JPS6028361Y2 - まほうびんの栓構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はまほうびんの栓構造に関する。

従来、まほうびんの栓としては、中瓶を内蔵したまほう
びんの口部を施栓する栓の下部を中瓶の瓶口内に深く挿
入し、この栓の下端部に弁体により開閉される開口を猛
威するとともに、栓の上部に上記開口と栓内部を介して
連通ずる注出口を猛威し、かつ栓の上面には上記弁体を
開閉動作させる操作部を設けた、いわゆるワンタッチ栓
が提供されている。

ところが、この種の栓は、まほうびんの口部に装着した
とき、中瓶の瓶口上端あるいはまほうびんの口部でパツ
キンにより密閉しているに過ぎないため、まほうびんを
転倒させたり携帯時に横にしたりすると、中瓶内の湯が
瓶口の上方まで流れ込んでしまう。

そのため、中瓶の瓶口部からの伝導による熱損失が多く
、保温性能の低下を招くという欠点があった。

本考案はかかる欠点に鑑みてなされたもので、栓が中瓶
の瓶口奥方でシールすることにより、熱損失を少なくし
保温性能を向上させたまほうびんの栓構造を提供しよう
とするものである。

以下、本考案を一実施例である添付図面にしたがって説
明する。

第１図において、１はまほうびんの外装体、２は外装体
１の内部に収納固定された真空製二重層からなる中瓶、
３は外装体１の口部１ａと中瓶２の瓶口２ａ上端との間
をシールする口ゴムである。

４は本考案の要部である栓で、この栓４は第２図に示す
ごとく栓カバー５とつまみ９と栓本体１４と弁受体２１
とスプリング２６とシール用パツキン２７と弁体２９と
で構成されている。

栓カバー５の上面にはつまみ９の操作部１０が突出する
孔６が形成されており、この孔６の下面両側にはつまみ
９の両側をスライド自在に支持するスライド溝７が猛威
されている。

また、栓カバー５の外側面には栓本体１４の注出口１５
と嵌合する切欠８を有している。

つまみ９の先端部には突片１１を右部下面には傾斜面１
２とこの傾斜面１２の終端位置に凹部１３とが設けられ
ている（第１図参照）。

栓本体１４の注出口１５上端両側には、上記つまみ９の
突片１１がスライド自在に係合する溝１６が形威され、
栓本体１４の注出口１５とは反対側側面には注出時の空
気取り込み孔１７が設けられている。

栓本体１４の上部外側面には、上記栓カバー５が嵌合す
る嵌合溝１８が形威され、下部外側面には把持部となる
多角形部１９が形威されている。

この栓本体１４はほぼ円筒形のもので、その下端部には
上記注出口１５と連通する開口２０が形威され、この間
口２０には３個の嵌合爪２２を有する弁受体２１が下方
より嵌着されている。

この弁受体２１の中央には筒体２３が一体に設けられ、
この筒体２３外周面から下部外周に形威した円板状押圧
板２４にわたって３本のリブ２５が一体成形されている
。

この弁受体２１のリプ２５上面は、筒体２３外周に挿通
されたスプリング２６の下端を支持している。

２７はリング状のシール用パツキンで、このパツキン２
７は上記弁受体２１の押圧板２４の外周に嵌着され、こ
の弁受体２１を栓本体１４の開口２０に嵌着したとき、
開口２０下面と弁受体２１の押圧板２４上面とでパツキ
ン２７を挟着固定しである。

したがって、栓本体１４と弁受体２１との間が完全にシ
ールされる。

上記パツキン２７の外周部には全周に薄肉舌片２８が一
体に周設されている。

弁体２９はその弁棒３０の上端部に形威した係止段部３
１にスプリング押え具３２を嵌着固定することにより、
スプリング２６はスプリング押え具３２と弁受体２１と
の間で保持される。

このスプリング２６により弁体２９は常時上方へ付勢さ
れ、弁体２９はパツキン２７に密着し、栓本体１４の開
口２０を閉鎖している。

弁体２９の上端は、上記つまみ９の傾斜面１２と当接可
能であり、つまみ９を前方（第１図左方）へスライドさ
せたとき、弁棒３０の上端が傾斜面１２と摺接し、弁体
２９を下方へ移動させる。

