JPS5819815B2 - ジヤマホキヨウコウホウ

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【発明の詳細な説明】この発明は地山保護のために実施される地山補強工法に
関するものである。

一般に地山の法面保護工事において、プレキャストコン
クリート部材もしくは鋼製部材からなる法枠用部材を法
面に配置して法枠を組立てる構造のものが多い。

ところでプレキャストコンクリート部材は重量が大きく
、急斜面での施工は困難であり、鋼製部材は比較的高価
で、その耐触性についても問題がある。

また、型枠と鉄筋篭とを予め一体に形成したユニットを
地山上に設置して連結し、コンクリートを注入してなる
構造のものも開発されつつあるが、この場合ユニットを
組立てる手間を要する等の問題があった。

この発明は前記従来の問題に対処するために提案された
ものであり、型枠内部に鉄筋を配筋する必要がなく、充
分な強度を有して地山を保護しうる補強工法を提供する
ものである。

以下この発明を図示する実施例について説明する。

法面の地山１上に浅い凹溝２が形成され、その凹溝２に
は所定間隔にアンカー鉄筋３が植込まれている。

両側型枠４，４は鋼板、プラスチック板等の板状の型枠
からなり、その両型枠４，４をその間にアンカー鉄筋３
が介在するように凹溝２に配置し、格子状あるいは網成
状等に溶接、ボルト等により連結組立る。

次いで第１図に示すように、まず型枠４，４においてそ
の基部にリング状、折曲状等のスチールファイバーを混
入したモルタル、コンクリート等のモルタル類５を所定
厚さに吹付け、次いでモルタル類５上に通常のコンクリ
ート、モルタル類６を吹き付け、次に再びモルタル類５
を吹き付ける。

以上のように法枠の引張り側に集中的あるいは層状に、
モルタル類５とモルタル類６を吹付けて法枠を形成する
。

以上のように構成された法枠間には芝張り、玉石詰等を
施工する。

型枠４，４は脱型あるいは埋殺しにしてもよい。

さらに地山の凹凸が著しい場合には薄鋼板、波板等を使
用して地山の凹凸に対応できるようにした変形可能なフ
レキシブルな型枠を使用する。

なお法枠は前記のような構成である必要はなく、たとえ
ば第３図に示すようにモルタル類６の中心にコンクリー
ト５を打設して法枠を形成してもよく、第３図、第４図
に示すように種々の構成が考えられ、図示する実施例に
限定されるものではない。

また第６図に示すようにスチールファイバーを混入した
モルタル類だけで箱型構造とする事も可能である。

この発明は以上の構成からなり、法枠の内部に鉄筋を配
筋せず法枠を所定間隔で植込んだアンカー鉄筋により補
強することにより省力化したものであり、作業条件の悪
い法面であっても型枠は板体で構成でき、モルタル等は
吹付作業でできるから斜面における作業はきわめて容易
である。

なお、モルタルにスチールファイバーを混入したものを
使用するときは鉄筋を配筋したものに相当する強度を有
する法枠を形成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は法面に形成した法枠の構成を示す縦断
面図、第３図、第４図、第５図、第６図は異なる実施例
を示す縦断面図。１・・・・・・地山、２・・・・・・凹溝、３・・・・
・・アンカー鉄筋、４・・・・・・型枠、５・・・・・
・モルタル類、６・・・・・・モルタル類。

【特許請求の範囲】

１地山上に浅い凹溝を形成し、凹溝にはその両側に板
状型枠を設置し、かつ凹溝内に所定間隔にアンカー鉄筋
を植込み、次いで前記型枠間に鉄筋を配筋することなく
モルタルまたはコンクリート類を吹付けにより充填する
ことを特徴とする地山補強工法。