JPH1192935A - 耐摩耗性硬質炭素被膜 - Google Patents

耐摩耗性硬質炭素被膜

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JPH1192935A
JPH1192935A JP27347497A JP27347497A JPH1192935A JP H1192935 A JPH1192935 A JP H1192935A JP 27347497 A JP27347497 A JP 27347497A JP 27347497 A JP27347497 A JP 27347497A JP H1192935 A JPH1192935 A JP H1192935A
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JP
Japan
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hard carbon
film
carbon coating
coating
hardness
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JP27347497A
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Michio Kondo
道雄 近藤
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工コストの増大を招くことなく、基材上に
形成した硬質炭素被膜表面を容易に平滑化でき、これに
より基材表面に形成した硬質炭素被膜による相手材の過
度の摩耗を抑制することが可能な耐摩耗性硬質炭素被膜
を提供すること。 【解決手段】 基材10上に直接又は中間層を介してビ
ッカース硬度HVが800以上の硬質炭素被膜11を形
成すると共に、該硬質炭素被膜11の表面に、さらに、
前記硬質炭素被膜11よりもビッカース硬度が200以
上低い材料からなる第2の被膜、特に、前記高硬度の硬
質炭素被膜11より硬度の低い硬質炭素被膜12を形成
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマCVD
法、スパッタリング法等により基材上に形成されるアモ
ルファス状の耐摩耗性硬質炭素被膜に関し、特に、工
具、自動車部品、磁気ヘッド、磁気ディスク、磁気テー
プ、電気接点、レンズなどの耐摩耗部品、摺動部品、光
学部品等のコーティング膜に用いられる耐摩耗性硬質炭
素被膜に関する。
【0002】
【従来の技術】硬質炭素被膜は、X線回折ではっきりと
した結晶構造を示さないアモルファス状の炭素膜、ある
いは膜中に存在する炭素の未結合手に水素を結合させた
水素化炭素膜であり、a−C:H、i−C、DLC(ダ
イヤモンドライクカーボン)とも呼ばれている。硬質炭
素被膜は、機械的強度、熱伝導性、電気絶縁性、赤外線
透過性、耐薬品性に優れる等、物性的にはダイヤモンド
に近いにも関わらず、成膜条件がダイヤモンド薄膜に比
べて簡単であることから、ダイヤモンドの特性を種々の
デバイスに応用できるコーティング膜としての期待が高
まっているものである。
【0003】特に、硬質炭素被膜のビッカース硬度Hv
は、4000程度まで硬くすることができ、ダイヤモン
ド薄膜よりは低いが他の硬質薄膜に比べて高いので、耐
摩耗性に優れる一方、耐摩耗部品に使用した場合に、過
度に相手材を傷めないという利点がある。また、硬質炭
素被膜は、成膜条件によってビッカース高度Hvを80
0程度まで下げることもできるため、使用用途に合わせ
て、広い範囲の硬度を有する膜を供給することができる
という利点もある。
【0004】さらに、ダイヤモンド薄膜が微結晶粒が集
積した構造のために5〜10μmの表面粗さであるのに
対し、硬質炭素被膜はアモルファス状であるため、成膜
後の表面粗さは1nm以下であり、表面平滑性に優れ、
摩擦係数が低いという特徴を有する。そのため、硬質炭
素被膜は、耐摩耗性や摺動特性を重視する部品表面への
コーティング膜として特に優れている。
【0005】ところで、耐摩耗部品や摺動部品の表面
は、単に硬度が高いのみならず、平滑であることが要求
される。これは、表面にミクロな凹凸があると、2つの
部材を突き合わせて摺動させた時に、両部材のミクロな
