JPH1193393A - 巾 木 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤の塗布量を最小限にできるとともに塗
布位置を一定にする事ができ、接着剤の水分の吸収を最
小限にする事で巾木の乾燥収縮を回避することができる
巾木を提供する。 【解決手段】 巾木１の裏面に接着剤塗布部２と、接着
剤塗布部２より窪んだ接着剤非塗布部３を形成する。こ
の巾木１を用いた場合には、接着剤非塗布部３は窪んで
いるので接着剤塗布部２にのみ接着剤を塗布することが
容易であり、容易に必要最小限の接着剤を塗布すること
ができる。また、接着剤非塗布部は窪んでいるので、巾
木取付時に接着剤塗布部からはみ出した接着剤を収容す
ることができ接着剤が外部にはみ出しにくいので施工が
容易である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、接着剤による収縮
を減少し、かつ確実に取り付けることができる巾木に関
する。

【０００２】

【従来の技術】巾木は通常木製であり、壁下地に接着ま
たは、接着と釘を併用して取り付けられる。巾木の裏面
側は従来は平面状に仕上げられており、巾木の裏面全面
或いは巾木の裏面の一部に接着剤を塗布し、壁下地に当
接して圧着すると共に釘などを表面側から打ち込んで固
定していた。従来の巾木を用い、裏面全面に接着剤を塗
布した場合には、接着剤の水分を巾木が多量に吸収し、
接着剤の乾燥に伴い、巾木が吸収した水分が発散する過
程で、巾木の木材が収縮する事があり、床面と巾木の下
端間に隙間が生ずることがあった。また、この問題を解
決するため、巾木の裏面に部分的に接着剤を塗布した場
合には、接着剤の塗布量を一定にすることが難しく、そ
の塗布位置も一定に成りにくい為作業性が悪く、また作
業が確実に行われなかった場合には接着不良が生ずる恐
れがあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は接着剤
の塗布量を最小限にできるとともに塗布位置を一定にす
る事ができ、接着剤の水分の吸収を最小限にする事で巾
木の乾燥収縮を回避することができる巾木を提供するこ
とである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明では、巾木の裏面に接着剤塗布部と、接着剤塗
布部より窪んだ接着剤非塗布部を形成する。この巾木を
用いた場合には、接着剤非塗布部は窪んでいるので接着
剤塗布部にのみ接着剤を塗布することが容易であり、容
易に必要最小限の接着剤を塗布することができる。ま
た、接着剤非塗布部は窪んでいるので、巾木取付時に接
着剤塗布部からはみ出した接着剤を収容することができ
接着剤が外部にはみ出しにくいので施工が容易である。

【０００５】また、接着剤塗布部の表面側には溝状の釘
打ち部を形成した場合には、表面の釘打ち部に釘を打つ
ことにより、自動的に裏面が窪んでおらず壁下地に当接
している接着剤塗布部に釘を打つことができ、施工が容
易である。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を示す図
面に基づき説明する。図１（ａ）は本発明の巾木１の取
付状態を示す分解断面図である。図において２ａは上部
接着剤塗布部、２ｂは下部接着剤塗布部、３は接着剤非
塗布部、４は釘打ち部である。

【０００７】上部接着剤塗布部２ａは平面状であり接着
剤非塗布部３より突出し、巾木１の裏面上端から連続し
て設けられている。また、下部接着剤塗布部２ｂも同様
平面状であり、接着剤非塗布部３より突出し、巾木１の
裏面下端から連続して設けられている。上部接着剤塗布
部２ａの表面側には溝状の釘打ち部４が設けられてい
る。また、本実施の形態の巾木１は、木製であり、表面
側には塩化ビニール等で構成された木目模様の化粧シー
トが張りつけられており、表面側の上端の角部は面取り
がされている。

【０００８】本巾木の施工方法について説明する。先ず
接着剤を、上部接着剤塗布部２ａ、下部接着剤塗布部２
ｂに塗布する。このとき、接着剤を各接着剤塗布部２
ａ、２ｂ全面に塗布しても良いし、壁下地に押圧したと
きに各接着剤塗布部２全面に広がる程度の量塗布しても
よい。次に巾木１を壁下地に圧着する。このとき、接着
剤非塗布部３は窪んでいるので接着剤塗布部２からはみ
出した接着剤を収容することができ、この場合でも接着
剤非塗布部３には接着剤が付着しにくくなっている。

【０００９】次に表面の溝状の釘打ち部４に釘５を打ち
込み巾木１を固定する。釘打ち部４は上部接着剤塗布部
２ａの表面側に位置し、釘打ち部４に釘５を打ち込むこ
とにより自動的に突出し壁下地に当接した上部接着剤塗
布部２ａに釘打ちすることが出来るので、誤って裏面側
が窪んだ接着剤非塗布部３に釘打ちしてしまうことがな
くその取付を確実に行いうる。また釘打ち部４は溝状に
窪んでいるので釘５の頭部が見えにくくなるので美観を
保つことができる。

【００１０】本実施の形態では接着剤塗布部２を上下に
設けたが、場合によっては一か所でもよく、上端、中央
部、下端等種々設定しうる。この接着剤塗布部２は、必
要な接着力を満たすようその面積を設定すればい。この
面積が小さいほど巾木１が吸収する接着剤の水分量が少
なくて済むので、この接着剤塗布部２の面積は最小限に
する事が好ましい。

【００１１】また、本実施の形態では溝状の釘打ち部４
を設けたが、接着のみで十分固定できる場合には釘打ち
部４は不要である。さらに、本実施の形態では断面四角
形の溝状の釘打ち部４を設けたが、溝の形状は四角形に
限らず、三角形状、半円状、スリット状等であってもよ
い。また、必要な場合には下部接着剤塗布部２ｂの表面
側にも釘打ち部を設けてもよい。

【００１２】

【発明の効果】本発明は以上の通りであり、巾木の裏面
に接着剤塗布部と、接着剤塗布部より窪んだ接着剤非塗
布部を形成する。この巾木を用いた場合には、接着剤非
塗布部は窪んでいるので接着剤塗布部にのみ接着剤を塗
布することが容易であり、容易に必要最小限の接着剤を
塗布することができる。また、接着剤非塗布部は窪んで
いるので、巾木取付時に接着剤塗布部からはみ出した接
着剤を収容することができ接着剤が外部にはみ出しにく
いので施工が容易である。

【００１３】また、接着剤塗布部の表面側には溝状の釘
打ち部を形成することにより、表面の釘打ち部に釘を打
つことにより、自動的に裏面が窪んでおらず壁下地に当
接している接着剤塗布部に釘を打つことができ、施工が
容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示す分解縦断面図であ
る。

【図２】本発明の巾木の施工後の状態を示す縦断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 巾木 ２ 接着剤塗布部 ３ 接着剤非塗布部 ４ 釘打ち部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 裏面に接着剤塗布部と、接着剤塗布部よ
   り窪んだ接着剤非塗布部が形成されていることを特徴と
   する巾木。
2. 【請求項２】 接着剤塗布部の表面側には溝状の釘打ち
   部が形成されていることを特徴とする請求項１記載の巾
   木。