JPS5823705Y2

JPS5823705Y2 - ヒンジ装置

Info

Publication number: JPS5823705Y2
Application number: JP1977002729U
Authority: JP
Inventors: 克夫桜井; 芳夫白井
Original assignee: トヨタ自動車株式会社
Priority date: 1977-01-12
Filing date: 1977-01-12
Publication date: 1983-05-20
Also published as: JPS5398418U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、自動車車体の後方開口部に、一枚のガラス板
又は同ガラス板の外周縁にステンレスモール等の細巾な
補強枠を固着してなる扉体を、上方へ開放可能に蝶着す
るためのヒンジ装置の改良に関するものである。

従来、扉体の車体後部への取付けは、自動車車体の外表
面と扉体の外表面とにその側基端部を固着してその全体
が車体の外部に突出する型式のアウタヒンジ装置、また
はこれとは反対に車体訃よび扉体の内側にその側基端部
を固着してその全体が車室側に突出する型式のインナヒ
ンジ装置によりなされている。

ところで、前者は、一枚のガラス板又は同ガラス板の外
周縁にステンレスモール等の細巾な補強枠を固着してな
る扉体を蝶着して可能なかぎり大きな後方視界を得るに
は適しているものの、その固定金具と回動金具が共に外
部に露出してトリ、車体の美観を保つために両金具の表
面にメッキや塗装を施して美麗に仕上げる必要があって
、製造コストが高くなる難点があり、また両金具が外部
に突出するため、車体の屋根表向から後方に流れる美麗
な曲線を阻害する難点がある。

一方、後者は、その固定金具と回動金具が共に外部に露
出しないため、両金具の表向にメッキや塗装を施す必要
がなくて製造コストを低減することができるとともに、
車体の屋根表百から後方に流れる美麗な曲線を阻害する
ことがないものの、両金具が車室内側に突出して配設さ
れるため車室後部の上方空間を小さくする難点があり、
また後方視界を可能なかぎり大きくするために一枚のガ
ラス板又は同ガラス板の外周縁にステンレスモール等の
細巾な補強枠を固着してなる扉体を採用しても、車体後
方開口部に固着されるウェザ−ストリップの取付位置が
回動金具によって制約されるため、大きな後方視界を確
保することが困難であるといった難点がある。

本考案は、かかる実状に鑑みなされたもので、その目的
は上記したアウタヒンジ装置及びインナヒンジ装置の各
長所を有効に活かしたヒンジ装置を提供することにある
。

以下に本考案の一実施列を図面について説明すると、第
１図にては自動車車体の後部に設けた開口部１０の上縁
に一板のガラス板よりなるバックドアー２０が本考案の
要部を構成する左右一対のヒンジ装置３０，３０により
取付けられる状態を示している。

この車体後部に設けた開口部１０の全周は、第１図訃よ
び第３図にて示すごとく、車体外販１０ａより車室側へ
所定寸法落ち込んでいて、これにより各ヒンジ装置３０
を固定する段部１１が形成されている。

また、この段部１１の内周縁全周には、第３図にて示す
ごとく、ウェザ−ストリップ１２を固着するための支持
部１３が一体的に形成されている。

一枚のガラス板よりなるバックドアー２０は車体の開口
部１０に固着したウェザ−ストリップ１２の外形形状よ
り僅かに大きく型取りされているもので、その上縁には
、第１図にて示すごとく、左右一対の切欠部２１．２１
が設けられている。

また、バンクドアー２０の各切欠部２１の下方に位置す
る部分には各ヒンジ装置３０を取付けるための取付穴２
２．２２が穿設されている。

各ヒンジ装置３０は第２図にて示すごとく、車体の開口
部１０の上縁を形成する段部１１に固定される固定金具
３１と、バックドアー２０の上縁部に固着される回動金
具３２とをそれぞれ具備している。

各固定金具３１は断面り字の支持片３１Ａ３１Ａを、所
定の長さを有する連結片３１Ｂの左右両端にて互いに対
向させて一対的に形成してなるもので、各支持片３１Ａ
の底部３１ａにはポル）３３ａ訃よびナラ）３３
ｂにより車体開口部１−〇の段部１１に取付けるための
取付穴３１ｂがそれぞれ穿設されている。

また、各底部３１ａの内端にて直立するアーム３１ｃは
枢軸ピン３４を横方向へ挿通するための組付穴３１ｄを
それぞれ有しており、その高さは車体外販１０ａの段部
１１に対する高さよりも低くなっている。

一方、回動金具３２は、バックドアー２０の上部表面に
配置される略Ｔ字型の平板状基板３２Ａと、この基板３
２Ａの上部下面にて一体的に形成されて互いに平行に垂
下しかつ固定金具３１の各アーム３１ｃの内側に配置さ
れる左右一対のアーム３２Ｂ。

３２Ｂと、このアーム３２Ｂより所定寸法下方に位置す
る基板３２Ａの基部下面に固着されて垂下する一対の取
付ポル）３２Ｃ，３２Ｃとにより構成されている。

また、回動金具３２の各アーム３２Ｂは枢軸ピン３４を
横方向へ挿通するための組付穴３２ｂをそれぞれ有して
釦り、各アーム３２Ｂの長さは車体外販１０ａから段部
１１までの間隔よりも短かくなっている。

枢軸ピン３４は、合成樹脂または焼結金属により形成し
た左右一対のキャップ状ブツシュ３５．３５を介して、
固定金具３１の各アーム３１ｃに設けた組付穴３１ｄと
回動金具３２の各アーム３２Ｂに設けた組付穴３２ｂと
に挿通することにより固定金具３１と回動金具３２とを
回動可能に蝶着するもので、その頭部３４ａと挿通した
端部のカシメとにより抜は止めされる。

