JPS5823313Y2 - エア−ポツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はベローズを圧縮させることにより加圧空気を中
瓶内に吹き込み、中瓶内の液体を揚水管および給水管を
介して外部へ押し出すようにしたエアーポットに関する
ものである。

従来のエアーポットは、大略、内部に中瓶を備えた胴本
体と、胴本体の上端に固定され、肩部を構成する肩本体
と、内部にベローズポンプを備え、肩本体に開閉自在に
ヒンジされる蓋本体と、給水管と送気口とを備え、上記
中瓶の口部に挿着される中栓とから構成されている。

ところが、これでは中栓を別個に製造しなければならな
いため、製造コストが嵩むという問題がある。

そこで、眉本体に給水管を設け、蓋本体に送気口を設け
ることにより、従来の中栓を省略することも考えられる
が、この場合には蓋本体の底部が中瓶の口部を塞ぐこと
になるので、熱放散による保温性能の低下をきたす心配
がある。

本考案は上記問題点に鑑みてなされたもので、安価でか
つ保温性能に勝れたエアーポットを提供することを目的
とする。

以下、本考案を実施例である添付図面にしたがって説明
する。

図面において、１はエアーポットの胴板、２は中瓶、６
は肩本体、２０は蓋本体、３２はベローズ、４０はロッ
ク板、４９は上板である。

上記肩本体６は合成樹脂にて一体成形されたもので、揚
水部７と給水部８とが一体に設けられており、上記揚水
部７には中瓶２内に垂下する揚水管９の上端が挿着され
ている。

また、給水部８は外側に向って上方に傾斜し、その先端
には注水管１０が挿着されており、この注水管１０と給
水部８先端に収納されたボール１１とで止水弁を構成し
ている。

すなわち、注水管１０は漏斗状に形成され、一方、給水
部８の先端は左右二車に区分され、石室が揚水部７と連
通ずるとともに左室はボール支持壁１２（第１図参照）
で揚水部７と遮断されている。

したがって、エアーポットを起立姿勢で使用する場合に
は、ボール１１は左室に収納されており、右室を介して
液体が流れ、エアーポットが第１図中左方に傾いた場合
には、ボール１１が注水管１０を閉じて外部に液体が流
出しないようになっている。

なお、眉本体６の下部には中瓶２の狭小な口部３がバッ
キング４を介して固定されている。

肩本体６の前面部には注水管１０の防護壁１３と略丁字
形の係止爪１４とが一体に設けられており、また側本体
６の両側面には嵌合孔１５（第２図参照）が設けられ、
この嵌合孔１５にハンドル１６（第１図参照）が回転自
在に枢着されている。

蓋本体２０も合成樹脂にて一体成形されたもので、底部
下面に垂設された筒部２１は上記側本体６の開口孔１７
に密閉リング１８を介してほぼ半周回転させてねじ込ま
れ、側本体６の前面の係止爪１４と蓋本体２０の嘴部２
２とが係合することにより、蓋本体２０は回転止めされ
て固定される。

上記下端筒部２１には中央に送気口３０ ａを有するカ
バー３０が嵌着しており（第３図参照）、送気口３０
ａの外周と筒部２１の内周との間で形成される環状の中
空部Ｂには断熱材３１が詰め込まれている。

上記筒部２１およびカバー３０は、蓋本体２０が側本体
６に固定された状態において、中瓶２の口部３に対応し
ているので、中瓶２内に熱湯が入っている場合には上記
断熱材３１によって熱放散を最小限に食い止め、保温性
能が良好である。

蓋本体２０は上方が開口した凹所２３を有し、この凹所
２３の内側面には４個の「形状のガイド孔２４とこのガ
イド孔２４とほぼ同一形状の摺動孔２５と３個の半円柱
状の突条２６（第２図参照）とが設けられており、上記
摺動孔２５の上端水平部は外側面に設けた凹部２７に開
口している。

ブロース３２は合成樹脂にて一体にブロー成形されたも
ので、上下に伸縮自在である。

ベローズ３２の下端厚肉部３２ ａは蓋本体２０の凹所
２３の底部係止壁２８に密閉リング２９を介してねじ込
まれており、ベローズ３２の下端厚肉部３２ ａと蓋本
体２０の凹所２３底部との間に気密的に連結されている
。

また、上記下端部厚肉部３２ ａの中央に設けた下孔３
３がカバー３０の送気口３０ ａを介して中瓶２の内部
と連通している。

ベローズ３２の内部には円錐状のスプリング３４が挿入
され、またベローズ３２の上孔３５にはキャップ３６が
強制的に嵌め込まれ、キャップ３６は上下動自在にかつ
爪部３７で上方に抜は止めされて取付けられている。

上記スプリング３４の上端はキャップ３６の下面に当接
しており、このキャップ３６を介してベローズ３２の上
端部に常時上方に押し上げている。

なお、３８は密閉リングである。

ロック板４０は合成樹脂にてリング状に一体成形された
もので、４個の円孔４１を有するとともに、外周部には
略Ｕ字形に屈曲した４個の脚片４２と円弧状に彎曲した
１個の脚片４４とが設けられ、下面には環状のリブ４６
が設けられている。

上記脚片４２の外周面に設けた突起４３は蓋本体２０の
ガイド孔２４に摺動自在に嵌合し、脚片４４に設けたつ
まみ４５は摺動孔２５に摺動自在に嵌合する。

そして、ロック板４０が上端位置にあるとき、上記つま
み４５は上記摺動孔２５を介して四部２７上に突出して
いる。

上板４９は合成樹脂にて円板状に一体成形されたもので
、下面に４個の嵌合爪５０と４個の円柱状凸部５１と中
央に半球状突起５２を有し、嵌合爪５０が上記ロック板
４０の中央孔４７に嵌合して抜は止めされる。