凸部が互いに衝突し、そこで凝着とせん断が生じ、これ
により摩耗が進行するからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、硬質炭
素被膜そのものは、上述のように表面平滑性に優れる
が、基材表面にミクロな凹凸を残したまま硬質炭素被膜
を成膜すると、基材表面のミクロな凹凸がそのまま残
り、しかも表面硬度のみが硬質炭素被膜により極めて高
くなっているので、摺動部品として使用した場合に、か
えって相手材を摩耗させるという問題があった。
【0007】一方、これを回避するために、通常は、硬
質炭素被膜を形成する基材の表面を仕上げ表面粗さ(例
えば、Ra=0.2nm)まで研磨した後、硬質炭素被
膜を成膜したり、あるいは、仕上げ表面粗さより粗く研
磨した基材上に硬質炭素被膜を成膜した後、表面に形成
した硬質炭素被膜自体を研磨して、その表面粗さを仕上
げ表面粗さとすることが行われている。
【0008】しかし、硬質炭素被膜を被覆する基材は、
それ自体が焼き入れ鋼等の高硬度を有する耐摩耗部材で
あることが多く、このような高硬度基材を研磨して仕上
げ表面粗さ(例えば、Ra=0.2nm)とするのは、
加工コストの増大を招くという問題がある。また、硬質
炭素被膜の硬度は、焼き入れ鋼等の高硬度部材よりさら
に高いので、硬質炭素被膜を成膜後にその表面を研磨し
て仕上げ表面粗さ(例えば、Ra=0.2nm)とする
ことは、さらに加工コストの増大を招く。
【0009】本発明が解決しようとする課題は、加工コ
ストの増大を招くことなく、基材上に形成した硬質炭素
被膜表面を容易に平滑化でき、これにより基材表面に形
成した硬質炭素被膜による相手材の過度の摩耗を抑制す
ることが可能な耐摩耗性硬質炭素被膜を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る耐摩耗性硬質炭素被膜は、基材上に直
接又は中間層を介して形成したビッカース硬度Hvが8
00以上の硬質炭素被膜と、該硬質炭素被膜の表面に形
成した第2の被膜とを備え、該第2の被膜は、前記硬質
炭素被膜よりもビッカース硬度Hvが200以上低い材
料からなることを要旨とするものである。
【0011】上記構成を有する耐摩耗性硬質炭素被膜に
よれば、ビッカース硬度Hvが800以上である硬度の
高い硬質炭素被膜の上に、その硬質炭素被膜より硬度の
低い第2の被膜が形成される。従って、これを研磨する
か、あるいは研磨せずに使用していると、最表面に形成
された硬度の低い第2の被膜が摩滅して、容易に平坦面
を得ることが可能となる。
【0012】しかも、ミクロな凹凸を有する基材表面に
本発明に係る耐摩耗性硬質炭素被膜を形成した場合であ
っても、研磨が進行して被膜の表面が平坦になるに伴
い、基材表面の凸部に成膜された硬度の高い硬質炭素被
膜の一部が表面に露出し、硬質炭素被膜で覆われた基材
表面の凹部が低硬度の第2の被膜で埋められた状態とな
る。
【0013】表面がこのような状態となった基材と相手
材とを突き合わせて摺動させると、接触面に露出した硬
度の高い硬質炭素被膜により、接触荷重が支えられると
共に、基材表面の凹部に第2の被膜が存在するために、
相手材表面の凸部が基材表面の凹部に侵入できなくな
る。これにより、基材表面と相手材表面のミクロな凸部
間の衝突が回避され、硬質炭素被膜による相手材の過度
の摩耗を抑制することが可能となる。
【0014】ここで、本発明に係る耐摩耗性硬質炭素被
膜を形成するための基材としては、鋼、銅、アルミニウ
ム、チタン合金、超硬合金等の各種の金属材料、炭化珪
素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ガラ
ス、アルミナ、石英、AlTiC(Al23+TiC)
等のセラミックス材料、Si、Ge、GaAs等の半導
体、ZnS、ZnSe等の光学材料、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)等のプラスチック材料などが一例
として挙げられるが、特にこれらに限定されるものでは
なく、あらゆる材料に適用できる。
【0015】硬質炭素被膜を成膜する基材の表面粗さ
は、基材の用途、成膜する硬質炭素被膜の厚さ、加工コ
スト等を考慮して、必要最小限の値を選択すればよく、
必ずしも最終製品に要求される仕上げ表面粗さである必
要はない。
【0016】また、硬質炭素被膜は、多くの基材に対す