なト、符号３６は固定金具３１の各アーム３１ｃと開口
部１０の段部１１４”ｉに介装されるゴム製の緩衝部材
を示し、また符号３γは回動金具３２の基板３２Ａとバ
ックドアー２０間に介装されるゴム製の緩衝部材を示し
ている。

次に、左右一対のヒンジ装置３０，３０によりバックド
アー２０を車体の開口部１０に取付ける取付は順序につ
いて説明すると、まず各ヒンジ装置３０の固定金具３１
と回動金具３２とを枢軸ピン３４により回動自在に組付
ける。

次いで、各回動金具３２の基板３２Ａに固着した各取付
ボルト３２Ｃをバックドアー２０の各取付穴２２に緩衝
部材３７を介して挿通することにより基板３２Ａをバッ
クドアー２０の上面に配置する。

この基板３２Ａは、第１図も−よび第３図にて示すごと
く、ナラ）３８ａをキャップ状の緩衝部材３８ｂを介し
てバックドアー２０の下面に突出する各取付ボルト３２
Ｃに締着することによりバックドアー２０に固着する。

このとき、固定金具３１を組付けた回動金具３２の各ア
ーム３２Ｂはバックドアー２０の切欠部２１からその裏
側へ突出している。

次に、このようにバックドアー２０に固着した各ヒンジ
装置３０の固定金具３１を車体開口部１０の上縁部を構
成する段部１１上にて位置決めし、各ポル）３３ａを取
付穴３１ｂおよび段部１１に設けた取付穴１１ａに挿通
してナラ）３３ｂにより段部１１に締着する。

これにより、バックドアー２０は開口部１０の上縁にて
容易に回動自在に組付けられる。

なアヘ、バンクドアー２０の一部は車体側に組付けた図
示しない公知のスタンドに連結されて訃り、このスタン
ドによりバンクドアー２０はその開放位置にて支持され
る。

また、バックドアー２０はその閉止時に図示しないロッ
ク装置により上下動不能にロックされる。

また、上記実施例に訃いては、本考案によるヒンジ装置
３０を一枚のガラス板２０に使用する場合について説明
したが、各ヒンジ装置３０は一枚のガラス板の外周縁に
ステンレスモール等の細巾な補強枠を固着してなる扉体
についても適用できることは勿論である。

しかして、上述したごとく各ヒンジ装置３０によりバッ
クドアー２０を車体の開口部１０に組付けてこれを閉止
した場合には、第３図にて示すごとく、各ヒンジ装置３
０の固定金具３１が車体の開口部１０から完全に埋没し
、回動金具３２の基板３２Ａの外表向のみが車体外銀１
０ａの外表面と略一致して外部に露出し、かつ段部１１
の内周縁に固着したウェザ−ストリップ１２が回動金具
３２の裏面にてバックドアー２０の一部を貫通して車室
内側へ突出する同回動金具３２の固着部材（ナラ）３８
ａ）と固定金具３１の間に配設されてバックドアー２
０を構成するガラス板の裏面に密着する。

従って、各ヒンジ装置３０に釦いては、外部に露出する
回動金具３２の表面のみをメッキや塗装を施して美麗に
仕上げれば良いため、製造コストが低く、かつ自動金具
３２の表向が車体外銀１０ａと略一致することにより、
車体の屋根表面から後方に流れる美麗な曲線を阻害する
こと、もない。

また、各ヒンジ装置３０にち〜いては、回動金具３２が
車室内に突出していないため、車室後部の上方空間を十
分に確保することができることは勿論のこと、ウェザ−
ストリップ１２がその取付位置な回動金具３２によって
制約されないためウェザ−ストリップ１２によって輪廓
される後方視界を可能なかき゛り大きくすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車車体の後部に設けた開口部に本考案によ
るヒンジ装置を利用して扉体を取付ける状態を示す斜視
図、第２図は第１図にて示したヒンジ装置の拡大斜視図
、第３図は第１図の３−３線に沿ってみた組付状態を示
す縦断面図である。符号の説明、１０・・・開口部、１０ａ・・・車体外銀
、１１・・・段部、１２・・・ウェザ−ストリップ、２
０・・・バンクドアー、２１・・・切欠部、２２・・・
取付穴、３０・・・ヒンジ装置、３１・・・固定金具、
３２・・・回動金具、３２Ａ・・・基板、３４・・・枢
軸ピン。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

自動車車体の後方開口部に、一枚のガラス板又は同ガラ
ス板の外周縁にステンレスモール等の細巾な補強枠を固
着してなる扉体を、上方へ開放可能に蝶着するためのヒ
ンジ装置に訃いて、前記開口部の内周縁部にて車体外販
の表面から車室内側へ所定寸法落ち込んで形成した段部
に固着される固定金具と、前記扉体の蝶着部の表面に固
着される回動金具とを具備し、前記固定金具に立設した
一対のアームと前記回動金具に設けた一対のアームとを
対応させて枢軸ピンにより連結したとき、前記各アーム
が前記段部内に完全に収容されて前記回動金具の表面の
みが前記車体外販の表面と実質的に一致して外部に露出
し、かつ前記段部の内周縁に固着したウェザ−ストリッ
プが前記回動金具の裏面にて前記扉体の一部を貫通して
車室内側へ突出する同回動金具の固着部材と前記固定金
具の間に配設されて前記扉体を構成するガラス板の裏面
に密着するようにしたことを特徴とするヒンジ装置。