JP2003117833A - 研磨加工板 - Google Patents

研磨加工板

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JP2003117833A JP2001317080A JP2001317080A JP2003117833A JP 2003117833 A JP2003117833 A JP 2003117833A JP 2001317080 A JP2001317080 A JP 2001317080A JP 2001317080 A JP2001317080 A JP 2001317080A JP 2003117833 A JP2003117833 A JP 2003117833A
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Hitoshi Noguchi
仁 野口
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    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24DTOOLS FOR GRINDING, BUFFING OR SHARPENING
    • B24D3/00Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストが低く、DLC、SiC、SiN、Si等の
高硬度材料からなる被加工物の表面を効率良く研磨加工
することができると共に、極めて平滑にすることができ
る研磨加工板を提供する。 【解決手段】 被研磨加工物と摺接させて研磨を行うた
めの研磨加工板であって、少なくとも基材と研磨材とか
らなり、該研磨材は、前記基材2の被加工物と摺接され
る表面に堆積された気相合成多結晶ダイヤモンド膜3で
あることを特徴とする研磨加工板1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被研磨加工物と摺
接させて研磨を行うための研磨加工板に関し、具体的に
は、ダイヤモンドライクカーボン等の硬質の材料を平滑
化するための研磨加工板に関する。
【0002】
【従来の技術】電子材料としてダイヤモンドライクカー
ボン(DLC)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(SiN)、ケ
イ素(Si)などが多く用いられている。特にDLCはダイ
ヤモンドに近い特性を有するのに加え、ダイヤモンドに
比べ緻密かつ大面積の薄膜が得られるため、機能性材料
として幅広い用途が期待されている。具体的な用途とし
ては、例えば、磁気ディスクの保護膜、光学部品の保護
膜などが検討されている。
【0003】これらの電子材料は、ヌープ硬度(kgf
/mm)でそれぞれ、DLC:2000〜5000、Si
C:3000〜4000、SiN:1800、Si:1200
程度であり、かなり硬質である。
【0004】例えば磁気ディスク表面に製膜されたDLC
は実用上平滑化が必要であり、従来、合成ダイヤモン
ド、SiC、SiN、SiO2などの粒子や分散媒を含む研磨剤を
しみ込ませた樹脂パッドに被研磨面を当てて摺接させる
ことで平滑化を行っていた。しかし、この方法では研磨
剤の逃げが生じ易く、被研磨面に均一に当たらないた
め、加工の面内均一性が低いこと、さらに加工効率が低
いことも問題となっていた。
【0005】他の方法として、基材に合成ダイヤモンド
粒子を接着剤で接着したものや、電解法で接着した研磨
工具で研磨する方法も提案されているが、被研磨面の表
面粗さを、Raで50nm以下に平滑化できるような微
細な粒径の合成ダイヤモンドを基材に均一に接着するこ
とは困難であり、ましてや大面積の材料の研磨に対応で
きるような50mm径以上の工具サイズを得ることは不
可能である。加えて、材料となる合成ダイヤモンド微細
径粒子自体の価格が高価で、かつ接着工程も複雑なこと
から、工具の製造コスト面でも問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点に鑑みてなされたもので、製造コストが低く、DL
C、SiC、SiN、Si等の高硬度材料からなる被加工物の表
面を効率良く研磨加工することができると共に、極めて
平滑にすることができる研磨加工板を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、被研磨加工物と摺接させて研磨を
行うための研磨加工板であって、少なくとも基材と研磨
