JPS5819947Y2 - 農用トラクタのステップ構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、農用トラクタにおけるステップの構造に関す
るものである。

農用トラクタにおいては、ミッションケースの左右両側
にステップが取付けられ、乗車中及び乗降時には、常に
このステップに足を載せて行なうようになっているが、
一般に、このステップの外側には、後輪及び該後輪を覆
うフェンダが、該ステップの中間よりも前方に突出し、
ステップの半分以上はこれらによって覆われている。

そのため、乗降に際しては、これらフェンダ及び後輪よ
りも前部側へ露出した部分に足を掛ける必要があるが、
従来、この足掛かり部分の面積が小さく、乗り降りが非
常に不便であるという欠点があった。

本考案は、このような従来例の欠点に鑑みてなされたも
ので、ステップの前方に、熱風防止板と一体となったサ
ブステップを設けたことを特徴とするものである。

本考案の構成を一実施例を示す図面に基づいて説明する
と以下の通りである。

図において、Ｉａ、１ｂは、ミッションケース２の左右
両側に、ブラケット３，４にて取付けられるステップで
あって、該ステップ１ａ、１ｂの上面には、足の大きさ
よりもやや大きい程度のクッション５ａ、５ｂが敷設さ
れるとともに、その外縁部の前半は外方に大きく突出６
ａ ｔ ６ ｂせしめられている。

７ａ 、７ｂは、後輪（図示せず）を覆うフェンダであ
って、ミッションケース２後部のリヤケース８より左右
に突出するリヤアクスルハウジング９ａ 、９ｂに、ブ
ラケット１０ａ。

１０ｂを介して取付けられ、その下部前端は、前記のス
テップｌａ、１ｂに固定されている。

１１は、リヤケース８に載置される油圧リフト、１２は
、該油圧リフト１１の上方に取付けられるシートである
。

１３は、上記ミッションケース２の前部側に連結される
クラッチハウジングであって、このクラッチハウジング
１３の中間上部には、ブラケット１４を介して、燃料タ
ンク１５を載置する載置台１６が取付けられ、該タンク
載置台１６の前端を支持すべくクラッチハウジング１３
の前端に取付けられた取付板１７には、前方エンジン１
８からの熱風が、燃料タンク１５に当るのを防止するエ
アカットプレート１９が固着されている。

しかして、２０ ａ 、２０ ｂは、クラッチハウジン
グ１３の左右両側において、その前端を、前記エアカッ
トプレート１９の下端にボルト２１にて固定し、後端を
、ステップｌａ、１ｂの前端にボルト２２にて固定した
熱風防止板であって、広幅に形成されたその後半部は、
第１図に示すように、ステップ１ａ、ｌｂと略同一平面
に構成してサブステップ２３ ａ ＞ ２３ ｂとされ
、狭幅に形成された前半部は、傾斜状に屈曲されて、エ
ンジン１８からの熱風がステップ１ａ、Ｉｂ上に吹き込
まないようにした遮壁部２４ ａ ｔ ２４ ｂとしで
ある。

また、前記サブステップ２３ａ 、２３ｂ部は、第２図
に示すように、前方に向って狭幅となるよう、その外端
縁２５ ａ 、２５ ｂが約２０°の角度で傾斜状に切
り落されて、乗降をより楽にしている。

第２図に示す２６は、クラッチペダル２７が突出するた
めの開口、２８は、一方のブレーキペダル２９が突出す
るための開口部であって、何れも上記サブステップ２３
ａ 、２３ｂ後端より切れ込んだ後部開放状としている
。

なお、図中３０ａ 、３０ｂは、その下端をステップ１
ａ、１ｂの後端に取付けたダストカバーで、上端はシー
ト１２下部の適宜のフレームに取付けられている。

また、３１はステアリングロッド、３２は変速レバーを
示す。

本考案は上記のような構成であり、このように本考案は
、ステップの前方に、エンジンからの熱風がステップ上
に吹き込むのを防止する熱風防止板を設け、この熱風防
止板の概略後半部を前記のステップと略同一平面に形成
して、該ステップに連設するサブステップとしたことを
特徴とするものであり、従来フェンダと後輪とに邪魔さ
れて足掛かり部分の少なかったステップは、このサブス
テップによって大きく拡張され、トラクタへの乗り降り
が非常に楽になるとともに、この熱風防止板の前半部に
より、ステップ上方足元部への熱風の吹き込みが防止さ
れると同時に、前方からの泥水の飛散が防止されること
になって、トラクタの乗降性と居住性の向上が一挙に実
現されたものである。

更に、本考案によれば、上記サブステップの後端から切
れ込んだ開口部を形威し、この開口部よりブレーキまた
はクラッチの操作ペダルを突出させているから、熱風防
止板等に穴を設けて突出させるものと異なって、組み込
み時、後端開放状の開口部を前方または上方より単純に
各ペダルへ嵌合させればよく、該ペダルを穴へ通す必要
がないから組立が容易となる効果が得られる。

なお、前記のサブステップは本実施例の如く、その外端
縁を切落して前方に向って狭くなるような傾斜状に構成
すれば、乗り降りがより楽になる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す側面図、第２図は平面
図である。 １ａ、１ｂ・・・ステップ、１８・・・エンジン、２０
ａ。 ２０ｂ・・・熱風防止板、２３ａ、２３ｂ・・・サブス
テップ、２６ 、２Ｂ・・・開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ステップの前方に、エンジンからの熱風がステップ上に
   吹き込むのを防止する熱風防止板を設けるとともに、こ
   の熱風防止板の概略後半部上面を、前記のステップと略
   同一平面に形成して、該ステップに連設するサブステッ
   プとし、このサブステップ後端から切れ込んだ後端開放
   状の開口部よりブレーキまたはクラッチの操作ペダルを
   上方へ突出させたことを特徴とする農用トラクタのステ
   ップ構造。