また、凸部５１は非ロツク時（ロック板４０の突起４３
がガイド孔２４の垂直部に嵌合している時）においてロ
ック板４０の円孔４１の上方に対応しており、上板４９
を押し下げて上板４９とロック板４０とが近接したとき
、上記凸部５１が円孔４１に嵌合して、上板４９とロッ
ク板４０とが相対的に回転しないようになっている。

また、下面中央の半球状突起５２は上記ベローズ３２の
キャップ３６の上面に当接している。

なお、上板４９の外周端部に設けた凹部５３（第２図参
照）は蓋本体２０の内側面に突条２６と嵌合して、上板
４９が上下にのみ移動できるようになっている。

つぎに、上記構成からなるエアーポットの動作を説明す
る。

まず、常態において、上板４９およびロック板４０は、
ベローズ３２内部に挿入したスプリング３４によって上
方に付勢され、ロック板４０の脚片４２の突起４３がガ
イド孔２４の上端に当接してロック板４０の上動が規制
されるとともに、上板４９の嵌合爪５０の先端がロック
板４０の中央孔４７の下面に当接して、上板４９の上動
が規制される。

この状態において、上板４９の上面は蓋本体２０の上端
と同一平面上にあり、中瓶２の内部は、蓋本体２０の送
気口３０ａ、ベローズ３２の下孔３３および上孔３５を
介して外部と連通している。

いま、上板４９を下方に押し込むと、上板４９はキャッ
プ３６を押し下げつつ下降し、キャップ３６下面のリン
グ３８がベローズ３２の上孔３５を閉鎖すると同時に、
上板４９の下面がロック板４０の上面に当接する。

これによって、上板４９、ロック板４０、およびキャッ
プ３６が一体に下降し、ベローズ３２の上面は中央がキ
ャップ３６で、外周部はロック板４０のす１４６でそれ
ぞれ押圧される。

これによって、ベローズ３２内の空気が下孔３３および
送気口３０ ａを介して中瓶２内に送り込まれ、中瓶２
内の液体は揚水管９、側本体６の給水部８、注水管１０
を介して外部に注出される。

上板４９への押圧力を解除すると、ベローズ３２の上面
はスプリング３４によって上方に押し上げられ、ロック
板４０の脚片４２の突起４３がガイド孔２４の上端に当
接して常態に復帰する。

ここで、上板４９を誤って押圧したときに中瓶２内の液
体が流出しないようにロックする場合は、蓋本体２０の
凹部２７に突出したロック板４０のつまみ４５を第２図
中矢印穴方向に動かす。

ロック板４０は脚片４２の突起４３とガイド孔２４の水
平部との摺動によりガイドされて一体に回動するが、上
板４９およびベローズ３２は回転しない。

ロック板４０の脚片４２の突起４３がガイド孔２４の水
平部の端部に当接するとここで位置決めされ、この状態
で上板４９を下方に押圧しても１、ロック板４０の突起
４３がガイド孔２４の水平部に位置しているため下動せ
ず、したがって、ベローズ３２は圧縮されず、中瓶２内
の液体は外部に流出しない。

ロックを解除する場合は、ロック板４０のつまみ４５を
第２図中矢印穴方向とは逆方向に回転させ、つまみ４５
と突起４３とをそれぞれ摺動孔２５およびガイド孔２４
の垂直部に対応させればよい。

蓋本体２０は側本体６にねじ込んで取付ける形式に限ら
ず、蓋本体２０を側本体６に開閉自在にヒンジしたもの
でもよい。

以上の説明で明らかなように、本考案によれば蓋本体の
底部係止壁にベローズの下端厚肉部を密閉リングを介し
てねじ込み固定するようにしたので、ベローズを蓋本体
に簡単に固定できると共に、蓋本体の送気口とベローズ
の下孔とを気密的に連通させることができ、空気漏れお
よび熱の逃げがない。

また、中瓶の口部に対応する蓋本体の下面筒部の内周と
送気口の外周との間に環状の断熱中空部を形式したので
、中瓶の口部からの熱放散を食い止め、保温性能の勝れ
たエアーポットを得ることができる。

しかも、従来の中栓を省略したので、製造コストの大巾
な低減を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるエアーポットの上部の縦断面図
、第２図はその分解斜視図、第３図は要部の拡大断面図
である。 １・・・・・・胴板、２・・・・・・中瓶、３・・・・
・・口部、６・・・・・・側本体、８・・・・・・給水
部、２０・・・・・・蓋本体、２１・・・・・・筒部、
２８・・・・・・係止壁、２９・・・・・・密閉リング
、３０・・・・・・カバー、３０ａ・・・・・・送気口
、３１・・・・・・断熱材、３２・・・・・・ベローズ
、３２ａ・・・・・・下端厚肉部、３３・・・・・・下
孔、Ｂ・・・・・・中空部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 肩部を構成する肩本体に給水管を一体に設け、この肩本
   体の上部に有底かつ上方に開放した蓋本体を取付けると
   ともに、蓋本体の内部にベローズを収納し、このベロー
   ズを伸縮させることにより中瓶内に送気して上記給水管
   から中瓶内の液体を注出するエアーポットにおいて、上
   記蓋本体の底部上面に係止壁を突設すると共に底部中央
   に送気口を設け、ベローズの下孔を有する下端厚内部を
   上記係止壁に密閉リングを介してねじ込み固定すること
   により、上記送気口と下孔とを介してベローズ内部と中
   瓶内部とを気密的に連通させるとともに、上記蓋本体の
   底部下面に中瓶の口部に対応する筒部を垂設し、この筒
   部の内周と上記送気口の外周との間に断熱材を装填した
   環状の中空部を形成したことを特徴とするエアーポット
   。