材とからなり、該研磨材は、前記基材の被加工物と摺接
される表面に堆積された気相合成多結晶ダイヤモンド膜
であることを特徴とする研磨加工板が提供される(請求
項1)。
【0008】このように基材表面に研磨材として気相合
成多結晶ダイヤモンド膜を堆積したものであれば、製造
コストが低く、種々の形状の基材表面に物質中最高硬度
のダイヤモンド(ヌープ硬度:10000)が所望の面
粗さ及び厚さで、均一性良く、大面積に形成された研磨
加工板となる。そしてこのような研磨加工板であれば、
硬質の材料を研磨する場合であっても効率的に研磨を行
うことができる上、被研磨面を極めて平滑にすることが
できる。
【0009】前記研磨材である気相合成多結晶ダイヤモ
ンド膜の表面粗さは、Raで0.1nm〜500nmで
あることが好ましい(請求項2)。気相合成多結晶ダイ
ヤモンド膜の表面粗さに関しては、被加工物の仕上がり
面粗さに対応したものとすれば良いが、上記範囲の表面
粗さであれば、例えば、非常に高い平坦度が要求される
ような電子材料の表面であっても極めて平滑に仕上げる
ことができ、目的に応じ適宜粗さの異なるものを用いる
ようにすることができる。
【0010】また、気相合成多結晶ダイヤモンド膜の厚
さは0.5μm〜100μmであることが好ましい(請
求項3)。研磨材であるダイヤモンド膜の厚さは研磨加
工板の寿命と関係するので、要求される用途や寿命に応
じて決めれば良いが、上記範囲の厚さのダイヤモンド膜
であれば、硬質材料の研磨に使用しても長期に及んで優
れた研磨効果を発揮することができる。
【0011】基材としては、円板型のウエーハ、又は該
円板型のウエーハにノッチもしくはオリエンテーション
フラットが形成されたものが好ましい(請求項4)。本
発明に係る基材の形状等は特に限定されないが、円板型
のウエーハ等は、入手が容易であるので製造コストをよ
り低く抑えることができる。また、例えば半導体ウエー
ハであれば、適度な硬さを有するとともに、表面が非常
に平坦であるため、これに気相合成多結晶ダイヤモンド
膜を堆積させた研磨加工板を用いて研磨を行えば、被研
磨加工物を極めて平滑に仕上げることができる。
【0012】また、基材は、ケイ素、酸化ケイ素、窒化
ケイ素、炭化ケイ素、ケイ素を酸化ケイ素、窒化ケイ素
もしくは炭化ケイ素で被覆したものからなることが好ま
しい(請求項5)。基材の材質は、被加工物の材質や研
磨の際に使用する研磨液の種類などに応じて適宜選択す
れば良いが、上記材質からなる基材であれば、機械的特
性等に優れる上、基材表面に密着性の高い気相合成多結
晶ダイヤモンド膜が比較的容易に堆積されて研磨加工板
とすることができる。
【0013】さらに基材は、少なくとも前記被加工物と
摺接される表面に溝パターンが形成されたものであり
(請求項6)、特に、5μm以上の深さを有する溝パタ
ーンが形成されたものであることが好ましい(請求項
7)。このように基材に溝パターンが形成されたもので
あれば、これにダイヤモンド膜が堆積された研磨加工板
も溝パターンが反映されたものとなる。このような研磨
加工板を用いて研磨を行えば、研磨屑及び研磨剤または
アルカリ溶液等の研磨液が効率良く溝を介して研磨面か
ら除去されるので、研磨むら等が生じることなく被研磨
面を極めて平滑に仕上げることができるとともに、研磨
加工の効率を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。図1は、本発明に係る研磨加工板の一例の
概略を示したものである。研磨加工板1は、シリコンウ
エーハの基材2と研磨材3からなり、基材2の被加工物
と摺接される表面に研磨材としての気相合成多結晶ダイ
ヤモンド膜が均一に堆積されている。
【0015】本発明の研磨加工板(ダイヤモンド研磨
板)の製造方法は特に限定されないが、気相合成ダイヤ
モンドの製膜方法には、例えば、DCアーク放電、DCグロ
ー放電、燃焼炎、高周波(R.F.)、マイクロ波、熱フィ
ラメント等を用いた方法が知られており、特に、マイク
ロ波CVD法および熱フィラメントCVD法により、大面積で
しかも結晶性の良い硬質の多結晶ダイヤモンド膜を堆積
させることができる。
【0016】図4は、基材上に気相合成多結晶ダイヤモ
ンド膜を堆積させる際に使用される代表的なマイクロ波
CVD法による装置18の概略を示している。ガス導入管
10とガス排出管11とを備えたチャンバー12内の基
台17上にウエーハ等の基材13をセットし、チャンバ
ー12内を真空ポンプで10−3Torr以下に減圧す
