JPS582255Y2 - ポンプ注液式液体容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液体容器上部の蓋体内に収容されたエアーポン
プからの加圧空気を液容器内に吹き込み、該液容器内の
液体を液容器内外を連通ずる一連の液体通路を通して外
部へ押し出すようにしたポンプ注液式の液体容器に関す
るものであり、更に詳しくは、そのようなポンプ注液式
液体容器における液体通路の開閉機構に関するものであ
る。

以下、添付の図面を参照して本考案の実施例にかかるポ
ンプ注液式液体容器を説明する。

第１図において符号１は液体容器本体、２は液体容器本
体１に対して蝶番装置３によって枢動開閉自在に枢着さ
れた蓋体、４は液体容器本体１内に配設された液容器、
５は液体容器本体１上部に取付けられた下口部材、６は
蓋体２内に配設されたベローズ式のエアーポンプ、７は
該エアーポンプ６を押圧操作するための押圧板、８は下
口部材５のほぼ中央に液容器４の開口９と連通する如く
形成された栓差込穴、１０は該栓差込穴８に嵌装される
栓体、１１は液容器内管、１２は液容器外管、１３は注
出補助管である。

前記栓体１０内には、エアーポンプ６からの加圧空気を
液容器４内に圧送するための通気路１４と液容器内外管
１１．１２を連通ずるための通水路１５とが形成されて
いる。

又、栓体１０には、その外周中程にシールパツキン１６
が装着されており、該シールパツキン１６によって栓体
１０と栓差込穴８との間を密封するようになっている。

前記栓内通水路１５は、栓体１０のほぼ中心部にあって
液容器内管１１と連通ずる縦水路１５ａと液容器外管１
２と連通ずる横木路１５ｂとからなっており、これら縦
水路１５ ａと横水路１５ ｂとは縦水路１５ ａ上端
において連通口１７によって連通せしめられている。

前記縦水路１５ａ内には、通水路１５を開閉するための
弁体１８と該弁体１８下方にあって弁体１８の下動開弁
範囲を規制する受台兼用の水流遮蔽板２１とが配設され
ている。

前記弁体１８は、該弁体１８下面と水流遮蔽板２１上面
との間に介在せしめられたスプリング１９によって上動
閉弁方向に付勢されている。

この弁体１８は、前記連通口１７を開閉する円錐形の弁
部１８ ａと栓体１０上面に突出する弁棒１８ｂとから
なっている。

該弁棒１８ ｂの上端突出部は、栓体１０上面に気密的
に取付けられた伸縮性あるいは可撓性の膜状パツキン２
０によって覆蓋されている。

前記水流遮蔽板２１は逆傘状に形成されており、弁体１
８開弁時に（第３図図示）弁体１８の弁部１８ａ下面を
覆う如くされている。

即ち、水流遮蔽板２１の径は弁体弁部１８ ａの径より
も少なくとも大きくされている。

この水流遮蔽板２１は、注液時において液容器内管１１
から縦水路１５ ａに流入する水流を側周方向に秦゛内
して弁部１８ ａ下面に直接当たるのを防止する作用を
なす。

弁体１８は、一定高さだけ押し下げられると、スプリン
グ１９が収縮限界となり、それ以上下動しないようにさ
れている。

なお、本実施例においては、弁体１８の下動開弁範囲は
、スプリング１９の収縮限界によって決定されるように
なっているが、これに代えて、水流遮蔽板２１上面に弁
体弁部１８ ａと当接する突起等を形成して、弁体１８
の下動開弁範囲を決定するようにしてもよい。

前記弁体１８は、後述するようにエアーポンプ６の作動
に連動して上下動するようになっており、ポンプ休止時
には、スプリング１９によって上方に付勢されてその弁
部１８ ａが連通口１７を閉塞し、ポンプ作動時には後
述する押圧杆２２によって弁体１８が押し下げられて連
通口１７を開放させるように作用する。

一方、蓋体２内に収容されたエアーポンプ６は、天板２
３と底板２４との間にゴム膜等の可撓性を有する膜材（
いわゆるベローズ）２５を介在させて構成されており、
天板２３を押圧板７で押し下げることによって駆動され
るようになっている。

天板２３のほぼ中央部には、ポンプ吸入口２６が形成さ
れており、該ポンプ吸入口２６には吸入弁２７が配設さ
れている。

更に、該吸入弁２７とポンプ底板２４との間には、ポン
プ伸長用のスプリング３６が介在せしめられている。

前記ポンプ底板２４は蓋体２の底蓋を兼用しており、そ
の中央部には後述する押圧杆２２を貫通せしめるための
貫通孔２８とポンプ吐出口２９とが形成されている。

なお本実施例では、貫通孔２８とポンプ吐出口２９とを
別々に形成しているが、貫通孔２８をしてポンプ吐出口
を兼用せしめてもよい。

前記吸入弁２７の中央部には、押圧板７中央部に垂設さ
れた弁部え筒３０内に嵌挿される筒部２７ ａが一体に
形成されており、該筒部２７ ａ内には、栓内通水路１
５に設けた弁体１８を押し下げるための押圧杆２２が下
向きに配設されている。

該押圧杆２２は、筒部２７ ａ内で上下方向に摺動自在
とされており、且つスプリング３１によって下方に付勢
されている。

又、押圧杆２２の下端部は、ポンプ座板２４の貫通（Ｌ
２８より下方に突出されて前記弁体１８の弁棒１８ ｂ
の直上方に近接せしめられている。

この押圧杆２２は、押圧板７を押圧するとスプリング３
１によって付勢されてポンプ天板２３及び吸入弁２７と
ともに下動し、弁体１８をスプリング１９に抗して押し
下げて連通口１７を開放させるように作用する。