る界面結合力が低いために、高い密着力が期待できない
場合もあるが、そのような場合には、基材と硬質炭素被
膜との間に、硬質炭素被膜との界面結合力の高い中間
層、例えば、Si、Ge等、を介在させることが好まし
い。
【0017】基材上に形成する硬質炭素被膜のビッカー
ス硬度Hvは、800以上であることが必要である。ビ
ッカース硬度Hvが800未満では、被膜全体の耐摩耗
性が低下し、耐久性に欠けるからである。なお、被膜全
体のビッカース硬度Hvを800以上の一定値とする必
要はなく、被膜の最表面付近のみをビッカース硬度Hv
が800以上となるようにし、基材側のビッカース硬度
Hvをそれより低くなるように成膜しても良い。また、
硬質炭素被膜の厚さは、硬質炭素被膜を形成する基材の
用途、要求される耐摩耗特性等を考慮して、適宜最適な
値を選択すればよい。
【0018】硬度の高い硬質炭素被膜の上に形成させる
第2の被膜は、基板上に形成した硬質炭素被膜よりもビ
ッカース硬度Hvが200以上低い材料からなることが
必要である。ビッカース硬度Hvの差が200未満で
は、表面を平滑化するのに、硬質炭素被膜単独の場合と
同程度の加工コストを要し、第2の被膜を形成するメリ
ットがないからである。
【0019】第2の被膜の材質は、基材上に形成する硬
質炭素被膜よりもビッカース硬度Hvが200以上低い
ものであれば足り、その材質や成膜方法は、特に限定さ
れるものではない。例えば、スパッタリング法によるT
i、Cr等の金属被膜やAl23、SiO2 等のセラミ
ックス被膜、メッキ法によりポーラスクロムメッキ被
膜、リン酸塩処理法によるMn系リン酸塩被膜及びZn
系リン酸塩被膜、蒸着法によるNi、FeNi等の金属
被膜などが好適なものとして挙げられる。
【0020】しかしながら、前記第2の被膜は、前記硬
質炭素被膜よりもビッカース硬度Hvが200以上低い
硬質炭素被膜からなることが特に望ましい。硬度の高い
硬質炭素被膜と硬度の低い硬質炭素被膜は、同一製造装
置を用いて容易に成膜することができるので、工程の簡
略化、低コスト化が可能となるからである。しかも、硬
度の高い硬質炭素被膜表面に異種材料からなる第2の被
膜を形成する場合に比べて、密着力が高く、信頼性の高
い被膜が得られるからである。
【0021】本発明に係る耐摩耗性硬質炭素被膜の製造
方法としては、炭化水素ガスをプラズマで分解して成膜
するプラズマCVD法、黒鉛のスパッタリングとイオン
加速を組み合わせたデュアルイオンビームスパッタ法、
黒鉛を電子ビームで蒸発させ、イオン化して加速蒸着す
るイオンプレーティング法等、各種の製造方法を用いる
ことができる。
【0022】ここで、硬質炭素被膜の硬度と内部応力に
は、比例関係があり、内部応力が高いほど硬度が高くな
ることが知られている。また、硬質炭素被膜に含まれる
水素や窒素等の第三元素の含有量と内部応力との間に相
関があることが知られている。従って、硬質炭素被膜に
含まれる水素や窒素等の第三元素の含有量を変えること
により、硬度の高い硬質炭素被膜と硬度の低い硬質炭素
被膜の双方を容易に成膜することができる。
【0023】例えば、炭化水素を原料に用い、プラズマ
CVD法により成膜する場合には、膜中に含まれる水素
含有量が多くなるほど、膜の硬度が低下することが知ら
れている。また、膜中の水素含有量は、電極に印加する
高周波電力、原料ガス流量等の成膜条件を制御すること
により調節できる。従って、硬度の高い硬質炭素被膜の
上に硬度の低い硬質炭素被膜を形成するには、被膜中の
水素含有量が小さくなる条件で所定厚さの被膜を成膜
後、その上に、水素含有量が多くなるように成膜条件を
変更してさらに所定厚さの被膜を成膜すればよい。
【0024】硬質炭素被膜中に添加する窒素等の第三元
素含有量を調節する場合も同様であり、投入エネルギ
ー、原料ガス流量等の成膜条件を制御することにより、
容易に硬度の異なる硬質炭素被膜を成膜することができ
る。
【0025】硬度の調節のために硬質炭素被膜に添加す
る第三元素は、硬質炭素被膜中の未結合手に結合させる
ことが可能な元素であれば特に限定はなく、成膜方法上
の制約を受けるのみである。例えば、プラズマCVD法
による場合は、原料ガスを反応容器内で分解させる必要
があるので、第三元素は、その元素を含む気体又は気化
器等により容易に気体を生成可能な液体もしくは固体を
供給できるものであることが必要である。具体的には、