る。次に原料ガス、例えば水素希釈メタンガスをガス導
入管10からチャンバー12内に導入する。次にガス排
出管11のバルブを調節してチャンバー12内を例えば
30Torr程度にした後、マイクロ波電源14および
導波管16からマイクロ波を印加して基材13上にプラ
ズマを発生させる。これにより微細な粒径の合成ダイヤ
モンドが基材表面に均一に形成され、ダイヤモンド膜が
成長する。
【0017】また、ダイヤモンドの製膜前に、基材表面
にダイヤモンド懸濁液を塗布したり、ダイヤモンド懸濁
液での超音波処理、ダイヤモンド粒子でのスクラッチ処
理、ダイヤモンド粒子の流動層での処理等を施すことに
よってダイヤモンド粒子を種付ける前処理をしておく
と、ダイヤモンドの核発生密度が向上し、膜厚が薄くて
も粒径の均一な連続膜を大面積に好適に形成させること
ができる。このように基材上にダイヤモンド膜を成長さ
せることで、従来に無い50mm径以上の工具サイズを
得ることができる。
【0018】本発明の研磨加工板では、研磨加工の用
途、すなわち、被加工物の材質や仕上げ面粗さに応じて
必要となるダイヤモンド膜を最適な条件で形成すれば良
いが、種々検討の結果、研磨材である気相合成多結晶ダ
イヤモンド膜の表面粗さを、Raが0.1nm〜500
nmとすれば、磁気ディスク保護膜のDLCを研磨する場
合でも面粗さRaが50nm以下となるように仕上げる
ことができる。また、ダイヤモンド膜の厚さは主に研磨
加工板の寿命と関係するが、0.5μm〜100μmの
厚さであれば製造コストを低く抑えることができるとと
もに、長期にわたって優れた研磨効果を発揮し、DLC等
の硬い材質でも極めて平滑に仕上げることができる。
【0019】上記のような表面粗さや膜厚の気層合成ダ
イヤモンド膜を得るには、前記したような方法によるダ
イヤモンドの製膜において、原料ガス組成や圧力、印加
電圧、製膜時間などを制御することによって表面粗さや
膜厚を所望のものとすることができる。
【0020】基材の形状や材質に関しては表面に気相合
成多結晶ダイヤモンド膜を堆積させることができ、これ
を研磨加工板として使用できるようなものであれば特に
限定されず、被加工物の形状や材質に応じて適宜選択す
れば良い。例えば、形状に関しては、円板型のウエー
ハ、又は該円板型のウエーハにノッチもしくはオリエン
テーションフラットが形成された形状ものが好適であ
る。例えば、円板型のシリコンウエーハであれば半導体
産業で入手が容易であり、製造コストを低く抑えること
ができる。また、シリコンウエーハは、表面が非常に平
坦であるため、これに堆積した気相合成多結晶ダイヤモ
ンド膜も極めて平坦なものとなる。従って、このような
研磨加工板を用いて研磨を行えば、被加工物を極めて平
滑に仕上げることができる。
【0021】また、基材の材質に関しても、被加工物の
材質や研磨の際に使用する研磨液の種類などに応じ、す
なわち、必要とされる機械的、電気的、及び化学的特性
に応じて適宜選択すれば良いが、ケイ素、酸化ケイ素、
窒化ケイ素、炭化ケイ素、ケイ素を酸化ケイ素、窒化ケ
イ素もしくは炭化ケイ素で被覆したものであれば、機械
的特性等に優れる上、基材表面に気相合成多結晶ダイヤ
モンド膜を比較的容易に堆積させることができるし、密
着性も良い。なお、上記材質が組み合わされた基材とし
ても良い。
【0022】さらに、基材の被加工物と摺接される表面
に所望の溝パターンが形成されているものであれば、溝
パターンは研磨加工板に反映され、研磨中に研磨屑の逃
げを促し、研磨均一性や研磨効率を向上させるのに有効
となる。図2及び図3は、それぞれ被加工物と摺接され
る表面に形成される溝パターンの一例を示したものであ
る。
【0023】図2では、中心から放射状に溝パターン2
0が形成されており、研磨中に供給される研磨液は溝2
0により均一に分散されるとともに、余分な研磨屑は溝
20を伝って外側に逃げ易くなっている。このような溝
パターン20が形成された研磨加工板を時計回りに回転
させるとともに研磨液を供給しながら被研磨加工物と摺
接させて研磨を行えば、被研磨面に研磨むら等が生じる
ことなく、極めて平滑に仕上げることができる。一方、
図3の溝パターン30は、いわゆる市松模様であり、こ
のような溝パターン30を有する研磨加工板も、溝30
により研磨液を均一に分散し、研磨屑及び研磨剤または
研磨液を除去する効果があり、被加工面に研磨むらを生
じることなく、研磨加工を効率よく行うことができる。
【0024】なお、溝パターンの形状は上記のものに限
定されず適宜決めれば良いが、実験の結果、被研磨加工