なお、弁体１８がその下方のスプリング１９の収縮限界
まで押し下げられると、押圧杆２２はそれ以上下動する
ことができず、ポンプ天板２３及び吸入弁２７のみが押
し下げられる。

前記ポンプ底板２４下面には、前記貫通孔２８及びポン
プ吐出口２９を囲繞する如くに、環状パツキン３２が取
付けられており、該環状パツキン３２は蓋体２閉蓋時に
栓体１０上面に圧接されてその内部にエアーポンプ６と
栓内通気路１４とを連通ずる空気室３３を形成する如く
されている。

図面中、符号３４は押圧板ロック用のロック部材、３５
は注出補助管用の保護ケースをそれぞれ示している。

次に図示のポンプ注液式液体容器の使用方法並び゛にそ
の作用を説明する。

押圧板７を押圧すれば、エアーポンプ６が収縮して加圧
空気がポンプ吐出口２９から空気室３３及び栓内通気路
１４を通って液容器４内に吹き込まれる。

この時、栓内通水路１５内に設けた弁体１８は、第３図
に示すようにエアーポンプ６と連動する押圧杆２２によ
って押し下げられて連通口１７を開放させており、液容
器４内に吹き込まれた加圧空気によって液容器内液が液
容器内管１１．栓内通水路１５、液容器外管１２及び注
出補助管１３を通って外部へ注出される。

押圧板７から手を離すと、エアーポンプ６がスプリング
３６によって伸長して押圧板７が復帰するとともに、弁
体１８も押圧杆２２の押圧力が解除されてスプリング１
９によって押し上げられ、連通口１７を閉塞する。

このポンプ注液式液体容器においては、弁体１８下方の
栓内通水路１５内に設けられた水流遮蔽板２１によって
、注液時における液流が第３図に矢印Ｗで示すように、
側周方向に案内されて弁体１８下面に直接当たらないよ
うにされているため、液流の圧力によって弁体１８が上
下動するのが防止されることとなり、栓内通水路１５内
における液流の流通状態が円滑となる。

又、エア−ポンプ６休止時には、弁体１８が連通口２３
を常に閉塞しているので、誤ってポットを転倒したとき
でも、液容器内液が外部に漏出することがなく、シかも
外気が液容器４内に流入することもないので保温力の低
下を防止することもできる。

なお、本実施例では、蓋体２は蝶番装置によって開閉自
在に取付けられているが、他の実施例では、蓋体２は液
体容器本体１に対して蝶番装置を使用しないで適宜の方
法で着脱自在に取付けることができる。

続いて本考案のポンプ注液式液体容器の効果を以下に列
記する。

即ち、本考案によれば、 （１）栓体１０内の通水路１５の途中に配設された通水
路開閉用の弁体１８がエアーポンプ６と連動して開弁す
るようにしたので、エア−ポンプ６休止時には、通水路
１５は閉塞されることとなり、ポット転倒時の液容器内
液の外部への漏出を防止することができるとともに、液
容器４内への外気の流入が防止されて、保温力が著しく
向上する、（２）前記弁体１８下方の通水路１５中に、
該弁体１８の下動開弁範囲を規制する水流遮蔽板２１を
設けて、開弁時に該水流遮蔽板２１をして前記弁体１８
の下面を覆わしめる如くしたので、注液時における液流
が弁体１８下面に直接当らなくなって弁体１８の液流圧
による上下動が防止される結果、通水路１５内における
液流の流通状態の円滑化を計ることができるとともに、
押圧板の押圧力を軽減することができる、 （３）水流遮蔽板２１と弁体１８との間に、弁体１８を
上動閉弁方向に付勢するスプリング１９を介設したので
、水流遮蔽板２１がスプリング１９のための受座を兼用
することとなるとともに、スプリング１９が栓内通水路
１５に設けられることとなり、スプリング受座用の部材
およびスプリング設置用の空間を特別に設ける必要がな
く、弁機構のコンパクト化および低コスト化を計り得る
、 等の実用的な効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかるポンプ注液式液体容器
の上部縦断面図、第２図は第１図のＡ部拡大図、第３図
は第１図のポンプ注液式液体容器におけるポンプ作動時
のＡ部拡大図である。 １・・・・・・液体容器本体、２・・・・・・蓋体、４
・・・・・・液容器、６・・・・・・エアーポンプ、８
・・・・・・栓差込穴、９・・・・・・液容器開口、１
０・・・・・・栓体、１４・・・・・・通気路、１５・
・・・・・通水路、１８・・・・・・弁体、２１・・・
・・・水流遮蔽板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液体容器本体１の液容器４の開口９と連通する栓差込穴
   ８に、内部に通水路１５を有する栓体１０を嵌装し、蓋
   体２内に配設されたエアーポンプ６からの加圧空気を前
   記液容器４内に吹込み、該加圧空気によって液容器４内
   の液体を外部へ押し出すようにしたポンプ注液式液体容
   器であって、前記栓内通水路１５の途中には、通水路開
   閉用の弁体１８を前記エアーポンプ６と連動して下動開
   弁する如く配設するとともに、該弁体１８下方の通水路
   １５中には、該弁体１８の下動範囲を規制する水流遮蔽
   板２１を設け、更に、該水流遮蔽板２１と前記弁体１８
   どの間には、該弁体１８を上動閉弁方向に付勢するスプ
   リング１９を介設したことを特徴とするポンプ注液式液
   体容器。