係合する連動部４Ｃを設けるようにした
ものである。

しかして、閉扉施錠状態において、操作部材３を、枢軸
２まわりに反時計方向に操作すると、操作部材３下の垂
下部３ａは、ノブ４′の連動部４Ｃを押動し、ノブ４′
はベースプレート１に沿って右方へ摺動し、ノブ４′の
垂下部４ａ’に折曲部７ａが連結したロッド７を右方へ
引いて、該ロッド７の左端に連結しているドアロック装
置の施解錠部材を解錠状態に作動させる。

さらに、操作部材３が枢軸２まわりに反時計方向に回動
されることにより、ドアロック装置の噛合解除部材を解
錠方向へ作動して、ドアが開扉できる状態となる。

上述したように、本考案は、操作部材を操作した際に、
まず、ノブが連動して、ドアロック装置の施解錠部材を
解錠状態となし、つぎに、ドアロック装置の噛合解除部
材を作動させて、開扉できるようにすることができ、し
かも、通常のドアロック装置を用いて、車内から開扉で
きるので、好都合である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案に係る自動車用車内開扉操作装置の実施
例を示すもので、第１図は分解斜視図、第２図は斜視図
、第３図は第２図Ａ−Ａ線断面図、第４図は他の実施例
を示す斜視図、第５図は同正面図である。 １・・・・・・ベースプレート、１ａ・・・・・・壁部
、２・・・・・・枢軸、３・・・・・・操作部材、３ａ
・・・・・・垂下部、３ｂ・・・・・・頭、３Ｃ・・・
・・・嵌合突軸、３ｄ・・・・・・連動部、４．４′・
・・・・・ノブ、４ａ・・・・・・垂下部、４ｂ・・・
・・・孔、４Ｃ・・・・・・連動部、５・・・・・・ス
プリング、６・・・・・・ロッド、６ａ・・・・・・長
孔、７・・・・・・ロッド、７ａ・・・・・・折曲部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドアに固着されるベースプレートと、該ベースプレート
   に枢支され、スプリングによって付勢された操作部材と
   、ドアロック装置の噛合解除部材を作動するため操作部
   材に連結されたロッドと、ベースプレートに枢支された
   ノブと、ドアロック装置の施解錠部材を作動するためノ
   ブに連結されたロッドを有してなる車内開扉操作装置に
   おいて、前記操作部材又はノブのいずれか一方に、操作
   部材の操作に連動して、ノブを解錠状態に押動し得る連
   動部を設けるとともに、前記ドアロック装置の噛合解除
   部材を作動させるためのロッドと前記操作部材とを、該
   操作部材により前記連動部及びノブを介してドアロック
   装置を解錠状態とし得るだけの操作部材の移動範囲に相
   当する遊びをもたせて互いに連結したことを特徴とする
   自動車用車内開扉操作装置。