面と研磨加工板との接触面21,31、すなわち研磨板
の最凸部から逃し溝最深部までの深さ(溝の深さ)が5
μm以上で、かつ研磨屑及び研磨剤または研磨液が逃げ
易いパターンとすれば、極めて均一な研磨を行うことが
できることがわかった。
【0025】以上のような構造の研磨加工板は、製造コ
ストが低いものとなり、また、これを使用することで高
硬度材料の表面研磨加工を効率良く行うことができる
上、被研磨面を極めて平滑に仕上げることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
具体的に説明する。 (実施例1)基材として、直径100mm、厚さ2m
m、方位<100>の両面研磨単結晶シリコンウェーハ
を用意し、合成ダイヤモンドの核発生密度を向上させる
ため、ダイヤモンド粒子の流動層(平均粒径400μ
m)内で前処理を行った。
【0027】上記処理を施した後、図4に示されるよう
なマイクロ波CVD装置18のチャンバー12内の基台1
7上に基材(ウエーハ)をセットした。次に、ロータリ
ーポンプで10−3Torr以下の減圧状態に排気した
後、メタンガスと水素ガスとからなる混合ガスをガス導
入管から供給した。各ガスは、メタンガスを20scc
m、水素ガスを980sccmとし、体積比率を、メタ
ンガス/水素ガス=2/98とした。その後、ガス排出管
のバルブを調節してチャンバー内を30Torrとし
て、3000Wのマイクロ波を印加してプラズマを発生
させ、基材上にダイヤモンド膜の製膜を10時間行っ
た。製膜時に基材はマイクロ波吸収で発熱し、表面温度
は850℃に達していた。得られたダイヤモンド膜は、
膜厚が約5.0μmの連続膜で、表面粗さがRaで21.
1nmであり、全体的に均一性が極めて良好であった。
【0028】上記のように製造された研磨加工板を、研
磨装置の研磨板取り付け軸にワックスで固定した。一
方、被研磨加工物として、最表面にDLCが0.2μmの
厚さで製膜された磁気ディスク(DLC被覆磁気ディス
ク)を用意し、その片面を真空吸着して保持した。研磨
加工においては、研磨加工板と磁気ディスクとを軽く摺
接させるとともに、研磨加工板と磁気ディスクとの間に
アルカリ水溶液を供給しながら研磨を行った。
【0029】その結果、研磨前の表面粗さRaがほぼ1
00nmであったDLC表面を、10分の研磨加工でRa
が3nmとなる表面粗さまで平滑化できた。また、面粗
さの面内分布は、50mm径内で、平均値に対して±2
0%であった。すなわち、上記研磨加工板を用いて研磨
を行うことにより、DLC表面を極めて平滑化することが
でき、また、研磨均一性も非常に高かった。
【0030】(実施例2)基材として、直径100m
m、厚さ2mm、方位<100>の両面研磨単結晶シリ
コンウェーハであって、その片側表面に図2に示される
深さ0.5mmの溝パターンを形成したものを用意し
た。その後基材上に実施例1と同様にダイヤモンド膜を
堆積させて研磨加工板を製造した。この研磨加工板を用
い、実施例1と同様にしてDLC被覆磁気ディスク表面の
研磨加工を行ったところ、研磨前、Raが100nmだ
ったDLC表面を、5分の研磨加工でRaが3nmとなる
まで平滑化することができた。また、面粗さの面内分布
は、50mm径内で平均値に対して±5%であった。
【0031】(実施例3)基材として、直径100m
m、厚さ2mm、方位<100>の両面研磨単結晶シリ
コンウェーハであって、その片側表面に図3に示される
深さ0.5mmの溝パターンを形成したものを用意し
た。その後基材上に実施例1と同様にダイヤモンド膜を
堆積させて研磨加工板を製造した。この研磨加工板を用
い、実施例1と同様にしてDLC被覆磁気ディスク表面の
研磨加工を行ったところ、研磨前、Raが100nmだ
ったDLC表面を、やはり5分の研磨加工でRaが3nm
になるまで平滑化することができた。また、面粗さの面
内分布は、50mm径内で平均値に対して±6%であっ
た。
【0032】(比較例)DLC被覆磁気ディスク表面の研
磨加工を化学的機械的研磨(CMP)法により行った。具体
的には、平均粒径50nmのクラスターダイヤモンドを
pH=10のアルカリ液に分散した研磨剤を含ませた樹
脂パッドに接触させることで平滑化を行った。その結
果、研磨前、Raが100nmだったDLC表面は、24
0分の研磨加工でもRaが60nmとなるまでしか平滑
化できなかった。また、面粗さの面内分布は、50mm
径内で平均値に対して±26%であった。
【0033】(その他の実施例)その他の実施例で製造
した研磨加工板と、それを用いて研磨を行ったときの研