上述の窒素の他、SiH4、B26、PH3等の水素化物
が液体又は気体を呈するSi、B、P等や、TiC
4、GeF4等のハロゲン化物が液体又は気体を呈する
Ti、Ge等が一例として挙げられる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施の形態に
ついて詳細に説明する。図1は、本発明に係る硬質炭素
被膜を製造するためのプラズマCVD(PE−CVD)
装置の概略構成図を示したものである。図1において、
プラズマCVD装置1は、反応容器2を備えている。反
応容器2は、その内部を所定の真空度に保持できるよ
う、排気系統(図示せず)に接続されている。
【0027】反応容器2の内部には、電極3が設けられ
ている。電極3は、マッチングボックス4を介して高周
波電源5に接続されており、所定の高周波を電極3に印
加できるようになっている。また、電極3の内部は、空
洞になっており、冷却水を循環できるようになってい
る。電極3の冷却は、高周波を印加した際に発生する渦
電流による電極の溶損を防止するために行われるもので
あると同時に、基板温度を所望の温度に保持するために
行われるものでもある。さらに、電極3の上面には、硬
質炭素被膜を形成するための基板6が載置できるように
なっている。
【0028】反応容器2は、電磁弁7を介してマスフロ
ーコントロール8の一端に接続され、マスフローコント
ロール8の他端は、原料ガス供給源(図示せず)に接続
されている。原料ガス供給源は、硬質炭素被膜の原料と
なる物質が気体である場合は、ガスボンベ、液体又は固
体からなるときは、気化器及びキャリアガス供給源等か
らなっている。
【0029】次に、上記の製造装置を用いて、硬質炭素
被膜を製造する工程について説明する。まず、硬質炭素
被膜を形成するための基板を用意し、基板表面をラッピ
ングして、表面粗さRaを所定の値、例えば0.1μ
m、以下とする。基板が、硬質炭素被膜との界面結合力
が大きい材質からなる場合、例えばSiウェハー等であ
る場合は、そのまま次に述べる工程に従って硬質炭素被
膜の成膜を行えばよい。
【0030】しかし、基板が、硬質炭素被膜との界面結
合力が小さい材質からなる場合、例えば、アルミナ等で
ある場合は、基板表面に硬質炭素被膜との界面結合力の
大きい材質、例えば、Si、Ge等からなる中間層を形
成しておくことが望ましい。中間層の形成方法として
は、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等、
種々の方法があり、中間層の膜厚は、用途にもよるが、
通常は、0.2μm以下の厚さとなるように形成する。
【0031】次いで、基板6を反応容器2内に備えられ
た電極3上に載置し、反応容器2を密閉した後、反応容
器2内が所定の真空度に達するまで、排気手段(図示せ
ず)により排気する。反応容器2内が所定の真空度に達
したところで、電磁弁7を開き、原料ガス供給源(図示
せず)から炭化水素からなる原料ガス、並びに必要に応
じて水素ガスや炭素及び水素以外の第三元素を含む原料
ガスを反応容器2内に導入する。原料ガスの供給量は、
マスフローコントロール8により制御され、原料ガスの
導入速度と排気系統による排気速度のバランスをとるこ
とにより、反応容器2内のガス圧が所定の値に維持され
る。
【0032】反応容器2内に原料ガスが導入されたとこ
ろで、電極3を冷却しながら、マッチングボックス4を
介して高周波電源5により、電極3に高周波を印加す
る。電極3に高周波を印加すると、反応容器2内に導入
された原料ガス内に放電が起こり、投入された電気エネ
ルギーにより原料ガスが分解され、C+、CH+、C
2 +、CH3 + 等の炭素を含むイオン、H+、必要に応じ
て添加した第三元素のイオン、及び電子とに電離して、
プラズマ状態となる。
【0033】高周波を印加した状態では、プラズマ中か
らは、最初に電子だけがイオンとの質量差に起因して電
極に到達する。そのため、電極には電子が蓄積され、こ
れに応じて電極は負にバイアスされる。その結果、プラ
ズマ中の炭素を含む陽イオン等が負バイアスの加速を受
けて基板に衝突し、基板上に硬質炭素被膜が形成されて
いく。
【0034】なお、硬質炭素厚被膜の炭素源として用い
る炭化水素としては、気体又は気化させることが容易な
液体もしくは固体状の物質であれば足り、例えば、メタ
