JPS5819045Y2 - 車輌のエアコン装置の通路開閉装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車輌のエアコン装置内部の空気通路を開閉する
のに用いられる開閉装置の改良に関する。

更に詳細には、空気通路を開閉する開閉板、即ちエアコ
ンダンパの周縁部に可撓性のシール部材等を囲繞設置す
るとともに、シール部材の外側面を外方へ膨出せしめ、
一方通路内壁のダンパ受部には、該通路内壁より通路内
側に突出し、前記シール部材膨出部と嵌合する凹部等の
係合部を設け、ダンパによるシール性の向上とダンパ操
作荷重の軽減、更にはダンパ閉止時の衝撃音の抑制を図
った車輌のエアコン装置の通路の開閉装置に関する。

第３図は車輌のエアコン装置の概略を示し、装置１はハ
ウジング２で囲まれたファン３、コア４等を備え、ハウ
ジング２内の通路５、インストルメントパネル６内の通
路７は夫々連通せしめられ、ハウジング２内の通路５や
インストルメントパネル６内の通路７、車室内への開口
８等にはダンパと称される開閉板９・・・が設けられ、
これが開閉で車室内への暖気、冷気の供給、遮断、調整
等を行っている。

以上のエアコン装置１の通路の開閉を行う開閉板、即ち
ダンパは開閉作動の速度が速いと相手方シール面との間
に衝突音が発生する。

そこで第２図に示される如くダンパ１０の先端部上下に
発泡ウレタンスポンジ等のクッション材１１を貼着等し
、通路内壁１２に設けた突部１３と衝合せしめ、シール
を行うとともに衝撃を緩和する手段が講じられている。

しかしながらかかる従来手段は、衝撃音吸収のためには
かなり厚さの吸収部材が必要となり、スペース的にも空
気抵抗等の性能上の点でも問題が多い。

特にシールのためスポンジを撓普せるとこれが反発力で
ダンパの操作荷重が大きくなったり、操作フィーリング
に悪影響を及ぼす。

本考案者等は車輌のエアコン装置における通路開閉装置
の上記した問題点を解決すべく本考案をなしたものであ
る。

本考案の目的とする処は、開閉板の周縁部を覆う如く発
泡ウレタンスポンジの如き可撓部材を囲繞設置し、該部
材の外側面を外方へ膨出せしめ、一方通路内壁の開閉板
ストッパー手前には、上記膨出部と係合する部分を内壁
内方へ突設した車輌のエアコン装置の通路開閉装置を提
供する。

従って本考案の目的とする処は、開閉板がシール面であ
るストッパーに衝合する手前の係合部で、これが周縁の
可撓部材の膨出部が接触してたわんで衝合スピードをゆ
るめ、衝撃を緩和せしめるとともに、この膨出部と係合
部との係合によるフリクションでシール性を高め、且つ
該位置での保持を確実に行い、更に開閉板の長さ方向の
７リクシヨンによるシール、保持により操作荷重を軽減
する等した車輌のエアコン装置の通路開閉装置を提供す
る。

次に本考案の一実施例を添付図面に従って詳述するっ 第１図は本考案を示す縦断面図で、２０はエアコン装置
の空気通路を示す。

通路２０の内壁２１は弧状に形成され、これが下部には
ストッパー２２が内方へ突設されている。

このストッパー２２の手前には内壁２１の面と平行、或
は略平行で、ストッパー２２より充分に突出量の少ない
係合壁２３が突設され、係合壁２３の上端と内壁２１と
の境界部には斜面２４をもって構成される。

２５は開閉板であるダンパで、ダンパ２５の基端は操作
軸２６に結着され、これが回動で開閉揺動し、ダンパ２
５の先端部にはこれの上下及び前端縁を覆う如く発泡ウ
レタンスポンジの如き可撓部材２７を囲繞設置し、この
部材２７の先端部はダンパ２５の前端縁前方へ膨出２８
する。

この膨出部２８の膨出量は既述の内壁２１とこれが先端
との間にはクリアランスＳが保持され、ダンパ揺動時に
内壁２１ど接触しないように設定するとともに、前記保
合壁２３より長く設定し、膨出部２８の前部が係合壁２
３と干渉する如く設定する。

ダンパ２５は通路２０の開放時には通路２０の内壁２１
とは干渉せず、これが閉止の途中においては第１図の想
像線で示す如く内壁２１と膨出部２８前端との間にはク
リアランスＳが維持され、ダンパ２５の開閉揺動は円滑
になされる。

ダンパ２５の閉止動において、これがストッパー２２に
衝合する手前で可撓部材２７の膨出部２８の前端部が係
合壁２３に衝合し、膨出部２８はたわんでこれの前端と
壁２３は摩擦接触し、ダンパ２５の閉止揺動速度は減速
さ・れ、部材２７の下面がストッパー２２に衝突する。

膨出部２８の壁２３との干渉は斜面２４により円滑にな
される。

以上によりダンパ２５のストッパー２２との衝撃は手前
の係合壁２３と可撓部材膨出部との干渉で減速されて緩
和される。

又可撓部材２７のダンパ２５の揺動半径方向へのたわみ
による弾性、フリクションが働りため、ダンパ２５をス
トッパー２２に押し付ける力が少なくてシール性及びこ
の位置での保持力を高め、従って操作荷重の小さなもの
で良いこととなる。

更に上記によりシール部材である可撓部材の肉厚を大き
くする必要がなく、従ってこれのストッパーとの間の反
発力も小さくなり、或はなくなり、操作荷重やシールの
ための荷重は上記と併せ小さなもので良い。

以上図示例では係合壁２３はフラットか内壁２１の面と
平行するとしたが、幾分凹状としても良く、膨出部２８
の断面形状も撓曲し易く、シール性を高める等のため任
意な形状を採用することができる。

以上で明らかな如く本考案によれば、通路開閉用ダンパ
のストッパー衝突時の衝撃を緩和し、衝突音を可及的に
減少せしめるとともに、以上を小さな操作荷重で操作可
能とし、且つシール性の向上、保持の向上を図り、シー
ル性、保持の向上と操作荷重の軽減という相反する要求
を合理的にマツチングさせることができる。

又以上をダンパ側の可撓部材に膨出部を設け、通路内壁
のストッパー手前に突部を設けるだけで達成し、構造簡
単、簡易に上記を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦断面図、第２図は従
来手段〇−例を示す同様の図、第３図はエアコン装置の
説明図である。 尚図面中、２０は通路、２１は内壁、２２は開閉板受部
、２３は係合する部分、２５は開閉板、２７は可撓部材
、２８は膨出部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エアコン装置の空気通路内に設けられる開閉板の周縁部
   を覆う如く可撓部材を囲繞設置し、該可撓部材の外側面
   に外方へ膨出する膨出部を形成し、上記開閉板の揺動軌
   跡に対応した通路内壁には上記可撓部材側部への衝合を
   自在としたストッパーを内方に突設するとともに、該ス
   トッパーの手前の上記開閉板側の通路内壁には開閉板の
   閉止励時に上記可撓部材の膨出部との弾接を自在とした
   所定幅の係合壁を前記通路内壁に略平行させて突設した
   ことを特徴とする車輌のエアコン装置の通路開閉装置。