磨加工条件、及びその結果(研磨後の被研磨加工物の表
面粗さ及び面粗さ分布)をまとめて表1に示す。なお、
被研磨加工物は、前記実施例1〜3と同様のDLC被覆磁
気ディスクである。
【0034】
【表1】
【0035】前記実施例1〜3及び表1の結果から明ら
かなように、基材の被加工物と摺接される表面に気相合
成多結晶ダイヤモンド膜が堆積された研磨加工板を用い
て研磨を行った場合、比較例として化学的機械的研磨
(CMP)法により研磨加工を行った場合よりも短時間の研
磨にもかかわらず、DLC膜の表面粗さは大幅に改善さ
れ、また、面粗さの面内分布に関しても、いずれも比較
例で得られたものより小さかった。特に、被研磨面の表
面粗さは全てRaで50nm以下に平滑化することがで
きた。
【0036】尚、本発明は、上記実施形態に限定される
ものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0037】例えば、上記では、研磨材としての気相合
成多結晶ダイヤモンド膜は、基材の片面にのみ形成させ
た場合を例として説明したが、本発明はこれには限定さ
れず、基材の両面あるいは全表面に気層合成多結晶ダイ
ヤモンドを形成した研磨加工板としても良い。
【0038】
【発明の効果】本発明の研磨加工板は、大面積のダイヤ
モンド膜を有する低コストの研磨加工板であるため、こ
の研磨加工板を用いて研磨を行えば、DLC、SiC、SiN、S
i等の高硬度材料からなる被研磨加工物であっても、低
コストで効率良く研磨を行うことができるとともに、表
面を極めて平滑に仕上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研磨加工板の一例の概略図であ
る。
【図2】基材表面に形成される溝パターンの一例を示し
たものである。
【図3】基材表面に形成される溝パターンの他の例を示
したものである。
【図4】基材(ウエーハ)表面に気相合成多結晶ダイヤ
モンド膜を堆積させるためのマイクロ波CVD装置の概略
図である。
【符号の説明】
1…研磨加工板、 2…基材、3…研磨材(気相合成多
結晶ダイヤモンド膜)、 10…ガス導入管、11…ガ
ス排出管、 12…チャンバー、 13…基材、14…
マイクロ波電源、 16…導波管、 17…基台、18
…マイクロ波CVD装置、 20,30…溝(溝パター
ン)、21,31…被研磨加工面との接触面。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被研磨加工物と摺接させて研磨を行うた
    めの研磨加工板であって、少なくとも基材と研磨材とか
    らなり、該研磨材は、前記基材の被加工物と摺接される
    表面に堆積された気相合成多結晶ダイヤモンド膜である
    ことを特徴とする研磨加工板。
  2. 【請求項2】 前記研磨材である気相合成多結晶ダイヤ
    モンド膜の表面粗さが、Raで0.1nm〜500nm
    であることを特徴とする請求項1に記載の研磨加工板。
  3. 【請求項3】 前記研磨材である気相合成多結晶ダイヤ
    モンド膜の厚さが、0.5μm〜100μmであること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の研磨加工
    板。
  4. 【請求項4】 前記基材が、円板型のウエーハ、又は該
    円板型のウエーハにノッチもしくはオリエンテーション
    フラットが形成されたものであることを特徴とする請求
    項1から請求項3のいずれか一項に記載の研磨加工板。
  5. 【請求項5】 前記基材が、ケイ素、酸化ケイ素、窒化
    ケイ素、炭化ケイ素、ケイ素を酸化ケイ素、窒化ケイ素
    もしくは炭化ケイ素で被覆したものからなることを特徴
    とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の研
    磨加工板。
  6. 【請求項6】 前記基材が、少なくとも前記被加工物と
    摺接される表面に溝パターンが形成されたものであるこ
    とを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に
    記載の研磨加工板。
  7. 【請求項7】 前記溝パターンが、5μm以上の深さを
    有するものであることを特徴とする請求項6に記載の研
    磨加工板。
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