ン、エタン、プロパン、エチレン、プロピレン、アセチ
レン等の脂肪族炭化水素、シクロプロパン、シクロブタ
ン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素などが挙げられる。特に、炭素源と
してベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
を用いると、成膜速度を高速化することができるという
利点がある。
【0035】次に、基板上に硬度の高い硬質炭素被膜を
成膜した後、その表面に硬度の低い硬質炭素被膜を成膜
する方法について説明する。プラズマCVD法による硬
質炭素被膜は、アモルファス状の緻密な炭素と水素の混
合物であり、水素量を減少させると、膜中の硬度が増加
するという性質がある。
【0036】ここで、硬質炭素被膜の成長は、膜表面に
存在する未結合手を有する炭素にプラズマ中の炭素イオ
ンが結合することにより進行するが、この未結合手に水
素が付くことで未結合手の数を減らしてしまうと、その
部分ではもはや炭素ー炭素の結合は発生せず、水素が取
り込まれたままとなる。
【0037】プラズマCVD法は、同時に発生するプラ
ズマ中のH+ が、膜表面の水素あるいは炭素と反応し、
2あるいはCH4などのガスとして除去しつつ、成膜が
進行していくものである。
【0038】従って、基材上に硬度の高い硬質炭素被膜
を成膜する場合には、膜表面の水素が減るような条件で
成膜を行えばよく、また、その上に硬度の低い硬質炭素
被膜を成膜する場合には、成膜条件を変えて、膜表面の
水素が多く残るような条件で成膜すればよい。
【0039】成膜手段として図1に示すプラズマCVD
法を用いる場合には、成膜条件の内、例えば、電極3に
投入する高周波電力の増加、反応容器2内に導入する原
料ガスの流量の減少、基板6温度の上昇、成膜放電中に
高周波放電を一時的に停止するパルス放電を行う場合に
おける放電のOFF時間の増加は、膜中の水素含有量を
低下させるように作用する。
【0040】電極3に投入する高周波電力の増加や単位
時間当たりの原料ガス流量の低下により膜中の水素含有
量が低下するのは、単位分子当たりの投入エネルギーが
増加することにより炭化水素分子がバラバラの状態に分
解され、プラズマ中のH+ の発生量が増加し、これによ
り膜表面とプラズマ中のH+ とのエッチング反応が促進
されるからである。
【0041】また、基板温度の上昇により膜中の水素含
有量が低下するのは、膜表面の運動エネルギーが増加す
ることで、プラズマ中のH+ との反応効率が改善され、
少ないH+量でも、エッチング反応が進むためである。
【0042】さらに、電極に高周波を印加したり停止し
たりするようにパルス放電を行うと、膜中の水素含有量
が減少するのは、連続放電ではエッチング反応と堆積反
応のバランスにより成膜が進行していくのに対し、パル
ス放電では、高周波停止状態のときに、堆積反応に寄与
する炭素あるいは炭素化合分子の寿命時間より、エッチ
ング反応に寄与するH+ の寿命時間の方が長いことか
ら、堆積反応が停止してもなお、エッチング反応が行わ
れるためである。
【0043】膜中の第三元素含有量を変化させる場合も
同様であり、窒素等の第三元素を含む原料ガスを炭素源
となる原料ガスと共に反応容器内に導入し、投入電力、
ガス流量、基板温度、パルス放電のOFF時間等の成膜
条件を適宜選択することにより、被膜中の第三元素含有
量を変えることができ、これにより硬度の異なる硬質炭
素被膜を容易に形成することが可能となる。
【0044】図2は、本発明に係る耐摩耗性硬質炭素被
膜を形成した基材と相手材との摩耗過程を表した模式図
である。図2(a)において、基材10の表面には、ミ
クロな凹凸があり、その上には硬度の高い硬質炭素被膜
11が、さらにその上には、硬度の高い硬質炭素被膜1
1より硬度の低い硬質炭素被膜12が形成されている。
また、相手材13の表面にも、同様に、ミクロな凹凸が
ある。
【0045】このような表面にミクロな凹凸を有する両
部材を突き合わせて摺動させると、両部材の凸部が互い
に衝突し、そこで凝着、せん断がおこり、摩耗が進行す
る。この時、基材10の最表面には、硬度の低い硬質炭
素被膜12が形成されているので、摺動を続けると、図
2(b)に示すように、硬度の低い硬質炭素被膜12が
優先的に摩耗し、次第に平坦となっていく。
【0046】さらに、摺動を続けていくと、図2(c)