上記構成からなる栓４は外装体１の口部外周に着脱自在
に螺着され、螺着した状態で栓本体１４の外周面が口ゴ
ム３に圧着して瓶口２ａを密閉している。

なお、３３は外装体１の上端部外周に螺合自在な外蓋、
３４はコツプ、３５は下げ紐である。

つぎに、上記柱４の作動を説明する。

まず、通常時（非注出時）において弁体２９はスプリン
グ２６のばね力によって上方へ付勢され、弁体２９の上
面がパツキン２７と密着腰栓本体１４の開口２０を閉鎖
している。

したがって、この状態でまほうびんを転倒させたり横に
しても、湯が流出する心配がない。

また、パツキン２７の舌片２８は中瓶２の瓶口２ａ奥方
の内面に当接しているため、このパツキン２７と口ゴム
３とで仕切られた空間が一種の断熱空間となり、しかも
、まほうびんを横に倒しても、湯はパツキン２７の舌片
２８によって塞き止められるため、上記断熱空間内へ流
れ込むことがない。

したがって、中瓶２の瓶口２ａからの伝導による熱損失
は最少限に食い止められ、保温性能は大巾に向上する。

いま、つまみ９を前方（第１図左方）へスライドさせる
と、弁棒３０の上端がつまみ９の傾斜面１２と摺接して
下方へ押され、弁体２９はスプリング２６に抗して下方
へ移動し、パツキン２７と離間して栓本体１４の開口２
０を開く。

そのため、まほうびんを傾ければ、中瓶２内の湯は栓本
体１４の開口２０、栓本体１４内部、注出口１５を介し
て注出することができる。

一方、弁棒３０の上端は傾斜面１２の終端に形威された
凹部１３に嵌合するため、つまみ９はこの位置で係止さ
れる。

したがって、つまみ９の操作部１０を操作し続けなくと
も、開口２０を開いた状態で保持できる。

なお、上記実施例では栓本体１４の開口２０に弁受体２
１を嵌着し、この弁受体２１がスプリング２６の支持部
材、弁体２９のガイド部材、パツキン２７の取付部材と
しての３つの機能を有する場合を示したが、上記弁受体
２１を省略して、パツキン２７を栓本体１４の開口２０
に直接取付けてもよい。

また弁体２９は上記実施例のごとく上下方向に移動する
もののほか、栓本体１４の内部に進退自在に螺合される
ものでもよい。

さらに、パツキン２７のシール面は下面のほか、上面で
あってもよい。

以上のように、本考案によれば、弁座を構成するシール
用パツキンの外周部に舌片を周設し、この舌片が中瓶の
瓶口奥方の内面に当接するようにしたので、このパツキ
ンは弁体とのシール性を向上させるだけでなく、この舌
片の当接部とまほうびんの口部シール部との間に断熱空
間を形威し、中瓶内の湯が直接中瓶の口部付近に接触す
ることがない。

したがって、まほうびんを転倒させたり携帯時に横にし
ても中瓶口部からの伝導による熱損失を防止でき、保温
性能を向上させることができる。

しかも、上記舌片はシール用パツキンと一体品であるた
め、部品点数が増加することがなく、組立も容易である
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるまほうびんの上部の縦断面図、
第２図は本考案の要部である栓の分解斜視図である。 １・・・・・・外装体、１ａ・・・・・・口部、２・・
・・・・中瓶、２ａ・・・・・・瓶口、３・・・・・・
口ゴム、４・・囲枠、９・・・・・・つまみ、１０・・
・・・・操作部、１４・・・・・・栓本体、１５・・・
・・・注出口、２０・・・・・・開口、２１・・開弁受
体、２６・・・・・・スプリング、２７・・・・・・シ
ール用パツキン、２８・・・・・・舌片、２９・・・・
・・弁体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中瓶を内蔵したまほうびんの口部を施栓する栓の下部を
   中瓶の瓶口内に深く挿入し、この栓の下端部に弁体によ
   り開閉される開口を猛威するとともに、栓の上部に上記
   開口と栓内部を介して連通ずる注出口を形成腰かつ栓の
   上面には上記弁体を開閉動作させる操作部を設けてなる
   まほうびんの栓構造において、上記開口に上記弁体が当
   接するシール用パツキンを装着腰このシール用パツキン
   の外周部全周に外方に向は突出する薄肉舌片を一体に周
   設し、この舌片の先端が中瓶の瓶口内面に当接するよう
   にしたまほうびんの栓構造。