に示すように、基材10の最表面に形成した硬度の低い
硬質炭素被膜12が摩耗して完全に平坦になると共に、
最表面に硬度の高い硬質炭素被膜11が露出するように
なる。このような状態になると、表面に露出した硬度の
高い硬質炭素被膜11により接触荷重が支えられると共
に、硬度の高い硬質炭素被膜11の凹部に硬度の低い硬
質炭素被膜12が残存しているために、相手材13の表
面に存在する凸部の侵入が妨げられ、ミクロな凸部同志
の衝突が回避される。
【0047】これにより、硬質炭素被膜を形成するため
の基板表面が平坦である場合のみならず、基材表面にミ
クロな凹凸がある場合であっても、使用開始から短時間
で硬質炭素被膜表面の表面粗さが低下し、接触部におけ
る相手材の過度の摩耗が抑制される。
【0048】(実施例1)図1に示すプラズマCVD装
置を用いて、耐摩耗性硬質炭素被膜の成膜を行った。基
板は、直径150mm、厚さ2.8mmのSiウェハー
を用い、その表面は、表面粗さRaが0.2μmとなる
ようにラップ仕上げした。
【0049】これを反応容器2内の電極3上に載置し、
反応容器2内を1x10-5Torrに排気後、反応容器
2内に炭素源としてキシレンを20SCCMの速度で導
入し、基板温度を27℃、使用する高周波の周波数を1
3.56MHz、電極3に投入する電力を600Wとし
て、Si基板上にビッカース硬度Hv2500、厚さ4
μmの硬質炭素被膜を形成させた。次いで、電極に投入
する高周波電力を300Wに下げると共に、キシレン流
量を100SCCMに上げて成膜を続行し、その上に、
さらにビッカース硬度Hv800、厚さ1.5μmの硬
質炭素被膜を形成した。
【0050】(比較例1)実施例1と同様の手順によ
り、Si基板上にビッカース硬度Hv2500、厚さ4
μmの硬質炭素被膜のみを形成した。
【0051】上記のようにして得られた各基板をディス
クとし、ボールオンディスク法により基板表面を摩耗さ
せ、基板の表面粗さRaの経時変化を測定した。また、
相手材として使用したSUS304製ボールの摩耗量
は、摩耗によりボール先端に形成された円形の平坦部の
直径を光学顕微鏡で測定し、これを用いて計算により求
めた。
【0052】図3は、実施例1による本発明品及び比較
例1による比較品の表面粗さの経時変化を示したもので
ある。摩耗試験開始時においては、両基板の表面粗さR
aは、共に0.2μmであったが、実施例1による本発
明品は、測定開始から1分後に表面粗さRaは、2x1
-4μmとなり、その後1000分までの変化は、ほと
んどなかった。
【0053】一方、硬度の高い硬質炭素被膜のみを成膜
した比較例1による比較品は、実施例1による本発明品
に比べて、表面粗さRaの経時変化が小さく、10分経
過後も、表面粗さRaは約0.06μmであり、実施例
1による本発明品の300倍の値を示した。
【0054】測定開始から1000分経過後、相手材の
摩耗量を測定したところ、実施例1による本発明品では
約1μm3 であったのに対し、比較例1による比較品で
は、20±3μm3 であり、本発明品の約20倍の値を
示した。
【0055】(実施例2)実施例1と同様の手順によ
り、表面粗さRaが0.2μmのSi基板上に、ビッカ
ース硬度Hv2500、厚さ4μmの硬質炭素被膜を形
成した。次いで、スパッタリング法により、その表面に
ビッカース硬度Hv600、厚さ0.5μmのTi被膜
を形成した。得られた基板について、実施例1と同様の
手順により、表面粗さRaの経時変化及び相手材の摩耗
量を測定した。
【0056】基板の表面粗さRaは、摩耗試験開始から
1分後で約0.002μmとなり、その後、1000分
までの変化はほとんどなかった。また、測定開始から1
000分経過後の相手材の摩耗量は、約3μm3であっ
た。
【0057】(実施例3)実施例1と同様の手順によ
り、表面粗さRaが0.2μmのSi基板上に、ビッカ
ース硬度Hv2500、厚さ4μmの硬質炭素被膜を形
成した。次いで、スパッターにより0.1μmのCr膜
を付けた後、サージェントメッキ浴を用い、浴温48
℃、電流密度20A/dm2 の条件で、硬質炭素被膜の
上にさらにビッカース硬度Hv840、厚さ0.8μm
のポーラスクロムメッキ被膜を形成した。得られた基板
について、実施例1と同様の手順により、表面粗さの経
時変化及び相手材の摩耗量を測定した。
【0058】基板の表面粗さRaは、摩耗試験開始から
1分後で約0.004μmとなり、その後、1000分
までの変化はほとんどなかった。また、測定開始から1
000分経過後の相手材の摩耗量は、5±2μm3であ
った。
【0059】以上の結果から、硬度の高い硬質炭素被膜
の上に、それより硬度の低い第2の被膜を成膜すると、
基板の表面粗さが粗い場合であっても、使用中に短時間
で表面粗さが小さくなり、しかも相手材の摩耗量を低減
できることがわかった。
【0060】なお、本発明は、上記実施例に何ら限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々の改変が可能である。例えば、上記実施例では、硬度
の低い硬質炭素被膜を形成する手段として、電極に投入
する電力を小さくし、これにより水素含有量を増加させ
るているが、窒素等の第三元素含有量を増加させたり、
ガス流量、基板温度等を調節することにより水素含有量
や窒素等の第三元素含有量を調節しても良い。
【0061】また、上記実施例では、硬質炭素被膜の製
造方法として、炭化水素ガスをプラズマで分解して成膜
するプラズマCVD法を採用しているが、黒鉛のスパッ
タリングとイオン加速を組み合わせたデュアルイオンビ
ームスパッタ法、黒鉛を電子ビームで蒸発させ、イオン
化して加速蒸着するイオンプレーティング法等、各種の
製造方法を用いても同様の効果が得られる。
【0062】さらに、上記実施例では、基板として円板
状のSiウェハーを用い、その平坦面に耐摩耗性硬質炭
素被膜を形成しているが、工具、光学レンズ、磁気ヘッ
ド等の凹凸や曲面を有する各種の部品や、金属、プラス
チック等からなる各種の材料に適用してもよく、これに
より同様の効果が得られる。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、硬度の高い硬質炭素被
膜の上にそれより硬度の低い第2の被膜を形成したの
で、基材表面にミクロな凹凸がある場合であっても、加
工コストの増大を招くことなく、基材上に形成した硬質
炭素被膜表面を容易に平滑化することができるという効
果がある。
【0064】また、表面が平坦になるにつれて表面の一
部に硬度の高い硬質炭素被膜が露出すると共に、硬度の
高い硬質炭素被膜の凹部を硬度の低い第2層で埋めた状
態になるので、相手材表面の凸部が基材表面の凹部へ侵
入することができなくなる。これにより、ミクロな凸部
間の衝突が回避され、硬質炭素被膜による相手材の過度
の摩耗を抑制することができるという効果がある。
【0065】さらに、硬度の低い第2層として、基材表
面に形成した硬質炭素被膜より硬度の低い硬質炭素被膜
を用いることにより、工程の簡略化、低コスト化が可能
となると共に、信頼性の高い耐摩耗性硬質炭素被膜が得
られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】硬質炭素被膜を製造するためのプラズマCVD
装置の概略構成図である。
【図2】本発明に係る耐摩耗性硬質炭素被膜を形成した
基材と相手材との摩耗過程を表した模式図である。
【図3】ボールオンディスク法により摩耗試験を行った
場合における、基材の表面粗さの経時変化を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 プラズマCVD装置 2 反応容器 3 電極 4 マッチングボックス 5 高周波電源 6 基板 7 電磁弁 8 マスフローコントロール 10 基材 11 硬度の高い硬質炭素被膜 12 硬度の低い硬質炭素被膜 13 相手材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に直接又は中間層を介して形成し
    たビッカース硬度Hvが800以上の硬質炭素被膜と、
    該硬質炭素被膜の表面に形成した第2の被膜とを備え、 該第2の被膜は、前記硬質炭素被膜よりもビッカース硬
    度Hvが200以上低い材料からなることを特徴とする
    耐摩耗性硬質炭素被膜。
  2. 【請求項2】 前記第2の被膜が、前記硬質炭素被膜よ
    りもビッカース硬度Hvが200以上低い硬質炭素被膜
    からなることを特徴とする請求項1に記載される耐摩耗
    性硬質炭素被膜。
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